安保・防衛政策

2016年08月15日

中国衝撃、尖閣漁船衝突(遠藤誉氏)


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 11日に尖閣沖で起きた中国漁船とギリシャ貨物船の衝突により、中国漁民を日本の海保が救助したのを受け、中国の海警は何をしていたのかと中国のネットが炎上。面目丸つぶれの中国政府は日本へ謝意。衝撃が走った。

◆尖閣沖で衝突事故

第11管区海上保安庁によると、11日5時頃、尖閣諸島沖の公海上で、中国漁船「○晋漁05891」(○:門構えに虫。みん)とギリシャ船籍の貨物船「ANANGEL COURAGE」が衝突した。日本の海上保安庁の巡視船は沈没した中国漁船の船員救助に尽力し、船員6人が救助され中国側に引き渡された。

11日の中国メディアは、日本のメディア報道をなぞる形で、ただ単に文字で「中国側は謝意を表したとのこと」と、他人事のように書き、炎上するネットのコメントの削除に躍起になっていた。

しかし中国政府を非難するコメントは増えるばかりで、中国大陸のネットが炎上し始めた。

すると11日の夜になって、中国外交部(外務省)の華春瑩・報道官(外交部新聞司副司長)は「日本側の協力と人道主義の精神に称賛の意を表す」と明確に口頭で表明するところに追い込まれたのである。

それまでは「関係部門が協力的な姿勢で適切に処理することを望む」としか言っていなかった中国が、なぜ「人道主義の精神に称賛の意を表す」という表現を用いるに至ったのか、ネットパワーを検証してみよう。

◆炎上する中国大陸のネット

2016年6月統計で、中国のネットユーザーの数は7.1億人に達したが、多くのユーザーが尖閣沖における中国漁船の沈没と日本による人命救助に関して、中国政府への不満をぶつけた。

11日の昼間までにネットに溢れていたコメントのうちの、いくつかの例をご紹介しよう。以下に書いてある地域名はユーザーの登録地名である。ウェブサイトによっては、書いてない場合もある。

●天津市:感謝すべきことは感謝するというのが礼儀だろう。相手(日本)は我が国の漁民を助けたのだから、感謝するのが道理だ。

●河南省:日本が今回やったことは、非常に人道的だ。感謝すべきだ。

●陝西省:ありがとう! 命を尊重してくれたことを感謝する。

●四川省:いつ、どこであろうとも、人道主義は称賛に値する。

●山東省:筋が通った強さと制度によって作られた民度の高い国民の善良さ。(筆者注:日本国民のことを指していると推測される。)

●上海市:救助する能力があるってことは、結局、制御する力も持っているってことになるんじゃないのかい?

●河南省:中国の救助船は、どこに行ってたの?

●浙江省:わが中国の海警船は何をしていたんだい?

●河南省:ねぇ、お父さんはどこに行ってしまったの? お母さんはどこに行ってしまったの? 肝心かなめの時に、わられが海警船はいったいどこに行ってしまったの?

●江蘇省:中国の公船はどこにいってしまったんだい?強盗(日本のこと。筆者注)に命を救われたなんて、もう絶句だよ!

●中国政府は、どの面ぶら下げて、こんな恥知らずな報道をしてるんだ!

●江蘇省:重要なのはさ、ギリシャは「日本に通知した」ってことだよね。ということは「国際社会は釣魚島(尖閣諸島)の管轄権は日本にある」って、認めているってことじゃない?

――いやいや、早合点しちゃいけないよ。日本の自作自演で、ギリシャの船舶に偽装していたのかもしれないよ。事故は、日本側がわざと起こしたのに決まってるじゃないか。そうじゃなきゃ、中国政府はいくらなんでも面汚しだろ?

●河北省:結局のところさ、(尖閣諸島は中国の)自分の地盤じゃないってことだよ。盛んに「我が国の領土」って言いまくってるけど、自分の家に帰ってないのと同じ(中国は管轄できてないという意味。筆者注)。そのくせ、俺の家を建て壊して地上げする時だけは手が早いんだからな。

●広東省:中国海警局の船がいったい何をしていたのかが問題だ。十隻以上、釣魚島(尖閣諸島)を警備していたんじゃないのか? 中国は普段は筋骨を見せて強がって見せてるけど、それって、上っ面だけじゃなかったのかな?いざという時に、役立たないじゃないか!もしかしたら、日本と戦争することになったら、中国はダメなんじゃないのか?

●新疆ウィグル自治区:今回は中国政府の方が、完全にメンツをつぶされた格好だ。

●上海市:中国って、結局、無力なんじゃないか? 管制ができてないってことだろ?

●湖北省:漁船の位置に関する衛星システムは何をしてるんだ?自国の船が沈んでしまったんだから、本当なら中国が一番最初にその情報をキャッチしていなければならなかったはずだろ?地上の衛星制御センターは漁船の時々刻々の位置情報を捉えていなければならないはずだ。漁船が座標から突如消失したのなら、コントロールセンターが知っているはずだが、動かなかったのか?

●ハンドルネーム「Mrhuang」:海警局の船は、ただ単なる飾り物なのさ!

●ハンドルネーム「大官人」:私は中国人だ。私は中国のやり方に、ものすごく怒っている!毎日のように釣魚島を守れとか、釣魚島は中国のものなどと叫んでいるくせに、何だ、このざまは!これで、釣魚島が中国のものだなんて言えるとでも思っているのか?釣魚島の周辺の治安さえ守れないんだとすれば、口先だけの喧嘩を(日本に)売ってないで、さっさと(日本に)あげちゃえよ!もし本当に中国の領土だと言うんなら、こんな事態にはならないはずだ!

