2012年03月
2012年03月30日
消費税率引き上げ関連法案の閣議決定・国会提出を受けて谷垣総裁が会見
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本日、消費税率引き上げ関連法案の閣議決定・国会提出を受けて、谷垣総裁が、
ぶら下がり会見を行いました。
(平成24年3月30日(金)10:30〜10:39 於:党本部4階エレベーターホール)
【質疑応答】
Q:今日、消費税法案が閣議決定されて国会に提出されることになりましたけれども、総裁の受け止めをお願いします。
A:民主党内でも色々な混乱があってここまで来たわけですが、結局この問題の背景には、「政権交代のルールは何なんだ」という問題があると思います。
自民党政権が長く続いている時代は、一内閣一課題みたいなことで、「自分は消費税をやるんだ」ということで済んでいたわけです。
ただ、政権交代があるということになりますと、どうしても現政権との差別化を図ろう、違うことを打ち出そうという欲求に駆られるわけですね。
その一番悪い例は、要するに財政的なバラマキというか、大きな政府としてのサービスを財政的には小さな財政で賄える。こういう誘惑に駆られるわけです。
典型的なデマゴークの手法ですね。
民主党のマニフェストにはそういう所があった。
それを次の政権交代の時にも繰り返していたら、日本の政治は悪くなる一方です。 今回の民主党や国民新党の混乱の背景にあるものは、そういうことにけじめをつけていない、そこにこの混乱の原因があるのだと思います。
そうしますと、やはりこれを解決するには、きちっとけじめをつけていく。解散総選挙ということを私は言っているわけですが、そういうことが必要だというのが私の基本的な認識であります。
Q:財政再建への機運が高まる中で、それに対する対応はいかがですか。
A:そういう問題の背景に、より大きな政治のルールというものがあるということを意識してかからないと、この問題に対する対応はふらつくと思います。
Q:解散して信を問うということですけれども、それがなければこの消費税法案には賛成できないということでしょうか。
A:要するにこの「けじめ」というのはですね、何がけじめなのかというのは、私に言わせれば解散総選挙が一番分かりやすい。解散総選挙をすれば、問題を解決する道筋もおのずから見えてくるだろうと私は思っております。
しかし、解散総選挙だけなのかどうか。これはけじめをつけさせるよう努力するのは、当然野党の責任です。しかし、けじめが解散以外にあるのかどうかは、これは総理大臣の役目だと思います。
Q:民主党に対し、与党として党内を一つにまとめて来いとおっしゃっておられましたが、今回のこの閣議決定へのプロセス、民主党としての裁きをどう見ているか。
A:先程申し上げたことに尽きます。
Q:法案が国会に提出されると思いますが、これに対して自民党として例えば対案を出すとか、そういう考えはあるか。
A:民主党がどういうことで国会に臨んでくるか、もう少し彼らの対応、行動を見て、色々考えたいと思います。
Q:最低保障年金の撤回ですとか、民主党の社会保障が不十分だと総裁はおっしゃっておられますけれども、こうした部分をクリアすれば賛成しやすくなるということか。
A:こうした部分をクリアと、一つ一つ個別の問題を議論するとそういうことになるのでしょう。
しかしそれは、マニフェストという根本構造がおかしかった。
つまり私に言わせれば、大きな政府を小さな財政でできるというデマゴーク的手法に問題があるのですから、そしてそれは政権交代では、そういう誘惑に駆られるものなんですね。だからそこは、ひとつひとつけじめをつけていくことが必要だと思っています。
Q:自民党も前回の参院選で消費税10%を掲げています。そういうことに対して、例えば森喜朗さんなんかがやはり分かりにくいと。協議すべきだという意見もあるが。
A:分かりにくいと言う方があるから、私はそういう政治的な問題が、ルールの問題があるんだよと。そこの所をきちっと意識してやらない限り、政策的に方向が同じだからといっても、野田さんの足下は常に崩れるばかりなんです。やはり手順、段取りを踏む。
政権交代はこれでお終いではないと思いますよ。これから何度も政権交代があるのだと思います。その時に、差別的手法に駆られてデマゴーク的手法で常にそれを繰り返したら、日本の政治の進歩があると思いますか。私は無いと思います。ですからやはり、色々な問題点はありますけれども、根本の問題がそこにあるぞということは、私は繰り返し、繰り返し、言いたいと思います。
Q:国民新党の対応ですが、亀井代表が野田総理に対して閣議決定にサインしないということと、連立離脱を通告しながら、自見大臣はサインをしたわけですけれども、この対応についてはどのようにご覧になられているか。
A:やはり手順、段取りを踏んでいないところに、つまり今言ったようなことにけじめをつけていないところに、混乱の根源がありますね。
Q:代表は連立離脱をすると、サインをしないと言いながら大臣はサインをしているのですが、この正当性については。
A:要するに、一政党の中にそれだけの混乱を生ずることを内包していると。こういうことをきちっとやらないと、次から次へと足もとが液状化するよと。それでやるんだ、やるんだと言って出来るんですかということを申し上げています。
Q:政権側は、この法案提出を機にまた与野党協議を呼び掛けてくる意向ですけども、それに対して総裁はいかがお考えでしょうか。
A:国会に出してくれば国会で議論するということでしょう。
Q:実務者での協議というのは。
A:これから何が起こるかは、もう少し向こうの出方も見て、こちらがどう対応するか、政権側の出方も見て決めてまいりますが、繰り返し、繰り返し申し上げますが、根本をないがしろにして、基を建てずに上だけやろうとしてもうまくいきませんね。
Q:小沢さんのグループの対応ですが、政務三役が集団で辞めるといった話もあったわけですが、今のところは主だった動きは無い。これをもって、野田さんが民主党内をまとめていると見ているのか。
A:今申し上げたように、相当根本的な問題をはらんでいるから、これでもって民主党が足並みを揃えていけるということにはならないのではないかというのが、私の基本的な見方であります。
Q:総裁常々、まず四つに組むと。そこまで追い詰めないと、野田さんはぎりぎりの選択をしないと。そうした場合の時には、話し合い解散という選択肢は今後考えられるのでしょうか。
A:それは今の段階では分かりません。とにかく我々の仕事は、そういうルールとは一体何なのかということを明らかにしていくことも仕事なのですから、野党がそういう問題を提起しなければ、うやむやのままに進んで行くということになる。
Q:法案が今日国会に提出されますが、現在のこの法案に対しては賛成できないという立場ということで良いでしょうか。
A:何度も申しますが、税をどう使うかということが多少なければいけない。税自体には我々それほど議論があるわけではありません。しかし、どういう使い方をして行くのかということが明らかにならない時にお願いするというのは、そう容易な業ではありませんね。
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本日、消費税率引き上げ関連法案の閣議決定・国会提出を受けて、谷垣総裁が、
ぶら下がり会見を行いました。
(平成24年3月30日(金)10:30〜10:39 於:党本部4階エレベーターホール)
【質疑応答】
Q:今日、消費税法案が閣議決定されて国会に提出されることになりましたけれども、総裁の受け止めをお願いします。
A:民主党内でも色々な混乱があってここまで来たわけですが、結局この問題の背景には、「政権交代のルールは何なんだ」という問題があると思います。
自民党政権が長く続いている時代は、一内閣一課題みたいなことで、「自分は消費税をやるんだ」ということで済んでいたわけです。
ただ、政権交代があるということになりますと、どうしても現政権との差別化を図ろう、違うことを打ち出そうという欲求に駆られるわけですね。
その一番悪い例は、要するに財政的なバラマキというか、大きな政府としてのサービスを財政的には小さな財政で賄える。こういう誘惑に駆られるわけです。
典型的なデマゴークの手法ですね。
民主党のマニフェストにはそういう所があった。
それを次の政権交代の時にも繰り返していたら、日本の政治は悪くなる一方です。 今回の民主党や国民新党の混乱の背景にあるものは、そういうことにけじめをつけていない、そこにこの混乱の原因があるのだと思います。
そうしますと、やはりこれを解決するには、きちっとけじめをつけていく。解散総選挙ということを私は言っているわけですが、そういうことが必要だというのが私の基本的な認識であります。
Q:財政再建への機運が高まる中で、それに対する対応はいかがですか。
A:そういう問題の背景に、より大きな政治のルールというものがあるということを意識してかからないと、この問題に対する対応はふらつくと思います。
Q:解散して信を問うということですけれども、それがなければこの消費税法案には賛成できないということでしょうか。
A:要するにこの「けじめ」というのはですね、何がけじめなのかというのは、私に言わせれば解散総選挙が一番分かりやすい。解散総選挙をすれば、問題を解決する道筋もおのずから見えてくるだろうと私は思っております。
