2012年06月18日
自民党・日本国憲法改正草案(1)前文・第一章天皇

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ここがポイント
日本国憲法改正草案(1)
前文・第一章天皇
わが国の進むべき針路と骨格
解説
参議院議員 自民党憲法改正推進本部 起草委員会事務局長
礒崎 陽輔
わが党は主権回復60周年を記念し、自公政権時代の平成17年の新憲法草案を補強する形で書き改めた「日本国憲法改正草案」を4月に発表した。
同草案は、党憲法改正推進本部(本部長・利耕輔衆院議員)の下で50回を超える審議が行われ、幅広いわが党議員の意見を基に起草された。わが党が目指す、日本の針路と骨格は何か。
同本部起草委員会の礒崎陽輔事務局長にポイントを語ってもらった。
日本らしさ日本人の視点で
◇改正の基本的な姿勢
現行憲法の基本理念を継承しています。しかし、現行憲法は主権を失った占領下につくられただけに英文の翻訳調の表現や、占領軍の視点で日本を再建させようとする表現が数多くあります。
そこで、今回の草案では翻訳調は日本語らしく、占領軍の視点から日本人の視点へと書き改めました。
内容の面では、時代とともに生じた新たなニーズを規定し、現行憲法の下で一部の国民から違憲の疑いを持たれた項目に対し、議論の余地が残らない表現でわが党の意思を示しました。
現行憲法の三大原則を堅持
◇前 文
前文はすべて書き改めましたが、「国民主権」「平和主義」「基本的人権の尊重」を記し、現行憲法の三大原則を堅持する姿勢を打ち出しています。
日本らしい国のかたちとして、「国民統合の象徴である天皇を戴く国家」と述べ、現在の象徴天皇制の姿を明確に示しています。
特徴は、地域社会、家族の相互扶助を強調していることです。
また、新たに「環境保全」「教育や科学技術の振興」「経済活動を通じた成長」などを書き込み、聖徳太子の十七条憲法の「和を尊ぶ」を加えました。
日本の伝統の継承を踏まえつつ未来志向になっていると思います。
「天皇は元首」で尊厳損なわず
(天皇)
第一条 天皇は、日本国の元首であり、日本国及び日本国民統合の象徴。
第一条で「天皇は元首」と加えました。
党内論議の過程で、「世俗の地位である元首と規定すると、言葉で表現できない天皇の尊厳を軽くする」との反対意見がありました。
傾聴に値する主張ですが、天皇が元首というのは新たな概念ではなく、外交プロトコル(手続き)上、天皇は元首として扱われています。
それに、明治憲法でも元首と定めていたので、天皇の尊厳を損なわないと判断しました。
日章旗・君が代を書き込む
第三条 国旗は日章旗とし、国歌は君が代とする。
国旗・国歌は既に法律(国旗国歌法)で定められていますが、第三条で新たな規定を置きました。
「日章旗」「君が代」は固有名詞ですから、本来、基本法である憲法に馴染(なじ)まないとの懸念がありました。しかし、国旗・国歌が不変的なものであり、他国の憲法でも国旗・国歌を明文化している例が多々あることから書き込むことにしました。
国旗・国歌を尊重するのは現行法でも当然ですが、現在でも一部の教育現場で混乱が生じているため、第2項で国旗・国歌の尊重義務を置きました。
天皇の公的行為を規定
第六条
5項 国又は地方自治体その他の公共団体が主催する式典への出席その他の公的な行為を行う。
第五条・六条は、天皇の国事行為に関する規定です。現行憲法と基本は変わっていません。
現行では、天皇の国事行為は「内閣の助言と承認を必要」ですが、天皇の行為に対し内閣が「承認」とは礼を失すると考えました。学説でも、「助言」と「承認」は一体的という説が有力なので「進言」という言葉に統一しました。
第5項で天皇の公的行為に関する規定を加えました。天皇の行為には、憲法に定める国事行為、それ以外の公的行為及び祭祀などの私的行為がある、と解釈するのが通説です。
ところが、国事行為以外の天皇の行為は違憲と主張する一部の政党が、天皇陛下がご臨席する国会の開会式を欠席しており、天皇の公的行為を憲法で規定することにしました。
以上、「前文」「天皇」は新たな概念を加えず、現行憲法下で国民に根付いたものを明文化したことが特徴です。
『自由民主』より