以上、数多くあるコメントの中で、代表的なものを拾ってみた。


◆面目丸つぶれの中国政府

ほとんどのコメントは次から次へと削除されていってはいるが、中国政府としては面目丸つぶれである。

これ以上、ネットの炎上とコメントの削除の鬼ごっこをしていると、反政府運動へと広がりかねない。

「自国の民を守れない中国」

「結局、軍事力が弱い中国」

「軍事力があったとしても、制度と民度の弱い国は何もできない。それが中国だ」

「相手国が自国民を助けてくれても、潔く感謝できない中国。それが民度の低さを表している。」

こういったイメージが、爆発的に広がり始めていた。日頃から中国政府への不満を抱いているネットユーザーは、この機会を利用して、思いっきり「言論で」暴れまくろうとしていた。

そこで中国外交部は遂に観念して、日本への謝意を公けの場で口にしたものと推測される。

中国の強硬策は、必ずいつか「自滅」をもたらす。

中国の浙江省杭州市で9月4日から始まるG20(20カ国・地域)首脳会談で中国が非難されないよう、つぎの一手に中国はいま手をこまねいている。経済問題を中心に据えて、安全保障問題からは目をそらさせるつもりだった。

だから尖閣問題で日本を威嚇し、南シナ海問題に関して中国包囲網が形成されないようにG20に備えていたはずだったが、中国漁船の衝突事故で、すべては水泡に帰したと言っていいだろう。というより逆効果となってしまった。

悪いことはできないものである。

いま中国政府内には衝撃が走っている。

日本はG20で、この漁船衝突事故を大いに活用した外交戦略を練るといいだろう。



遠藤誉 東京福祉大学国際交流センター長、筑波大学名誉教授、理学博士


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2016年07月15日

どう動くのか中国、南シナ海の判決受け(遠藤誉氏)

 参院選挙では、多くの皆様にご支援いただき心から感謝します。
 選挙が終わってから、急に忙しくなり(講演、出張や原稿依頼など)、ブログを書くことができませんでした。

 今回の記事は、遠藤先生です。
 先生ならではもので、

「常設仲裁裁判所は、国際司法裁判所と違って、国連の管轄下ではない。

 そのため、異議があった時に国連安保理理事会に申し立てることはできないし、また国連加盟国であるが故の拘束力は持ちえない。さらに国際司法裁判所なら提訴されたときに「受けない」と拒否できるが、常設仲裁裁判所の場合は、裁判所に判断が委ねられるために拒否できないのだ。」ーーといったことが書かれていてきわめて参考になります。

 以下、お読みください。


 フィリピンが提訴していた南シナ海領有権に関して、仲裁裁判所が中国の主張を全面否定した。中国は無効としているが、国連海洋法条約加盟国なので拘束力を持つ。 米国を真似て脱退も視野に入れる中国を読み解く。

◆中国に大きな打撃――仲裁裁判所の判決

 7月12日、オランダのハーグにある常設仲裁裁判所が、中国の南シナ海進出に初めての国際司法判断を出した。

 中国が主張し拡大を続けてきた南シナ海領有権に関して、仲裁裁判所は「法的根拠がない」として、中国の正当性を完全に否定した。一つは中国が1992年に定めた領海法により中国のものとする「九段線(きゅうだんせん)」(いわゆる中国の紅い舌)内の中国の管轄権を「法的根拠がない」とバッサリ否定し、また中国が最近増設を繰り返してきた7つの人工島に関しても、低潮高地(岩礁)あるいは岩であるために、領海とみなすことができず、排他的経済圏を主張できないとした。

 ここまで明確に、しかも断定的に言い切る判決が出たことは、世界にとっても「爽快な驚き」をもたらすものだが、南シナ海の領有権を軸の一つとして世界への覇権を主張することによって国内における求心力を高めようとしてきた習近平政権にとっては、計り知れない打撃だ。一党支配体制を揺るがしかねない。

◆「仲裁裁判所は国連の管轄下でない」がゆえに中国に拘束力を持つという皮肉

 常設仲裁裁判所は、国際司法裁判所と違って、国連の管轄下ではない。

 そのため、異議があった時に国連安保理理事会に申し立てることはできないし、また国連加盟国であるが故の拘束力は持ちえない。さらに国際司法裁判所なら提訴されたときに「受けない」と拒否できるが、常設仲裁裁判所の場合は、裁判所に判断が委ねられるために拒否できないのだ。

 今般のフィリピンの提訴は、二つの点において実に賢明であった。

 一つは国連の管轄下にある国際司法裁判所に提訴せずに、仲裁裁判所に提訴したことだ。

 二つ目は「国連海洋法条約に違反する」という訴状で提訴している。

 これは実によく計算し尽くされた提訴で、中国もフィリピンも「国連海洋法条約加盟国」である以上、判決は両国に対して拘束力を持つのである。

 おまけに、国連安保理理事会などで異議申し立てなどをすることができず、仲裁裁判所の判決が最終判断となる。覆すことができない。

 いや、覆す方法がない。

 中国は早くから「いかなる判決が出ても無効であり、中国に対して拘束力は持ちえない」として激しく抗議してきたが、しかし、そうはいかない。

 そのことを知っている中国政府内部では「なんなら、国連海洋法条約加盟国から脱退してもいいんだよ」という意見がチラホラ出ている。

 実はアメリカは国連海洋法条約加盟国ではない(国連海洋法条約を批准していない)ので、中国では、アメリカの真似をして中国も脱退すれば、判決の拘束力は及ばないと考えている政府関係者もいる。

 アメリカと中国が参加していない国連海洋法条約など、完璧に骨抜きになるので、中国に対して実際的な拘束力を及ぼしてこないだろうという計算もないではない。

◆アメリカはかつて国際司法裁判所の判決を無視した――1986年のニカラグア事件

 実は1984年4月に、ニカラグアがアメリカの同国に対する軍事行動などの違法性を主張し損害賠償などを求めて国際司法裁判所にアメリカを提訴した。1986年6月に国際司法裁判所が判決を出して、アメリカの違法性を全面的に認定した。

 しかしアメリカは、国際司法裁判所には管轄権はないとして判決の有効性を認めず、賠償金の支払いも拒否した。

 結果、ニカラグアが安保理理事会にアメリカの判決不履行を提訴したが、アメリカは安保理常任理事国として拒否権を発動し、結局、そのままになった。

 1990年にニカラグアで選挙があり、新政権(アメリカの支援を受けていたチャモロ政権)が誕生すると、アメリカに判決履行を求める立場を転換し、ニカラグア新政権はアメリカに対する請求を取り下げたのである。その結果、国際司法裁判所は、1991年9月26日に「裁判終了」を宣言したのであった。


 中国が注目しているのは、かつてのアメリカのこの動き方である。

 特にアメリカはレーガン大統領当時、国連海洋法条約に反対だった。アメリカの安全保障と商業的な利益に損害を与えるというのが理由だった。だから最初は加盟していたのに脱退している。オバマ大統領は加盟(批准)に積極的だが、上院下院の保守派の抵抗勢力の賛同を得られないまま、こんにちに至っている。その意味でアメリカは、実は中国を責められる立場にはなく、中国はその弱点をしっかりつかんで、アメリカの真似をしようと虎視眈々と「なし崩し」を狙っているのである。

◆フィリピンのドゥテルテ新大統領は親中?

