2009年01月06日

伝教大師聖訓の教え

比叡3比叡山3











一隅を照らす
此れ則ち国宝なり
国宝とは何物ぞ 宝とは道心なり
道心ある人を名づけて国宝となす

(意味)
真の価値とは、物質的価値あるものを言うのではない。
国家社会の平和・人類の幸福になることを能(よ)く行い、能く言う道心ある人を宝と言う。
社会の一隅に在って世のために、国のためになる好い事や、利益になる事を利己的な心を忘れて尽くすことこそ慈悲の極みであり、この人こそ国の宝である。
この人造りを千二百年前、伝教大師はこの山に於て、国家を利益し、群生(他の人々)を度す(たすけ)、との大理想を以て、諸国の師となるべき菩薩僧を養成し、民心の教導・文化の開発に尽くされたのである。

比叡山では、今でも猶、この人材養成方針は連綿として実践されている


わが志を述べよ

 私たちは伝教大師のこころを受けついで、それを伝えていきたいと思います。
 大師の遺言の一節に、「わがために仏を作る勿れ、わがために経を写す勿れ、わが志を述べよ」とあります。
 仏像を造ったり、経典を書写したり形あるものを整えるだけでなく、自分の志を継いで大成してもらいたい、また、その志をひろめてほしいという願いが感じられます。
この無形なる志こそが、さまざまに形を変え、天台の先達・各宗の祖師たちを通して今日に至っているのです。
 私たちも、大師の志を未来へと伝えていくために、活動して行きたく思います。


一隅を照らす運動

 現代社会に生活する私たちは、伝教大師の精神をどのように生かしていけばよいのでしょうか。
 天台宗が近年もっとも力を注いでいる運動に「一隅を照らす運動」があります。
 これは伝教大師の著『山家学生式(さんげがくしょうしき)』の冒頭の、「国宝とは何物ぞ、宝とは道心なり、道心ある人を名づけて国宝となす、故に古人の日く、径寸十枚これを国宝にあらず、一隅を照らす、これ即ち国宝なり」という言葉にちなんだものです。
 お金や物ではなく、一隅を照らす道心ある人こそ国の宝であるというこの言葉は、「わが志を述べよ」という大師の遺言にも通じ、私たちがどこからでも、何からでもはじめられるように励ましているかのようです。 

 昭和四十四年に発足した「一隅を照らす運動」は、自分自身が一隅を照らす人になるように努め、その一隅の輸を社会へと広げていこうとするものです。
信仰の中心は、伝教大師が心血を注がれた円頓戒(えんどんかい)で、だれもが生まれながらにして持っている美しい心(仏性)に目覚めるためのものです。
 仏の力をいただいて社会のために尽くすという大きな力を持つもので、その儀式を授戒会(じゅかいえ)といいます。
 心に力をいただいて社会のために尽くすという大きな力を持つもので、その儀式を受戒会といいます。
心に仏性自覚の灯をともし、世界を、未来を照らしていく「国宝」となるように努めていきましょう。

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1. 民主党  [ お願い!マイメモ ]   2009年01月06日 14:55
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