2007年02月16日
野党の「いじめ」と民主党の審議拒否
昨日、防衛関係者のOBの方と会ったのですが、その時に、「柳沢厚生労働相の発言も問題だが、それを野党がよってたかって追及する姿勢が『いじめ』のようで、良くない」というのです。
確かに、柳沢厚生労働相がいくら謝っても、「辞めなければ駄目だ」「ゆるさない」という野党の姿勢は、やりすぎのような気がします。
また、柳沢厚生労働相が欠席だから国会の委員会を開かないといった民主党の態度も問題です。
これに関しては、今朝の産経新聞を掲載します。
産経新聞(2月16日、朝刊)より
「衆参同時に柳沢氏出席要求 ちぐはぐ民主 予算委止める」
民主党は15日、衆院予算委員会で、柳沢伯夫厚生労働相の欠席を理由に質問を拒否した。予算委は打ち切られ、16日に柳沢氏が出席して一般質疑を継続する。ただ、柳沢氏の欠席は、野党が求めた参院厚生労働委員会での集中審議出席によるもので、衆参両院で柳沢氏の出席を求める民主党のちぐはぐな対応が浮かび上がった。
衆院予算委は、与党の質疑の後に質問に立った民主党の馬淵澄夫氏が「柳沢氏に(「産む機械」)発言の真意を聞きたいのに、いない。質疑ができない」と述べ、質問を拒否。金子一義委員長の判断で休憩に入り、そのまま散会した。馬淵氏の発言と同じ時間、参院厚労委では民主党の千葉景子氏が柳沢氏に質問していた。
参院厚労委の集中審議は、柳沢氏の辞任を求めて審議拒否した野党が、復帰の条件としていたものだ。このため、民主党は与党側に、15日の衆院予算委開会を見送るよう求めていたが、14日の予算委理事会で与党に押し切られた。しかし、審議拒否への反発が党内にくすぶっているため、「あえて審議に参加し、異常な中での予算審議をすべきではないと要求したい」(高木義明国対委員長)と、分かりにくい選択に追い込まれた。
「政論 審議拒否の誘惑断ち切れ」
民主党はもっと、「論戦」に自信を持ったほうがいいのではないか。最近の衆院予算委員会の議論を聞いて、率直にそう思う。
民主党の原口一博氏は14日の委員会で、北朝鮮の核廃棄に向けた共同文書を採択した6カ国協議を取り上げ、「『拉致問題をきちんと位置づけられた』と首相は言うが、どこでどのように位置づけられているのか」とただした。
安倍晋三首相は「明示的に拉致問題とは書かれていない。(共同文書に書かれた)懸案事項は、まさにわが国にとっては拉致問題を指す」と答えた。拉致問題が置き去りにされかねない状況を示すやり取りで、国民の多くが知りたい疑問に答えたものだろう。
だが、翌15日の衆院予算委で民主党は質疑を行わなかった。出席要求をした柳沢伯夫厚生労働相が不在という事情はあったにせよ、国会で取り上げるべきテーマは、ほかにも山ほどあるはずだ。
民主党は柳沢氏の「失言」を理由に、1週間にわたって国会審議を拒否した。柳沢氏の辞任・罷免がなければ、「審議したくても審議できない」と説明したが、政府・与党との対決姿勢を強調したい思惑があったのは明白だ。
当然、こうした国会戦術には、党内に異論がある。前原誠司元代表は13日の常任幹事会で「審議拒否に対する国民の意識が変わっている」と指摘した。ある党幹部は「批判は覚悟の上だ。それでもメリットがあると判断したから、こういう戦術をとった」と話すが、その覚悟にも自信が持てないのか、近く国会戦術に関するモニター調査を実施するという。これでは言行不一致だ。
党内からは、「今の民主党はバットを長く持って大振りしすぎ。コツコツと得点を稼げば、参院選にも勝てる」との声も聞こえる。マスコミの話題になりやすい抵抗路線をとるよりも、国会論戦で正面から勝負すべきだとの主張だ。
与野党とも、参院選への影響を強く意識した通常国会となっているが、「政権交代」を標榜(ひょうぼう)する民主党が審議に背を向けるのは、国民に「敵前逃亡」と受け止められても仕方ないだろう。野党第一党として、少なくとも審議拒否の甘い誘惑を断ち切るべきだ。 (船津寛)
