2007年06月26日
小沢代表の不思議な不動産取得方法
民主党小沢一郎代表の不動産取得について各方面から疑問の声があがっています。
今回は、「夕刊フジ」(6月22日付)
須田慎一郎 金融コンフィデンシャルから
小沢代表の不思議な不動産取得方法
を掲載します。
「民主党の小沢代表は、自らの資金管理団体が所有する不動産の扱いについて、『法律が駄目というなら処分する−』と言っているが、果たしてそれだけで済む問題なのか。
その不動産取得の経緯を丹念に追っていくと、極めて不可解な点が多い。それこそ、『ナントカ還元水』どころの話ではない疑惑がそこには浮かび上がってくるといっていいだろう」
かねてから筆者が懇意にしている、政治資金問題に精通する中央省庁幹部がこう指摘する。
12物件で計10億円
去る12日、民主党の小沢一郎代表は金沢市内で記者会見し、政治資金規正法改正案が成立した場合、自身の資金管理団体が所有する不動産−トータル12物件、総額約10億1900万円−を処分する意向を表明した。
小沢氏の資金管理団体、「陸山会」が、初めて不動産を取得したのは94年5月のことだ。
そして、小沢氏が「陸山会」の代表に就任するのが、その年の11月24日のこと。
つまり「陸山会」が所有する12物件のうち、前述の1物件を除いた11物件については、小沢氏が資金管理団体の代表に就任した以降に取得されたものなのだ。
しかも不可解なことに、94年5月に陸山会が所有していたはずの物件は、小沢氏が資金管理団体の代表に就任したまさに翌日、“所有権移転”という形をとって、陸山会が所有する格好がとられていたのである。
おそらくこれだけの説明では理解できないだろう。
もう少し細かく説明していくことにする。
そもそも陸山会が初めて所有した不動産(元赤坂のマンション、約1億5000万円)は、さかのぼること94年5月に陸山会の前代表を務めていた佐藤哲夫氏が取得したものだ。
佐藤氏が取得した日時と、陸山会がこの物件を取得した日時は全くの同一(同年5月18日)であることから、この時点では実質的に「佐藤氏=陸山会」ということになる。そして、その年の11月25日−つまり小沢氏が陸山会の代表に就任した翌日−この物件は、“委任の終了”という形をとって小沢氏個人に所有権が移動しているのだ。
「つまり、佐藤氏は小沢氏の“代理人”という立場だったのでしょう。そして、この“委任の終了”という形をとっての所有権移転は、税務上、相当なメリットがある。この一連の経緯に、税務のプロが絡んでいることは間違いない」(国税関係者)
しかも陸山会は、小沢氏が同会の代表に就任した後、わずか2カ月の間に、名義変更ならびに購入という形で約4億6000万円を次々と取得していったのである。
いずれにしても、小沢氏が代表を務める陸山会の不動産取得の経緯は非常に不可解と言わざるを得ない。
引き続き、この問題については追及していきたい。
今回は、「夕刊フジ」(6月22日付)
須田慎一郎 金融コンフィデンシャルから
小沢代表の不思議な不動産取得方法
を掲載します。
「民主党の小沢代表は、自らの資金管理団体が所有する不動産の扱いについて、『法律が駄目というなら処分する−』と言っているが、果たしてそれだけで済む問題なのか。
その不動産取得の経緯を丹念に追っていくと、極めて不可解な点が多い。それこそ、『ナントカ還元水』どころの話ではない疑惑がそこには浮かび上がってくるといっていいだろう」
かねてから筆者が懇意にしている、政治資金問題に精通する中央省庁幹部がこう指摘する。
12物件で計10億円
去る12日、民主党の小沢一郎代表は金沢市内で記者会見し、政治資金規正法改正案が成立した場合、自身の資金管理団体が所有する不動産−トータル12物件、総額約10億1900万円−を処分する意向を表明した。
小沢氏の資金管理団体、「陸山会」が、初めて不動産を取得したのは94年5月のことだ。
そして、小沢氏が「陸山会」の代表に就任するのが、その年の11月24日のこと。
つまり「陸山会」が所有する12物件のうち、前述の1物件を除いた11物件については、小沢氏が資金管理団体の代表に就任した以降に取得されたものなのだ。
しかも不可解なことに、94年5月に陸山会が所有していたはずの物件は、小沢氏が資金管理団体の代表に就任したまさに翌日、“所有権移転”という形をとって、陸山会が所有する格好がとられていたのである。
おそらくこれだけの説明では理解できないだろう。
もう少し細かく説明していくことにする。
そもそも陸山会が初めて所有した不動産(元赤坂のマンション、約1億5000万円)は、さかのぼること94年5月に陸山会の前代表を務めていた佐藤哲夫氏が取得したものだ。
佐藤氏が取得した日時と、陸山会がこの物件を取得した日時は全くの同一(同年5月18日)であることから、この時点では実質的に「佐藤氏=陸山会」ということになる。そして、その年の11月25日−つまり小沢氏が陸山会の代表に就任した翌日−この物件は、“委任の終了”という形をとって小沢氏個人に所有権が移動しているのだ。
「つまり、佐藤氏は小沢氏の“代理人”という立場だったのでしょう。そして、この“委任の終了”という形をとっての所有権移転は、税務上、相当なメリットがある。この一連の経緯に、税務のプロが絡んでいることは間違いない」(国税関係者)
しかも陸山会は、小沢氏が同会の代表に就任した後、わずか2カ月の間に、名義変更ならびに購入という形で約4億6000万円を次々と取得していったのである。
いずれにしても、小沢氏が代表を務める陸山会の不動産取得の経緯は非常に不可解と言わざるを得ない。
引き続き、この問題については追及していきたい。