2010年06月27日
選挙中、政党のホームページは更新されている
現在、参院選挙が行われている。候補者のホームページ、ブログは止まっている。
ところが、政党のホームページは更新されている。
どうしてなのか?
これには歴史がある。発端は、2005年の総選挙。
公示日前日の8月29日付の朝日新聞の「天声人語」に「あすの公示から、総選挙は本番を迎える。ところが今夜、ピタリと止まる政治の動きがある。正確に言えば、30日午前0時をもって、公職選挙法によって『動かすな』と言われる。インターネットでの運動だ。候補者のホームページは更新が禁じられる」との記事が掲載された。
選挙期間中は、公職選挙法第一四二条の文書図画の頒布、第一四六条の文書図画の頒布又は掲示につき禁止を免れる行為の制限、第二〇一条の一三の連呼行為等の禁止に当たるとして、政党及び候補者は、ホームページの更新ができない。
ところが民主党は、ホームページに岡田氏の第一声を公示日である三〇日に掲載したのだ。
明らかに公職選挙法違反。
これを総務省選挙課長が指摘した。それに対し、当時の民主党幹事長代理・枝野幸男が総務省選挙部長宛てに文書で質問した。
二〇〇五年九月一日
総務省選挙部長 様
民主党幹事長代理
枝野 幸男
政党HP上における選挙関係情報の掲載等について
総務省関係行政へのご精励に感謝致します。
さて、過日の八月三〇日に、総務省選挙課長より、当方の事務局宛てに、民主党本部掲載のHPに公選法一四二および一四六条に違反するとの指摘・指導が行われました。この件につき、下記の質問に応えていただくよう、要請いたします。
一、当方のHP上の記事内容について、公選法違反の指摘がありましたが、同様の選挙関係に係る記事掲載は、四月に実施された統一補欠選挙の際にも掲載しましたが、全く指摘・指導はありませんでした。
加えて、こうした選挙関係記事は、民主党のみならず、自民党を始め各党が掲載していた事実があり、それが改めて指摘・指導されるに至った経緯、その間に公選法解釈の変更された理由、その解釈変更が関係者に告知されなかった理由の詳細をお知らせ下さい。
例えば、自民党は、四月の統一国政補欠選挙の際に、別紙のように、同種の記事を掲載していましたし、六月の東京都議会議員選挙についても、同種の記事を掲載していました。これらに関する見解もあわせて、文書にてお知らせ下さい。
二、衆議院選挙期間中の政党代表等の記事の党本部への事掲載については公選法違反の指摘を受けましたが、例えば、党本部のHP以外では、現在も掲載されている、自民党広報本部本部長代理及び自民党遊説局長のブログなど、小泉総理の遊説に関する記事が選挙期間中も掲載されています。また、自民党東京都連のHP、TOKYO自民党BBSには、特定候補者に関する投票呼びかけに類する記事も掲載されていますが、これらについては、掲載が許される根拠についても、文書にてお知らせ下さい。
※上記の質問について、一両日中にも回答をお願いします。回答先については、民主党事務局届出法規担当宛てにご連絡をお願いします。
いつもの通り、「自民党もやっていた」、「以前は(選挙期間中、ホームページを更新しても)警告が来なかった」という言い訳の連発であった。それに対し、総務省は次のような回答を寄せた。
拝啓
日頃より、総務省の業務にご理解・ご協力をたまわり、感謝申し上げます。さて、貴党より、二〇〇五年九月一日付「政党HP上における選挙関係情報の掲載等について」においてご質問いただいた件について、下記のとおり回答いたします。時節柄ご自愛のほどお祈り申し上げます。
敬具
記
総務省においては、従来より、「選挙期間中にホームページを開設、書き換えすることは、その内容が選挙運動のために使用する文書図画と認められる場合には、公職選挙法第一四二条の規定に違反する。その内容が選挙運動のために使用する文書図画と認められない場合であっても、候補者の氏名、政党名が含まれている場合には、その行為が公職選挙法第一四二条の禁止を免れる行為と認められる場合には、公職選挙法第一四六条の規定に違反する。また、政党その他の政治活動を行う団体が政治活動としてホームページを開設、書き換えすることによって候補者の氏名等が表示される場合には、公職選挙法第二〇一条の一三の規定に違反する」との見解を示してきており、この解釈に変更はありません。
この解釈に関し、衆議院総選挙の公示日に、貴党のホームページを御覧になった方から、候補者の街頭演説の模様などをホームページに掲載することは公職選挙法上問題があるのではないかとの問い合わせが総務省に多数寄せられました。