しかし、解散総選挙だけなのかどうか。これはけじめをつけさせるよう努力するのは、当然野党の責任です。しかし、けじめが解散以外にあるのかどうかは、これは総理大臣の役目だと思います。
Q:民主党に対し、与党として党内を一つにまとめて来いとおっしゃっておられましたが、今回のこの閣議決定へのプロセス、民主党としての裁きをどう見ているか。
A:先程申し上げたことに尽きます。
Q:法案が国会に提出されると思いますが、これに対して自民党として例えば対案を出すとか、そういう考えはあるか。
A:民主党がどういうことで国会に臨んでくるか、もう少し彼らの対応、行動を見て、色々考えたいと思います。
Q:最低保障年金の撤回ですとか、民主党の社会保障が不十分だと総裁はおっしゃっておられますけれども、こうした部分をクリアすれば賛成しやすくなるということか。
A:こうした部分をクリアと、一つ一つ個別の問題を議論するとそういうことになるのでしょう。
しかしそれは、マニフェストという根本構造がおかしかった。
つまり私に言わせれば、大きな政府を小さな財政でできるというデマゴーク的手法に問題があるのですから、そしてそれは政権交代では、そういう誘惑に駆られるものなんですね。だからそこは、ひとつひとつけじめをつけていくことが必要だと思っています。
Q:自民党も前回の参院選で消費税10%を掲げています。そういうことに対して、例えば森喜朗さんなんかがやはり分かりにくいと。協議すべきだという意見もあるが。
A:分かりにくいと言う方があるから、私はそういう政治的な問題が、ルールの問題があるんだよと。そこの所をきちっと意識してやらない限り、政策的に方向が同じだからといっても、野田さんの足下は常に崩れるばかりなんです。やはり手順、段取りを踏む。
政権交代はこれでお終いではないと思いますよ。これから何度も政権交代があるのだと思います。その時に、差別的手法に駆られてデマゴーク的手法で常にそれを繰り返したら、日本の政治の進歩があると思いますか。私は無いと思います。ですからやはり、色々な問題点はありますけれども、根本の問題がそこにあるぞということは、私は繰り返し、繰り返し、言いたいと思います。
Q:国民新党の対応ですが、亀井代表が野田総理に対して閣議決定にサインしないということと、連立離脱を通告しながら、自見大臣はサインをしたわけですけれども、この対応についてはどのようにご覧になられているか。
A:やはり手順、段取りを踏んでいないところに、つまり今言ったようなことにけじめをつけていないところに、混乱の根源がありますね。
Q:代表は連立離脱をすると、サインをしないと言いながら大臣はサインをしているのですが、この正当性については。
A:要するに、一政党の中にそれだけの混乱を生ずることを内包していると。こういうことをきちっとやらないと、次から次へと足もとが液状化するよと。それでやるんだ、やるんだと言って出来るんですかということを申し上げています。
Q:政権側は、この法案提出を機にまた与野党協議を呼び掛けてくる意向ですけども、それに対して総裁はいかがお考えでしょうか。
A:国会に出してくれば国会で議論するということでしょう。
Q:実務者での協議というのは。
A:これから何が起こるかは、もう少し向こうの出方も見て、こちらがどう対応するか、政権側の出方も見て決めてまいりますが、繰り返し、繰り返し申し上げますが、根本をないがしろにして、基を建てずに上だけやろうとしてもうまくいきませんね。
Q:小沢さんのグループの対応ですが、政務三役が集団で辞めるといった話もあったわけですが、今のところは主だった動きは無い。これをもって、野田さんが民主党内をまとめていると見ているのか。
A:今申し上げたように、相当根本的な問題をはらんでいるから、これでもって民主党が足並みを揃えていけるということにはならないのではないかというのが、私の基本的な見方であります。
Q:総裁常々、まず四つに組むと。そこまで追い詰めないと、野田さんはぎりぎりの選択をしないと。そうした場合の時には、話し合い解散という選択肢は今後考えられるのでしょうか。
A:それは今の段階では分かりません。とにかく我々の仕事は、そういうルールとは一体何なのかということを明らかにしていくことも仕事なのですから、野党がそういう問題を提起しなければ、うやむやのままに進んで行くということになる。
Q:法案が今日国会に提出されますが、現在のこの法案に対しては賛成できないという立場ということで良いでしょうか。
A:何度も申しますが、税をどう使うかということが多少なければいけない。税自体には我々それほど議論があるわけではありません。しかし、どういう使い方をして行くのかということが明らかにならない時にお願いするというのは、そう容易な業ではありませんね。
海の国境を守れ(最終回)東海大学海洋学部教授 山田吉彦氏
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領土問題を国際的舞台で訴えよ
海の国境を守れ(最終回)
東海大学海洋学部教授 山田吉彦
離島対策進める日本に焦る中国 領海侵犯で領土問題を印象づける
「国を思う心」育む教育環境を
3月16日、中国国家海洋局所属の海洋調査船「海監50」と「海監66」が、尖閣諸島海域に現れ、日本の領海を侵犯した。この海洋調査船は、海上保安庁の巡視船から日本の領海に侵入しないようにとの警告に対し、「この海域で、パトロールを行っている。魚釣島を含むその他の島は、中国の領土だ」と主張したうえで、警告を無視して領海に侵入した確信犯だ。さらに中国政府は、「定期的な巡視活動」であると述べ、今後も恒常的に尖閣諸島海域に侵入することをほのめかした。
中国国家海洋局の船艇による領海侵犯は、政府の指揮のもと行われている。事件後、すぐに中国当局による記者会見が行われるなど、今回の領海侵犯は、計画的に行ったものであり、尖閣諸島の領有権獲得に向けた実力行使であるといえる。こうして、既成事実を積み重ね、領土問題の存在を国際社会に印象づける意味合いもある。
この背景には、日本が尖閣諸島周辺海域の小島に名前を付けるなど、離島対策を進めていることへの中国当局の焦りがある。海保巡視船に衝突した船長に対する、検察審査会による強制起訴も影響しているだろう。
外交だけでは解決しない領土、領海問題
昨年来、南シナ海での強引な管轄海域の拡大など、ASEAN諸国をはじめ中国の海洋侵出に批判的な国が多い。また、3月14日、国際海洋法裁判所において、ミャンマーとバングラデシュの間で争われていた管轄海域の係争において、中間線を定め解決するとの判決がでた。このことを東シナ海における日中間の領域問題に置き換えると、大陸棚延伸論を唱え沖縄トラフまでが中国の海域であるとの主張は認められず、両国の中間線を設定することになる。そうなると、中国の管轄海域が大幅に減少することにつながる。中国は、海洋権益の確保のため、是が非でも尖閣諸島の領有権を獲得すべく、行動を開始したのだ。
領土、領海に関わる問題は、外交だけでは解決しない。最も重要なことは、国民が、国境の位置、領土、領海の重要性を理解し、国民の意思として、これらの問題に取り組むことである。そのためには、冷静な視点にたった情報提供が必要である。政府や研究者は、現在の北方領土、竹島をめぐる国際情勢や海洋管理の現状、そして、歴史や自然などについて、的確な情報を国民に伝えなければならない。しかも、子供でも分かるようにやさしく。その点、マスコミの役割も重要である。
領土に関する「こだわりと教育」不足で 国のアイデンティティー見失う恐れ
韓国は、すべての国民に「独島はわが領土」というスローガンを吹き込み、本来、日本の領土である竹島(韓国名:独島)の領有権が、韓国にあるという考えを国民に定着させている。一方、日本国民の竹島の領有権に対するこだわりは少ない。むしろ韓流ドラマや韓国人アイドルグループの人気は高く、韓国に領土の一部が奪われていることにあえて触れようとしない風潮がある。日本の竹島問題研究は、古文書や古地図の解析による歴史的検証に力を入れているようだが、現状の分析や竹島周辺海域の海洋権益についての研究も重要である。そして、国民に分かりやすく、竹島返還の意味を伝えなければならない。
日本においては、領土に関する教育が不足していることは否めない。このままでは、日本の国の姿を知らない子供たちが育つことになり、国のアイデンティティーを見失う恐れすらある。領土、管轄海域の問題に関しては、政治、外交の動きが国民に伝わっていないことが問題だ。
国民の思いの集約が国際問題を考える基本
ロシアとも韓国とも領土返還の交渉は、まったく進捗(しんちょく)していないと多くの国民は思っていることだろう。それでは、領土返還運動への国民の機運が盛り上がることはない。まず、北方領土問題、竹島問題ともに、国連やアジア太平洋経済協力会議(APEC)などの国際的な舞台で、ことあるごとに領土問題の解決を訴えていくべきである。そして、政府が強い意志を持って領土返還に向け動いていることを国民に伝えなければならない。
領土、領海の問題をはじめとした国際問題を考える基本は、まずは、国民の思いを集約することである。そのためには、国民が、日本という国を愛し、国を大切に思う心を育む教育環境を整えることが重要だ。
『自由民主』より
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領土問題を国際的舞台で訴えよ
