2009年03月
2009年03月23日
平成20年度防衛大学校卒業式
3月22日、防衛大学校の卒業式が行われ、出席しました。
当日は、麻生総理、小泉元総理、笹川尭自民党総務会長、玉沢徳一郎元防衛庁長官、小池百合子元防衛大臣、松沢神奈川県知事などが来賓として参加されました。
式典は、栄誉礼、国歌斉唱、卒業証書授与、学校長式辞、総理訓示、防衛大臣訓示の後、来賓代表祝辞で岡本行夫氏は、「安全保障で最も大事なことは抑止で、周辺諸国は、日本に攻撃がなされたら米国がやり返すと思っていること」と述べられました。
昨今、「日本が攻撃されても米国は何もしないのではないか」といった意見があるが、そればらば、米軍に代わる日本独自の防衛力の増強をしなくてはならない。
現実的には、それは当面無理であり、北朝鮮のミサイル発射も迫り、日本の防衛のためには、日米安保体制の信頼性を高めるための努力が必要と考えます。
防衛大学校の卒業生は、皆良い顔をしていました。
防衛大臣が浜田靖一議員で、そのお父さんがハマコーこと浜田幸一先生であり、今回、卒業式に参加されました。
浜田幸一先生は、党の国防部会の時は、いつも僕の隣に座っていました。
久しぶりにお会いしたので、ツーショット写真をとりました。
浜田幸一先生は、ご子息が防衛大臣に就任された浜田靖一議員のことを心から喜んでおられたました。
2009年03月19日
大変！その原因と対応（大武健一郎著、かんき出版）
久し振りに良い経済本に巡り合った。大きな変化、すべては1991年から始まった！
ということは、僕が常に言っていることでもある。
1991年とは、冷戦の崩壊、ソ連邦の崩壊ということだ。
以下、関連部分を掲載する。
日本では、一九九〇年代初めのバブル崩壊以後の長期停滞を「失われた一〇年」という。しかし、私にいわせれば、それは「グローバル化にふりまわされた一〇年」ということになる。
変化の起点は、一九九一年二月のソ連（以下、旧ソ連のこと）の瓦解である。「大変」はこの一点から始まった。ソ連の瓦解、つまりソ連型共産主義といえる計画経済体制の崩壊によって、アメリカ型資本主義といえる市場経済体制が生き残り、経済の
グローバル化が世界市場に広がったからである。
ソ連の瓦解は、戦後の世界経済体制の大転換を意味した。戦後半世紀以上にわたって共産主義と資本主義という二つの経済体制が括抗してきたのが、ソ連の瓦解を契機に資本主義経済体制がグローバル化したからだ。
いいかえれば、日本はそれまでの米ソ冷戦のなかで�犢皺実漫蹐鰺�かされていたようなものだった。地政学的に見て、日本は「防共列島」であった。中曽根康弘元首相は、これを「不沈空母」といった。アメリカを中心とする西側諸国が、ソ連、中国など東側諸国に対する防波堤として日本を利用していた。そのおかげで、日本は重化学工業を中心とした経済発展を続けることができたのである。
さらに、アメリカが決めた一ドル＝三六〇円という為替レートの設定によって、日本は容易に輸出産業立国を構築できるようになり、輸出主導型の成長も可能になった。ところが、ソ連の瓦解、市場経済のグローバル化によって、すべてがガラッと変わってしまった。
次に米国がクリントン大統領時代に経済は上向いたのは、ヨーロッパ方面の兵力削減と軍事技術の民間転用でＩＴ革命が起こったことだと思っていたが、この本でもその点が記されていた。
本で述べられている、「暗号の自由化」という軍事技術の民間への開放は、米ソ冷戦時代にはとうてい実行できるものではなかった。「暗号の自由化」によって、インターネットの爆発的な普及・発展が始まった、と述べられている。
他に、日本酒がシャンパンにとって代わる日では、タイガー・ウッズが日本酒を愛飲していることや映画俳優のジョージ・クルーニーも、ダンディさを極める秘訣を聞かれて、「サケを飲むことだ」と答えている。
―などなどためになる話が満載です。
これは役に立つ、読みやすい、良い本です。是非ともご一読を！
継続することが目的・田村重信（その１）
日本論語研究会（第４６回）での僕の講演録です。日時：平成21年2月21日(土) 16時30分〜18時
場所：慶應義塾大学 大学院校舎1階 311号室
講師：田村重信（日本論語研究会代表幹事）
「継続することが目的−５年目を迎えた日本論語研究会」
はじめに
