2013年10月17日

脇雅史自民党参院幹事長の参院本会議代表質問(全文)

131007_0758~01>これで納得! 日本国憲法講義 -前文、九条、九六条などの正しい解説- [単行本(ソフトカバー)]
憲法













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【田村重信】日本国憲法を改正できない日本に未来はあるのか[桜H25/8/28]
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 自由民主党の脇雅史です。私は参議院自民党を代表して、安倍総理の所信表明演説に対し質問致します。
 先の参議院選挙の結果、自民党・公明党の連立与党が衆参ともに多数を占めることとなり、安定政権の基盤ができました。これは、我々が国民の支持を頂いたという意味で大変有難いことですが、同時に、我が国の国益にとっても、大きな意味があると考えています。

 これまで、毎年のように繰り返された総理大臣の交代が、我が国の国際的地位をいかに損なってきたか、中長期的な、腰を据えた政策実現をどれほど妨げてきたか、申し上げるまでもありません。

 このことを考えると、与党が衆参両院で過半数を確保したこの状況下で、安倍政権を長期安定政権とすることが、我が国の復活にとって必要条件、いや絶対条件であると言っても、過言ではありません。

 こうした中で、我々参議院自民党には、与党としての政策実現に全力を尽くすと同時に、総理や内閣、そして衆議院に対しても、申し上げるべきことは申し上げ、正すべきことは正すという重い責任が課せられています。今国会においても、その責任をしっかりと果たすことができるよう全力を尽くす所存です。

 では、質問に入ります。総理は、十月一日に、消費税の引き上げを発表されました。そして同時に、大胆な経済対策で景気回復を確実なものにすることにより、経済再生と財政健全化の両立は可能だと宣言されました。私は、この勇気ある決断に、深く敬意を表します。

 どんな状況下でもリスクを負って努力をしなければ、道は開けません。日本経済がデフレのまま、縮小均衡を続けていけば、いずれ破綻することは明らかです。

 歴史を振り返ってみれば、我が国は昭和二十年代・三十年代の戦後復興期、貧しい時代にあっても、アメリカや世界銀行から積極的に融資を受ける等大変な努力をしてまいりました。その結果が、高度経済成長であり、今の我々の暮らしにつながっているわけです。

 世界を見ても、戦後、国家債務のGDP比を減らした先進国で、債務額自体を減らした国はありません。第二次大戦後の米国・英国、九十年代のスウェーデンなど、みな経済成長によってGDPを増やし、債務比率を減らしたのです。

 借金を返すことに専念するよりも、経済成長に専念する方が正解だということです。我々も、歴史に学び、前向きな発想で、経済成長に努力しようではありませんか。最初の質問として、総理に改めて、経済再生への決意を表明頂きたいと思います。国民が前向きになれるようなお言葉がいただければ有難いと思います。

 次に今回の消費増税への対策について伺います。今回、景気対策として打ち出された「経済政策パッケージ」は、五兆円規模の補正予算や企業減税の実施など、評価できる内容だと思います。

 ただ、私はこれらに加えて、労働者の賃金向上や労働環境の改善を、一つの大きな柱としてはどうかと考えます。産業政策というのは、回りまわって個人の所得向上に役立つものですが、より直接的に、国民所得の向上に焦点を当ててはどうでしょうか。

 下請け企業など、多くの中小零細企業の労働環境は大変厳しい状況です。また、若者の低賃金・長時間労働は、「ブラック企業」などと呼ばれて問題になっています。これまでとは「次元の違う対策」を謳うのであれば、こうした部分にも光を当てて、対策を取るべきだと思います。

 また、政府は国家戦略特区で、解雇や非正規雇用に関する規制緩和を検討しています。雇用環境を多様化・流動化しようという目的のようですが、本当にそれが、企業と労働者の双方が望んでいることなのでしょうか。若者の多くは、安定した雇用環境のもとでキャリアを積みたいと思っているのではないでしょうか。

 国民の所得向上や労働環境の改善について、より積極的な取組を求めたいと考えますが、総理のご見解はいかがでしょうか。

 次に、我が国が拠って立つべき、中長期的な経済モデルについて伺います。今後の我が国は、人口の減少と高齢化が続いて行くと思われます。こうした状況の下で、持続的な経済発展を遂げていくためには、何を経済の中心に据えていくべきなのでしょうか。