 フィリピンが中国を提訴したのはアキノ大統領時代だ。

 しかし今年6月30日、新しく選ばれたドゥテルテ大統領は、マラカニアン宮殿における就任式のあとの閣議で、「戦争を望まない。われわれに有利な判決が出ても中国と話し合う」という趣旨のことを語っている(ロイター報道)。

 中国の政府系報道では、まるで鬼の首でも取ったかのように、繰り返しドゥテルテ大統領のこの言葉を音声と映像で流し、「二国間の話し合い」という従来の主張を繰り返している。

 おそらくドゥテルテ大統領は、ニカラグアのチャモロ政権のように経済的支援や有利な条件でのインフラ建設交渉などを中国から勝ち取り、自国の経済発展につなげていくつもりだろう。

 ただし、仲裁裁判所が、「前代未聞の素晴らしい」判決を出した以上、ニカラグアのように中国に対する履行要求を自ら取り下げることはせず、どこまでも「カード」として中国の弱みを握り続け、うまく立ち回るのではないかと推測される。



遠藤誉 東京福祉大学国際交流センター長、筑波大学名誉教授、理学博士


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shige_tamura at 17:14|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!

2016年07月08日

共産党の嘘とごまかしを見抜く

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 今朝の(7月8日)朝日、毎日、読売などの新聞各紙に共産党は広告を掲載しました。
これをみると、今回の参院選を意識して、従来からの発言が微妙に変化しています。

 しかし、その基本は不変です。

 今回、戦争法という言葉が消えました。
 戦争そのものが国際法上違法ですから、戦争法という名前の法律をつくれば憲法違反になることがやっとわかったのでしょう。

 また、日米安保破棄もありません。

 今回は、「自衛隊についての日本共産党の考えは?」とあります。

 どうしてこの問題なのか?

 共産党は、6月26日のNHK討論で民進党のパートナー共産党の政策責任者である藤野
保史議員が「日本の防衛費は『人を殺すための予算』」との発言し、それが大問題となり、2日後にようやく更迭されました。6月28日の夜遅くなってから、党本部で記者会見をし、防衛費を「人を殺すための予算」と述べた自らの発言は不適切だったとし、政策委員長の辞任を表明しました。
 共産党内では、藤野氏に対し、志位氏は27日に口頭注意で済ませ、記者団には「解決した」と強調していたのでした。
 ところが、民進党を始め各方面から批判が集中し、それに耐えきれず更迭となったのですが、自衛隊問題が共産党の「アキレス腱」となったのです。

 そこで、自衛隊に関する共産党の見解をキチンと表明する必要性が出てきたのです。

 これについて、反論します。

 最初に、
「共産党は、自衛隊は「戦力をもたない」という憲法9条違反だと考えています。でも、国民の大多数が「なくても大丈夫」となるまでは、なくすことはできません。」
――とあります。

 これで分かるのは、共産党は=「憲法違反の自衛隊だ」という主張は不変ということです。今は共産党の勢力が小さいからなくせないが、国民の多数が共産党を支持すれば「自衛隊をなくす」というのです。
 
 次に、
「将来、9条の完全実施にふみだすまでの間に、急迫不正の主権侵害や大規模災害などがあれば、自衛隊に活動してもらう――これが共産党の方針です。「憲法を守ること」と「国民の命を守ること」の両方を真剣に追求しています。」
――とあります。

 これは、「あなたは憲法違反だけれども、働いてもらいます」というのは、国民を守る為昼夜分かたず汗を流す自衛隊員やその家族に対する侮辱であり、極めて失礼なことです。憤りを感じます。そんなご都合主義が通るはずがありません。全く無責任です。
 自衛隊は人間です。心があるのです。機械やロボットと違うのです。
共産党は、こうした人の心が分からない政党です。マルクスの唯物史観ですから仕方ありません。
 これでは『憲法守って国滅ぶ』となります。
 

 さらに、
「今問われているのは、自衛隊が違憲か合憲かではありません。被災地で救援・復旧に汗をながした自衛隊員たちを、安保法で海外の「殺し、殺される」戦場におくっていいのか、です。」――とあります。

 共産党の憲法違反の自衛隊が問題と批判されると「今問われているのは、自衛隊が違憲か合憲かではありません。」と逃げる。議論をそらすのです。それが共産党です。
 そして、海外の「殺し、殺される」戦場におくっていいのかと「殺し、殺される」というデマと恐怖を煽るのです。
 今度の平和安全法制は、自衛隊の海外派遣は、「現に戦闘が行われている場所」での活動は、武力の行使と一体化するために行わないのです。
 自衛隊は、海外での武力の行使は行わないのです。
 ですから。共産党の言うような「殺し、殺される」戦場に行かないのです。そんなことをすれば憲法違反になりますから。

 最後に、
「こんなことは許せない」――「安保法制の廃止、集団的自衛権行使容認の撤回」で他の野党と結束しています。安保条約や自衛隊について独自の政策を、野党共闘にもとこむことはありません。」――と述べています。

 共産党の独自の考え方は、民進党に受け入れられないというのが分かっていて、野党共闘にもちこみませんと言っていますが、これを「野合」というのです。

 国の基本である自衛隊、日米安保について民進党と明らかに違うのです。
 こうしたことは選挙では、問題ではないというのです。

 本当に共産党は、嘘をつくのがうまく、ごまかすのがうまい、いい加減な政党です。

 基本政策で大きな違いがありながら野党共闘するという、この無責任な民進党、共産党に日本の未来を託すわけにはいきません。


 今度の選挙でハッキリするのは、共産党と共同歩調をとる民進党が惨敗することです。

 民進党の負けた議席が共産党に移行するのです。

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2016年07月04日

中共建党記念・習演説にVOAがぶつける――「日本軍と共謀した毛沢東」特集番組(遠藤誉氏)