海の国境を守れ(最終回)
東海大学海洋学部教授 山田吉彦
離島対策進める日本に焦る中国 領海侵犯で領土問題を印象づける
「国を思う心」育む教育環境を
3月16日、中国国家海洋局所属の海洋調査船「海監50」と「海監66」が、尖閣諸島海域に現れ、日本の領海を侵犯した。この海洋調査船は、海上保安庁の巡視船から日本の領海に侵入しないようにとの警告に対し、「この海域で、パトロールを行っている。魚釣島を含むその他の島は、中国の領土だ」と主張したうえで、警告を無視して領海に侵入した確信犯だ。さらに中国政府は、「定期的な巡視活動」であると述べ、今後も恒常的に尖閣諸島海域に侵入することをほのめかした。
中国国家海洋局の船艇による領海侵犯は、政府の指揮のもと行われている。事件後、すぐに中国当局による記者会見が行われるなど、今回の領海侵犯は、計画的に行ったものであり、尖閣諸島の領有権獲得に向けた実力行使であるといえる。こうして、既成事実を積み重ね、領土問題の存在を国際社会に印象づける意味合いもある。
この背景には、日本が尖閣諸島周辺海域の小島に名前を付けるなど、離島対策を進めていることへの中国当局の焦りがある。海保巡視船に衝突した船長に対する、検察審査会による強制起訴も影響しているだろう。
外交だけでは解決しない領土、領海問題
昨年来、南シナ海での強引な管轄海域の拡大など、ASEAN諸国をはじめ中国の海洋侵出に批判的な国が多い。また、3月14日、国際海洋法裁判所において、ミャンマーとバングラデシュの間で争われていた管轄海域の係争において、中間線を定め解決するとの判決がでた。このことを東シナ海における日中間の領域問題に置き換えると、大陸棚延伸論を唱え沖縄トラフまでが中国の海域であるとの主張は認められず、両国の中間線を設定することになる。そうなると、中国の管轄海域が大幅に減少することにつながる。中国は、海洋権益の確保のため、是が非でも尖閣諸島の領有権を獲得すべく、行動を開始したのだ。
領土、領海に関わる問題は、外交だけでは解決しない。最も重要なことは、国民が、国境の位置、領土、領海の重要性を理解し、国民の意思として、これらの問題に取り組むことである。そのためには、冷静な視点にたった情報提供が必要である。政府や研究者は、現在の北方領土、竹島をめぐる国際情勢や海洋管理の現状、そして、歴史や自然などについて、的確な情報を国民に伝えなければならない。しかも、子供でも分かるようにやさしく。その点、マスコミの役割も重要である。
領土に関する「こだわりと教育」不足で 国のアイデンティティー見失う恐れ
韓国は、すべての国民に「独島はわが領土」というスローガンを吹き込み、本来、日本の領土である竹島(韓国名:独島)の領有権が、韓国にあるという考えを国民に定着させている。一方、日本国民の竹島の領有権に対するこだわりは少ない。むしろ韓流ドラマや韓国人アイドルグループの人気は高く、韓国に領土の一部が奪われていることにあえて触れようとしない風潮がある。日本の竹島問題研究は、古文書や古地図の解析による歴史的検証に力を入れているようだが、現状の分析や竹島周辺海域の海洋権益についての研究も重要である。そして、国民に分かりやすく、竹島返還の意味を伝えなければならない。
日本においては、領土に関する教育が不足していることは否めない。このままでは、日本の国の姿を知らない子供たちが育つことになり、国のアイデンティティーを見失う恐れすらある。領土、管轄海域の問題に関しては、政治、外交の動きが国民に伝わっていないことが問題だ。
国民の思いの集約が国際問題を考える基本
ロシアとも韓国とも領土返還の交渉は、まったく進捗(しんちょく)していないと多くの国民は思っていることだろう。それでは、領土返還運動への国民の機運が盛り上がることはない。まず、北方領土問題、竹島問題ともに、国連やアジア太平洋経済協力会議(APEC)などの国際的な舞台で、ことあるごとに領土問題の解決を訴えていくべきである。そして、政府が強い意志を持って領土返還に向け動いていることを国民に伝えなければならない。
領土、領海の問題をはじめとした国際問題を考える基本は、まずは、国民の思いを集約することである。そのためには、国民が、日本という国を愛し、国を大切に思う心を育む教育環境を整えることが重要だ。
『自由民主』より
2012年03月29日
茂木敏充政調会長に聞く
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わが党は94%の法案に賛成
復興対策には全面協力
茂木敏充政調会長に聞く
茂木敏充政務調査会長は3月23日、自民党本部の動画スタジオ「カフェスタ」の生放送番組に出演。「協力」「提案」「民主党との違い」をキーワードに東日本大震災後のわが党の動きについて語った。(聞き手・三原じゅん子党ネットメディア局次長)
ノウハウ提供で政府に協力
三原じゅん子党ネットメディア局次長)自民党は反対ばかりしないで、なぜもっと政府に協力しないのかとの意見がありますが。
茂木敏充政務調査会長)確かにマスコミ報道だと、自民党は政府の足ばかり引っ張って、震災復興をはじめ、日本が直面する問題の解決に協力していないように受け取れるかもしれません。
しかし事実関係は全く違います。客観的な数字で見ると分かりやすいと思います。
例えば、震災以来、この1年で176本の予算・条約・法案が国会で審議、採決されましたが、わが党はそのうち166本、実に94%の法案に賛成してきました。
昨年の補正予算では、わが党が「もっと早く、もっと大胆に」と政府を督促しながら成立に全面協力したほどです。
もちろん、子ども手当のようなバラマキ政策については反対を貫きました。その結果、与野党協議で今年から所得制限の付いた児童手当に戻ることになりました。
三原) 自民党らしい前向きな提言をすべきだとの意見も聞かれます。
茂木)「敵に塩を送る」という言葉がありますが、まさにこの1年、わが党は阪神・淡路大震災をはじめ、これまでの災害対応や危機管理の経験・ノウハウを惜しみなく政府・与党に提供してきました。
具体的には、緊急の復旧と本格復興に向けて577項目にわたる提言を行いました。さらに本来なら政府が立案すべき「がれき処理促進法」「二重ローン救済法」など11本の議員立法をわが党が提出、成立させました。
デフレ、超円高からの脱却に向けて提言
三原)復旧・復興以外の分野は。
茂木)典型的な例がデフレ・円高からの脱却策です。わが党は日銀に対し物価目標の設定をはじめ、もっと積極的な役割を果たすべきだと厳しい注文をつけてきました。 本来なら政府がやるべき仕事です。日銀は先月「物価安定の目途1%」という方針を決定しましたが、いかにも中途半端です。
わが党としては、より明確な目標設定、「物価目標2%」によるデフレ・円高からの完全脱却を目指していきます。
行財政改革についても、人事院勧告の完全実施(▲0.23%)と国家公務員の人件費7.8%削減は自民・公明両党で共同提案して実現したものです。公務員の人件費については地方公務員も含めさらなる深掘りが必要だと考えています。
「事後復興」ではなく「事前防災」
三原)わが党と民主党の政策の違いは。
茂木)今回の震災で分かったことは、「コンクリートから人へ」というスローガンでは国民の安心・安全は守れないということ。さらに「交通事故が起きてから交差点に信号機を付ける」ような災害対応の後追いでは、被害も復興にかかる費用も極めて大きなものになってしまうことが明らかになりました。
わが党は「事後復興」ではなく「事前防災」の考え方に基づき、学校や公共施設の耐震化、首都機能のバックアップ体制の強化、災害現場を孤立させない交通網の整備、災害に強い情報通信ネットワークなど、「強くてしなやかな国土づくり」、いわゆる「国土の強靱化」を進めていきます。
三原)平成24年度予算案についてわが党は「削るべき所は削る、増やすべき所は増やす」という組み替え提案をしています。
茂木)わが党は「バラマキから将来への投資に転換する」ことを基本に、平成24年度予算への対案を出しています。その中で子ども手当や高校無償化に所得制限を付け、さらにマニフェスト政策を全面的に見直すことで3.7兆円の予算削減が実現できます。その一方で、日本を新たな成長軌道に乗せるために、生産拠点が多国間に分散しても基幹技術やソフトを日本が確保できるよう技術開発に重点投資します。
さらに、地域特性に合った農業の再生、わが国の次代を担う人材育成など重点分野に2.6兆円の予算重点配分します。
わが党と民主党の違い
三原)民主党の社会保障政策は「自助」を飛び越えて「公助」が前面に出ています。
茂木)この10年、働ける世代での生活保護者が増えています。受給者200万人のうち81万人は働ける世代です。このうち就労しているのはわずか14万人です。働ける人に働いてもらえれば毎年最大5000億円近い歳出削減が期待されます。自助を基本に共助、そして公助を組み合わせるのが自民党の社会保障政策の基本方針。最初から公助を優先してタレ流す民主党との大きな違いです。
三原)来るべき総選挙に向けた政権公約の準備状況は。
茂木)今月末に「政権公約の素案」を取りまとめる予定です。そして4月9日、仙台で全国政調会長会議を開催し、この政権公約に地方の声を反映させていきたいと思います。
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わが党は94%の法案に賛成