 我々自民党は、先の参院選の公約で、産業投資立国と貿易立国の「ハイブリッド型経済立国」を掲げました。さらに、東京オリンピック・パラリンピック開催を起爆剤として、観光立国、文化・スポーツ立国といった可能性も開けています。

 総理は、今後十年・二十年という単位での、我が国の経済モデルをどのように描いておられるのか、お伺いします。

 次に、外交政策について質問致します。総理は昨年十二月に発表した英語論文で、アジア太平洋に、民主主義国家による「安全保障ダイヤモンド」を形成するという構想を示しておられます。

 オーストラリア、インド、日本、ハワイという四つの民主主義の拠点が、インド洋から西太平洋までの海洋権益を保護するというものです。

 そして実際に、安倍外交は、このダイヤモンドを形成する国々や、その中に位置するASEANとの関係を強化しようという方向で展開されています。

 私は、この論文の背景には、日本は海洋国家であり、また、そうあらねばならぬという国家観があると考えます。海洋国家にとっては、海洋の平和と安定の確保、言い換えれば制海権の確保が、国家の命運を左右する死活問題になります。

 我が国は、同じ海洋国家であるアメリカやイギリスと、こうした利害を共有しています。アジア太平洋地域で言えば、オーストラリア、インドネシア、フィリピン、ベトナムなどが海洋国家です。

 したがって、我が国の外交の基本として、こうした利害を共有する海洋国家との関係強化が優先課題であるべきです。その上で、大陸国家である中国・韓国との関係は、環境が整うまで、辛抱強く冷静に対応していくというのが正解でしょう。

 安倍総理は、まさにこの考え方に従った外交を展開しておられると私は考えますが、総理ご自身は、どのようにお考えなのか。総理の外交に関する現状認識と、今後の外交の基本方針をお聞かせ下さい。

 次に日米関係についての質問です。今申し上げた海洋国家群との関係の中で、最も重要なのが日米関係であることは論を待ちません。ここで私は、我が国と米国との軍事的な役割分担について、中長期的にどうしていくのかというビジョンを持っておく必要があると考えます。

 先日、日米の外務・防衛閣僚による二プラス二が開催され、日米同盟の強化や我が国の役割の拡大、そのためのガイドラインの見直しなどについて合意しました。現下の国際環境のもとでは、有意義な結論であると思います。

 しかし、将来の話として、我が国に多くの米軍基地を置き、安全保障の多くを米国に依存するという状況を、いつまでも続けていくのか。あるいは、自分の国は自分で守ることを基本にした同盟関係を目指すのか。

 これは、本当に戦後を終わらせるという意味でも、我が国が避けて通れない課題であると考えます。当然、憲法改正にもつながる話ですが、総理はどのようにお考えか、ご所見をお聞かせ下さい。

 また、外交に関連して、TPPについても伺います。TPP交渉では、先頃(十月八日)バリ島で首脳会合が開催され、年内決着に向けての合意が表明されました。
しかし、関税など重要分野の具体的な交渉は、まだこれからとのことです。今後の交渉に臨むにあたり、一つ、総理に伺っておきたいことがあります。

 私は、「自由貿易が絶対的な正義である」という考え方は、少し狭い考え方なのではないかと思っています。効率の良い国が大量生産して、他の国がそれを買う。そうした効率性の追求だけでは、見失ってしまうものが多くあると思うのです。

 産業構造の変化は、各国固有の文化や伝統、自然環境、そして社会のあり方そのものにも影響を与えます。TPP交渉に当たっても、我が国が大切にすべき価値は何かを考えて、自由化の影響を慎重に見極め、国益に沿った判断をしなければなりません。

 もし関税が撤廃されれば、壊滅的な打撃を受けると予想される産業もあります。例えば、群馬のこんにゃく、沖縄・奄美のさとうきびなどです。砂糖の場合は、関税が撤廃されると百%外国産に置き換わると予測されています。