今日も満員になりましたね。本当にありがとうございます。
日本論語研究会、46回を迎えたわけでございます。これから始めるわけでございますけども、いつものように、日本論語研究会の予定でございますが、今日は、2月21日、私がお話しします。
それから（３月）14日でございますが、安岡正篤先生のお孫さんでございます安岡（溝本）定子さんに、「祖父・安岡正篤とこども論語塾」というタイトルでお話しをいただきます。４月18日には、非常に由緒のある、著名な方でございますけれども、四條家の食文化協会、旧華族・侯爵家 四條中納言山陰嫡流四條司家第四十一第当代 NPO法人 四條司家食文化協会 理事長 四條隆彦さんにご講演いただきます。
四條さんは、小学館文庫から『四條司家直伝 日本料理作法』という素晴らしい本を出しておらますけれども、食文化、日本の料理、そういった問題について、特に陰陽五行説、そういうものと絡めてお話しをしていただくということになりますので、今後ご期待したいと思います。
それから会場が、今、慶應大学が工事をしていますので、場所が変わりまして、４月は会場は未定ですけれども、必ず部屋は取れます。というのは、新学期なものですから、３月にならないと会場は取れないということでございますので、教室が未定ということでございます。会場については、大学の正門から階段を昇ったところにいつも表示がありますので、そこに日本論語研究会の教室は何号室ということが書いてあります。あるいは、僕のブログに載せておきますので、教室を確認されたい方は、研究会に来られる前に僕のブログで部屋を確認していただきたいということでございます。
それでは、いつものように、論語を皆さんと一緒に声を出して読んでいきたいと思います。
それじゃ、一緒にいきましょう。はい。
子貢問いて曰く、「一言にして以て終身之を行うべき者有りや。」と。
子曰く、「其れ恕か。己の欲せざる所は、人に施すこと勿かれ。」と。
もう一度いきましょう。
子貢問いて曰く、「一言にして以て終身之を行うべき者有りや。」と。
子曰く、「其れ恕か。己の欲せざる所は、人に施すこと勿かれ。」と。
ということでございますが、これは非常に有名な言葉です。己の欲せざる所は人に施すこと勿かれということでございまして、実はこの言葉をこの研究会で繰り返しやっています。これで３回目でございますけども、私は、この言葉が好きで、とても良い言葉だと思っています。
この訳ですが、子貢が孔子に、「たった一言で言うことのできる、生涯を通じて実践すべきようなことはありますか」と。一言で、どういうふうにやっていったらいいでしょうかと尋ねたんですね。そうすると孔子さんが、それは「恕」だと。恕というのは思いやりという言葉だということなんです。恕とは、自分が人からされたくないようなことは人にもしないということ。自分がいやだな、ということを人にもしちゃいけませんよと。
その言葉が極めて重要ということなんです。
これはキリスト教で言いますと「愛」という言葉がありますね。これは、自分が人にしてもらいたいなということをほかの人にもしてあげなさいという言葉と一緒なんですね。それから仏教で言う「慈悲」という言葉がありますね。慈しみとか、憐れむことだとか、情けとか。それと同じ言葉なんですね。儒教で言うまさに「恕」。そういうものが、キリスト教で言う「愛」、仏教で言う「慈悲」。そういうことなんですね。だから、極めてここは大事だなということを感じます。
今後の日本論語研究会の予定
先週３月１４日（土）、慶應義塾大学で開催した日本論語研究会は、溝本（安岡）定子先生（文の京こども論語塾講師）から、「祖父・安岡正篤とこども論語塾」とのタイトルで良い話を伺いました。当日は、満杯の参加者でした。
写真は、安岡先生が素読している様子です。
普段の素読は、マイクなしでやるとのこと、僕も素読のやり方は勉強になりました。
今後の日本論語研究会の予定です。講師も豪華です。是非、ご参加してみてください。
＊会場は、全て慶應大学・三田キャンパスです
（港区三田2−15−45）（ＪＲ田町、地下鉄三田下車）
今回・第４８回
１、日 時 ４月１８日（土）16時30分〜18時
２、場 所 慶應義塾大学 第１校舎１階 102番教室
３、講 師 旧華族・侯爵家 四條中納言山陰嫡流四條司家第四十一第当代