7月1日、習総書記は中共建党95周年のスピーチで「中共が日本軍を打ち負かした」としたが、同日アメリカのVOA中文テレビは「日中戦争中、日本軍と共謀していた毛沢東」を特集し、中国大陸のネットユーザーに呼びかけた。

◆中共建党記念日にぶつけたVOA中文テレビ特集番組

中国には8800万人の党員がおり、440万個以上の党組織がある。それは440万人以上の党組織の長である党書記がいることを意味する。改革開放以来、特に江沢民政権以来、党書記の周りには底なしの腐敗が生まれてきたので、その腐敗を撲滅しなければ中国共産党の統治は終わりを告げるのは明らかだ。

事実、今年7月1日、北京の人民大会堂で開催された建党95周年記念大会においても、習近平総書記は「党にとっての最大の脅威は腐敗である」として「腐敗を始めとした人民の不満を解決しなければ、われわれの党は遅かれ早かれ、いずれ執政党としての資格を失い、歴史から淘汰されていくであろう」と述べている。

このような党の求心力が低下し滅亡の危機にさらされている中、一党支配の正当性と合法性を強調するには、どうしても「抗日戦争中、日本軍と勇猛果敢に戦ったのは中国共産党軍である」「だからこそ、こんにちの繁栄がある」という「虚構の神話」を捏造し続けなければならない。

そのために昨年の抗日戦争勝利70周年記念では軍事パレードも行ったし、「抗日戦争における“中流砥柱(しちゅう)”(大黒柱。大局を支えて毅然として動かない集団)は中国共産党軍であった」と叫び続けた。

そして今年の建党95周年記念大会においても、習近平総書記は「日本帝国主義を敗退に追いやったのは中国共産党である」という虚構を強調したのである。

7月1日(6月30日深夜)、アメリカのVOA(Voice of America)中文テレビは、中国共産党の建党95周年記念にぶつける形で、「日中戦争中、毛沢東は日本軍と共謀していた」という特集番組を報道した。

拙著『毛沢東 日本軍の共謀した男』が6月中旬にニューヨークにあるMirror Media Group(明鏡集団)から 中国語で出版されたことは、6月23日付の本コラム「日本軍と共謀した毛沢東を、中国人はどう受け止めたか?」でご紹介したが、熱狂的な反響があったとのことで、今度は1時間の生放送番組が特集されたわけだ。

ワシントンとの時差は11時間。真夜中でもあるし、Skypeを使える環境にもなかったので、ゲストとして呼ばれた筆者は、携帯電話を通して、その番組に生出演することとなった。

◆生放送中に飛び込んできた大陸ネットユーザーの生の声

途中まで順調にいったが、なんとその番組では、途中から「中国大陸にいるネットユーザーが直接テレビ局に電話をかけてきて意見を言う」というスタイルになっていたらしい。

ライブなので、中国大陸各地のネットユーザーのナマの声がいきなり飛び込んできた。

そのようなことを知らされていなかった筆者は非常に驚き、戸惑った。

罵倒されるであろうことは分かっているからだ。

中国にはGreat Fire Wall(万里の防火壁)があって、西側の情報をシャットアウトしているが、これらのネットユーザーは「壁越え」というソフトを用いてVOAを視聴し、電話まで掛けてきている。

「壁越え」をするのは、おおかた民主運動家ではあるが、実は政府のためにネットで意見を述べる「五毛党」が紛れ込んでいて、中国共産党体制を批判するような言動に関しては、激しく反対するという「役割」を、中国政府は対応策として仕込んでいるのを知っている。

その中に入りこむのは「ごめんだ」という気持で、焦りながら対策を考えようとした。いっそ、電話を切ってしまいたいという衝動に駆られた。しかし電話を切るということは、生放送で出演しているテレビ番組を、途中でいきなり退場することに相当する。さすがにそれはできないと自分に言い聞かせながら焦った。

一方、現実は容赦なく進み、案の定、「日本の賠償問題」「日本政府の中国への謝罪がないのは、日本がアメリカに負けたと思っているのであって、中国には負けたと思ってないからだろう」とか、「安倍政権への批判」など、筆者が分析している対象とは関係のないことまでが飛び込んできた。

中国大陸の遼寧省、上海市、広西チワン族自治区、天津市……など、数多くの場所から(匿名だろうが)名前を名乗って、中にはたどたどしく、中には待ち構えていたとばかりに声を荒げる者もいる。おまけに中国大陸からの電話をワシントンで受け、それを東京で電話越しに聞くので、実はよく聞き取れない。

全体的に言えば「よくぞ真実を明かしてくれた」という声が大半ではあるが、何十年ぶりかの罵倒に、激しい疲れを覚えた。

◆中国大陸の民主化のために中国語放送をしていたVOA

番組が終わってから、早速ワシントン本局のキャスターに電話をして、「なぜ事前に言ってくれなかったのか」と詰め寄ったところ、「ああ、言ってなかったかしら……。それは申し訳ない。ごめんなさい」とすなおに謝った。

ただ、相手は「あれっ? 知らなかったの?」と、むしろ怪訝(けげん)な口調だ。

キャスターの説明によれば、VOAは今では中国大陸にいるネットユーザーに「西側文化の良さと自由さ」を伝えて、中国の民主を促す役割をしているとのこと。

VOAはアメリカ政府国営なので、第二次世界大戦中は「日本語で日本に向けて」放送していたし、冷戦中は旧ソ連に向けてロシア語で放送していたという。今はもっぱら中国大陸に向けて中国語で報道し、西側の文化や自由な言論活動環境を知らせ、「中国の民主に向けて働きかけている」のだそうだ。

もちろん視聴者は在米の華人華僑をはじめ、全世界の華人華僑も視聴している。

ただ電話を受け付けて、ナマで意見を述べさせるのは中国大陸のネットユーザーに限っているらしい。

そうであるならば、今後はこちらも考え方を変え、これは中国共産党の指導層に直接話しかけているのも同じだと位置づけて、むしろ覚悟を決めて、言いたいことをしっかり伝えていくことにした方がいいかもしれない。