 貿易自由化論からすれば、「外国から買った方が安いなら、買う方がいい。そうして生まれた余剰を他に使えば、さらに国が栄える」という理屈になります。

 しかし、もし沖縄のさとうきび産業が壊滅すれば、地域経済の衰退、伝統文化の喪失といった問題はもちろん、与那国島や南大東島といった離島から人口が流出し、国防上の危機にもつながります。

 私は、TPPに全面的に反対だというつもりはありません。交渉参加という総理のご判断を尊重します。しかし、取り返しがつかない国益の損失を招かないよう、一本筋の通った姿勢で交渉に臨むことが必要だと考えます。
 総理の自由貿易に関する基本認識、そして今後のTPP交渉に対する基本姿勢をお伺いします。

 次に、国土強靭化について伺います。我が国の目下の最重要課題は、デフレ脱却と経済再生です。デフレは、単に物価が下がるだけではありません。今年よりも来年の給料が減る、再来年はもっと減る、というように、人々の給料も生活も、さらには将来の展望も希望も、少しずつ縮めてしまいます。それが二十年にわたり続いたのです。

 戦後の復興期、そして高度成長期から七十年代まで、我が国は、先進国に追いつけ追い越せ、という目標を持って走り続けてきました。そして八十年代からバブル期には、どうやら追い付いたのではないか、いや追い抜いたかもしれない、そういう気持ちになったわけです。

 しかし、我が国の政治は、その後の目標を提示できませんでした。どんな国家にしたいか、という目標を提示できなければ、どういう方向に努力していいかわかりません。目標を見失った我が国は失速し、それから長きにわたるデフレに突入してしまったのです。

 そして今、再びその国家目標を作ろうというのが国土強靭化です。強い国を作るにはどうしたらいいのか。やはり一極集中では弱い、地方が栄える必要がある。

 では、そのためにどうしたらいいのか。まちづくりはどうあるべきか。人々の住まい方はどうしたらいいか。どんな産業を興すべきか。そのためにどんなインフラが必要か。

 先の震災を教訓として、防災・減災対策はどうあるべきか。こうした具体的な国づくりの方向性を示そうというのが、国土強靭化の考え方です。

 国土強靭化という政策に対して、バラマキではないかという誤解があります。しかし、国家目標を立て、財政上も戦略的な優先順位を付け、国づくりを進めていく。これをバラマキだという批判は、あまりにも底が浅いと言わざるを得ません。

 我が党が策定した「国土強靭化基本法案」において、その基本理念として、「地域の振興を図り、地域社会の活性化及び地域における定住を促進することにより、経済の停滞、少子高齢化の進展、人口の減少等の我が国が直面する課題の解決に資する」としています。これこそが、国土強靭化の目標なのです。

 こうした国家のグランドデザインとしての国土強靭化について、総理はどのように推進していくお考えでしょうか。ご見解をお伺いします。

 関連して、公共事業の発注をはじめとする、公共調達のあり方について伺います。現在の公共調達の方法は、明治時代に制定された会計法から基本的に変わっていません。

 すなわち、一般競争入札が原則であり、工事でも物品・サービスでも同じ扱いであり、また発注者と受注者の交渉を認めない、といった運用がなされてきました。

 しかし、現代の公共調達は、明治時代には想いもつかぬほど多様化しています。時代の変化から取り残された結果、我が国の会計制度は、グローバルスタンダードからかけ離れ、「ガラパゴス化」してしまいました。いまだに、鉛筆とロケットを同じ方法で調達するのが原則だというのは、世界から見たら笑い話にしかなりません。

 したがって、今の硬直化した公共調達の方法を改め、調達の性格に応じて多様な発注方法を選択できるようにする、受注者側との交渉を可能にするなど、日本以外の先進国では当たり前の改正を行うことが急務だと考えます。この点について、総理の見解を伺います。

 次に、福島第一原発の汚染水問題について伺います。汚染水問題への対処としては、地下水の流入を止めること、冷却用の水は閉鎖系で循環させること、そして既に発生している汚染水を浄化することが必要です。

 こうした対策は、これまで東電に委ねられてきており、ようやく政府が本格的に対応に乗り出すという段階です。しかし、これはもはや東電の能力を超えた問題であり、本来的に政府の役割なのではないでしょうか。原賠法の精神からも、事業者の能力を超える対応は政府が行うというのが原則です。

