2010年05月19日
岩城光英参議院議員の国家公務員法改正案に対する代表質問
本日の参院本会議での岩城光英参議院議員の国家公務員法改正案に対する代表質問です。参考になります。(22.5.19)
(国家公務員法改正案)
私は自由民主党を代表して、只今議題となりました内閣提出の「国家公務員法等の一部を改正する法律案」について質問致します。
先ず、衆議院において、国家公務員法改正案の強行採決が行われたことについて、遺憾の意を表します。
良識の府である参議院においては、政府・与党に対し、慎重審議を強く求めるとともに、我々野党の声にもしっかりと耳を傾けて頂くことを求めます。
(総論)
さて、どんなにすぐれた制度でも、いつまでも効果的に、効率的に機能するものではありません。企業でも、概ね30年がひとつのサイクルで、新しい職種が世に出てくるものです。「脱皮出来ない蛇は滅びる」との言葉もありますが、企業経営の世界では、まさに生き残りをかけて、イノベーションのための不断の努力が行われております。
同様のことは、いかなる組織にも求められ、当然、行政組織もその例外ではありません。
行政改革は、正に、急務であると私は考えます。
勿論、私は、多くの国家公務員が、夜遅くまで、土曜・日曜の区別もなく、献身的に仕事をしていることを承知しております。平日のみならず、休日にも深夜煌々と電気が灯されているのが、その証であります。
しかし、残念なことに、昨今、例えば、社会保険庁の問題や、農林水産省の事故米問題、防衛省の機密漏えい問題など、看過することの出来ない重要な問題が露呈しています。
結局、組織内に澱みが溜まり、それを扱う公務員の感覚がマヒしてしまっていたと、考えざるを得ません。
本来、「為すべきことを為し 為すべからざることは為さず」、という姿勢があれば、起こらないはずであり、不祥事は、倫理観の欠如という心の内面の問題と、同時に、組織というシステムに欠陥が生じている、ということでありましょう。
ゆえに、公務員としての矜持を持ち、また優れた人材がその能力を発揮できるような制度を構築しなければなりません。
今回、鳩山内閣が提出した国家公務員法改正案は、内容的に甚だ不十分であり、昨年、麻生内閣が提出した改正案と比べると、大幅に後退しております。
例えば、内閣人事局の問題については、人事院の級別定数等の機能、総務省の機構定員等の機能、財務省の給与機能の移管等がいっさい盛り込まれておりません。
率直に申し上げて、この度の政府案は、連合なども反対しない骨抜き法案となっており、政治主導や改革とは名ばかりの法案なのであります。
官公労に支えられた民主党政権に、実効のある公務員制度改革を期待できないことは、国民の多くも感じていることと思います。
そこで、麻生内閣提出の国家公務員法改正案と比較して、後退しているという認識はあるのか、仙谷公務員制度改革担当大臣にお伺いします。
併せて、もし、そうした認識が無いとすれば、なぜ、人事院等の機能について、内閣人事局への移管をしなかったのか、お尋ね致します。
(人事の一元化)
質問の第2は、人事の一元化についてであります。
本法案では、幹部職員人事の内閣一元管理の規定が盛り込まれております。
総理大臣から委任を受けた官房長官は、適格性審査を行い、幹部候補者の名簿を作成、任命権者は、幹部候補者名簿に記載されている者の中から幹部職員を任用することとなります。
また、任命権者は、幹部職員の任免を行う場合は、あらかじめ総理・官房長官に協議する等の仕組みとなっております。
新制度の導入で、省庁ごとの縦割り・年功序列の人事が改められ、適材適所の人材登用が図られることを期待したいと思います。
しかし、小規模の内閣人事局で、1000人に上るとみられる人事情報を管理することが出来るのか、また、政治家が、600人以上の幹部候補者の能力や特性を把握することが出来るのか等といった指摘も見られます。
そこで、こうした指摘に対して、仙谷大臣に政府の所見を伺います。
(事務次官の廃止)
質問の第3は、事務次官の廃止についてであります。
これまで民主党は、事務次官会議を廃止して、官僚主導から政治主導へと転換すると主張しておりました。
また、昨年、仙谷大臣は、「事務次官なんていなくてもいい」と発言をされ、その廃止を検討することを明らかにされておりました。
こうした経緯から、今回の法案には、当然、事務次官の廃止が盛り込まれると考えておりました。
