2010年02月02日

参議院代表質問 自民党谷川秀善参院幹事長(その2)

 次に、普天間基地移設問題についてお伺いいたします。

 さる一月二十四日、名護市長選挙が行われ、民主党を中心とする与党が推薦し、普天間基地の県外移設を主張された稲嶺氏が、一五八八票差で当選されました。
平野官房長官は選挙結果を受け、「自治体の反対を斟酌していたら何もできなくなる」と発言したと聞いておりますが、鳩山総理はじめ関係閣僚はゼロベースを強調しておられます。
 まさに名護市を真っ二つにした結果でありましたが、地元の「県内移設反対」の意志が明らかになり、自民党政権と米政府が合意した米軍キャンプ・シュワブ沖への移設は大変困難になったわけであります。
地元の人の気持ちとしては、やはり基地には不安を感じる、と考えるのは当然であります。
 しかし、私どもは、朝鮮半島、中国、台湾海峡と不測の事態が想定される現在、沖縄の基地は必要であると考え、キャンプ・シュワブ沖に移設するという合意をいたしました。
 憲法の制約もあり、有事に単独では対処しきれない我が国として、米国と協力していかなければなりません。
 鳩山総理はこの解答をどこに求めようとしておられるのか。
そもそも、総理は普天間基地の意義をどのように考えておられるのか。かつて「常時駐留なき安保」を訴えられた総理は、日本に米軍はまったくいらないと考えておられるのか。お伺いいたします。

 次に地方経済対策および中小企業政策について伺います。

 政府は「景気は持ち直してきている」と判断しておられるようです。
確かに鉱工業生産や住宅建設、公共投資など昨年末現在の統計上の数値は持ち直しの傾向を示しています。
 また倒産件数や負債額も減少傾向を示し、失業率も改善してきております。しかしながら、これは昨年春に麻生内閣が行った一次補正予算の効果によるものであります。
 申し上げるまでもなく地方経済は公共事業と中小零細企業により成り立っているといっても過言ではありません。私どもは地方経済の底上げを目指し従来から様々な手を打ってまいりました。
 とりわけ昨年は、ものづくり補助金や、官公需について中小企業の受注目標を設けるなど、中小企業の仕事づくりを図ってまいりました。
 こうした政策効果により、例えば倒産件数を地域別に見ますと、九州および北海道の二四%減少を筆頭に、東北二〇%、中国地方一五%など、従来から厳しい景気状況にあった地域が大きく改善致しました。
 ところが鳩山内閣は、昨年秋に補正予算のうち公共事業などを中心に二兆九千億円あまりをムダ、あるいは不急不要として執行停止にしました。この結果、政府自ら経済成長にマイナスの影響が出ると認めています。
 さらに来年度予算を見ますと、公共事業費は一八・三%削減しております。
 来年度の中小企業予算については一・一%増額となっておりますが、このほぼ半分は融資の焦げ付きを肩代わりする信用保証制度や政府系金融機関からの低利融資制度の強化であります。
 現在、中小零細企業は日々の資金繰りに苦しんでおり融資制度の強化は大切ですが、資金繰りが苦しい原因は、仕事が減っているからであります。
 したがって中小零細業者の仕事を増やす施策がなければ、単なる対処療法になってしまいます。来年度予算をみても、施政方針演説を聞いても、そうした施策が全く見えません。
 政府として、地方経済の現状をどのように見ておられるのか、今後どのような対策を講じて行こうとされておられるのか、経済産業大臣のお考えを伺います。

 鳩山政権には、財政再建目標が存在しないことが大変心配であります。

 いまの鳩山財政を率直に表現するなら、マニフェストを実現するためには、バラマキを気にせず、国債増発でほとんどの財源を賄う、という姿であります。
 平成二十二年度は、国債を過去最高の四十四兆円も発行し、年度末には国の借金の総額は九七三兆円にも達する見通しであります。借金一千兆円時代が目前に迫ってきました。
 鳩山内閣では、今年六月をメドに、中期財政フレームを策定すると報じられています。どういった目標値を掲げ、どのような手段で、いつまでに実現するのか、その際、消費税をどのように見直すのか、包括的かつ説得的な終始一貫した理由づけにより、財政再建計画が構築されなければなりません。消費税については、四年間引き上げないと公言されていますが、議論もしないのか、議論はするのか、内閣として方針が統一されていません。
 財政再建については、六月と言わず、一刻も早く道筋を国民に示す必要があります。というのも、財政破たんの懸念が少しでも出てくれば、国債が大量に売られ、国債金利が上昇し、マーケットそして実体経済に深刻な影響が出るからであります。
すでに内外の投資家は、日本の国債発行の急増と財政破たんのリスクをささやき始めています。
 第二次補正後の国の普通公債残高は約六百兆円なので、単純計算では、金利が一%上がるだけで、六兆円の利払い負担が「追加」されることになります。もちろん市場には様々な要素が影響するため、その時の状況で幅を持ってみる必要はあります。
これは、公共事業(五・八兆円)、文教科学(五・六兆円)、防衛(四・八兆円)の予算を上回る規模であり、金利の上昇分だけで、これらが吹き飛んでしまうことになります。
 したがって、財政が破たんしてから止めるのでは遅いのであって、その思惑が芽生えることさえも絶対に許さない規律が求められます。
 鳩山内閣に、その認識と覚悟はあるでしょうか。そして日本の財政の健全さと規律を市場に納得させるだけの財政運営のかじ取りのノウハウはあるでしょうか。
思わぬ失言が市場をかく乱する危険性もあり、非常に危うい、不安で一杯であります。財政再建に向けた具体的な取り組みと覚悟について、菅財務大臣にお伺い致します。