復興対策には全面協力
茂木敏充政調会長に聞く
茂木敏充政務調査会長は3月23日、自民党本部の動画スタジオ「カフェスタ」の生放送番組に出演。「協力」「提案」「民主党との違い」をキーワードに東日本大震災後のわが党の動きについて語った。(聞き手・三原じゅん子党ネットメディア局次長)
ノウハウ提供で政府に協力
三原じゅん子党ネットメディア局次長)自民党は反対ばかりしないで、なぜもっと政府に協力しないのかとの意見がありますが。
茂木敏充政務調査会長)確かにマスコミ報道だと、自民党は政府の足ばかり引っ張って、震災復興をはじめ、日本が直面する問題の解決に協力していないように受け取れるかもしれません。
しかし事実関係は全く違います。客観的な数字で見ると分かりやすいと思います。
例えば、震災以来、この1年で176本の予算・条約・法案が国会で審議、採決されましたが、わが党はそのうち166本、実に94%の法案に賛成してきました。
昨年の補正予算では、わが党が「もっと早く、もっと大胆に」と政府を督促しながら成立に全面協力したほどです。
もちろん、子ども手当のようなバラマキ政策については反対を貫きました。その結果、与野党協議で今年から所得制限の付いた児童手当に戻ることになりました。
三原) 自民党らしい前向きな提言をすべきだとの意見も聞かれます。
茂木)「敵に塩を送る」という言葉がありますが、まさにこの1年、わが党は阪神・淡路大震災をはじめ、これまでの災害対応や危機管理の経験・ノウハウを惜しみなく政府・与党に提供してきました。
具体的には、緊急の復旧と本格復興に向けて577項目にわたる提言を行いました。さらに本来なら政府が立案すべき「がれき処理促進法」「二重ローン救済法」など11本の議員立法をわが党が提出、成立させました。
デフレ、超円高からの脱却に向けて提言
三原)復旧・復興以外の分野は。
茂木)典型的な例がデフレ・円高からの脱却策です。わが党は日銀に対し物価目標の設定をはじめ、もっと積極的な役割を果たすべきだと厳しい注文をつけてきました。 本来なら政府がやるべき仕事です。日銀は先月「物価安定の目途1%」という方針を決定しましたが、いかにも中途半端です。
わが党としては、より明確な目標設定、「物価目標2%」によるデフレ・円高からの完全脱却を目指していきます。
行財政改革についても、人事院勧告の完全実施(▲0.23%)と国家公務員の人件費7.8%削減は自民・公明両党で共同提案して実現したものです。公務員の人件費については地方公務員も含めさらなる深掘りが必要だと考えています。
「事後復興」ではなく「事前防災」
三原)わが党と民主党の政策の違いは。
茂木)今回の震災で分かったことは、「コンクリートから人へ」というスローガンでは国民の安心・安全は守れないということ。さらに「交通事故が起きてから交差点に信号機を付ける」ような災害対応の後追いでは、被害も復興にかかる費用も極めて大きなものになってしまうことが明らかになりました。
わが党は「事後復興」ではなく「事前防災」の考え方に基づき、学校や公共施設の耐震化、首都機能のバックアップ体制の強化、災害現場を孤立させない交通網の整備、災害に強い情報通信ネットワークなど、「強くてしなやかな国土づくり」、いわゆる「国土の強靱化」を進めていきます。
三原)平成24年度予算案についてわが党は「削るべき所は削る、増やすべき所は増やす」という組み替え提案をしています。
茂木)わが党は「バラマキから将来への投資に転換する」ことを基本に、平成24年度予算への対案を出しています。その中で子ども手当や高校無償化に所得制限を付け、さらにマニフェスト政策を全面的に見直すことで3.7兆円の予算削減が実現できます。その一方で、日本を新たな成長軌道に乗せるために、生産拠点が多国間に分散しても基幹技術やソフトを日本が確保できるよう技術開発に重点投資します。
さらに、地域特性に合った農業の再生、わが国の次代を担う人材育成など重点分野に2.6兆円の予算重点配分します。
わが党と民主党の違い
三原)民主党の社会保障政策は「自助」を飛び越えて「公助」が前面に出ています。
茂木)この10年、働ける世代での生活保護者が増えています。受給者200万人のうち81万人は働ける世代です。このうち就労しているのはわずか14万人です。働ける人に働いてもらえれば毎年最大5000億円近い歳出削減が期待されます。自助を基本に共助、そして公助を組み合わせるのが自民党の社会保障政策の基本方針。最初から公助を優先してタレ流す民主党との大きな違いです。
三原)来るべき総選挙に向けた政権公約の準備状況は。
茂木)今月末に「政権公約の素案」を取りまとめる予定です。そして4月9日、仙台で全国政調会長会議を開催し、この政権公約に地方の声を反映させていきたいと思います。
『自由民主』より
2012年03月28日
生活保護について(世耕弘成自民党生活保護に関するPT座長)
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世耕弘成党生活保護に関するPT座長に聞く
生活保護費は民主党政権になってから増加の一途で、平成24年度予算案では3兆7000億円と税収の1割近くを占めるまでになった。
また、国民年金よりも優遇されていることなどから、国民の間には不公平感も募っている。生活保護についてのわが党の考え方を、党生活保護に関するプロジェクトチーム(PT)の世耕弘成座長に聞いた。
生活保護
民主党政権になり7000億円増加
――生活保護の現状について、どう見ますか。
世耕弘成党生活保護に関するプロジェクトチーム座長) 政権交代以後、完全に箍(たが)が外れ、生活保護の予算は自民党政権時代と比べて、少なくても7000億円、自治体による住宅手当の支給などの「第2のセーフティーネット」を含めると1兆円近くも増加しています。
「バラマキ4K」が「表」のばらまきだとすると、生活保護は厚生労働省の裁量に委ねられる部分が大きく、「裏」のばらまきと言えるでしょう。
最大の原因は平成20年末の「年越し派遣村」を契機に、生活保護の認定を緩和するムードが生まれ、民主党政権下で厚生労働省が申請を迅速に受理するよう求める趣旨の通達を行ったことにあります。
それまでは、申請があっても、就労による経済的自立の可能性を審査するなど、現場は最後の「防波堤」としての役割を果たしていましたが、それが崩れたのです。
中でも、高齢者や障害者世帯ではない稼働世帯が、保護を受けている世帯の17%を占めています。働くべきである人の多くに生活保護が認定されているのが実態ではないでしょうか。
――対するわが党の考え方は。
世耕) 額に汗して働く人が納得できるよう、国民の声に応えなければなりません。 具体的には3点あります。
第1は、給付水準の引き下げです。デフレ下で給与が減り、年金も物価スライド特例分が解消されると下げられる中、生活保護は給付水準が見直されず、相対的に高い水準にありますから、バランスを考えなければなりません。
第2は、生活保護予算の約半分が使われている医療扶助の抑制です。
1人で何度も診察を受け、必要以上に処方された薬を売り捌(さば)く、という悪質なケースもあります。行政による病院の指定や少額の自己負担の導入などによって無規律な受診に歯止めをかけなければなりません。
第3は、現金給付から現物給付への転換です。
例えば、食事については、現在は食費を支給していますが、これを役場での炊き出しやお弁当、クーポンの配布などの直接給付に改めるべきです。住居も、家賃の支給ではなく、公営住宅やアパートの空き室を積極活用する。これによって、パチンコなどの遊興費への流用や貧困ビジネスの横行を防止することもできます。
――就労支援の強化も必要ですね。
世耕)保護対象者はアルバイトをして給与を受け取っても、それに伴って生活保護も減額されるので、手取りが増えることはありません。よって、無理に働いたりせずに生活保護を得ようという気持ちになってしまいます。だからといって、給与を受け取りながら、生活保護も満額支給されることになると、一般の人との間で不公平が生じます。
この問題を解消するために考えているのが、「凍結貯蓄」です。これは、生活保護を受けている間に勤労の対価として得た報酬は公的機関が貯金し、生活保護が終了したら、それを払い戻すという考え方です。そうすることで、アパートの敷金やスーツの購入など、その後の自立就労のために活用してもらうことが目的です。
働く意欲の支援強化を
――生活保護にはセーフティーネットとしての機能もあります。
世耕)行政に相談できずに餓死することがあってはなりませんし、働く意欲はあるのに仕事が見つからない人もいます。野放図に増え続けている生活保護費をできる限り抑制しながら、支援機能を充実させ、本当に困っている人に行き届くようにしなければなりません。
問題なのは、最後の安全網であるはずの生活保護に簡単に頼ろうとする人が後を絶たないことです。よって、その前に何段階も求職支援策を用意し、稼働世帯に労働を促す仕組みを作ることが重要ではないでしょうか。
その観点から、生活保護を高齢者や障害者を対象にした制度と、稼働世帯を対象にした制度の二つに分ける案を考えています。
後者については、求職活動中であることを前提にした上で、ハローワークからの紹介を断るごとに手取りが10%ずつ減るような制度設計も検討する考えです。
現金給付から現物給付への転換
――今後の取り組みは。