しかし、今回の法案において、事務次官の廃止の規定は明記されておりません。
結局、政治主導と言いながら、官僚の反対により断念したのでしょうか。
附則には、「議院内閣制の下、国家公務員がその役割をより適切に果たす体制を整備する観点から、事務次官その他の幹部職員の位置づけ及び役割について検討する」といった検討条項が置かれています。
このように結論を先送りしているものの、さらに問題なのは、その期限が設定されていない点であります。
そこで、なぜ、今回、廃止しなかったのか、その経緯について、仙谷大臣に伺います。
併せて、いつまでに結論を得るつもりか、お示し願います。
また、仙谷大臣は、衆議院の内閣委員会で、事務次官を廃止し、事務系副大臣の創設を検討する旨の意向を示されました。しかし、閣内不一致、朝令暮改が当たり前の鳩山政権であるだけに、この言葉を額面通りに受け取ることはできません。
政府としては、事務次官を廃止して、事務系副大臣構想を検討するお考えがあるのか、官房長官にお尋ねいたします。
(降任規定、恣意的な人事)
質問の第4は、降任規定についてであります。
本法案では、次官、局長、部長は、同一の職制上の段階に属するとみなすこととなっております。次官級から局長級等へと事実上の降格になった場合、数百万円規模の大幅な減給となります。また、現役時代の給与の格差は、退職金や年金にも影響してくるのであります。
次官級から部長級までを、職制上の段階は同じとみなすのは無理があるのではないでしょうか、仙谷大臣にご見解を伺います。
併せて、通常の人事異動と言っても、事実上の降格人事となることから、人事権の乱用には、一定の歯止めが必要と考えます。わが党は官公労による違法な政治活動等は厳しく糾弾する立場です。しかし、その一方、先程申し上げましたように、多くの国家公務員が、まさに夜を日に継いで、職務に精励していることも十分知っています。
やはり一政治家の好き嫌いや政治家の責任を部下に押し付ける人事等、あまりに恣意的な人事はあってはならないと考えます。そのため、透明性ある具体的な昇格や降格の評価基準を設けるべきだと考えますが、仙谷大臣に明快な答弁を求めます。
(天下り問題)
質問の第5は、天下り問題についてであります。
民主党は、マニフェストに掲げていた「天下りあっせんの全面禁止」の方針を根底からくつがえし、日本郵政の役員人事に官僚OBを充てる等、天下り人事を行っております。まさに、国民への背信行為であります。
こうした人事を正当化するためか、鳩山内閣は、昨年、政務三役や官僚OBのあっせんによる再就職は天下りには該当しないという政府見解を打ち出しました。
この見解には、多くの批判があったからだと思いますが、今年の総理の施政方針演説では、裏下りについて、監視の目を光らせていくと、明言されたのであります。
しかし、官僚OBのあっせんによる損保協会副会長人事への対応一つを見ていても、政府が、この問題に真剣に取り組もうとしているとは到底思えないのであります。
そこで、政府は、「裏下り」について、どのように対応されているのか、官房長官に伺います。
(官民人材登用・再就職適正化センター)
質問の第6は、官民人材登用・再就職適正化センターなどについてであります。
本法案では、官民人材交流センターを廃止し、官民人材登用・再就職適正化センターが設置されます。
このセンターでは、昨年、官民人材交流センターにおいて、社会保険庁の再就職あっせんを行ったように、組織改廃で離職せざるを得ない職員の再就職のあっせんを行うこととなります。
民主党は、官民人材交流センターを「天下りバンク」と称し、厳しく批判をしておりました。その時の発言をもうお忘れでしょうか。
今回の官民人材登用・再就職適正化センターも、同じ「天下りバンク」のようなものではないのでしょうか。
長妻大臣が、野党時代、公務員はハローワークで仕事を探せばよいとの主張を展開されておりました。
今回の法案は、長妻大臣はじめ民主党の皆さんが今まで主張してきたものと矛盾しているのではありませんか。これでは、官公労に配慮したものと見なさざるを得ないのです。
そこで、党として、主張が一変したことを如何にお考えか、整合性は取れているのか、仙谷大臣並びに長妻大臣の見解を伺います。
また、同センターのあっせん規定が無いと分限免職をした場合、問題となるのでしょうか。他に配置転換の努力をすればよいのではないかと考えますが、仙谷大臣にお尋ね致します。
