2014年01月24日

TPP締結を円滑にするTPAは(ワシントン情報、横江公美氏)

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 ヘリテージ財団、アジア研究センター、2014年1月23日

 TPP締結を円滑にするTPAは
 議会で承認されるのか


 1月9日、民主党と共和党は超党派でTPA(Trade Promotion Authority;貿易締結優先法案)R連邦議会に提出された。民主党からは上院の金融委員会のランキングメンバーであるユタ州選出のオリン・ハッチ、共和党からは下院の予算委員会メンバーであるミシガン州選出のデービッド・キャンプだ。

 TPAとは、議会に修正を認めず、大統領に貿易に関する条約を締結する権限を一任する力を2021年までの7年間与えるという法案である。大統領は自分の意志で貿易交渉にあたり署名できるため、この法案は、ファスト・トラック(追い越し車線)と呼ばれている。この大統領権限は7年おきに見直されることが要求され、前回のTPAは2002年に通過し、2009年で期限切れを迎えている。つまり、2013年の日米首脳会談後の声明で約束されたTPPの推進であるが、オバマ大統領のTPP推進に連邦議会は足並みを揃えていない状況なのである。

 ちなみに、2011年秋に議会に批准されたアメリカと韓国、パナマ、コロンビアとのFTAは、ブッシュ大統領がTAPを持っているときに国家間で約束された。それから約4年の月日を必要として、ようやく議会が批准した。
 
 連邦議員は、自分たちの権限を飛び越えて、大統領に貿易交渉に確実な権限を与えるこの法案には常に躊躇しがちである。そのため、法案は提出されるたびに、議会の存在感が大きくなっている。100ページに及ぶ今回の法案には、議員が交渉中に内容を閲覧できる権限が書き込まれている。

 TPPはオバマ大統領の最優先課題と言われるが、この法案が通るのはかなり難しいという見通しだ。というのも、オバマ大統領はTPA法案を可決させる努力をほとんどしていないと言われている。

 与党の民主党は、アメリカの労働が外国に流れるということで、従来から自由貿易に反対の立場をとっている。

 一方、共和党は自由貿易には賛成であるが、今の状況ではTPAに賛成しない議員が多いとみられている。ヘリテージ財団で自由貿易統計を担当するブライアン・ライリー研究員は、「オバマ大統領によるTPPに交渉は乗り上げている。自由貿易の立場から見るとオバマ大統領の取り組みは正しいとは言えない。オバマ大統領が推進する自由貿易の方向性に賛成できない共和党の議員は反対にまわる可能性が高い。ヘリテージ財団も今回のTPAには反対の立場をとっている」と語っている。

 ライリーによると、これから2,3週間で、長くても1か月でこの法案の行方は判明する。

 TPPを推進する日本としては、この法案の行方が気になるところである。



 キャピトルの丘

 今週のワシントンは、すっぽりとマイナス10度前後の世界である。冷蔵庫よりも寒い。1ブロック歩くとすでに耳が痛いし、つま先がしびれてくる。

 日本から、「風邪引かないように」と嬉しいメールが届くが、東京・名古屋(私の実家)がゼロ度前後の場合、東京・名古屋の家のほうが寒いと思う。

 なぜなら、ワシントンは、建物の中に一歩、足を踏み入れれば、瞬時に顔が赤くなるほど暖かい。マンションは全館セントラルヒーティングなので、トイレ・お風呂や廊下といった寒い場所がない。どこにいても暖かい。マイナス10度以下でも部屋にいれば1枚長袖を着ていれば、ほぼ十分なのである。

 アメリカのエネルギー豊潤さが羨ましいと思いながら、日本に思いを馳せる。

 日本でも、最近は夏はどんどん暑くなっているし、冬はどんどん寒くなっている。しかも日本の電力事情は、困難な状況だ。そして、2020年には夏のオリンピックが開催され、通常以上の電力が必要になる。

東京知事選挙を迎えているが、原子力反対・賛成の議論に留まるのではなく、少なくとも2020年のオリンピックの電力をどうするのか?についての現実的な議論は必要であると思う。


横江 公美
客員上級研究員
アジア研究センター Ph.D(政策) 松下政経塾15期生、プリンストン客員研究員などを経て2011年7月からヘリテージ財団の客員上級研究員。著書に、「第五の権力 アメリカのシンクタンク(文芸春秋)」「判断力はどうすれば身につくのか(PHP)」「キャリアウーマンルールズ(K.Kベストセラーズ)」「日本にオバマは生まれるか(PHP)」などがある。

shige_tamura at 08:49│Comments(0)TrackBack(0)clip!安保・防衛政策 

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