NPO法人 四條司家食文化協会 理事長 四條隆彦
（テーマ、「世界に冠たる日本料理・その根幹と成す考え
・陰陽五行説・目で愛でる盛り付けの美学」）
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
第４９回
１、日 時 ５月１６日（土）16時30分〜18時
２、場 所 慶應義塾大学 第１校舎１階 102番教室
３、講 師 松元 崇（たかし）（内閣府政策統括官、前財務省主計局次長）
（テーマ、「大恐慌を駆け抜けた男 高橋是清（これきよ）」）
第５０回
１、日 時 ６月６日（土）16時30分〜18時
２、場 所 慶應義塾大学 第１校舎１階 102番教室
３、講 師 山田英雄（ＪＰファミリー生きがい振興財団理事長、元警察庁長官）
（テーマ、「日本を良くするために」）
第５１回
１、日 時 ７月１８日（土）16時30分〜18時
２、場 所 慶應義塾大学 第１校舎１階 109番教室
３、講 師 岩越豊雄（社・国民文化研究会理事、寺小屋・「石塾」主宰）
（テーマ、続・子供と声を出して読みたい『論語』百章〜「二宮尊徳と論語」〜）
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〇参加費 ３００円（家族は２人以上で５００円、学生は無料です）
〇問い合せ先 田村重信（代表幹事）
Ｅメールstamura@hq.jimin.or.jp へ連絡下さい。電話―3581−6211（職場）
オバマで変わるアメリカ日本はどこへ行くのか（森本敏他著、アスペクト）
オバマ政権になって、日本はどう向き合うべきか？格好の本が出た。関係者必読書である。
本の筆者は、その道の第一人者だ。
森本敏拓殖大学大学院教授の他、久保文明東大教授、大野元裕中東調査会上席研究員、リチャード・クー野村総合研究所主席研究員、伊豆見元静岡県立大学教授、前田宏子ＰＨＰ総合研究所研究員。
以下、森本敏氏の「まえがき」の冒頭部分を紹介する。
オバマ大統領とアメリカが果たすべき使命
アメリカはおそらく、建国以来最大の危機的状況にある。
アメリカ経済の凋落はアメリカ国民からアメリカン・ドリームという豊かな社会を奪い、大国としての威信を失わせた。さらに、9・11以来のテロ戦争はともかく、イラク戦争というアメリカの一国行動主義はグローバルな反米感情を生んだ。
このアメリカの窮状からアメリカを救い、アメリカ国民にあの豊かな社会を取り戻して欲しい。アメリカが世界のリーダーとしての威厳を回復し、世界から尊敬を得るような国に戻りたい。それを成し遂げることのできる次のリーダーとは誰かという問いにアメリカ国民が答えを出した。
これがオバマ政権誕生の意味である。オバマ大統領の背負った使命は重大である。その成否はアメリカだけに止まらず、世界的な意味を持っている。
歴史を振り返ると、時代の要請に応じる指導者が彗星のごとく現れ、人々を救って、そして、去っていった。オバマ大統領がこのような救世主になり得るのかどうか。その成否はまず、アメリカ経済の回復しだいであろう。しかし、アメリカ経済は相当に冷え込んでおり、それはきわめて困難な仕事であるに違いない。（略）
2009年03月18日
続・子供と声を出して読みたい『論語』百章（岩越豊雄著、致知出版社）
今年もまた、岩越豊雄先生に日本論語研究会での講演を依頼しようかな、と思っていたら、岩越先生から、「続・子供と声を出して読みたい『論語』百章」を送るから、送付先を教えて下さい、とのメールがあり、今日、本が送られてきました。同封された丁寧な手紙には、いつも感服いたします。綺麗な墨字でかかれたものでした。
手紙には、「身のほどもわきまえぬ、お願いで恐縮ですが、貴「日本論語研究会」でお話させて頂く機会をお与え下されば、幸甚に存じます」とのもったいないお言葉をいただきました。
早速、７月の講演をお願いしました。決まりましたら、ブログで日程を紹介します。
今回の続編は、前作をさらにバージョンアップし、とても平易で内容のある本となっています。特に印象的だったのは、岩越先生のお父さん岩越元一郎氏の「論語新約ノート」による解説が良いです。
今回の続編が前作以上に売れれば、それだけ日本が良くなると思っています。
多くの方から読んでもらいたい良書の一つです。
以下、「あとがき」を紹介します。