(労働基本権)
質問の第7は、労働基本権についてであります。
本法案の附則9条第2項では、労働基本権付与に向けた検討を加え、その結果に基づいて必要な法制上の措置を講ずる旨の規定が盛り込まれております。
しかし、実は、この規定とほぼ同趣旨の規定が、国家公務員制度改革基本法の第12条に盛り込まれております。
なぜ、今回の政府提出法案においても、似たような規定を再度盛り込んだのか、仙谷大臣に伺います。併せて、労働基本権付与に向けた法案の提出の時期や、スト権を含めるか否かについて、明快なご答弁を求めます。
(総人件費2割削減)
質問の第8は、総人件費の2割削減についてであります。
民主党のマニフェストには、天下りあっせんの禁止、定年まで働ける環境づくり、総人件費の2割削減が謳われております。総務省は「退職勧奨」「新規採用抑制」「61歳以降の昇給」はいずれも行わないという前提で、定年延長をして65歳まで勤務するなら、2025年度の国家公務員の総人件費が約4000億円増、2割増加するといった、試算を明らかにしています。
これでは、2割減どころか2割増です。ここにも民主党のマニフェストの矛盾が明らかになりました。
また、その手法ですが、国家公務員の人員削減をしても、その分、地方公務員として受け入れるというのでは、トータルでの改革成果が上がったとは決して言えません。
鳩山政権は、労組に配慮してだと思いますが、現役の公務員の給与体系には手をつけずに、23年度の新規採用者数を半減させようとしております。
こうした大幅な新規採用の抑制を行えば、人事バランスがいびつになることなどが考えられます。また、若者だけにしわ寄せをするのは、おかしいのではないでしょうか。
そこで、23年度の新規採用抑制の方針について官房長官に伺います。
併せて、法案では、総人件費2割削減についてまったく盛り込まれておりませんが、今後どう取り組むのか、公務員の給与体系の抜本的な改革の道筋も含めてお答え願います。 仮に2割削減が実現出来ないのなら、マニフェストを撤回することを求めて、 私の質問を終わります。
(国家公務員法改正案)
私は自由民主党を代表して、只今議題となりました内閣提出の「国家公務員法等の一部を改正する法律案」について質問致します。
先ず、衆議院において、国家公務員法改正案の強行採決が行われたことについて、遺憾の意を表します。
良識の府である参議院においては、政府・与党に対し、慎重審議を強く求めるとともに、我々野党の声にもしっかりと耳を傾けて頂くことを求めます。
(総論)
さて、どんなにすぐれた制度でも、いつまでも効果的に、効率的に機能するものではありません。企業でも、概ね30年がひとつのサイクルで、新しい職種が世に出てくるものです。「脱皮出来ない蛇は滅びる」との言葉もありますが、企業経営の世界では、まさに生き残りをかけて、イノベーションのための不断の努力が行われております。
同様のことは、いかなる組織にも求められ、当然、行政組織もその例外ではありません。
行政改革は、正に、急務であると私は考えます。
勿論、私は、多くの国家公務員が、夜遅くまで、土曜・日曜の区別もなく、献身的に仕事をしていることを承知しております。平日のみならず、休日にも深夜煌々と電気が灯されているのが、その証であります。
しかし、残念なことに、昨今、例えば、社会保険庁の問題や、農林水産省の事故米問題、防衛省の機密漏えい問題など、看過することの出来ない重要な問題が露呈しています。
結局、組織内に澱みが溜まり、それを扱う公務員の感覚がマヒしてしまっていたと、考えざるを得ません。
本来、「為すべきことを為し 為すべからざることは為さず」、という姿勢があれば、起こらないはずであり、不祥事は、倫理観の欠如という心の内面の問題と、同時に、組織というシステムに欠陥が生じている、ということでありましょう。
ゆえに、公務員としての矜持を持ち、また優れた人材がその能力を発揮できるような制度を構築しなければなりません。
今回、鳩山内閣が提出した国家公務員法改正案は、内容的に甚だ不十分であり、昨年、麻生内閣が提出した改正案と比べると、大幅に後退しております。
例えば、内閣人事局の問題については、人事院の級別定数等の機能、総務省の機構定員等の機能、財務省の給与機能の移管等がいっさい盛り込まれておりません。