その昔、中国政府高官から、「中国政府の中央には必ず壁越えソフトが設置してあるパソコンがあって、自ら創った壁を越えて、”美国之音(Voice of America)”中文テレビだけは観るようにしているし、ネット記事も読むようにしている」ということを聞いたことがある。

ということは、筆者は習近平総書記に「直接」話しかけているという可能性を持っている。

◆中国大陸のネットユーザーのコメント

今般のVOAの特集番組のコメント欄に、中国大陸のネットユーザーと思しき人のコメントがあり、そこには「この事実を中国人民全員に知らせたい」というものもあれば、「中国人民よ、目覚めよ」というものもある。

また、袁冠中という名前を名乗っているユーザーは、「遠藤誉博士に感謝する」というタイトルで、概ね以下のようなことを書いている(02.07.2016 12:24)

――遠藤は日本人が見落としがちな日中戦争の資料庫を発掘し、毛沢東の新しい罪状である「毛沢東が日本軍と共謀していた」という新しい罪状の証拠を掘り出してくれた。(筆者が日本の指導者は、これまで25回も中国政府に謝っていると回答したことに関し)習近平はそれにもかかわらず民族主義を煽り中国人民の反日感情を煽っている。しかしもし習近平が遠藤誉の本を読んだら、どのような感想を持つだろうか?ただちに毛沢東崇拝をやめるのか、それともラクダ作戦(ラクダが灼熱の砂漠で熱いので、首だけを砂に潜り込ませて暑さをしのぐことから、「何も見えなかった(聞こえなかった)ふりをする」作戦)を取り、これまで通りのままでいるのか、実に見ものである。

VOAのこの番組は、手を変え形を変えて、中国大陸に届くようにしているようだ。

7月2日には、You Tubeにも転載されていたが、そこには明らかに大陸のユーザーと思われる以下のようなコメントがあった。


――「壁越え」の方法を覚えてからというもの、実に多くの事実に関する真相を知ることができるようになった。現在、大陸の多くの者は依然として耳目を欺かれ、洗脳され愚弄されているが、一部には「眠ったふり(装睡)をしている者」がいたり、悪人を助けて悪事を働く者さえいる。

なるほど。

「眠ったふり」とはよく言ったものだ。

問題は、その人たちがいつ「眠ったふり」をやめるかだ。この人たちは事実を知っている。

習近平総書記もまた、実は「装睡」をしていて、ラクダ作戦で「見て見ぬふり」をしているのかもしれない。

だからこそ、言論弾圧を強化しているのであろうと確信する。


遠藤誉 東京福祉大学国際交流センター長、筑波大学名誉教授、理学博士


1941年中国生まれ。中国革命戦を経験し1953年に日本帰国。東京福祉大学国際交流センター長、筑波大学名誉教授、理学博士。中国社会科学院社会学研究所客員研究員・教授などを歴任。著書に『毛沢東 日本軍と共謀した男』(中文版も)『卡子(チャーズ) 中国建国の残火』(中文版も)『チャイナ・セブン <紅い皇帝>習近平』『チャイナ・ナイン 中国を動かす9人の男たち』『ネット大国中国 言論をめぐる攻防』『チャイナ・ジャッジ 毛沢東になれなかった男』『完全解読 中国外交戦略の狙い』『中国人が選んだワースト中国人番付 やはり紅い中国は腐敗で滅ぶ』『中国動漫新人類 日本のアニメと漫画が中国を動かす』など多数。


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民共共闘 自衛隊「違憲」を容認するのか

 先週日曜日のNHK討論で、藤野保史政策委員長が「日本の防衛費は『人を殺すための予算』」と発言し、その後、藤野氏は「党の方針と異なる発言をしたことは政策責任者として極めて重大であり、責任として職を辞したい」となった。

 この発言は、もともとの共産党の主張で、今回は選挙でこの発言はマイナスとの判断で、藤野氏の更迭となったのです。

 その関係で、昨日のNHK討論の共産党・小池書記局長は、自衛隊関連でピリピリしていていました。
 

 昨日のNHK討論を聞きながらツイッターしたら、大反響でした。


 「今、NHK討論。共産党・小池書記局長は、「憲法違反の自衛隊、自衛隊を廃止」と、本音を言われ大変、困った様子でした。」

 「今、NHKテレビで、共産党・小池書記局長、増税について「大企業、富裕層増税」を主張。防衛費削減に言及なし。ビックリ。」

ーーといったように、普段言ってた防衛費削減に、今回一言もふれないのです。

 そうとう困っているようです。


 まだ、NHK討論で、以下のツイッターしたら反響がありました。

 「NHK討論で、共産・社民が自民党改憲案が「憲法が権力を縛るのから国民を縛ることに」とまたデマを言っていた。どうしようもない政党です。憲法が分からない人たちだ。」

「自民党の改憲案は3つの原則「主権在民・平和主義・基本的人権」は維持するのに、NHK討論で民進党枝野氏は、自民党はそれを維持しないから反対とデマを言っていた。」



 ということで、今日は読売新聞社説(7月4日)で、この関連を載せてました。
 以下、転載します。


 「民共共闘 自衛隊「違憲」を容認するのか」


 理念や基本政策の違いが一段と鮮明になってきた。民進、共産両党は、どう説明するのか。

 参院選1人区の民進、共産、社民、生活の4野党の共闘に対し、与党や他の野党が「野合」批判を強めている。

 安倍首相は、無所属の統一候補の帰属が不明確な点について「無責任だ」と非難する。公明党の山口代表は、「根っこがまるで違う政党の共闘は、混乱の極みが目に見えている」と指摘している。

 共産党の志位委員長はこれに対し、4党が市民団体と交わした政策協定を取り上げ、「中身はとても豊かだ」と強調する。しかし、「保育士の待遇の大幅改善」といった抽象的な項目が並ぶだけで、本質的な反論になっていない。


 批判の的は、共産党が民進党とは異なり、自衛隊を「違憲」と決めつけていることだ。志位氏は「すぐには解散できない」として、「急迫不正の主権侵害、大規模災害などには活用する」と語る。

