2009年03月25日
弾道ミサイル等に対する破壊措置への対処について
弾道ミサイル等に対する破壊措置への対処については、自衛隊法の第82条の2に根拠規定があります。
今回の北朝鮮の弾道ミサイル対処について、次の2つが考えられます。
(1)弾道ミサイル等が我が国に飛来するおそれがあると認められる場合
・意図は不明であるが、我が国に向けた弾道ミサイルの発射の具体的な兆候がある場合
・諸外国が弾道ミサイルの発射を具体的に示唆した場合など
(2)弾道ミサイル等が我が国に飛来するおそれがあるとまでは認められない場合
・事前に発射に係る情報が断片的にしか得られない場合
・事故によって制御を失った人工衛星や衛星打上げ用ロケットが予定の軌道を外れて我が国を含む地上に落下する可能性が生じた場合など
(1)の場合は、第82条の2の第1項、(2)の場合は第3項となります。
以下、条文を掲載します。
第八十二条の二 防衛大臣は、弾道ミサイル等(弾道ミサイルその他その落下により人命又は財産に対する重大な被害が生じると認められる物体であって航空機以外のものをいう。以下同じ。)が我が国に飛来するおそれがあり、その落下による我が国領域における人命又は財産に対する被害を防止するため必要があると認めるときは、内閣総理大臣の承認を得て、自衛隊の部隊に対し、我が国に向けて現に飛来する弾道ミサイル等を我が国領域又は公海(海洋法に関する国際連合条約に規定する排他的経済水域を含む。)の上空において破壊する措置をとるべき旨を命ずることができる。
2 防衛大臣は、前項に規定するおそれがなくなったと認めるときは、内閣総理大臣の承認を得て、速やかに、同項の命令を解除しなければならない。
3 防衛大臣は、第一項の場合のほか、事態が急変し同項の内閣総理大臣の承認を得るいとまがなく我が国に向けて弾道ミサイル等が飛来する緊急の場合における我が国領域における人命又は財産に対する被害を防止するため、防衛大臣が作成し、内閣総理大臣の承認を受けた緊急対処要領に従い、あらかじめ、自衛隊の部隊に対し、同項の命令をすることができる。この場合において、防衛大臣は、その命令に係る措置をとるべき期間を定めるものとする。
4 前項の緊急対処要領の作成及び内閣総理大臣の承認に関し必要な事項は、政令で定める。
5 内閣総理大臣は、第一項又は第三項の規定による措置がとられたときは、その結果を、速やかに、国会に報告しなければならない。
今回の北朝鮮の弾道ミサイル対処について、次の2つが考えられます。
(1)弾道ミサイル等が我が国に飛来するおそれがあると認められる場合
・意図は不明であるが、我が国に向けた弾道ミサイルの発射の具体的な兆候がある場合
・諸外国が弾道ミサイルの発射を具体的に示唆した場合など
(2)弾道ミサイル等が我が国に飛来するおそれがあるとまでは認められない場合
・事前に発射に係る情報が断片的にしか得られない場合
・事故によって制御を失った人工衛星や衛星打上げ用ロケットが予定の軌道を外れて我が国を含む地上に落下する可能性が生じた場合など
(1)の場合は、第82条の2の第1項、(2)の場合は第3項となります。
以下、条文を掲載します。
第八十二条の二 防衛大臣は、弾道ミサイル等(弾道ミサイルその他その落下により人命又は財産に対する重大な被害が生じると認められる物体であって航空機以外のものをいう。以下同じ。)が我が国に飛来するおそれがあり、その落下による我が国領域における人命又は財産に対する被害を防止するため必要があると認めるときは、内閣総理大臣の承認を得て、自衛隊の部隊に対し、我が国に向けて現に飛来する弾道ミサイル等を我が国領域又は公海(海洋法に関する国際連合条約に規定する排他的経済水域を含む。)の上空において破壊する措置をとるべき旨を命ずることができる。
2 防衛大臣は、前項に規定するおそれがなくなったと認めるときは、内閣総理大臣の承認を得て、速やかに、同項の命令を解除しなければならない。
3 防衛大臣は、第一項の場合のほか、事態が急変し同項の内閣総理大臣の承認を得るいとまがなく我が国に向けて弾道ミサイル等が飛来する緊急の場合における我が国領域における人命又は財産に対する被害を防止するため、防衛大臣が作成し、内閣総理大臣の承認を受けた緊急対処要領に従い、あらかじめ、自衛隊の部隊に対し、同項の命令をすることができる。この場合において、防衛大臣は、その命令に係る措置をとるべき期間を定めるものとする。
4 前項の緊急対処要領の作成及び内閣総理大臣の承認に関し必要な事項は、政令で定める。
5 内閣総理大臣は、第一項又は第三項の規定による措置がとられたときは、その結果を、速やかに、国会に報告しなければならない。