世耕)先日、生活保護率の高い大阪の西成区を視察しましたが、多くの人が就業意欲の喪失によって、日雇い労働よりも生活保護を選択している現状がありました。仕事がなくても、生活保護に頼らずに頑張っている人の方が低収入であるケースなどは改めなければなりません。
自助・自立の精神を基本に、プロジェクトチームとしての方向性を取りまとめ、わが党の政権公約にも反映させます。
これは国民受けするテーマではなく、これまでは避けられてきました。だからこそ、責任野党として民主党政権と対峙(たいじ)し、制度を立て直さなければならないのです。
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世耕弘成党生活保護に関するPT座長に聞く
生活保護費は民主党政権になってから増加の一途で、平成24年度予算案では3兆7000億円と税収の1割近くを占めるまでになった。
また、国民年金よりも優遇されていることなどから、国民の間には不公平感も募っている。生活保護についてのわが党の考え方を、党生活保護に関するプロジェクトチーム(PT)の世耕弘成座長に聞いた。
生活保護
民主党政権になり7000億円増加
――生活保護の現状について、どう見ますか。
世耕弘成党生活保護に関するプロジェクトチーム座長) 政権交代以後、完全に箍(たが)が外れ、生活保護の予算は自民党政権時代と比べて、少なくても7000億円、自治体による住宅手当の支給などの「第2のセーフティーネット」を含めると1兆円近くも増加しています。
「バラマキ4K」が「表」のばらまきだとすると、生活保護は厚生労働省の裁量に委ねられる部分が大きく、「裏」のばらまきと言えるでしょう。
最大の原因は平成20年末の「年越し派遣村」を契機に、生活保護の認定を緩和するムードが生まれ、民主党政権下で厚生労働省が申請を迅速に受理するよう求める趣旨の通達を行ったことにあります。
それまでは、申請があっても、就労による経済的自立の可能性を審査するなど、現場は最後の「防波堤」としての役割を果たしていましたが、それが崩れたのです。
中でも、高齢者や障害者世帯ではない稼働世帯が、保護を受けている世帯の17%を占めています。働くべきである人の多くに生活保護が認定されているのが実態ではないでしょうか。
――対するわが党の考え方は。
世耕) 額に汗して働く人が納得できるよう、国民の声に応えなければなりません。 具体的には3点あります。
第1は、給付水準の引き下げです。デフレ下で給与が減り、年金も物価スライド特例分が解消されると下げられる中、生活保護は給付水準が見直されず、相対的に高い水準にありますから、バランスを考えなければなりません。
第2は、生活保護予算の約半分が使われている医療扶助の抑制です。
1人で何度も診察を受け、必要以上に処方された薬を売り捌(さば)く、という悪質なケースもあります。行政による病院の指定や少額の自己負担の導入などによって無規律な受診に歯止めをかけなければなりません。
第3は、現金給付から現物給付への転換です。
例えば、食事については、現在は食費を支給していますが、これを役場での炊き出しやお弁当、クーポンの配布などの直接給付に改めるべきです。住居も、家賃の支給ではなく、公営住宅やアパートの空き室を積極活用する。これによって、パチンコなどの遊興費への流用や貧困ビジネスの横行を防止することもできます。
――就労支援の強化も必要ですね。
世耕)保護対象者はアルバイトをして給与を受け取っても、それに伴って生活保護も減額されるので、手取りが増えることはありません。よって、無理に働いたりせずに生活保護を得ようという気持ちになってしまいます。だからといって、給与を受け取りながら、生活保護も満額支給されることになると、一般の人との間で不公平が生じます。
この問題を解消するために考えているのが、「凍結貯蓄」です。これは、生活保護を受けている間に勤労の対価として得た報酬は公的機関が貯金し、生活保護が終了したら、それを払い戻すという考え方です。そうすることで、アパートの敷金やスーツの購入など、その後の自立就労のために活用してもらうことが目的です。
働く意欲の支援強化を
――生活保護にはセーフティーネットとしての機能もあります。
世耕)行政に相談できずに餓死することがあってはなりませんし、働く意欲はあるのに仕事が見つからない人もいます。野放図に増え続けている生活保護費をできる限り抑制しながら、支援機能を充実させ、本当に困っている人に行き届くようにしなければなりません。
問題なのは、最後の安全網であるはずの生活保護に簡単に頼ろうとする人が後を絶たないことです。よって、その前に何段階も求職支援策を用意し、稼働世帯に労働を促す仕組みを作ることが重要ではないでしょうか。
その観点から、生活保護を高齢者や障害者を対象にした制度と、稼働世帯を対象にした制度の二つに分ける案を考えています。
後者については、求職活動中であることを前提にした上で、ハローワークからの紹介を断るごとに手取りが10%ずつ減るような制度設計も検討する考えです。
現金給付から現物給付への転換
――今後の取り組みは。
世耕)先日、生活保護率の高い大阪の西成区を視察しましたが、多くの人が就業意欲の喪失によって、日雇い労働よりも生活保護を選択している現状がありました。仕事がなくても、生活保護に頼らずに頑張っている人の方が低収入であるケースなどは改めなければなりません。
自助・自立の精神を基本に、プロジェクトチームとしての方向性を取りまとめ、わが党の政権公約にも反映させます。
これは国民受けするテーマではなく、これまでは避けられてきました。だからこそ、責任野党として民主党政権と対峙(たいじ)し、制度を立て直さなければならないのです。
『自由民主』より
2012年03月27日
観光が日本経済の起爆剤(盛山 正仁氏)
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私の主張・観光立国
観光が日本経済の起爆剤
党兵庫県第1選挙区支部長 盛山 正仁(58)
わが国製造業の空洞化
昨年は3月の東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所爆発事故により、東北地方は大きな打撃を受けました。さらに欧州危機による世界経済の停滞とそれに伴う円高により、日本の経済環境は大変厳しいものとなり、平成23年の日本経済は第2次石油危機にみまわれた昭和55年以来、31年ぶりに貿易赤字(約2兆5000億円)に転落しました。
第2次大戦後のわが国経済を牽引(けんいん)してきたのは繊維、鉄鋼、船舶、電気製品、自動車などの製造業でした。
しかし、日本経済の発展とともに円高が進み、一ドルは360円だったものが今では80円前後と4倍以上の評価を受けるようになっています。日本企業は円高の影響を回避するため、賃金の低い海外、特にアジア諸国へ進出して工場を建設し、わが国製造業の空洞化が進んでいます。
観光が日本経済の牽引役に
これからの日本の主役は第3次産業、中でも観光です。先端的技術分野や、ファッション、アニメなどのクール・ジャパンといわれる知的分野では高い評価を受けています。平成22年にGDP世界第2位の地位を中国に奪われたものの、平和・安全・民主主義・清潔・勤勉・高い技術・独自の文化・美味(おい)しい日本食と、ジャパン・ブランドに対するあこがれ・イメージは大変高いものになっています。
「日本に一度行ってみたい」とあこがれている人は多いのですが、国際観光客到着数でみると、日本は世界第30位(平成22年)であり、アジアでは中国、マレーシア、香港、タイ、マカオ、韓国、シンガポールよりも少ないのが現状です。
実際に日本に来て、緑豊かな自然・美しい海を見て、神社仏閣・日本文化に触れ、夜でも安心して歩ける街で買い物をして、日本食を楽しみ、温泉につかった外国旅行者は、訪日前よりも「日本に旅行して良かった」と感じているということが訪日旅行者調査から明らかになっています。海外に対しての日本観光のPRが不足していると感じます。
観光立国推進基本法などを_議員立法で成立させる
今後の経済成長、人口増加の中心はアジアです。世界の中心が欧米からアジアに移ってくるということは、アジアの観光客が増加し、観光の中心になっていくということです。
これからの日本において観光は有望な分野であり、また伸ばしていかなければならない分野です。多くの方に日本にお越しいただいて、日本のファンになっていただきたい、それが世界の中での日本の地位を高めることにもつながっていきます。
「観光がこれからの日本経済の起爆剤」となるのです。
平成18年12月には「観光立国推進基本法」を二階俊博先生のイニシアチブで、19年6月には「エコツーリズム推進法」を愛知和男先生とともに、私は議員立法で成立させました。 現在は、大学で観光政策について若い方々と議論し、世界遺産登録後の小笠原の観光と環境の両立に関する委員会の座長を務めています。これからも国内・国際観光の振興に邁進(まいしん)してまいります。
盛山 正仁(もりやま・まさひと)
昭和28年生まれ。東京大学法学部卒業、神戸大学法学部大学院修了。52年運輸省入省、56年OECD(在パリ)運輸・観光課。平成17年8月国土交通省情報管理部長で退職。17年9月衆院選で初当選、1期。党総務会総務。現在は党兵庫県第1選挙区支部長。武庫川女子大学・玉川大学・同志社大学客員教授。座右の銘:一期一会。家族:妻と1男3女。趣味:テニス、スキー、水泳。