「子供と声を出して読みたい『論語』百章」が、平成二十年一月に、致知出版社より上梓（じょうし）され、いろいろなところから反響がありました。
例えば、この本が緑で、慶庵義塾大学大学院で教鞭を取っておられる田村重信氏より、「日本論語研究会」での講演を依頼されました。そのとき、たまたま産経新開の記者が話を聞いてくださり、そのきっかけもあり、産経新聞の教育欄に―親子で読みたい 子供向け『論語』「分かりやすい」素読本人気−というタイトルで、私の父ともご緑のあった、安岡正篤氏のお孫さんの安岡定子さんの『こども論語塾』という本と一緒に紹介されました。その日にその記事がTBSテレビの「ピンポン」という番組で放映され、これからの教育には『論語』の素読が必要だと解説されていました。
また、全国に古典の素読を広めて、日本の子供達の教育再生に役立ちたいという主旨で「古典陶冶会」が立ち上げられ、その「第一回陶冶会館長研修会」でも、お話させていただきました。そのほかいろいろなところから、江戸時代の寺子屋をモデルとした塾を始めたいという問い合わせがありました。
確かに今、次代を担う日本の子供達の教育に、『論語』の素読を見直そうという動きが全国各地で起こっています。
今回、「続・子供と声を出して読みたい『論語』百章」の発行を思い立ったのは、前の百章では『論語』のよい章句が収めきれなかったこと。また、大変分かりやすかった、ぜひ続きを読みたいという読者からのお声に励まされてのことでした。
また、この本が縁で、父が書き綴っていた『論語新約』という全篇にわたる論語解説のノートを父と親交のあった九州の方から送っていただきました。父は、いずれ出版したいという思いがあったのかと思います。今回、そのノートからも引用しました。
ここにきてようやく『論語』の見直しが始まったこと、そのうねりに私のような浅学の者が、少しでもお役に立てたことを、泉下の父も喜んでくれていると思います。（略）
北朝鮮問題をめぐる現状
北朝鮮問題をめぐる現状（平成21年3月17日 外務省北東アジア課）
1．日朝協議
（1）2008年6月の日朝実務者協議において、北朝鮮側は「拉致問題は解決済み」との立場を改め、拉致問題に関する調査のやり直し等を表明。
（2）2008年8月の日朝実務者協議において、拉致問題に関する全面的な調査の具体的態様等につき合意
（�…敢座仂櫃論�府認定被害者・その他行方不明者等、��権限が与えられた調査委員会を設立、�Ｄ敢困鮨彗�に行い可能な限り秋に終了、�た閉讐當�につき日本側に随時通報・協議、�ダ限玄圓�発見される場合には、その後の段取りにつき協議・合意、�δ敢嵯覯未鯑�本側が直接確認できるよう協力等）。
また、北朝鮮側が調査委員会を立ち上げ、調査を開始することと同時に、日本側も人的往来及び航空チャーター便の規制解除を実施する用意がある旨表明。
（3）2008年9月4日、北朝鮮より、引き続き先の日朝実務者協議の合意事項を履行するとの立場であるが、突然日本での政権交代が行われることになったことを受け、新政権が実務者協議の合意事項にどう対応するかを見極めるまで調査開始は見合わせることとした旨の連絡あり。
（4）麻生政権発足後、8月の日朝実務者協議の合意を実施する我が国の方針に何ら変わりはない旨明らかにしつつ、北朝鮮側に早期の調査開始を繰り返し要求するも、未だ北朝鮮側から具体的な回答はない。
（5）今後、早期に調査を開始するよう更に働きかけ、実効的な調査が行われることを確保し、生存者の帰国につながるような成果を得ることが重要。
2．六者会合
（1）六者会合においては、検証可能な朝鮮半島の非核化等を謳った六者会合共同声明（2005年9月）の完全実施に向けて努力が行われている。
（2）六者会合共同声明の実施のための第2段階の措置として、�）鳴�鮮が、寧辺（ヨンビョン）の3施設の無能力化及びすべての核計画の「完全かつ正確な申告」を2007年末までに実施すること、�∨鳴�鮮に対して合計100万トンの重油相当の経済・エネルギー支援が提供されること、が2007年10月の成果文書に明記された。
（3）北朝鮮は、2008年6月になって議長国・中国に申告を提出。これを受け、米大統領は北朝鮮のテロ支援国家指定を解除する意図を米議会に対して通報。その後、北朝鮮による申告を検証するための具体的枠組みの構築が焦点となったが、米国は、米朝協議の結果、一連の検証措置について合意が得られたとして、10月に北朝鮮のテロ支援国家指定を解除。