これらの問い合わせに対し、総務省においては、一般論として申し上げれば、選挙運動期間中に選挙運動として行われた街頭演説の模様などをホームページに掲載した場合には、公職選挙法の規定に抵触するおそれが強いと回答いたしました。
このような総務省の回答が、貴党に不正確に伝わることが懸念されましたので、貴党のホームページに関し、候補者の街頭演説の模様などを掲載しており公職選挙法上問題があるのではないかとの問い合わせが多数寄せられているが、一般的に、ホームページに選挙運動として行われた街頭演説の模様などを掲載することは公職選挙法の規定に抵触するおそれが強い旨、貴党に直接お伝えしたところであります。
また、いくつかの個別の事案についてお尋ねがありましたが、個別の事案が公職選挙法の規定に違反するかどうかは、具体の事実に即して判断されるべきものであります。総務省は、具体の事実について調査を行う権限を有しておらず、個別の事案が違法かどうかの判断を行う立場にありません。また、公職選挙法に違反する行為が行われた場合に警告等を発する権限もありませんので御了承下さい。
なお、貴党からご指摘のあった自由民主党の幾つかの事案に関しては、貴党からのご指摘を踏まえ、一般的に、ホームページに選挙運動にわたる内容を掲載することは公職選挙法の規定に抵触するおそれが強い旨、本日自由民主党にお伝えいたしました。
平成一七年九月二日
総務省選挙部長
久保 信保
民主党本部幹事長代理
枝野 幸男 様
こうした一連の動きに、自民党広報本部長代理の世耕弘成参議院議員が記者会見で、「公党としてルールを守る必要がある」と批判。さらに、「自民党のHPやメールマガジンについては公示日以降更新していない」と強調した。
民主党はその後、ホームページの更新をストップし、選挙後に、「日本刷新、政権交代へ!総選挙(八月三〇日から九月一〇日)の軌跡」と題する記事をホームページに掲載したが、いずれにしても確信犯的に公職選挙法違反をしたという事実だけは残った。(詳しくは、僕の著書『民主党はなぜ、頼りないのか』(成甲書房)をご覧ください)
しかし、その後の選挙から、民主党と自民党も選挙期間中、ホームページを更新するようになった。が、何らおとがめなし。
そして、今回の参院選挙も、選挙中のホームページは更新され続けられている。
ところが、政党のホームページは更新されている。
どうしてなのか?
これには歴史がある。発端は、2005年の総選挙。
公示日前日の8月29日付の朝日新聞の「天声人語」に「あすの公示から、総選挙は本番を迎える。ところが今夜、ピタリと止まる政治の動きがある。正確に言えば、30日午前0時をもって、公職選挙法によって『動かすな』と言われる。インターネットでの運動だ。候補者のホームページは更新が禁じられる」との記事が掲載された。
選挙期間中は、公職選挙法第一四二条の文書図画の頒布、第一四六条の文書図画の頒布又は掲示につき禁止を免れる行為の制限、第二〇一条の一三の連呼行為等の禁止に当たるとして、政党及び候補者は、ホームページの更新ができない。
ところが民主党は、ホームページに岡田氏の第一声を公示日である三〇日に掲載したのだ。
明らかに公職選挙法違反。
これを総務省選挙課長が指摘した。それに対し、当時の民主党幹事長代理・枝野幸男が総務省選挙部長宛てに文書で質問した。
二〇〇五年九月一日
総務省選挙部長 様
民主党幹事長代理
枝野 幸男
政党HP上における選挙関係情報の掲載等について
総務省関係行政へのご精励に感謝致します。
さて、過日の八月三〇日に、総務省選挙課長より、当方の事務局宛てに、民主党本部掲載のHPに公選法一四二および一四六条に違反するとの指摘・指導が行われました。この件につき、下記の質問に応えていただくよう、要請いたします。
一、当方のHP上の記事内容について、公選法違反の指摘がありましたが、同様の選挙関係に係る記事掲載は、四月に実施された統一補欠選挙の際にも掲載しましたが、全く指摘・指導はありませんでした。
加えて、こうした選挙関係記事は、民主党のみならず、自民党を始め各党が掲載していた事実があり、それが改めて指摘・指導されるに至った経緯、その間に公選法解釈の変更された理由、その解釈変更が関係者に告知されなかった理由の詳細をお知らせ下さい。
例えば、自民党は、四月の統一国政補欠選挙の際に、別紙のように、同種の記事を掲載していましたし、六月の東京都議会議員選挙についても、同種の記事を掲載していました。これらに関する見解もあわせて、文書にてお知らせ下さい。