盛山 正仁事務所
〒657-0836
神戸市灘区城内通5−5−13
TEL:078−862−5252
FAX:078−862−5251
E-mail:masahito@moriyama-hashiru.jp
盛山 正仁ホームぺージ
http://www.moriyama-hashiru.jp/
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私の主張・観光立国
観光が日本経済の起爆剤
党兵庫県第1選挙区支部長 盛山 正仁(58)
わが国製造業の空洞化
昨年は3月の東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所爆発事故により、東北地方は大きな打撃を受けました。さらに欧州危機による世界経済の停滞とそれに伴う円高により、日本の経済環境は大変厳しいものとなり、平成23年の日本経済は第2次石油危機にみまわれた昭和55年以来、31年ぶりに貿易赤字(約2兆5000億円)に転落しました。
第2次大戦後のわが国経済を牽引(けんいん)してきたのは繊維、鉄鋼、船舶、電気製品、自動車などの製造業でした。
しかし、日本経済の発展とともに円高が進み、一ドルは360円だったものが今では80円前後と4倍以上の評価を受けるようになっています。日本企業は円高の影響を回避するため、賃金の低い海外、特にアジア諸国へ進出して工場を建設し、わが国製造業の空洞化が進んでいます。
観光が日本経済の牽引役に
これからの日本の主役は第3次産業、中でも観光です。先端的技術分野や、ファッション、アニメなどのクール・ジャパンといわれる知的分野では高い評価を受けています。平成22年にGDP世界第2位の地位を中国に奪われたものの、平和・安全・民主主義・清潔・勤勉・高い技術・独自の文化・美味(おい)しい日本食と、ジャパン・ブランドに対するあこがれ・イメージは大変高いものになっています。
「日本に一度行ってみたい」とあこがれている人は多いのですが、国際観光客到着数でみると、日本は世界第30位(平成22年)であり、アジアでは中国、マレーシア、香港、タイ、マカオ、韓国、シンガポールよりも少ないのが現状です。
実際に日本に来て、緑豊かな自然・美しい海を見て、神社仏閣・日本文化に触れ、夜でも安心して歩ける街で買い物をして、日本食を楽しみ、温泉につかった外国旅行者は、訪日前よりも「日本に旅行して良かった」と感じているということが訪日旅行者調査から明らかになっています。海外に対しての日本観光のPRが不足していると感じます。
観光立国推進基本法などを_議員立法で成立させる
今後の経済成長、人口増加の中心はアジアです。世界の中心が欧米からアジアに移ってくるということは、アジアの観光客が増加し、観光の中心になっていくということです。
これからの日本において観光は有望な分野であり、また伸ばしていかなければならない分野です。多くの方に日本にお越しいただいて、日本のファンになっていただきたい、それが世界の中での日本の地位を高めることにもつながっていきます。
「観光がこれからの日本経済の起爆剤」となるのです。
平成18年12月には「観光立国推進基本法」を二階俊博先生のイニシアチブで、19年6月には「エコツーリズム推進法」を愛知和男先生とともに、私は議員立法で成立させました。 現在は、大学で観光政策について若い方々と議論し、世界遺産登録後の小笠原の観光と環境の両立に関する委員会の座長を務めています。これからも国内・国際観光の振興に邁進(まいしん)してまいります。
盛山 正仁(もりやま・まさひと)
昭和28年生まれ。東京大学法学部卒業、神戸大学法学部大学院修了。52年運輸省入省、56年OECD(在パリ)運輸・観光課。平成17年8月国土交通省情報管理部長で退職。17年9月衆院選で初当選、1期。党総務会総務。現在は党兵庫県第1選挙区支部長。武庫川女子大学・玉川大学・同志社大学客員教授。座右の銘:一期一会。家族:妻と1男3女。趣味:テニス、スキー、水泳。
盛山 正仁事務所
〒657-0836
神戸市灘区城内通5−5−13
TEL:078−862−5252
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『自由民主』より
2012年03月26日
がれき処理スピードアップを(谷公一党災害対策特別委員長 )
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がれき処理スピードアップを
自民党・谷公一党災害対策特別委員長
東日本大震災から1年。
遅々として進まない復興。
被災地では、がれき処理、復旧事業、復興交付金事業の遅れなど、再生に向け大きな障害となっている。
17年前、兵庫県庁職員として阪神・淡路大震災を経験し、今回の大震災では、党の責任者として最前線で指揮にあたった谷公一党災害対策特別委員長に、この1年の活動と、今後の復興対策について聞いた。
東日本大震災から1年 災害対策を振り返る
復興加速への10の方策
(1)復興事業費の総額確保
(2)人的支援の強化
(3)復興庁の本格的稼働
(4)復興交付金の充実
(5)がれき処理の早期完了
(6)事業再建への徹底支援
(7)除染の加速化
(8)健康被害への万全な支援
(9)風評被害などに対する万全な対応
(10)国家プロジェクトの推進
遅々として進まぬ状況
復興加速へ「10の方策」を申し入れ
国は手続きを簡素化し早い対応を
――この1年を振り返って。
谷公一党災害対策特別委員長) もう1年、まだ1年、複雑な思いです。
17年前の阪神・淡路大震災の経験と比較して、広範囲で放射能の問題もありますが、遅々として進まない状況に心を痛めています。
大震災発生時、われわれ中堅・若手が中心となり、党の緊急災害対策本部は総力を挙げて、救援物資・募金・ボランティアの斡旋(あっせん)などを行いました。
初めての経験でしたが、このように初期対応がそれなりにできて、他党と比べても一定の役割を果たすことができました。
その後、わが党は3次にわたる提言(「復興への道標」)577項目を政府に申し入れるなど、本格的な復旧・復興に向け精力的な活動を展開しました。
さらに、先日、党として復興を加速させるための具体策として、10の方策(別掲)をまとめました。
3月3日、仙台で谷垣禎一総裁が発表し、政府に申し入れを行いました。政府もこれを重く受け止めて関係省庁に連絡・指示するとのことでした。
われわれもよく注視し、被災者のための施策をバックアップしたいと思います。
特に、震災がれきの処理がわずか5〜6%という現実は重く受け止めてもらいたいものです。
阪神・淡路のときは、1年後に48%処理し、残りも、最終処分場の目途が立っていました。
今回は、被災県の処理工程もはっきりせず、放射能がれきは、中間貯蔵施設の場所さえ未定です。
がれき処理は、復興の大前提で、早急に進めなければなりません。
本来、1年後は、がれきの処理に目途が立ち、次の段階の復興住宅や高台移転のプランが動き始め、インフラ整備が進んでいるはずです。農業・漁業・中小企業などは再生に向かい、外部から企業進出の話があってもおかしくないころです。もっと、国の手続きを簡素化してスピードアップを図ることです。
震災関連死の実態把握を急げ
――今後の取り組むべき課題は。
谷) がれき処理以外に、人的支援の強化も課題です。ボランティアの方々が、被災地で働きやすくするための環境整備が必要です。
なお、一番不足しているのは自治体から派遣される人的パワー、特に技術職が圧倒的に足りません。OBの方の活用も含め検討すべきです。
一方、復興交付金の執行は、1兆5000億円の予算のうち、1兆円以上が箇所付けもできずに24年度に繰り越される状況です。これは昨年、第3次補正予算の成立が秋にずれ込んだためで、当時の菅政権の責任は重大です。
また、震災関連死の実態把握は、早急に行う必要があります。
"被災者に寄り添う"と多くの方が言われますが、3・11の大震災時にせっかく助かっても、サポートが不十分なため、自殺も含め、震災によるストレスや体調不良などで亡くなる方もいます。国会の委員会で、私が指摘し、その結果、政府は調査と公表を約束しました。
阪神・淡路大震災では、900人程度の方が「関連死」として認定されています。
大切なことは現実を直視し、助かった命をこれ以上なくさないことです。
――最後に一言。
谷) 来年以降、3月11日の式典は、ぜひ、被災各県持ち回りで行ってほしいと思います。
"被災地に心を寄せる"と言うなら、被災者を東京に呼ぶのではなく、総理を始め政府関係者が現地に出かけ、がれきや空き地の状況を目で見、肌で感じて、復興への思いを新たにすべきです。
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自民党・谷公一党災害対策特別委員長
東日本大震災から1年。
遅々として進まない復興。
被災地では、がれき処理、復旧事業、復興交付金事業の遅れなど、再生に向け大きな障害となっている。
17年前、兵庫県庁職員として阪神・淡路大震災を経験し、今回の大震災では、党の責任者として最前線で指揮にあたった谷公一党災害対策特別委員長に、この1年の活動と、今後の復興対策について聞いた。
東日本大震災から1年 災害対策を振り返る
復興加速への10の方策
