2009年07月01日
鳩山代表の虚偽献金問題・新聞社説が批判
鳩山代表の虚偽献金問題で、今朝の産経と日経新聞が社説で批判していました。
産経(主張)と日経(社説)を掲載します。
【主張】鳩山氏への献金 これでは責任を免れない
民主党の鳩山由紀夫代表の資金管理団体が、すでに死亡した人などの名義による個人献金を政治資金収支報告書に記載していたと指摘された問題で、鳩山氏が記者会見でみずから虚偽記載の事実を認めて陳謝した。
事実でない献金額は4年間で2100万円を超え、名義が使われた人は約90人、193件に上るという。鳩山氏は、個人献金を多く見せるために経理担当者が操作したと説明しているが、なぜこれだけ大がかりに虚偽記載をしなければならなかったのか。明白な政治資金規正法違反ではないか。
鳩山氏は経理担当の公設秘書を解任する一方、自身は「説明責任を果たす中で代表の責務を果たしたい」と党代表を続投する考えを表明した。こんな説明で事態を乗り切れると思っているのか。その政治責任は重大であり、進退をかけて、さらなる説明を果たす必要がある。
鳩山氏は会見で、虚偽の個人献金について「経理担当者に任せていた普通預金から、埋め合わせに使われた」と説明し、原資はすべて鳩山氏の資金で、ヤミ献金など不正なものはないと強調した。
経理担当者が故人の名義などを使った理由については「私の個人献金があまりにも少なく、そのことがわかると大変だとの思いがあったのではないか」と述べた。
この問題を調査した弁護士は報告書のなかで、鳩山氏の資金管理団体「友愛政経懇話会」の経理担当者が独断で行ったもので、鳩山氏は知らなかったとしている。
民主党は、西松建設の違法献金事件で小沢一郎代表代行の公設第1秘書が逮捕・起訴される事態を受け、小沢氏が代表を辞任して鳩山氏に代わった。その小沢氏は事件をめぐる説明責任をいまだに果たしていないというのに、今度は鳩山氏の疑惑である。
西松建設事件の経験から、鳩山氏は「党代表というより鳩山個人の事務所の問題」と強調している。しかし、虚偽の人物の名をかたって収支報告書を提出し、国民を欺いたのである。鳩山氏が実際に虚偽記載が行われた経過を知らなかったとしても、党代表の責任を免れることにはならない。
民主党は3年後の企業献金廃止を打ち出し、関連法案を国会に提出するなど政治資金の透明化を目指している。党首が相次いで政治とカネの疑惑にまみれ、こうした姿勢を台無しにしている。
虚偽献金で鳩山氏の責任重い(日経・社説)
「政治とカネ」をめぐる不祥事はもううんざりだというのが、国民の率直な感想ではないか。
民主党の鳩山由紀夫代表が記者会見し、同氏の資金管理団体の収支報告書に事実と異なる個人献金の記載が多数あった事実を公表して陳謝した。「架空」とみられる献金は2005年からの4年間で2100万円を超える。法の趣旨をないがしろにする行為で、このままでは有権者の政治不信は募るばかりだ。
鳩山氏の弁護士が調査報告書を公表し、資金管理団体「友愛政経懇話会」の報告書に記載された個人献金のうち、判明分だけで約90人、193件が事実ではなかったことを明らかにした。亡くなった人や一度も寄付をしたことがない人の名前も使い、個人献金を装っていたという。
実務を担当した秘書は「個人に寄付をお願いすべきものを怠り、事実でない記載を繰り返してしまった」と説明しているという。存在しなかった「寄付」の原資は、鳩山氏から預かったお金の中から拠出していたというのが弁護士の調査結果だ。
鳩山氏本人は記者会見で「全く知らなかった。一秘書のやったことだが監督責任はある」と語った。すでに修正報告をし、秘書を解雇する意思も示した。
しかし政治資金報告書の虚偽記載は故意でなくても重大な過失があれば「3年以下の禁固または50万円以下の罰金」の罪に問われる。長期間にわたって事実と異なる記載を放置してきた鳩山氏の責任は重い。なぜ秘書がこのようなことをしたのかを含め、鳩山氏の説明は不十分だ。
民主党の小沢一郎前代表は公設秘書が西松建設からの巨額献金事件で起訴され、代表を辞任した。同党は3年後の企業・団体による献金やパーティー券購入の禁止を柱とした政治資金規正法改正案を国会に提出したものの、鳩山氏のような問題を抱えていては説得力を欠く。
政界では「政治とカネ」をめぐる問題が次々と表面化している。与謝野馨財務・金融・経済財政相の政治団体は、商品先物取引会社から迂回(うかい)献金を受けていた疑惑が浮上した。与野党は次期衆院選前に政治資金の透明化策を示し、不信の連鎖を断ち切る努力がいる。
