2009年12月21日

子ども手当で混乱

 今頃になって、民主党マニフェストの掲げる目玉の「子ども手当」が混乱している。

「国民の生活が第一。」の具体策として掲げる目玉の「子ども手当」にしても、公約通り実現できるか、実に怪しいものである、と指摘した。

 この政策は、所得に関係なく全ての子育て世帯に、中学卒業まで一人あたり年三十一万二千円(平成二十二年度はその半額)を全額国費で支給するもので、総選挙の際、耳にタコができるほど繰り返された。

 だが、そのための予算は毎年五・五兆円(平成二十二年度は二・七兆円)で、現在の文教科学振興費の五・二兆円、防衛費の四・七兆円より巨額である。当然、その予算を捻出する打ち出の小槌が民主党にあろうはずもない。
 案の定、予算編成で混乱している。でも、今回は半額なのだ。
 これが全額になるともっと大変だ。
 以下、産経新聞主張を掲載する。


【主張】子ども手当迷走 基本設計を怠ったツケだ(12.19)

 来年度から導入される「子ども手当」に所得制限を設けることをめぐり、政府・与党が混乱している。政府は「年収2千万円」を支給上限とする案を軸に検討を始めたが、長妻昭厚生労働相や社民党は制限を設けないよう主張している。

 子ども手当の所得制限は民主党の政権公約にはなかった。だが、手当支給の初年度となる来年度は半額(月額1万3千円)だけでも2・3兆円もの巨費が必要となる。対象の子供がいない世帯で負担増となることへの不公平感や、「本当に子供のために使われるのか」といったバラマキ批判は根強い。所得制限の導入は現実的な判断といえよう。

 民主党は8月の衆院選で「無駄の排除などで財源を捻出(ねんしゅつ)する」と大見えを切っていたが、無理があったということだろう。鳩山由紀夫首相には、所得制限の検討に入った理由と、どういう理念に基づいて所得線引きをするのか国民に明確に説明するよう求めたい。

 財源が当初の想定通りに確保できなくなることは十分予想できたはずだ。「高額所得者への支給はおかしい」との批判が出ることも想定できたであろう。にもかかわらず、制度設計の議論を行ってこなかったことは、無責任との批判を免れまい。

 早くもチグハグぶりが露呈している。政府が検討する「2千万円」では対象から外れる世帯はわずか0・1%で、予算削減効果は数十億円にとどまるという。一方、所得制限の導入に伴って、事務を担うことが想定される市区町村は年収確認などの作業が大きく膨らむ。結果として事務経費が増えたのでは元も子もない。参院選への影響を避けるために、制限ラインを高めに設定したのであれば本末転倒だ。

 予算削減効果を大きくするため、現行の児童手当の基準をそのまま使う案も浮上している。だが政府は手当の導入と引き換えに扶養控除を廃止する考えで、この場合、子供がいるにもかかわらず負担だけが増える世帯が生じる。これでは「社会全体で子育て」とした子ども手当の制度理念そのものが変質しよう。

 納税者番号制度がない中での所得把握は困難だ。納税者番号制度の導入スケジュールも同時に明確にすることが必要だ。少子化対策は待ったなしである。首相は多くの国民が納得できるような所得線引きを行わなければならない。

shige_tamura at 14:00│Comments(2)TrackBack(0)clip!鳩山由紀夫 | 民主党

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この記事へのコメント

2. Posted by ささ   2009年12月21日 22:52
ガソリン税率はそのままですね。
財政収支改善と温暖化対策を柱に考えれば、
維持するという結論になるのでしょうね。

ただ、温暖化対策にあまり影響がない
自動車重量税の暫定税率を下げる与党の方針は
それなりに評価できます。
温暖化対策にあまり影響がないし、自動車重量税暫定税率を下げることでの自動車を持つ会社などへ景気浮揚効果もあるでしょう。
自民党は民主党の批判するだけではなく、民主党の評価できるところは評価する姿勢を示したほうが
国民に好感を持たれると思います。

子供手当ても(私は反対だが)導入するのであれば、扶養控除廃止の代わりであれば事務経費の絡みもあるので所得制限を設けないのがベストでしょう。

あわよくば、2008年4月頃及び2009年7月の民主党マニフェスト作成段階に
財政収支改善と温暖化対策という観点から
ガソリン税の重要性を民主党には認識していてほしかったんですがね。

民主党は子供手当てにしろ高速道路無料化にしろ、自民党の定額給付金や高速道路1000円というお手本(モデルケース)があるのですから、
もっとウォッチングしていただきたい。
3. Posted by プチ・リタイア   2009年12月24日 10:42
5 子供手当は現代版「生類憐れみの令」だと思います。「お犬様」ならぬ「お子供様」のために、他の大切な予算をカットする鳩山首相は、まさに現代版・犬公方だと思います。

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