(1)復興事業費の総額確保
(2)人的支援の強化
(3)復興庁の本格的稼働
(4)復興交付金の充実
(5)がれき処理の早期完了
(6)事業再建への徹底支援
(7)除染の加速化
(8)健康被害への万全な支援
(9)風評被害などに対する万全な対応
(10)国家プロジェクトの推進
遅々として進まぬ状況
復興加速へ「10の方策」を申し入れ
国は手続きを簡素化し早い対応を
――この1年を振り返って。
谷公一党災害対策特別委員長) もう1年、まだ1年、複雑な思いです。
17年前の阪神・淡路大震災の経験と比較して、広範囲で放射能の問題もありますが、遅々として進まない状況に心を痛めています。
大震災発生時、われわれ中堅・若手が中心となり、党の緊急災害対策本部は総力を挙げて、救援物資・募金・ボランティアの斡旋(あっせん)などを行いました。
初めての経験でしたが、このように初期対応がそれなりにできて、他党と比べても一定の役割を果たすことができました。
その後、わが党は3次にわたる提言(「復興への道標」)577項目を政府に申し入れるなど、本格的な復旧・復興に向け精力的な活動を展開しました。
さらに、先日、党として復興を加速させるための具体策として、10の方策(別掲)をまとめました。
3月3日、仙台で谷垣禎一総裁が発表し、政府に申し入れを行いました。政府もこれを重く受け止めて関係省庁に連絡・指示するとのことでした。
われわれもよく注視し、被災者のための施策をバックアップしたいと思います。
特に、震災がれきの処理がわずか5〜6%という現実は重く受け止めてもらいたいものです。
阪神・淡路のときは、1年後に48%処理し、残りも、最終処分場の目途が立っていました。
今回は、被災県の処理工程もはっきりせず、放射能がれきは、中間貯蔵施設の場所さえ未定です。
がれき処理は、復興の大前提で、早急に進めなければなりません。
本来、1年後は、がれきの処理に目途が立ち、次の段階の復興住宅や高台移転のプランが動き始め、インフラ整備が進んでいるはずです。農業・漁業・中小企業などは再生に向かい、外部から企業進出の話があってもおかしくないころです。もっと、国の手続きを簡素化してスピードアップを図ることです。
震災関連死の実態把握を急げ
――今後の取り組むべき課題は。
谷) がれき処理以外に、人的支援の強化も課題です。ボランティアの方々が、被災地で働きやすくするための環境整備が必要です。
なお、一番不足しているのは自治体から派遣される人的パワー、特に技術職が圧倒的に足りません。OBの方の活用も含め検討すべきです。
一方、復興交付金の執行は、1兆5000億円の予算のうち、1兆円以上が箇所付けもできずに24年度に繰り越される状況です。これは昨年、第3次補正予算の成立が秋にずれ込んだためで、当時の菅政権の責任は重大です。
また、震災関連死の実態把握は、早急に行う必要があります。
"被災者に寄り添う"と多くの方が言われますが、3・11の大震災時にせっかく助かっても、サポートが不十分なため、自殺も含め、震災によるストレスや体調不良などで亡くなる方もいます。国会の委員会で、私が指摘し、その結果、政府は調査と公表を約束しました。
阪神・淡路大震災では、900人程度の方が「関連死」として認定されています。
大切なことは現実を直視し、助かった命をこれ以上なくさないことです。
――最後に一言。
谷) 来年以降、3月11日の式典は、ぜひ、被災各県持ち回りで行ってほしいと思います。
"被災地に心を寄せる"と言うなら、被災者を東京に呼ぶのではなく、総理を始め政府関係者が現地に出かけ、がれきや空き地の状況を目で見、肌で感じて、復興への思いを新たにすべきです。
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「大阪維新の会」過剰報道に危惧 過去の「騒動」教訓に公正な報道を(伊藤達美氏)
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連日、マスコミでは「大阪維新の会」を大きく取り上げています。
こうした事例は、過去にもありました。
その辺のところを政治評論家・伊藤達美氏が論評しています。
「大阪維新の会」過剰報道に危惧 過去の「騒動」教訓に公正な報道を
メディア解析 政治評論家 伊藤 達美
民主党政権が迷走を続ける中、国政進出を目指すとする橋下徹・大阪市長率いる「大阪維新の会」がメディアの寵児(ちょうじ)となり、ちょっとした「維新の会ブーム」である。
国政選挙の候補者養成を目的とした「維新塾」には与党民主党の現職国会議員を含む3000人以上の応募者が殺到した。国政に参加する際の公約である「維新八策」として首相公選、参議院の廃止、道州制の導入、脱原発、TPP参加など掲げている。が、実現には憲法改正など高いハードルがある。
大阪市という所は選挙ともなれば、自治労、日教組が政治活動に狂奔するなど、未(いま)だに官公労の悪(あ)しき風潮がはびこっているとの見方もある。橋下氏が、その風潮を一掃するというのは評価する。が、橋下氏は大阪府知事の職務を「投げ出し」、大阪市長になった。今度は自ら率いる「大阪維新の会」の国政進出を目指すというのだ。常に目先を変えてメディアの注目を集める手法である。
この間、橋下氏は自らを批判した学者を人格攻撃、週刊誌を下劣な表現で攻撃する一方、手続き軽視の政治手法が目立つ。政治にスピードが求められるのは当然としても、賛否、是非はともかく民主政治は結論に導く手続きが重要である。手続き軽視の姿勢は政治家としての危うさが見え隠れする。
「維新の会ブーム」を見ていると、過去に見られた「騒動」に見えなくもない。
ブームの火付け役がメディアの過剰報道であるからだ。
私はメディアがブームを作っていることに危惧を抱く。
メディアによって作られたブームは結果的に国政を混乱させただけの「騒動」であったことを忘れてはならない。
その昔、土井たか子旧社会党委員長の「土井ブーム」があり、元熊本県知事の細川護煕氏の日本新党、自民党を離党した小沢一郎氏らの新生党、武村正義氏らの新党さきがけの「新党ブーム」があったが、いずれも火付け役はマスメディアであった。
メディアは衆院選挙制度を小選挙区比例代表並立制にすれば「政治が良くなる」と喧伝(けんでん)、「改革ブーム」をつくった。当時、「小選挙区比例代表並立制にすれば、政治が良くなる」と言った人は政治家を含め8、9割いた。が、現在「政治が良くなった」という人は1割いるだろうか。
前回総選挙では「政権交代すれば政治が良くなる」と有権者を煽(あお)り、巧妙に総選挙の争点を「政権交代ブーム」にすり替えたのもメディアである。政権交代によって、鳩山由紀夫、菅直人、野田佳彦の3人の総理の民主党政権で、「外交も防衛も国民生活も良くなった」と思っている人が果たして、どれだけいるだろうか。
メディアには過去の「騒動」を教訓に自らを戒め、ブームを煽り、便乗することなく「大阪維新の会」の本質、橋下氏の言動を冷静に見極めて、不偏不党、公正な報道を心がけるべきである。
『自由民主』より
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連日、マスコミでは「大阪維新の会」を大きく取り上げています。
こうした事例は、過去にもありました。
その辺のところを政治評論家・伊藤達美氏が論評しています。
「大阪維新の会」過剰報道に危惧 過去の「騒動」教訓に公正な報道を
メディア解析 政治評論家 伊藤 達美
民主党政権が迷走を続ける中、国政進出を目指すとする橋下徹・大阪市長率いる「大阪維新の会」がメディアの寵児(ちょうじ)となり、ちょっとした「維新の会ブーム」である。
国政選挙の候補者養成を目的とした「維新塾」には与党民主党の現職国会議員を含む3000人以上の応募者が殺到した。国政に参加する際の公約である「維新八策」として首相公選、参議院の廃止、道州制の導入、脱原発、TPP参加など掲げている。が、実現には憲法改正など高いハードルがある。
大阪市という所は選挙ともなれば、自治労、日教組が政治活動に狂奔するなど、未(いま)だに官公労の悪(あ)しき風潮がはびこっているとの見方もある。橋下氏が、その風潮を一掃するというのは評価する。が、橋下氏は大阪府知事の職務を「投げ出し」、大阪市長になった。今度は自ら率いる「大阪維新の会」の国政進出を目指すというのだ。常に目先を変えてメディアの注目を集める手法である。
この間、橋下氏は自らを批判した学者を人格攻撃、週刊誌を下劣な表現で攻撃する一方、手続き軽視の政治手法が目立つ。政治にスピードが求められるのは当然としても、賛否、是非はともかく民主政治は結論に導く手続きが重要である。手続き軽視の姿勢は政治家としての危うさが見え隠れする。
「維新の会ブーム」を見ていると、過去に見られた「騒動」に見えなくもない。
ブームの火付け役がメディアの過剰報道であるからだ。
私はメディアがブームを作っていることに危惧を抱く。
メディアによって作られたブームは結果的に国政を混乱させただけの「騒動」であったことを忘れてはならない。
その昔、土井たか子旧社会党委員長の「土井ブーム」があり、元熊本県知事の細川護煕氏の日本新党、自民党を離党した小沢一郎氏らの新生党、武村正義氏らの新党さきがけの「新党ブーム」があったが、いずれも火付け役はマスメディアであった。