確かに、柳沢厚生労働相がいくら謝っても、「辞めなければ駄目だ」「ゆるさない」という野党の姿勢は、やりすぎのような気がします。
また、柳沢厚生労働相が欠席だから国会の委員会を開かないといった民主党の態度も問題です。
これに関しては、今朝の産経新聞を掲載します。
産経新聞(2月16日、朝刊)より
「衆参同時に柳沢氏出席要求 ちぐはぐ民主 予算委止める」
民主党は15日、衆院予算委員会で、柳沢伯夫厚生労働相の欠席を理由に質問を拒否した。予算委は打ち切られ、16日に柳沢氏が出席して一般質疑を継続する。ただ、柳沢氏の欠席は、野党が求めた参院厚生労働委員会での集中審議出席によるもので、衆参両院で柳沢氏の出席を求める民主党のちぐはぐな対応が浮かび上がった。
衆院予算委は、与党の質疑の後に質問に立った民主党の馬淵澄夫氏が「柳沢氏に(「産む機械」)発言の真意を聞きたいのに、いない。質疑ができない」と述べ、質問を拒否。金子一義委員長の判断で休憩に入り、そのまま散会した。馬淵氏の発言と同じ時間、参院厚労委では民主党の千葉景子氏が柳沢氏に質問していた。
参院厚労委の集中審議は、柳沢氏の辞任を求めて審議拒否した野党が、復帰の条件としていたものだ。このため、民主党は与党側に、15日の衆院予算委開会を見送るよう求めていたが、14日の予算委理事会で与党に押し切られた。しかし、審議拒否への反発が党内にくすぶっているため、「あえて審議に参加し、異常な中での予算審議をすべきではないと要求したい」(高木義明国対委員長)と、分かりにくい選択に追い込まれた。
「政論 審議拒否の誘惑断ち切れ」
民主党はもっと、「論戦」に自信を持ったほうがいいのではないか。最近の衆院予算委員会の議論を聞いて、率直にそう思う。
民主党の原口一博氏は14日の委員会で、北朝鮮の核廃棄に向けた共同文書を採択した6カ国協議を取り上げ、「『拉致問題をきちんと位置づけられた』と首相は言うが、どこでどのように位置づけられているのか」とただした。
安倍晋三首相は「明示的に拉致問題とは書かれていない。(共同文書に書かれた)懸案事項は、まさにわが国にとっては拉致問題を指す」と答えた。拉致問題が置き去りにされかねない状況を示すやり取りで、国民の多くが知りたい疑問に答えたものだろう。
だが、翌15日の衆院予算委で民主党は質疑を行わなかった。出席要求をした柳沢伯夫厚生労働相が不在という事情はあったにせよ、国会で取り上げるべきテーマは、ほかにも山ほどあるはずだ。
民主党は柳沢氏の「失言」を理由に、1週間にわたって国会審議を拒否した。柳沢氏の辞任・罷免がなければ、「審議したくても審議できない」と説明したが、政府・与党との対決姿勢を強調したい思惑があったのは明白だ。
当然、こうした国会戦術には、党内に異論がある。前原誠司元代表は13日の常任幹事会で「審議拒否に対する国民の意識が変わっている」と指摘した。ある党幹部は「批判は覚悟の上だ。それでもメリットがあると判断したから、こういう戦術をとった」と話すが、その覚悟にも自信が持てないのか、近く国会戦術に関するモニター調査を実施するという。これでは言行不一致だ。
党内からは、「今の民主党はバットを長く持って大振りしすぎ。コツコツと得点を稼げば、参院選にも勝てる」との声も聞こえる。マスコミの話題になりやすい抵抗路線をとるよりも、国会論戦で正面から勝負すべきだとの主張だ。
与野党とも、参院選への影響を強く意識した通常国会となっているが、「政権交代」を標榜(ひょうぼう)する民主党が審議に背を向けるのは、国民に「敵前逃亡」と受け止められても仕方ないだろう。野党第一党として、少なくとも審議拒否の甘い誘惑を断ち切るべきだ。 (船津寛)