 国民常識から乖離(かいり)した見解で、自衛隊への侮辱でもある。そもそも、「違憲」の組織を活用し続けることは、共産党が信奉する「立憲主義」に反しないのか。

 岡田代表ら民進党執行部は、共産党幹部による防衛費の「人を殺すための予算」発言にも、強い批判を控えている。共産党に配慮しすぎだとみられても仕方ない。


 原発政策などでも、民共両党は重大な矛盾を抱えている。

 民進党は、安全確認の徹底などを条件に原発再稼働を容認する。共産党は、再稼働の中止と、全原発の廃炉を求めている。

 消費税、環太平洋経済連携協定(TPP)についても、共産党は全面的に反対しており、本来、民進党とは相いれないはずだ。


 気がかりなのは、民進党内に、次期衆院選での選挙協力を経て、共産党との連立政権を志向する動きが出てきたことだ。安住淳国会対策委員長は、「政権交代可能な勢力を、志位氏と一緒に作っていきたい」と述べた。

 衆院選は政権選択選挙である。両党が共闘するには、現実的な政策合意を結ぶことが大前提となるが、調整は容易ではあるまい。

 岡田氏が地元の参院選三重選挙区で、民進党公認候補が敗れた場合は「次の代表選に出馬しない」と述べたことも分かりにくい。

 民進党の議席目標などと無関係に、1選挙区の野党統一候補の当落に代表としての進退をかけることには違和感を禁じ得ない。


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2016年07月03日

政府専用機の派遣が決定

(最新追加情報)

 すべてのご家族が速やかに現地を訪問できるようにするため、政府専用機の派遣が決定されました。


 バングラデシュ・ダッカにおける襲撃事案について、10:17から行われた菅官房長官の会見における主な追加情報。

○ 先程開催された国家安全保障会議において、現状と今後の対応について確認を行った。

○ 本日夕刻に政府専用機を派遣すべく大至急準備を整えており、すべてのご家族が速やかに現地を訪問できるようにしていく。

○ 国連安保理においても、今回の事案を断固として非難するプレスステートメントを現在議長国である我が国が主導し発出した。


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バングラデシュにおける銃撃人質事案(詳細版)


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(最新追加情報)

 すべてのご家族が速やかに現地を訪問できるようにするため、政府専用機の派遣が決定されました。


 バングラデシュ・ダッカにおける襲撃事案について、10:17から行われた菅官房長官の会見における主な追加情報。

○ 先程開催された国家安全保障会議において、現状と今後の対応について確認を行った。

○ 本日夕刻に政府専用機を派遣すべく大至急準備を整えており、すべてのご家族が速やかに現地を訪問できるようにしていく。

○ 国連安保理においても、今回の事案を断固として非難するプレスステートメントを現在議長国である我が国が主導し発出した。



 事案概要

(1)7月1日21時30分頃(現地時間。日本時間2日0時30分頃)、ダッカ市内のレストラン「ホーレイ・アルティザン」において、数名の武装グループが人質を取って籠城し,警察との間で銃撃戦が発生。

(2)武装グループは警察に向けて銃撃や手榴弾を投げるなどし、客や従業員など外国人20名を含む35名以上を人質にとって立てこもった。現地警察は警察官2名が射殺され、少なくとも26人が負傷した。

(3)2日7時50分頃(現地時間。日本時間2日10時50分頃)、現地警察が突入。外国人3名を含む13名が救出された。

(4)同襲撃について、ISILが運営するアマク(Amaq)通信はISILの関連組織が犯行を認める内容(24人を殺害、40人を負傷させた。)をツイッターに書き込んだ。

(5)13時30分頃(現地時間。日本時間16時30分頃)に行われたバングラデシュ軍Inter Service Press Releaseによる記者ブリーフィング要点は以下のとおり。

 2日7:40(日本時間10:40)から開始された作戦は、12〜13分で犯人側を制圧し、8:30(日本時間11:30)に終了。被害者なし。1日夜の作戦で警官2名死亡。
 13人救出。うち1人は日本人,2人はスリランカ人。
軍は20人の御遺体を病院に搬送。その殆どが鋭い凶器により1日のうちに殺害。
犯人7人中6人が死亡、1人逮捕。

(6)2日夜、渡邉大使を始めとする在バングラデシュ大使館関係者が、御遺体が搬送された病院を訪問の上、7名の日本人が含まれていることを確認した。



 政府の対応

(1)現地時間1日23時45分(日本時間2日2時45分)、在バングラデシュ大使館において渡邉正人大使を長とする現地対策本部を立ち上げ。渡邉大使より、現地時間4時頃(日本時間7時)、バングラデシュ外務省担当局長に対し、また、4時55分(日本時間7時55分)、バングラデシュ外務大臣及び内務大臣に対し、人命最優先の対応を申し入れ。

(2)外務省では、日本時間4時50分、外務大臣を長とする緊急対策本部を立ち上げ。

(3)官邸では、日本時間4時50分に情報連絡室を設置(総理指示:1情報の収集・事実関係の確認に全力を挙げること、2バングラデシュを始め、関係各国と緊密に協力し,人命第一に対応すること)。午前7時30分に官邸対策室に改組。国家安全保障会議(NSC)を開催。

(4)邦人に対して以下の注意喚起を実施。
 現地時間2日0時(日本時間2日3時)、在留邦人及び「たびレジ」登録者へ領事メールを発出。
 日本時間8時52分,海外安全情報(スポット情報)を発出し、海外安全ホームページ上に掲載。

(5)木原誠二外務副大臣を、2日夕刻、現地に派遣。現地対策本部を指揮。

(6)2日13時35分日バングラデシュ首脳電話会談、15時25分同外相電話会談をそれぞれ開催。

(7)3日にも政府専用機を派遣すべく準備中。


 政府要人の記者会見等(抜粋)

(1)菅官房長官臨時記者会見(2日23時30分頃)

 7名の日本人の安否が確認できていない状況でありましたけど、渡邉大使を始めとする大使館関係者が、現地時間午後18:40頃、御遺体が搬送された病院を訪問の上、その中に7名の日本人が含まれていることを確認しました。
 写真や所持品その他の状況から、この7名は、いずれもJICAプロジェクトのコンサルタント関係者であり、男性5名、女性2名であることが確認されました。
 政府としては、事実関係の確認を含め,対応に万全を尽くしてきたわけでありますが、バングラデシュの発展のために尽力をしてこられた方々が、このような結果に終わったことは痛恨の極みで、残念至極であります。
 お亡くなりになられた方々の御冥福を心からお祈りし、お悔やみを申し上げます。政府としてなし得る限りの支援をしていきたい。この一環として、明日にも政府専用機を派遣すべく準備を整えているところであります。
 残虐非道なテロで罪のない方々の命が奪われ、強い憤りを覚えている。いかなる理由であれ,テロは決して許されるものではなく、断固として非難します。