 これらの対策は、東電がやれば、その費用は電気料金として消費者が負担することになります。政府がやれば、最終的に税金で賄うことになります。原発事故に関して政府の責任を認めるのであれば、税金を投入して対応するほかはありません。そのために復興増税も行ったのです。

 また、原発事故の収束は、総理が世界に対して約束したことでもあります。国際的な責任として、政府が先頭に立って事故に対処するという具体的な方策を、一日も早く国民の前に明らかにして頂きたいと思います。

 次に、社会保障政策について伺います。俗に言う「ゆりかごから墓場まで」、国民一人一人がどんな状況にあっても国が最後まで面倒を見てくれるというのは、理想ではあっても、私は社会保障のあるべき姿ではないと思います。また、現在の我が国の状況では、そのような福祉は実現しようと思ってもできません。

 我々自民党は、「自助、共助、公助」ということを言っております。まず、自ら立てる者は自ら立つ。そして、お互い助け合えるところは助け合う。それでも足りないところは、国や自治体が面倒を見る。こういう考え方です。

 この、国や自治体が面倒を見るというのも、天からお金が降ってくるわけではありません。誰かが負担しているから成り立っています。そして、この負担と給付の間には、バランスが必要です。誰かが一方的に負担をするわけにはいきませんから、給付を受ける側も、ある程度は我慢する必要があります。

 ところが現在は、このバランスが偏って、若い人達の負担があまりにも重くなっています。全体で見ると、所得の少ない若者世代から、所得の多い高齢者世代に、所得が移転する構造になっているのです。このままでは、若い世代が疲弊してしまいます。

 ただし、若い人が一方的に損をしているわけでもありません。例えば、高齢者の介護を公的負担で行うことには、本来介護を行うはずの若い人の負担を減らしているという側面もあります。このように、若い人、高齢者、どちらが受益者なのかというのは、あまり一面的に考えてはいけません。

 こうした見えない受益と負担も踏まえて、世代間の公平性や持続可能性をどのように確保していくのか、総理から基本的な考え方をお伺いしたいと思います。

 次に、憲法について伺います。私は、現行憲法は当然改正すべきであると考えています。現行の日本国憲法は占領下で策定されたものであり、制定の時に国民投票もしていません。つまり、国民に直接選択された憲法とはいえない存在です。

 そのため、我々自民党は、憲法改正案をお示しし、真に国民の手による憲法を制定すべきと主張しています。憲法改正には両院議員の三分の二以上による発議と国民投票が必要になります。我々はもちろん、その手続きに従って改正を目指していますので、各党及び国民の皆様に丁寧に説明し、理解を得ていく努力が必要だと考えています。

 改正の発議要件を二分の一にしようという九十六条の改正も、当然、現行憲法の手続にのっとって行うものです。したがって、九十六条は論理的に改正してはならないとか、改正は憲法の趣旨に反するとか、そういった批判は当たりません。

 総理は、憲法改正についてこれまでも様々な場で意見表明をしてこられました。与党が衆参両院で多数を占めた今、本気で憲法改正を目指すという決意について、改めてお伺いしたいと思います。

 次に、公務員制度改革について伺います。公務員制度の基本は、国家のためにきちんと働いてもらう制度をいかに作るかということです。そのためには、縦割りの弊害を除くことが重要だということで、内閣官房や内閣府に様々な組織が作られましたが、必ずしも期待どおりには機能していません。

 内閣人事局についても、各省幹部の情報を集めて、適材適所の人事配置をするという、任用面での制度改革には役立つかもしれませんが、人事制度自体の管理運営は、人事院に残す方がよいと考えます。それは、内閣のもとに全ての権限を集約することにはある種の危険が伴うからです。

 稲田大臣は、内閣人事局で「闘う公務員」を作るとおっしゃっています。その闘う相手は誰でしょうか。もちろん、国民ではありません。国益のために、時には上司といえども闘う必要があるのです。

 言うまでもなく、国家公務員は自民党のためでもなく、民主党のためでもなく、国民全体のために働くのです。

 民主党政権時代を思い出して下さい。当時の政権は、憲法や法律に基づかない、恣意的な命令を連発しました。その時に公務員は、命令を拒否すべく闘うことが本分だったはずです。しかし、政治主導の名のもとに、政治が力を持ちすぎていたために、違法な命令に対して闘えなかったわけです。