二、衆議院選挙期間中の政党代表等の記事の党本部への事掲載については公選法違反の指摘を受けましたが、例えば、党本部のHP以外では、現在も掲載されている、自民党広報本部本部長代理及び自民党遊説局長のブログなど、小泉総理の遊説に関する記事が選挙期間中も掲載されています。また、自民党東京都連のHP、TOKYO自民党BBSには、特定候補者に関する投票呼びかけに類する記事も掲載されていますが、これらについては、掲載が許される根拠についても、文書にてお知らせ下さい。
※上記の質問について、一両日中にも回答をお願いします。回答先については、民主党事務局届出法規担当宛てにご連絡をお願いします。
いつもの通り、「自民党もやっていた」、「以前は(選挙期間中、ホームページを更新しても)警告が来なかった」という言い訳の連発であった。それに対し、総務省は次のような回答を寄せた。
拝啓
日頃より、総務省の業務にご理解・ご協力をたまわり、感謝申し上げます。さて、貴党より、二〇〇五年九月一日付「政党HP上における選挙関係情報の掲載等について」においてご質問いただいた件について、下記のとおり回答いたします。時節柄ご自愛のほどお祈り申し上げます。
敬具
記
総務省においては、従来より、「選挙期間中にホームページを開設、書き換えすることは、その内容が選挙運動のために使用する文書図画と認められる場合には、公職選挙法第一四二条の規定に違反する。その内容が選挙運動のために使用する文書図画と認められない場合であっても、候補者の氏名、政党名が含まれている場合には、その行為が公職選挙法第一四二条の禁止を免れる行為と認められる場合には、公職選挙法第一四六条の規定に違反する。また、政党その他の政治活動を行う団体が政治活動としてホームページを開設、書き換えすることによって候補者の氏名等が表示される場合には、公職選挙法第二〇一条の一三の規定に違反する」との見解を示してきており、この解釈に変更はありません。
この解釈に関し、衆議院総選挙の公示日に、貴党のホームページを御覧になった方から、候補者の街頭演説の模様などをホームページに掲載することは公職選挙法上問題があるのではないかとの問い合わせが総務省に多数寄せられました。
これらの問い合わせに対し、総務省においては、一般論として申し上げれば、選挙運動期間中に選挙運動として行われた街頭演説の模様などをホームページに掲載した場合には、公職選挙法の規定に抵触するおそれが強いと回答いたしました。
このような総務省の回答が、貴党に不正確に伝わることが懸念されましたので、貴党のホームページに関し、候補者の街頭演説の模様などを掲載しており公職選挙法上問題があるのではないかとの問い合わせが多数寄せられているが、一般的に、ホームページに選挙運動として行われた街頭演説の模様などを掲載することは公職選挙法の規定に抵触するおそれが強い旨、貴党に直接お伝えしたところであります。
また、いくつかの個別の事案についてお尋ねがありましたが、個別の事案が公職選挙法の規定に違反するかどうかは、具体の事実に即して判断されるべきものであります。総務省は、具体の事実について調査を行う権限を有しておらず、個別の事案が違法かどうかの判断を行う立場にありません。また、公職選挙法に違反する行為が行われた場合に警告等を発する権限もありませんので御了承下さい。
なお、貴党からご指摘のあった自由民主党の幾つかの事案に関しては、貴党からのご指摘を踏まえ、一般的に、ホームページに選挙運動にわたる内容を掲載することは公職選挙法の規定に抵触するおそれが強い旨、本日自由民主党にお伝えいたしました。
平成一七年九月二日
総務省選挙部長
久保 信保
民主党本部幹事長代理
枝野 幸男 様
こうした一連の動きに、自民党広報本部長代理の世耕弘成参議院議員が記者会見で、「公党としてルールを守る必要がある」と批判。さらに、「自民党のHPやメールマガジンについては公示日以降更新していない」と強調した。
民主党はその後、ホームページの更新をストップし、選挙後に、「日本刷新、政権交代へ!総選挙(八月三〇日から九月一〇日)の軌跡」と題する記事をホームページに掲載したが、いずれにしても確信犯的に公職選挙法違反をしたという事実だけは残った。(詳しくは、僕の著書『民主党はなぜ、頼りないのか』(成甲書房)をご覧ください)
しかし、その後の選挙から、民主党と自民党も選挙期間中、ホームページを更新するようになった。が、何らおとがめなし。
そして、今回の参院選挙も、選挙中のホームページは更新され続けられている。
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この記事へのコメント
1. Posted by きんちゃん 2010年06月27日 09:19