（4）2008年12月の六者会合首席代表者会合において、同年10月の米朝間の合意を踏まえ、六者間で検証の具体的枠組みに合意することを目指した議論が行われた。日米韓露は基本的立場を共有したものの、北朝鮮は検証の具体的枠組みの構築に関して前向きな姿勢を示さず、合意を得ることはできなかった。
（5）その後も、六者会合参加国との首脳会談、外相会談や、ボズワース米国北朝鮮政策特別代表の来日の機会等を捉えて六者会合の現状及び検証を含めた今後の取り進め方についた協議を行ってきているが、膠着状態打開の目途は立っていない。
3．北朝鮮によるミサイル（人工衛星）発射
（1）北朝鮮は、「試験通信衛星」を発射する旨を明らかにしているが、政府としては、北朝鮮が発射を強行すれば、北朝鮮による弾道ミサイル計画に関連するすべての活動の停止を求めた安保理決議第1718号に違反すると考えている。かかる立場は、米国、韓国等も共有している。
（2）政府としては、北朝鮮は地域の平和と安定を損なうような行動は慎むべきであると考えており、北朝鮮が発射をするような事態にならないよう、関係国で連携しつつ努力してきている。しかし、こうした努力にもかかわらず、北朝鮮が発射を強行した場合には、国連安全保障理事会において、しっかりと取り上げる必要があると考えている。
1．日朝協議
（1）2008年6月の日朝実務者協議において、北朝鮮側は「拉致問題は解決済み」との立場を改め、拉致問題に関する調査のやり直し等を表明。
（2）2008年8月の日朝実務者協議において、拉致問題に関する全面的な調査の具体的態様等につき合意
（�…敢座仂櫃論�府認定被害者・その他行方不明者等、��権限が与えられた調査委員会を設立、�Ｄ敢困鮨彗�に行い可能な限り秋に終了、�た閉讐當�につき日本側に随時通報・協議、�ダ限玄圓�発見される場合には、その後の段取りにつき協議・合意、�δ敢嵯覯未鯑�本側が直接確認できるよう協力等）。
また、北朝鮮側が調査委員会を立ち上げ、調査を開始することと同時に、日本側も人的往来及び航空チャーター便の規制解除を実施する用意がある旨表明。
（3）2008年9月4日、北朝鮮より、引き続き先の日朝実務者協議の合意事項を履行するとの立場であるが、突然日本での政権交代が行われることになったことを受け、新政権が実務者協議の合意事項にどう対応するかを見極めるまで調査開始は見合わせることとした旨の連絡あり。
（4）麻生政権発足後、8月の日朝実務者協議の合意を実施する我が国の方針に何ら変わりはない旨明らかにしつつ、北朝鮮側に早期の調査開始を繰り返し要求するも、未だ北朝鮮側から具体的な回答はない。
（5）今後、早期に調査を開始するよう更に働きかけ、実効的な調査が行われることを確保し、生存者の帰国につながるような成果を得ることが重要。
2．六者会合
（1）六者会合においては、検証可能な朝鮮半島の非核化等を謳った六者会合共同声明（2005年9月）の完全実施に向けて努力が行われている。
（2）六者会合共同声明の実施のための第2段階の措置として、�）鳴�鮮が、寧辺（ヨンビョン）の3施設の無能力化及びすべての核計画の「完全かつ正確な申告」を2007年末までに実施すること、�∨鳴�鮮に対して合計100万トンの重油相当の経済・エネルギー支援が提供されること、が2007年10月の成果文書に明記された。
（3）北朝鮮は、2008年6月になって議長国・中国に申告を提出。これを受け、米大統領は北朝鮮のテロ支援国家指定を解除する意図を米議会に対して通報。その後、北朝鮮による申告を検証するための具体的枠組みの構築が焦点となったが、米国は、米朝協議の結果、一連の検証措置について合意が得られたとして、10月に北朝鮮のテロ支援国家指定を解除。
（4）2008年12月の六者会合首席代表者会合において、同年10月の米朝間の合意を踏まえ、六者間で検証の具体的枠組みに合意することを目指した議論が行われた。日米韓露は基本的立場を共有したものの、北朝鮮は検証の具体的枠組みの構築に関して前向きな姿勢を示さず、合意を得ることはできなかった。