率直に申し上げて、この度の政府案は、連合なども反対しない骨抜き法案となっており、政治主導や改革とは名ばかりの法案なのであります。
官公労に支えられた民主党政権に、実効のある公務員制度改革を期待できないことは、国民の多くも感じていることと思います。
そこで、麻生内閣提出の国家公務員法改正案と比較して、後退しているという認識はあるのか、仙谷公務員制度改革担当大臣にお伺いします。
併せて、もし、そうした認識が無いとすれば、なぜ、人事院等の機能について、内閣人事局への移管をしなかったのか、お尋ね致します。
(人事の一元化)
質問の第2は、人事の一元化についてであります。
本法案では、幹部職員人事の内閣一元管理の規定が盛り込まれております。
総理大臣から委任を受けた官房長官は、適格性審査を行い、幹部候補者の名簿を作成、任命権者は、幹部候補者名簿に記載されている者の中から幹部職員を任用することとなります。
また、任命権者は、幹部職員の任免を行う場合は、あらかじめ総理・官房長官に協議する等の仕組みとなっております。
新制度の導入で、省庁ごとの縦割り・年功序列の人事が改められ、適材適所の人材登用が図られることを期待したいと思います。
しかし、小規模の内閣人事局で、1000人に上るとみられる人事情報を管理することが出来るのか、また、政治家が、600人以上の幹部候補者の能力や特性を把握することが出来るのか等といった指摘も見られます。
そこで、こうした指摘に対して、仙谷大臣に政府の所見を伺います。
(事務次官の廃止)
質問の第3は、事務次官の廃止についてであります。
これまで民主党は、事務次官会議を廃止して、官僚主導から政治主導へと転換すると主張しておりました。
また、昨年、仙谷大臣は、「事務次官なんていなくてもいい」と発言をされ、その廃止を検討することを明らかにされておりました。
こうした経緯から、今回の法案には、当然、事務次官の廃止が盛り込まれると考えておりました。
しかし、今回の法案において、事務次官の廃止の規定は明記されておりません。
結局、政治主導と言いながら、官僚の反対により断念したのでしょうか。
附則には、「議院内閣制の下、国家公務員がその役割をより適切に果たす体制を整備する観点から、事務次官その他の幹部職員の位置づけ及び役割について検討する」といった検討条項が置かれています。
このように結論を先送りしているものの、さらに問題なのは、その期限が設定されていない点であります。
そこで、なぜ、今回、廃止しなかったのか、その経緯について、仙谷大臣に伺います。
併せて、いつまでに結論を得るつもりか、お示し願います。
また、仙谷大臣は、衆議院の内閣委員会で、事務次官を廃止し、事務系副大臣の創設を検討する旨の意向を示されました。しかし、閣内不一致、朝令暮改が当たり前の鳩山政権であるだけに、この言葉を額面通りに受け取ることはできません。
政府としては、事務次官を廃止して、事務系副大臣構想を検討するお考えがあるのか、官房長官にお尋ねいたします。
(降任規定、恣意的な人事)
質問の第4は、降任規定についてであります。
本法案では、次官、局長、部長は、同一の職制上の段階に属するとみなすこととなっております。次官級から局長級等へと事実上の降格になった場合、数百万円規模の大幅な減給となります。また、現役時代の給与の格差は、退職金や年金にも影響してくるのであります。
次官級から部長級までを、職制上の段階は同じとみなすのは無理があるのではないでしょうか、仙谷大臣にご見解を伺います。
併せて、通常の人事異動と言っても、事実上の降格人事となることから、人事権の乱用には、一定の歯止めが必要と考えます。わが党は官公労による違法な政治活動等は厳しく糾弾する立場です。しかし、その一方、先程申し上げましたように、多くの国家公務員が、まさに夜を日に継いで、職務に精励していることも十分知っています。
やはり一政治家の好き嫌いや政治家の責任を部下に押し付ける人事等、あまりに恣意的な人事はあってはならないと考えます。そのため、透明性ある具体的な昇格や降格の評価基準を設けるべきだと考えますが、仙谷大臣に明快な答弁を求めます。
(天下り問題)
質問の第5は、天下り問題についてであります。
民主党は、マニフェストに掲げていた「天下りあっせんの全面禁止」の方針を根底からくつがえし、日本郵政の役員人事に官僚OBを充てる等、天下り人事を行っております。まさに、国民への背信行為であります。