 これが、内閣人事局を設置し、さらに政治の力を強くするという方向だけで、本当によいのでしょうか。明らかに違法な職務命令には従う義務はないというのが判例・通説ではあります。しかし、民主党政権を経た今、公務員が職務命令を拒否できる場合を法律上明確化するなど、公務員が闘うルールを作る必要があると思います。

 民主党政権時の検証をしないまま、その前の自民党政権下で作った案に沿って改革を進めることが正しいとは思いません。内閣人事局のあり方を含め、民主党政権下の状況を検証した上でもう一度見直すべきではないでしょうか。総理はいかがお考えか、伺います。

 次に、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックについて伺います。今回の招致成功は、長年にわたるデフレに苦しみ、沈んでいた日本人の心を、前向きにする効果がありました。近い将来に向けた、国家的・国民的な目標を設定したという意味で、非常に大きな成果です。招致活動では、総理ご自身の強い思いが、全体を動かす根本的な力になりました。これはどの関係者に聞いても皆さん口を揃えておっしゃいます。

 今回の招致合戦は、マドリッド、イスタンブールという強敵を相手に、必ずしも有利な戦いではありませんでした。そのような状況下においても、総理が失敗を恐れず、自らリスクを取って招致活動の先頭に立ったことは、まさにリーダーシップの本来の姿を示したものだといえます。そこで総理に、今回の招致活動を振り返っての感想と、二〇二〇年に向けての決意について、お伺いします。

 さて、ここで参議院の役割について一言申し上げます。先の参議院選挙の結果、我々連立与党が衆参両院で過半数を占めるようになり、ねじれが解消されました。

 我々参議院は、国会がねじれている時は「政治を停滞させる」と言われ、ねじれていなければ「衆議院のカーボンコピーだ」と言われるという、甚だ理不尽な批判を受けることが往々にしてあります。

 参議院には総理の解散権が及びません。一方で我々は、内閣不信任決議もできません。内閣と衆議院の間にあるチェックアンドバランスの関係から一歩引いて、大所高所から両者に対して物申すというのが、我々参議院の役割ではないかと考えております。

 現在行われている選挙制度改革の議論も、こうした衆議院と参議院の役割を果たすために、どのような選挙制度がふさわしいか、という観点から行われる必要があります。

 国会議員の定数については、消費税増税とは関係ないものであり、どの程度の数が妥当なのか、真摯に検討する必要があります。参議院は「選挙制度の改革に関する検討会」と、その実務者組織である「選挙制度協議会」を設置して、議論を開始しました。
 協議会は私が座長を務め、週一回のペースで精力的に議論しています。私は、この協議会では、一人の国民、一人の国会議員として、二十一世紀の日本の民主主義のあり方や参議院の果たすべき役割について、原点から考えてまいりたいと思います。各議員のご理解・ご協力をお願い致します。

 最後に一言、総理に申し上げます。先頃、新しいアメリカの駐日大使として、キャロライン・ケネディ氏が指名されました。間もなく着任される予定とのことです。お父様であるケネディ元大統領の暗殺から五十年という節目の年での着任は、当時を覚えている我々の世代にとって、特に感慨深いものがあります。

 そのケネディ元大統領が、暗殺の前年、ムーン・スピーチという有名な演説をしています。テキサス州の大学で、十年以内に人類を月へ送るという計画について講演した際、彼はこう言いました。「我々が月へ行くのは、それが簡単だからではなく、それが困難だからである、と。(We choose to go to the moon…, not because they are easy, but because they are hard)」

 当時のアメリカは、ソビエト連邦との国家の存亡をかけた戦いの最中でした。現在の我が国も、当時のアメリカに勝るとも劣らない国難に直面しています。我々も先人に習って、「困難だからこそ挑戦する」という気概を持って、この危機を乗り切って行こうではありませんか。

 安倍総理には、ぜひその先頭に立って頑張って頂きたいと思います。総理への激励の言葉を申し上げて、私の質問を終わります。

shige_tamura at 11:45│Comments(0)TrackBack(0)clip!自由民主党 

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