(2)岸田外務大臣ぶら下がり会見(2日20時20分頃)

 先ほど、外務省の緊急対策本部会合を開いて、最新の状況について報告を受けたところです。バングラデシュ軍関係者が記者ブリーフィングを行い、内容としましては、13人救出し,そのうち1名は日本人、2名はスリランカ人であること、そして20名が死亡されたということ、遺体は病院に搬送されたということ、こうした情報を発表したと聞いております。大変厳しい状況にあると認識をしております。最新の状況を踏まえて、現在、バングラデシュ大使館の職員が病院に向かうなど、事実関係の確認を全力で行っています。
 そして、木原外務副大臣を現地対策本部長とし、海外支援展開チームを含む総勢30名以上の応援を現地に送りつつあります。
 そして、いずれにせよ,政府として現地当局及びJICAとも連携しつつ、事実関係の確認を含め対応に万全を尽くしていく考えです。
 いかなる理由であれ、テロは許されるものではありません。政府としては国際社会と連携してテロ対策に取り組んでまいります。

(3)安倍総理ぶら下がり会見(2日20時頃)

 卑劣なテロによって,多くの人々の命が奪われました。このテロによってお亡くなりになられた方々のご冥福を心からお祈りし、そしてお悔やみを申し上げたいと思います。7名の日本人の安否については、確認にいま全力を尽くしておりますが大変厳しい状況であります。
 バングラデシュの発展のために尽力をしてこられた皆さんであり、痛恨の極みであります。今回の残虐非道なテロによって何の罪のない多くの方々の命が奪われました。強い憤りを覚えます。わたしたちや国際社会が共有している普遍的価値に対する挑戦であり、断固抗議をいたします。 また事件発生当初からバングラデシュとは人命第一に緊密に連携を取ってまいりました。1名の日本人の方が、負傷はされましたが作戦によって救出、バングラデシュ政府の作戦によって救出されました。作戦に関わった皆様に対しまして感謝申し上げたいと思います。
 また先ほどハシナ首相とも電話会談でお話をいたしましたが、最後まで最善を尽くしてこられたハシナ首相,あるいはまたバングラデシュ政府に対して日本を代表して御礼を申し上げたいと思います。今後も内外の日本人の安全確保のために全力を尽くして行く考えであります。

(4)菅官房長官臨時記者会見(2日19時30分頃)

 本日午後、バングラデシュ軍関係者が記者ブリーフィングを行い、13人救出し、そのうち1人は日本人、2人はスリランカ人、20人死亡、遺体は病院に搬送との情報を発表したというふうに聞いていております。大変厳しい状況にあるというふうに認識をしております。政府としては引き続きJICAとも連携しつつ事実関係の確認を進めるとともに、政府専用機の派遣も含め対応に万全を尽くしていく考えであります。私から以上です。


(5)木原外務副大臣ぶら下がり会見(2日16時30分頃)

 今回、バングラデシュのダッカで起きたレストラン銃撃人質事案につきまして、岸田大臣から、ダッカに飛ぶようにとの指示を受けましたので、これから向かいたいと思います。もう既に、総理とハシナ首相との間で電話会談をいたしまして、救出作戦の結果、13人の方が救出をされたと、そのうち3人の方が外国の方、そしてお一方日本人の方が含まれていると、こういうことでございます。他方で、全体の概要はまだ判然としないところがありますので、まず現地に赴きまして情報収集、事実関係の確認に全力を上げたいと、このように思っております。また同時に、お一方救出されたということがありますので、その方につきまして、万全の対応をとらせていただきたいと思います。いずれにいたしましても、やはり引き続き人命第一で、人命優先で、各国と緊密に連携を取りながら情報収集にまずは当たりたいと、このように思っております。

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2016年07月02日

バングラデシュ・ダッカにおける襲撃事案について(その4)


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 7月1日、21時30分頃(現地時間。日本時間2日0時30分頃)
 ダッカ市内のレストラン「ホーレイ・アルティザン」において、数名の武装グループが人質を取って籠城し、警察との間で銃撃戦が発生。

 武装集団は最大9名とされ、警察に向けて銃撃や手榴弾を投げるなどし、客や従業員など外国人20名を含む35名以上を人質にとって立てこもった。
 現地警察は警察官2名が射殺され、少なくとも26人が負傷した。

 2日7時50分頃(現地時間。日本時間2日10時50分頃)、現地警察が突入。外国人2名を含む13名が救出された。

 同襲撃について、ISILが運営するアマク(Amaq)通信はISILの関連組織が犯行を認める内容(24人を殺害,40人を負傷させた。)をツイッターに書き込んだ。


 日本政府は、

 現地時間1日23時45分(日本時間2日2時45分)、在バングラデシュ大使館において渡邉正人大使を長とする現地対策本部を立ち上げ。
 外務省では、日本時間4時50分、外務大臣を長とする緊急対策本部を立ち上げ。
 官邸では、日本時間4時50分に情報連絡室を設置
(総理指示:1情報の収集・事実関係の確認に全力を挙げること、
       2バングラデシュを始め、関係各国と緊密に協力し、人命第一に対応すること)。
 午前7時30分に官邸対策室に改組。国家安全保障会議(NSC)を開催。


 邦人に対して以下の注意喚起を実施。

 現地時間2日0時(日本時間2日3時),在留邦人及び「たびレジ」登録者へ領事メールを発出。
 日本時間8時52分,海外安全情報(スポット情報)を発出し,海外安全ホームページ上に掲載。

 木原誠二外務副大臣を、2日夕刻、現地に派遣。現地対策本部を指揮する予定。

 2日13時35分、日バングラデシュ首脳電話会談を開催。


(1)萩生田官房副長官会見(2日14時30分頃)