こうした人事を正当化するためか、鳩山内閣は、昨年、政務三役や官僚OBのあっせんによる再就職は天下りには該当しないという政府見解を打ち出しました。
この見解には、多くの批判があったからだと思いますが、今年の総理の施政方針演説では、裏下りについて、監視の目を光らせていくと、明言されたのであります。
しかし、官僚OBのあっせんによる損保協会副会長人事への対応一つを見ていても、政府が、この問題に真剣に取り組もうとしているとは到底思えないのであります。
そこで、政府は、「裏下り」について、どのように対応されているのか、官房長官に伺います。
(官民人材登用・再就職適正化センター)
質問の第6は、官民人材登用・再就職適正化センターなどについてであります。
本法案では、官民人材交流センターを廃止し、官民人材登用・再就職適正化センターが設置されます。
このセンターでは、昨年、官民人材交流センターにおいて、社会保険庁の再就職あっせんを行ったように、組織改廃で離職せざるを得ない職員の再就職のあっせんを行うこととなります。
民主党は、官民人材交流センターを「天下りバンク」と称し、厳しく批判をしておりました。その時の発言をもうお忘れでしょうか。
今回の官民人材登用・再就職適正化センターも、同じ「天下りバンク」のようなものではないのでしょうか。
長妻大臣が、野党時代、公務員はハローワークで仕事を探せばよいとの主張を展開されておりました。
今回の法案は、長妻大臣はじめ民主党の皆さんが今まで主張してきたものと矛盾しているのではありませんか。これでは、官公労に配慮したものと見なさざるを得ないのです。
そこで、党として、主張が一変したことを如何にお考えか、整合性は取れているのか、仙谷大臣並びに長妻大臣の見解を伺います。
また、同センターのあっせん規定が無いと分限免職をした場合、問題となるのでしょうか。他に配置転換の努力をすればよいのではないかと考えますが、仙谷大臣にお尋ね致します。
(労働基本権)
質問の第7は、労働基本権についてであります。
本法案の附則9条第2項では、労働基本権付与に向けた検討を加え、その結果に基づいて必要な法制上の措置を講ずる旨の規定が盛り込まれております。
しかし、実は、この規定とほぼ同趣旨の規定が、国家公務員制度改革基本法の第12条に盛り込まれております。
なぜ、今回の政府提出法案においても、似たような規定を再度盛り込んだのか、仙谷大臣に伺います。併せて、労働基本権付与に向けた法案の提出の時期や、スト権を含めるか否かについて、明快なご答弁を求めます。
(総人件費2割削減)
質問の第8は、総人件費の2割削減についてであります。
民主党のマニフェストには、天下りあっせんの禁止、定年まで働ける環境づくり、総人件費の2割削減が謳われております。総務省は「退職勧奨」「新規採用抑制」「61歳以降の昇給」はいずれも行わないという前提で、定年延長をして65歳まで勤務するなら、2025年度の国家公務員の総人件費が約4000億円増、2割増加するといった、試算を明らかにしています。
これでは、2割減どころか2割増です。ここにも民主党のマニフェストの矛盾が明らかになりました。
また、その手法ですが、国家公務員の人員削減をしても、その分、地方公務員として受け入れるというのでは、トータルでの改革成果が上がったとは決して言えません。
鳩山政権は、労組に配慮してだと思いますが、現役の公務員の給与体系には手をつけずに、23年度の新規採用者数を半減させようとしております。
こうした大幅な新規採用の抑制を行えば、人事バランスがいびつになることなどが考えられます。また、若者だけにしわ寄せをするのは、おかしいのではないでしょうか。
そこで、23年度の新規採用抑制の方針について官房長官に伺います。
併せて、法案では、総人件費2割削減についてまったく盛り込まれておりませんが、今後どう取り組むのか、公務員の給与体系の抜本的な改革の道筋も含めてお答え願います。 仮に2割削減が実現出来ないのなら、マニフェストを撤回することを求めて、 私の質問を終わります。
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この記事へのコメント
1. Posted by サラリーマン 2010年05月19日 19:19
衆議院マニフェストを撤回するにはどうするべきでしょうか?衆参同時選挙にして衆議院マニフェストの断念を記述するのが一番良いと思います。