産経(主張)と日経(社説)を掲載します。
【主張】鳩山氏への献金 これでは責任を免れない
民主党の鳩山由紀夫代表の資金管理団体が、すでに死亡した人などの名義による個人献金を政治資金収支報告書に記載していたと指摘された問題で、鳩山氏が記者会見でみずから虚偽記載の事実を認めて陳謝した。
事実でない献金額は4年間で2100万円を超え、名義が使われた人は約90人、193件に上るという。鳩山氏は、個人献金を多く見せるために経理担当者が操作したと説明しているが、なぜこれだけ大がかりに虚偽記載をしなければならなかったのか。明白な政治資金規正法違反ではないか。
鳩山氏は経理担当の公設秘書を解任する一方、自身は「説明責任を果たす中で代表の責務を果たしたい」と党代表を続投する考えを表明した。こんな説明で事態を乗り切れると思っているのか。その政治責任は重大であり、進退をかけて、さらなる説明を果たす必要がある。
鳩山氏は会見で、虚偽の個人献金について「経理担当者に任せていた普通預金から、埋め合わせに使われた」と説明し、原資はすべて鳩山氏の資金で、ヤミ献金など不正なものはないと強調した。
経理担当者が故人の名義などを使った理由については「私の個人献金があまりにも少なく、そのことがわかると大変だとの思いがあったのではないか」と述べた。
この問題を調査した弁護士は報告書のなかで、鳩山氏の資金管理団体「友愛政経懇話会」の経理担当者が独断で行ったもので、鳩山氏は知らなかったとしている。
民主党は、西松建設の違法献金事件で小沢一郎代表代行の公設第1秘書が逮捕・起訴される事態を受け、小沢氏が代表を辞任して鳩山氏に代わった。その小沢氏は事件をめぐる説明責任をいまだに果たしていないというのに、今度は鳩山氏の疑惑である。
西松建設事件の経験から、鳩山氏は「党代表というより鳩山個人の事務所の問題」と強調している。しかし、虚偽の人物の名をかたって収支報告書を提出し、国民を欺いたのである。鳩山氏が実際に虚偽記載が行われた経過を知らなかったとしても、党代表の責任を免れることにはならない。
民主党は3年後の企業献金廃止を打ち出し、関連法案を国会に提出するなど政治資金の透明化を目指している。党首が相次いで政治とカネの疑惑にまみれ、こうした姿勢を台無しにしている。
虚偽献金で鳩山氏の責任重い(日経・社説)
「政治とカネ」をめぐる不祥事はもううんざりだというのが、国民の率直な感想ではないか。
民主党の鳩山由紀夫代表が記者会見し、同氏の資金管理団体の収支報告書に事実と異なる個人献金の記載が多数あった事実を公表して陳謝した。「架空」とみられる献金は2005年からの4年間で2100万円を超える。法の趣旨をないがしろにする行為で、このままでは有権者の政治不信は募るばかりだ。
鳩山氏の弁護士が調査報告書を公表し、資金管理団体「友愛政経懇話会」の報告書に記載された個人献金のうち、判明分だけで約90人、193件が事実ではなかったことを明らかにした。亡くなった人や一度も寄付をしたことがない人の名前も使い、個人献金を装っていたという。
実務を担当した秘書は「個人に寄付をお願いすべきものを怠り、事実でない記載を繰り返してしまった」と説明しているという。存在しなかった「寄付」の原資は、鳩山氏から預かったお金の中から拠出していたというのが弁護士の調査結果だ。
鳩山氏本人は記者会見で「全く知らなかった。一秘書のやったことだが監督責任はある」と語った。すでに修正報告をし、秘書を解雇する意思も示した。
しかし政治資金報告書の虚偽記載は故意でなくても重大な過失があれば「3年以下の禁固または50万円以下の罰金」の罪に問われる。長期間にわたって事実と異なる記載を放置してきた鳩山氏の責任は重い。なぜ秘書がこのようなことをしたのかを含め、鳩山氏の説明は不十分だ。
民主党の小沢一郎前代表は公設秘書が西松建設からの巨額献金事件で起訴され、代表を辞任した。同党は3年後の企業・団体による献金やパーティー券購入の禁止を柱とした政治資金規正法改正案を国会に提出したものの、鳩山氏のような問題を抱えていては説得力を欠く。
政界では「政治とカネ」をめぐる問題が次々と表面化している。与謝野馨財務・金融・経済財政相の政治団体は、商品先物取引会社から迂回(うかい)献金を受けていた疑惑が浮上した。与野党は次期衆院選前に政治資金の透明化策を示し、不信の連鎖を断ち切る努力がいる。