こんなのは一刻も早く解禁にすべきですよね。
さて毎度のお小言タイム
私は新潟に住み参院選でも中原候補に投票しようと考えています。
しかし、中原候補はネットに関して非常に弱く全くと言って良いほど活用されておりません。
当選のあかつきには三橋氏、田村氏から徹底的に指導、教育お願いいたします。
なんなら俺がボランティアしたろうかいってレベルなんで悲しくなりますよ。
2. Posted by 高橋大輔 2010年06月27日 10:11
結局のところ、制度自体が崩壊しているのでしょうね。
ホームページだけでなく、顕著なのがネット選挙における動画配信です。
何が解禁を阻んでいるのか?しばし思いを巡らしましたのでご覧頂けると幸いです。
もうひとつ思うのは、民主党の「自己矛盾」です。
この夏の参院選で、与党である民主党はネット選挙解禁にまったを掛けた。
その一方、政党のホームページはガンガン更新している。違法でないのか?すくなくとも、明らかな「脱法行為」です。
きんちゃん さん>
中原候補のホームページ、お邪魔してきました。
「whi is」でドメイン調べてみたら、恐らく業者に頼らず自前ですね(本人レジスト)。
業者を頼って金かければ、そりゃあ立派なネット展開は出来ます、私は金に物言わせるのは嫌いですが。
逆にこういったDIY派には拍手を送ります。当選の暁には、何とか応援してあげたいです。
ホームページだけでなく、顕著なのがネット選挙における動画配信です。
何が解禁を阻んでいるのか?しばし思いを巡らしましたのでご覧頂けると幸いです。
もうひとつ思うのは、民主党の「自己矛盾」です。
この夏の参院選で、与党である民主党はネット選挙解禁にまったを掛けた。
その一方、政党のホームページはガンガン更新している。違法でないのか?すくなくとも、明らかな「脱法行為」です。
きんちゃん さん>
中原候補のホームページ、お邪魔してきました。
「whi is」でドメイン調べてみたら、恐らく業者に頼らず自前ですね(本人レジスト)。
業者を頼って金かければ、そりゃあ立派なネット展開は出来ます、私は金に物言わせるのは嫌いですが。
逆にこういったDIY派には拍手を送ります。当選の暁には、何とか応援してあげたいです。
3. Posted by 観音寺 2010年06月27日 21:03
あちらの党、当時から「ジミンモー」なんですね('A`)
ともかく、早くアメリカみたいに自由になってほしいもんです。
ともかく、早くアメリカみたいに自由になってほしいもんです。
4. Posted by 翡翠 2010年06月27日 21:41
民主党はあまりにも自分勝手で、
ルール無視が目に余ります。
レンホウや有田芳生、飛んでイスタンブールの人、など、公職選挙法違反が疑われる事例に
枚挙に暇がありません。
選挙管理委員会は、何をしてるんでしょうね?
いいんでしょうか?放置してて???
本当に不公平だと思います。
ルール無視が目に余ります。
レンホウや有田芳生、飛んでイスタンブールの人、など、公職選挙法違反が疑われる事例に
枚挙に暇がありません。
選挙管理委員会は、何をしてるんでしょうね?
いいんでしょうか?放置してて???
本当に不公平だと思います。
5. Posted by alex 2010年06月28日 03:01
ウィキペディアで民主党議員秘書による宣伝目的の編集が問題になってますね。
検索結果に議員サイトを上位表示させる為、独自の用語で百科事典の記事作成を行うなど。
今後、選挙ネット解禁になればこうした巧妙な手法も増えると思いますが、対処する方法はあるのでしょうか?
検索結果に議員サイトを上位表示させる為、独自の用語で百科事典の記事作成を行うなど。
今後、選挙ネット解禁になればこうした巧妙な手法も増えると思いますが、対処する方法はあるのでしょうか?
6. Posted by きんちゃん 2010年06月28日 16:00
高橋大輔 さま
私も手作り派は大賛成ですが、これでは見た人が行動を起こそうと言うきっかけにはならないと思うのです。
決して候補者本人のスキルが必要という意見でなく自民党もしくはボランティアでも良いからサポートするスタッフが必要という意味で書かせていただきました。
私も手作り派は大賛成ですが、これでは見た人が行動を起こそうと言うきっかけにはならないと思うのです。
決して候補者本人のスキルが必要という意見でなく自民党もしくはボランティアでも良いからサポートするスタッフが必要という意味で書かせていただきました。
7. Posted by 風林火山 2010年06月28日 19:17
これはおかしいと思います。