メディアは衆院選挙制度を小選挙区比例代表並立制にすれば「政治が良くなる」と喧伝(けんでん)、「改革ブーム」をつくった。当時、「小選挙区比例代表並立制にすれば、政治が良くなる」と言った人は政治家を含め8、9割いた。が、現在「政治が良くなった」という人は1割いるだろうか。
前回総選挙では「政権交代すれば政治が良くなる」と有権者を煽(あお)り、巧妙に総選挙の争点を「政権交代ブーム」にすり替えたのもメディアである。政権交代によって、鳩山由紀夫、菅直人、野田佳彦の3人の総理の民主党政権で、「外交も防衛も国民生活も良くなった」と思っている人が果たして、どれだけいるだろうか。
メディアには過去の「騒動」を教訓に自らを戒め、ブームを煽り、便乗することなく「大阪維新の会」の本質、橋下氏の言動を冷静に見極めて、不偏不党、公正な報道を心がけるべきである。
『自由民主』より
2012年03月23日
海の国境を守れ(3)風雲急の尖閣諸島めぐる情勢 山田吉彦氏
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風雲急の尖閣諸島めぐる情勢
海の国境を守れ(3)
東海大学海洋学部教授 山田吉彦
尖閣諸島周辺の71の小島に名を付け既成事実を作ろうとしている中国
内閣官房総合海洋政策本部は、排他的経済水域(EEZ)の基点となっている無人島のうち、名の無い39の島々に命名することを発表した。政府は、ようやく海洋政策の重要性に気づき離島の管理にのりだしたのだ。
その中には、尖閣諸島内に存在する四つの島が含まれている。
しかし、このことに対する中国の反応は素早く、民政部と国家海洋局は、尖閣諸島周辺に点在する71の小島に名を付けたことを明らかにした。しかし、中国が尖閣諸島内において、小さな島の調査を行ったことはないだろう。とにかく中国は、大きな声を上げ尖閣諸島の領有権を主張し、既成事実を作ろうとしているのである。
中国は、2008年に「海島保護法」を制定し、海岸線を国家の管理に組み入れ、無人島を国有地とした。この法律には、必要があれば無人島に領有を示す標識を立てることになっている。実際に、中国当局は、フィリピンが領有権を主張する南沙諸島の小島に標識を立てたため、撤去を求めるフィリピン軍との間で小競り合いが起きた。
名前を付けることは、島を管理するための極めて初歩的な施策だ。問題なのは、島をいかに利用するかということにかかる。新聞報道によると政府は昨年、23地域の所有者がいない無人島を国有地に編入した。しかし、この中には尖閣諸島周辺の小島は含まれていない。これでは、島が他国に奪われることになりかねない。
民主党政権下で消えた政府の機動力
そもそも総合海洋政策本部が、海洋資源開発や海洋環境保護に関する離島の重要性に気づき「海洋管理のための離島の保全・管理の在り方に関する基本方針」を示したのは、2009年12月、鳩山内閣の時である。
それから、島に名を付けることに2年以上の歳月を要した。
これから、離島の管理体制が確立されるまでには、どれほどの時間がかかるのだろうか。
総合海洋政策本部は、自民党政権下の2009年1月、海賊対策のプロジェクトチームを作り、半年足らずの間に「海賊行為の処罰及び海賊行為への対処に関する法律」の制定を導いた実績がある。
その機動力は、民主党の鳩山、菅政権下で消え、その間、中国の海洋侵出を許し、東シナ海ガス田開発に関する協議も停止したままである。
脅威感じる中国の海洋侵出
東シナ海の要に位置する尖閣諸島をめぐる情勢は、風雲急を告げている。
2010年9月に中国の漁船が日本の領海内において、密漁をした上に海上保安庁の巡視船に体当たりをする事件が起きた。さらに、中国の漁業監視船が日本の領海を侵犯する事件をおこし、海洋調査船は、日中間の協定に反する海洋調査を続けている。
このように中国は、着々と東シナ海支配の既成事実を積み重ねているが、日本の対応は消極的と言わざるを得ない。
このような状況下、多くの国民は中国の海洋侵出に脅威を感じている。特に尖閣諸島の属する石垣市(沖縄県)の人々にとっては切実な問題である。石垣市民は、政府の対応に業を煮やし、中山義隆市長(2009年、自民党などの推薦で当選)を中心に尖閣諸島の管理を考え始めた。政府に対して、市としての尖閣諸島の調査の希望を伝えるとともに、利用方法の提案を示している。しかし、政府の回答は、現状「NO」だ。
海洋施策打ち出す石垣市 国全体で支援する体制を
今年の1月14日、「尖閣開拓の日」。石垣市では、市と市民団体が主催し200人の市民が集いシンポジウムが開催された。テーマは、石垣市の振興と尖閣諸島の開発を含めた東シナ海の利用である。石垣市民は、尖閣諸島を日本の領土として開発しながら、かつ、中国、台湾との経済交流や観光誘致を両立させる道を探している。国境の島が繁栄するためには、誇りを持ち主張すべきところは主張し、さらに冷静さを失わずに柔軟な対応を考える必要がある。その点、石垣市は上手(うま)い。
まずは、台湾との観光交流、漁業協力を検討している。また、2012年度は、海洋基本計画を策定し、東シナ海の開発と海洋環境保全の両立を目指した市の海洋施策を打ち出す予定だ。このような国境離島の施策を、日本国全体で支援する体制をつくる必要があるだろう。
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風雲急の尖閣諸島めぐる情勢
海の国境を守れ(3)
東海大学海洋学部教授 山田吉彦
尖閣諸島周辺の71の小島に名を付け既成事実を作ろうとしている中国
内閣官房総合海洋政策本部は、排他的経済水域(EEZ)の基点となっている無人島のうち、名の無い39の島々に命名することを発表した。政府は、ようやく海洋政策の重要性に気づき離島の管理にのりだしたのだ。
その中には、尖閣諸島内に存在する四つの島が含まれている。
しかし、このことに対する中国の反応は素早く、民政部と国家海洋局は、尖閣諸島周辺に点在する71の小島に名を付けたことを明らかにした。しかし、中国が尖閣諸島内において、小さな島の調査を行ったことはないだろう。とにかく中国は、大きな声を上げ尖閣諸島の領有権を主張し、既成事実を作ろうとしているのである。
中国は、2008年に「海島保護法」を制定し、海岸線を国家の管理に組み入れ、無人島を国有地とした。この法律には、必要があれば無人島に領有を示す標識を立てることになっている。実際に、中国当局は、フィリピンが領有権を主張する南沙諸島の小島に標識を立てたため、撤去を求めるフィリピン軍との間で小競り合いが起きた。
名前を付けることは、島を管理するための極めて初歩的な施策だ。問題なのは、島をいかに利用するかということにかかる。新聞報道によると政府は昨年、23地域の所有者がいない無人島を国有地に編入した。しかし、この中には尖閣諸島周辺の小島は含まれていない。これでは、島が他国に奪われることになりかねない。
民主党政権下で消えた政府の機動力
そもそも総合海洋政策本部が、海洋資源開発や海洋環境保護に関する離島の重要性に気づき「海洋管理のための離島の保全・管理の在り方に関する基本方針」を示したのは、2009年12月、鳩山内閣の時である。
それから、島に名を付けることに2年以上の歳月を要した。
これから、離島の管理体制が確立されるまでには、どれほどの時間がかかるのだろうか。
総合海洋政策本部は、自民党政権下の2009年1月、海賊対策のプロジェクトチームを作り、半年足らずの間に「海賊行為の処罰及び海賊行為への対処に関する法律」の制定を導いた実績がある。
その機動力は、民主党の鳩山、菅政権下で消え、その間、中国の海洋侵出を許し、東シナ海ガス田開発に関する協議も停止したままである。
脅威感じる中国の海洋侵出
東シナ海の要に位置する尖閣諸島をめぐる情勢は、風雲急を告げている。
2010年9月に中国の漁船が日本の領海内において、密漁をした上に海上保安庁の巡視船に体当たりをする事件が起きた。さらに、中国の漁業監視船が日本の領海を侵犯する事件をおこし、海洋調査船は、日中間の協定に反する海洋調査を続けている。
このように中国は、着々と東シナ海支配の既成事実を積み重ねているが、日本の対応は消極的と言わざるを得ない。
このような状況下、多くの国民は中国の海洋侵出に脅威を感じている。特に尖閣諸島の属する石垣市(沖縄県)の人々にとっては切実な問題である。石垣市民は、政府の対応に業を煮やし、中山義隆市長(2009年、自民党などの推薦で当選)を中心に尖閣諸島の管理を考え始めた。政府に対して、市としての尖閣諸島の調査の希望を伝えるとともに、利用方法の提案を示している。しかし、政府の回答は、現状「NO」だ。
海洋施策打ち出す石垣市 国全体で支援する体制を
今年の1月14日、「尖閣開拓の日」。石垣市では、市と市民団体が主催し200人の市民が集いシンポジウムが開催された。テーマは、石垣市の振興と尖閣諸島の開発を含めた東シナ海の利用である。石垣市民は、尖閣諸島を日本の領土として開発しながら、かつ、中国、台湾との経済交流や観光誘致を両立させる道を探している。国境の島が繁栄するためには、誇りを持ち主張すべきところは主張し、さらに冷静さを失わずに柔軟な対応を考える必要がある。その点、石垣市は上手(うま)い。
まずは、台湾との観光交流、漁業協力を検討している。また、2012年度は、海洋基本計画を策定し、東シナ海の開発と海洋環境保全の両立を目指した市の海洋施策を打ち出す予定だ。このような国境離島の施策を、日本国全体で支援する体制をつくる必要があるだろう。
『自由民主』より