2009年05月31日
北朝鮮の核実験及びミサイル発射に関する与党訪米団が帰国

。ニューヨークでもワシントンでも、僕のブログを見ている大使館員やマスコミ関係者から「たむたむブログ見ています。資料的に価値が高くてとても参考になります」とのお声がかかり、早速、ブログを書いてるという訳です。
米国では、新型インフルエンザに関してマスクをかけている人はいませんでした。
ニュ−ヨークに着いて、新型インフルエンザに関する特別なチェックもなく、帰国した成田では、飛行機に3名の検疫官が乗り込みチェックが終わってから、飛行機を降りました。日米での新型インフルエンザの取り組みの違いを感じました。
次に、与党訪米団についてですが、派遣が決まったのは、5月26日(火)で、翌日、米国に出発ということで、こんな、短期間準備の海外出張は初めてでした。
旅費も貰わずに出発、でも現地では全てクレジットで済みました。
メンバーは、山崎拓(自民党外交調査会長)中谷元(党安全保障調査会長)佐藤茂樹(公明党安保部会長)と僕の4名でした。
日程は、5月27日(水)成田発、同27日に米国ニューヨーク着、夜便でワシントンDCに移動、28日に米政府及び有識者との会談・懇談、翌29日(金)ワシントン発で、30日(土)に帰国というすさまじい日程でしした。、
ニューヨークでは、張業遂(ジャン・イェスイ)中国常駐代表、ヴィタリ・チュルキン露国連常駐代表、朴仁国(パク・インクク)韓国常駐代表との会談ができました。
ワシントンDCでは、米政府関係者では、
・ウィリアム・バーンズ国務次官(政治問題担当)
・ミッシェル・フロノイ国防次官(政策担当)、ミッチェル筆頭国防次官補代理(アジア・太平洋安全保障問題担当)、ヒル国防長官府筆頭東アジア部長
・ソン・キム六者会合担当大使
有識者との意見交換では、クラウチ元大統領次席補佐官、ルード元国務次官代行(軍備管理・国際安全保障担当)、デミング元筆頭国務次官補代理、クリングナー・ヘリテージ財団上級研究員などと会談・懇談ができました。
中国・露・韓各国連常駐代表との会談(ニューヨーク)では、
○中国、ロシア及び韓国各国連常駐代表と個別に会談を行い、与党北朝鮮ミサイル・核問題対策本部声明(英訳)を説明し、わが国における防衛態勢に関する最近の議論も紹介しつつ、検証可能かつ実効性のある制裁措置を含む新たな安保理決議の迅速な採択について働きかけを行った。
○これに対し、各国常駐代表からは、安保理の迅速かつ明確な対応に向け、わが国と協力していく旨が表明された。
米政府関係者との会談(ワシントンDC)では、
○北朝鮮問題を所掌する国務省、国防省の次官及び六者会合担当特使と個別に会談を行い、与党北朝鮮ミサイル・核問題対策本部声明(英訳)を説明し、わが国における防衛態勢に関する最近の議論も紹介しつつ、強力かつ実効的な新たな安保理決議を迅速的に採択すべく、中心的な役割を果たす米国に強力にリードしてもらいたい旨働きかけを実施。
○三者との会談を通じ、北朝鮮の核実験に対して米当局、オバマ政権として真剣にこれから様々なレベルで取り組むとの姿勢が感じられ、日本側の働きかけについては、三者とも、日本と全く認識と一にしており、その方向で努力している。また、六者会合が、朝鮮半島の非核化を実現していく上で非常に重要な役割を果たし、北朝鮮を除く5者が連携・連帯して対処していくことが重要である旨述べられた。
○また、三者とも、日米同盟に基づく日本の安全保障へのコミットメントを堅持する旨強調していた。
ミッシェル・フロノイ国防次官は、
4月5日のミサイル発射前のゲイツ国防長官の発言は、プレスに誤って引用されたものであり、ゲイツ国防長官は、報道されているような発言していない。―とのこと。
ソン・キム六者会合担当特使には、我が方から、日本は拉致問題が重要であり、拉致問題に関連するテロリスト支援国家リストの問題に対して、言及をしました。
今回の訪米団報告は、
○今回の訪米団は、日本側からの強いメッセージを伝えることに成功した。引き続き、北朝鮮の核実験に新たな国連安保理決議について、北朝鮮の行動を変えさせる強力かつ実効的な内容ものが、迅速に採択されるように、米韓、さらには中国、ロシアと連携していくことが必要である。
○日米同盟及びそれに基づく米側の日本の安全保障へのコメントメントは、引き続き堅固なものである。北朝鮮のミサイル・核への対応につき、万が一の事態に備え、日米同盟の下の役割分担を前提とし、韓国とも協力しつつ、効果的な対処態勢を静かに検討しておく必要がある。
―などでした。感じたままに書きましたが、後日詳細をブログで報告します。