（5）その後も、六者会合参加国との首脳会談、外相会談や、ボズワース米国北朝鮮政策特別代表の来日の機会等を捉えて六者会合の現状及び検証を含めた今後の取り進め方についた協議を行ってきているが、膠着状態打開の目途は立っていない。
3．北朝鮮によるミサイル（人工衛星）発射
（1）北朝鮮は、「試験通信衛星」を発射する旨を明らかにしているが、政府としては、北朝鮮が発射を強行すれば、北朝鮮による弾道ミサイル計画に関連するすべての活動の停止を求めた安保理決議第1718号に違反すると考えている。かかる立場は、米国、韓国等も共有している。
（2）政府としては、北朝鮮は地域の平和と安定を損なうような行動は慎むべきであると考えており、北朝鮮が発射をするような事態にならないよう、関係国で連携しつつ努力してきている。しかし、こうした努力にもかかわらず、北朝鮮が発射を強行した場合には、国連安全保障理事会において、しっかりと取り上げる必要があると考えている。
北朝鮮のミサイルに関する内閣官房長官コメント
内閣官房長官コメント（平成21年3月12日）を資料として、以下に掲載します。
1．日本時間3月12日夜、国際海事機関（IMO）から、日本を含むIMO 加盟国に対し、北朝鮮当局からIMOに対する「試験通信衛星」（カンミョンソン2号）の打ち上げのための事前通報があった旨の連絡があった。同通報によると、北朝鮮当局は、4月4日から8日までの毎日11時から16時まで（日本時間）、日本海及び太平洋の一部に危険区域（� ↓◆砲鮴瀋蠅靴拭�
2．たとえ「人工衛星」であれ、発射が行われた場合、北朝鮮の弾道ミサイル計画に関連するすべての活動の停止を求めている国連安保理決議第1695号及び第1718号に違反するものであり、また、朝鮮半島の緊張緩和のための六者会合を含めた努力が行われている中で、地域の安定及び平和を損なうものであることから、政府としては、北朝鮮に対し、改めて打ち上げの中止を強く求める。
3．北朝鮮のミサイル関連動向については、引き続き、重大な関心をもって情報の収集に努める考えである。そのため、官邸に情報連絡室を立ち上げた。政府としては、今後とも、個々の状況に応じて適切な対応をとる考えである。
（参考）
日 時：4月4日〜8日
毎日11時〜16時（日本時間）
区 域：��40−41−40N 135−34−45E
40−27−22N 138−30−40E
40−16−34N 138−30−22E
40−30−52N 135−34−26E
で囲まれる海面。
��34−35−42N 164−40−42E
31−22−22N 172−18−36E
29−55−53N 172−13−47E
33−09−16N 164−35−42E
で囲まれる海面。
1．日本時間3月12日夜、国際海事機関（IMO）から、日本を含むIMO 加盟国に対し、北朝鮮当局からIMOに対する「試験通信衛星」（カンミョンソン2号）の打ち上げのための事前通報があった旨の連絡があった。同通報によると、北朝鮮当局は、4月4日から8日までの毎日11時から16時まで（日本時間）、日本海及び太平洋の一部に危険区域（� ↓◆砲鮴瀋蠅靴拭�
2．たとえ「人工衛星」であれ、発射が行われた場合、北朝鮮の弾道ミサイル計画に関連するすべての活動の停止を求めている国連安保理決議第1695号及び第1718号に違反するものであり、また、朝鮮半島の緊張緩和のための六者会合を含めた努力が行われている中で、地域の安定及び平和を損なうものであることから、政府としては、北朝鮮に対し、改めて打ち上げの中止を強く求める。
3．北朝鮮のミサイル関連動向については、引き続き、重大な関心をもって情報の収集に努める考えである。そのため、官邸に情報連絡室を立ち上げた。政府としては、今後とも、個々の状況に応じて適切な対応をとる考えである。
（参考）
日 時：4月4日〜8日
毎日11時〜16時（日本時間）
区 域：��40−41−40N 135−34−45E
40−27−22N 138−30−40E
40−16−34N 138−30−22E
40−30−52N 135−34−26E
で囲まれる海面。
��34−35−42N 164−40−42E
31−22−22N 172−18−36E
29−55−53N 172−13−47E
33−09−16N 164−35−42E
で囲まれる海面。