 次に、現下の雇用情勢等に対する認識について伺います。
 
 現下の雇用失業情勢は、昨年の平均完全失業率が五・一%、有効求人倍率は、〇・四七倍となるなど、大変厳しい情勢であります。
 また、大学生の就職内定率は、十二月一日現在、前年同期比七・四%減の七三・一%と低くなっております。
 政府は、雇用調整助成金の要件緩和など、雇用の維持・確保対策に努められていることは、一定の評価をいたします。
しかしながら、雇用の創出を図るためにも、今後、成長へ向けた積極的な雇用戦略を早急に定めるべきであります。
 そこで、現下の雇用情勢のご認識について伺います。
併せて、政府は、早急に、具体的な雇用戦略を打ち出すのか、お尋ね致します。

 次に、選択的夫婦別氏制度について伺います。

 政府は選択的夫婦別氏制度の導入を検討されているそうですが、この問題はまだ「家族の一体感が損なわれるのではないか」、「日本の風土には適さないのではないか」との危惧があり、国民の間でも意見の分かれるところであります。
 また、連立与党間においても、以前、国民新党の亀井大臣から「夫婦になるのに、別姓でなければならないという心理がよく分からない。夫婦、子供で姓が違う。家の表札が全部違う形になるのがよいのか。」との異論が出るなど、その導入の可否が分かれていると聞いております。
 総理は常々、絆の重要性を語られています。家族の絆がこの制度によって揺るがされかねないとの意見もある中、この問題についてはどのようにお考えですか、お尋ね致します。

 教育に関してはまず、鳩山政権は、わが国の国旗・国歌についてどのような認識をお持ちなのか、確かめておかなければなりません。

 日の丸、君が代は日本の長い歴史と文化の流れの中ではぐくまれ、民族の感性や価値観が象徴的に表現されたものであります。
 日本民族の誇りであり、国際的な場においても世界各国から日本の象徴として重んじられ、最大の敬意を持って取り扱われているものであります。
 先に我が党尾辻議員会長が、昨年八月、地元鹿児島県で民主党候補者が開催した集会の場に、二枚の国旗「日の丸」を切り裂いたうえで上下に張り合わせて、民主党の党旗を掲げた問題を取り上げました。
 総理は、日の丸は大変重い、重要なものであり、国旗に対する尊厳は当然持ち合わせていると答弁されました。
 では何故このようなことが起こったのでしょうか。
 私は、日教組に属する教員によって、国旗・国歌に敬意を払わない、さらには平気で侮辱することを教えている学校現場に原因があるのではないかと思います。
学校指導要領では国旗掲揚、国歌斉唱についての規定があるはずですが、鳩山総理は学校における日の丸、君が代の教育に関してどのような認識をお持ちでしょうか、併せて今現状がどうなっているのかお伺い致します。
 特に民主党において問題なのは、教育の分野において、その本質がゆがめられる活動が堂々と行われていることであります。たとえば、参議院の輿石議員会長は、約一年前の日教組の会合で「教育の政治的中立はあり得ない」という、とんでもない発言をされています。
 教育基本法第十四条には、政治教育として「法律に定める学校は、特定の政党を支持し、又はこれに反対するための政治教育その他の政治活動をしてはならない」と明確に規定しているのをご存知ですか。法律違反を臆面もなく宣言し、日教組のために、日本全体の教育を偏向させようとしているではありませんか。
 
 現に鳩山政権が進める教育政策をみると、学力の低下につながりかねない学力・学習状況調査の縮小、教員の質を悪化させる教員免許更新制度の廃止、など日教組の意向をその
 まま反映したものばかりではありませんか。
 特に免許更新制度の廃止は、更新における講習の目的が、不適格教員の排除にあると、強弁し、自ら教員としての資質能力向上を否定するものであり、教員の信頼確立に逆行するものであります。
 我が国の教育は、重大な危機を迎えつつあり、一刻も早く悪化の流れを食い止めなければなりません。我々は、日本の将来を担う次世代の教育を何よりも重視し、日本の進路が誤らないよう全力を挙げて教育現場の正常化に努めたいと考えます。

 総理には、日教組と民主党の関係の在り方をどのように判断され、また偏向した教育行政にならないよう、どのような措置を取られるお考えなのか、日本の将来を見据えてしっかりしたご認識をお示し頂き、私の質問を終わりにします。

shige_tamura at 10:38│Comments(0)TrackBack(0)clip!自由民主党 

トラックバックURL

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔   
 
 
 
ランキング一覧

人気blogランキング

人気blogランキングに参加しました。
応援よろしくお願いします。
月別アーカイブ
最新コメント