 13時35分から45分まで、ハシナ・バングラデシュ首脳と安倍内閣総理大臣が電話会談を行いました。
 冒頭、総理からは、ダッカ市内のレストランにおいて武装グループが立てこもっている事案に関し、事件に巻き込まれている可能性がある日本人の人命最優先で事件の対処に当たっていただきたいと要請したところである。
 先ほど、当局が突入をしたようだが、邦人の安否を含め、事実関係の情報を提供いただきたい。我が国からは、事案対処のため、本日、木原外務副大臣とテロ対策ユニットを派遣をするので、ぜひ支援をお願いしたい。いずれにせよ、このような非道な行為はいかなる理由でも許されず、我が国は断固として非難をする。この困難なときに貴国への連帯を表明し、引き続き国際社会と連携し、貴政府の対応を最大限支援する旨、発言がございました。
 ハシノ首相からは、今回の件について次のとおり話がありました。
 オペレーションが終了した。被害者の全体像は現在確認中であるが、13名を救出し、そのうち3名が外国人であり、日本人1名が含まれている。その日本人1名は、現在、他の負傷者とともに病院で治療を受けている。人命最優先に最大限の努力をしたが、残念ながら犠牲者が生じている。バングラに在住する邦人及び外交団の施設の安全確保に、引き続き万全を期す旨の発言がございました。
 これに対して安倍総理から、犠牲者が発生した事は極めて残念である。他にも数名の日本人がレストランにいた可能性があり、引き続き安否確認をよろしくお願いしたい。被害邦人に関しては、治療や帰国等において貴国の最大限の支援をいただきたい。貴国には多数の日本人が在留しており、引き続き邦人の安全確保に万全を尽くしていただきたいと申し入れをし、会談は終了しました。
 会談直後にですね、現地の大使館から連絡が入りまして、先ほど大使館員が、直接先ほど被害に遭われた日本人の方と病院で面会をいたしました。直接お話をし、本人は負傷してはいますけれども命に別状は無いと言うことでございます。本人からの聞き取りによりますと、事件発生時にはですね、仕事関係の仲間8人と食事をしていたと。事件発生後、その場でそれぞれ別の行動を、避難をしたものですから、残りの7名の安否については、この救出された1名の方はわからない、確認が出来ないということでございました。私からは以上でございます。

(2)萩生田官房副長官会見(2日12時頃)

 在バングラデシュ日本国大使館によりますと、現地時間1日21時30分ごろ、日本時間では2日の0時30分ごろになりますが、ダッカ市内のレストランにおいて、武装グループが人質を取って立てこもり、警察との銃撃戦が発生し、これにより警察官に負傷者が発生している模様です。本件には複数の日本人が含まれている可能性のあることから、現在、事実関係の確認に全力を挙げております。総理からは、情報の収集、事実関係の確認に全力を挙げること、バングラデシュをはじめ、関係各国と緊密に協力をし、人命第一に対応することの2点の指示がございました。
  政府の対応についてですが、在バングラデシュ日本国大使館に、現地対策本部を設置し、これは日本時間2日午前2時45分でございます。バングラデシュに滞在する在留邦人及び旅行者に対して、注意喚起を行いました。また、官邸に情報連絡室を設置を午前4時50分にいたしまして、情報収集に当たるとともに、先ほどの総理指示を発したところでございます。現在、官邸対策室に改組して人命優先で対応に当たっているところです。
 さらに国際テロ情報収集ユニットの関係者を現地に派遣をし情報収集に当たることにいたしました。なお、本件の発生を受けまして安倍総理は本日予定されておりました。北海道への遊説を中止をいたしまして、先ほど国家安全保障会議を開催したところでございます。政府としてはありとあらゆる手を尽くして、邦人の安全確保に全力を尽くしたいと考えております。
 なお、バングラデシュの治安部隊が突入したとの情報がございました。現在、あらゆるルートを通じ、現地の状況の把握に全力を挙げているところでございます。 私からは以上です。

(3)安倍総理ぶら下がり会見(2日9時頃)

 バングラデシュ、ダッカで発生しましたレストランにおける武装グループの襲撃、人質事件に日本人が巻き込まれている可能性があり、私から情報の収集、そして事実関係の確認、さらにはバングラデシュはじめ関係各国と緊密に連携、協力をして、人命第一に対応するよう指示を致しました。

(4)菅義偉官房長官記者会見(2日8時30分頃)

 在バングラデシュ日本国大使館によれば、現地時間1日21時30分、日本時間2日0時30分ごろ、ダッカ市内のレストランにおいて、武装グループが人質を取って立てこもり、警察との銃撃戦が発生をし、これにより警察官等に負傷者が発生をするに…。
 本件に日本人が含まれている可能性のあることから、現在,事実関係の確認に全力を挙げております。総理からは、情報の収集、事実関係の確認に全力を挙げること、バングラデシュをはじめ、関係各国と緊密に協力をし、人命第一に対応すること,2点の指示がありました。
 政府の対応についてでありますけれども、バングラデシュ日本国大使館に、現地対策本部を日本時間2日午前2時45分に設置をし、バングラデシュに滞在する在留邦人及び旅行者に対して、注意喚起、メールの一斉送信であります、を行いました。日本時間2日午前3時であります。
 また官邸に情報連絡室を設置をし、午前4時50分であります。情報収集に当たるとともに、現在、これを官邸対策室に改組して、人命優先に対応しているところであります。さらに国際テロ情報収集の関係者を現地に派遣し、情報収集に当たらせることにしました。

(5)岸田大臣臨時ぶら下がり会見(2日8時30分頃)

 在バングラデシュ日本国大使館によれば、現地時間1日21時30分頃、日本時間2日の0時30分頃ですが、ダッカ市内のレストラン「ホーレイ・アルティザン」において、数名の武装グループが人質をとって籠城し、警察との銃撃戦が発生いたしました。
 これによりまして、複数の治安機関関係者等に負傷者が発生している模様です。現在,日本人が含まれている可能性があるので、本2日午前4時50分、日本時間ですが、私のもとに緊急対策本部を立ち上げ、邦人の安全確保や事実関係の確認等に全力を挙げているところです。
 そして官邸とも調整の上、国際テロ情報収集ユニットの関係者を現地に派遣し、情報収集を強化することといたしました。いかなる理由であれ、テロは許されるものではありません。政府としては、国際社会と連携し、テロ対策に取り組んで参ります。以上です。                 

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