2009年04月21日
小沢代表はなぜ逃げるのか(読売・社説)
今朝の読売新聞・社説も「党首討論 小沢代表はなぜ逃げるのか」(4月21日)を掲載しています。
西松事件の追及を恐れて逃げている、と思われても仕方なかろう。
自民党が打診している党首討論の開催を民主党が拒み続けている。
「政治と宗教」の集中審議の実現が先だと言ってみたり、その週は海賊対処法案の審議入りの本会議があると言ってみたり、拒む理由としては、どれも苦しい。
自民党側には、小沢代表の公設第1秘書が起訴された西松建設の巨額違法献金事件を取り上げて、民主党を揺さぶる狙いもあるのだろう。だが、そのことを割り引いてもなお、民主党の姿勢はいかにも腰が引けた印象を与える。
過去最大規模となる政府の追加景気対策に対し、民主党は「大盤振る舞い」と批判し、対案の提出を検討している。具体的中身に踏み込んで政府をただせばよい。
西松事件にしても、民主党は企業・団体献金の将来的な全面禁止の方針をまとめたばかりだ。麻生首相に「政治とカネ」を巡る議論を挑むことも可能だ。
民主党の政策をアピールし、自民党との違いを国民に理解してもらうには、党首討論は絶好の機会のはずだ。それを放棄すること自体が、民主党のダメージになりかねない。
党首討論は毎週水曜日に開くことが原則にもかかわらず、近年は年2〜3回しか開かれていない。最大の原因は、「本会議、予算委員会もしくは重要法案の審議に首相が出席する週は開催しない」との与野党申し合わせにある。
首相が国会に縛られるのを嫌って与党側が開催見送りを主張する場面が多いが、今回は、民主党側が申し合わせを盾に取った。
だが、党首討論は1999年、自由党党首だった小沢代表が当時の小渕首相に働きかけて制定された国会審議活性化法の柱となる制度だ。導入の立役者が率先して制度をないがしろにするのは理屈が立たない。
そもそも党首討論を今開いたとしても、小沢代表が不利になるとも限らない。
昨年11月の党首討論は、景気が急減速する中で2008年度2次補正予算案の提出を先延ばしすることを小沢代表が追及し、麻生首相が答弁に窮する場面もあった。小沢代表の「圧勝」と受け止めた国民も多かったのではないか。
党首討論を拒否し続ければ、衆院選を控え、民主党のイメージは低下する一方だろう。反転攻勢の機会をつかむためにも、小沢代表は積極的に論戦の先頭に立つべきではないか。
西松事件の追及を恐れて逃げている、と思われても仕方なかろう。
自民党が打診している党首討論の開催を民主党が拒み続けている。
「政治と宗教」の集中審議の実現が先だと言ってみたり、その週は海賊対処法案の審議入りの本会議があると言ってみたり、拒む理由としては、どれも苦しい。
自民党側には、小沢代表の公設第1秘書が起訴された西松建設の巨額違法献金事件を取り上げて、民主党を揺さぶる狙いもあるのだろう。だが、そのことを割り引いてもなお、民主党の姿勢はいかにも腰が引けた印象を与える。
過去最大規模となる政府の追加景気対策に対し、民主党は「大盤振る舞い」と批判し、対案の提出を検討している。具体的中身に踏み込んで政府をただせばよい。
西松事件にしても、民主党は企業・団体献金の将来的な全面禁止の方針をまとめたばかりだ。麻生首相に「政治とカネ」を巡る議論を挑むことも可能だ。
民主党の政策をアピールし、自民党との違いを国民に理解してもらうには、党首討論は絶好の機会のはずだ。それを放棄すること自体が、民主党のダメージになりかねない。
党首討論は毎週水曜日に開くことが原則にもかかわらず、近年は年2〜3回しか開かれていない。最大の原因は、「本会議、予算委員会もしくは重要法案の審議に首相が出席する週は開催しない」との与野党申し合わせにある。
首相が国会に縛られるのを嫌って与党側が開催見送りを主張する場面が多いが、今回は、民主党側が申し合わせを盾に取った。
だが、党首討論は1999年、自由党党首だった小沢代表が当時の小渕首相に働きかけて制定された国会審議活性化法の柱となる制度だ。導入の立役者が率先して制度をないがしろにするのは理屈が立たない。
そもそも党首討論を今開いたとしても、小沢代表が不利になるとも限らない。
昨年11月の党首討論は、景気が急減速する中で2008年度2次補正予算案の提出を先延ばしすることを小沢代表が追及し、麻生首相が答弁に窮する場面もあった。小沢代表の「圧勝」と受け止めた国民も多かったのではないか。
党首討論を拒否し続ければ、衆院選を控え、民主党のイメージは低下する一方だろう。反転攻勢の機会をつかむためにも、小沢代表は積極的に論戦の先頭に立つべきではないか。