2013年07月03日

たむたむの日本国憲法講義(12)憲法第九六条 日本の憲法改正手続きは、なぜきびしいのか?

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 日本国憲法は硬性憲法

 
 日本国憲法は硬性憲法と呼ばれています。
 反対語は軟性憲法。軟性憲法とは、通常の法律の改正手続きと同じように改正できるというものです。
 わが国では、法律は原則として、衆参の出席議員の過半数で改正できます。それよりも厳格な改正手続きが必要な憲法を硬性憲法というわけです。
 なぜ厳しいかというと、日本の憲法改正は、衆参両院の総議員の三分の二以上の賛成で国会が発議し、国民の投票で過半数の賛成を得ることによって行うことができるのです。「総議員」「三分の二以上」「国民の投票」の三点で、憲法改正手続きが法律改正手続きより厳しくなっているということです。

 ちなみに、不磨の大典と呼ばれる大日本帝国憲法(明治憲法)は、「勅命ヲ以テ議案ヲ帝国議会ノ議ニ付」し、「両議院ハ各々其ノ総員三分ノニ以上」が出席し、「出席議員三分ノ二以上ノ多数ヲ得ルニ非サレハ改正」できないものと規定されていました。
 国民投票はありませんでした。



 日本の憲法改正手続きは、なぜきびしいのか?


 戦後の諸外国の憲法改正回数は、アメリカが六回、ドイツは五九回、フランスは二七回、イタリアは一六回、カナダは一九回、韓国は九回となっています。
 戦後、時代が大きく変化しましたから、憲法を見直し改正していくのが当然のことなのです。それが日本においては、憲法制定以来六七年もの間、いまだに占領軍が作った憲法を改正していないというのは極めて異常なことです。

 いま、日本の憲法改正手続きは諸外国の例からみてきびしいという説とそうでないという意見があります。

 僕の答えは「日本の憲法改正のハードルは異常にきびしい」ということになります。

 なぜ、厳しいのか?
 それは、日本の憲法はアメリカが作ったからです。アメリカの意図としては、先にも述べましたが日本の弱体化政策の観点から憲法改正をしにくいようにしたからです。まずそこを押さえておく必要があります。
 日本国憲法は、日本が敗戦後連合国に占領され、完全な主権がない時代に、GHQ(連合国軍総司令部)の了解の下に、制定されたのです。それは、GHQが、連合国が了解した憲法を占領解除後も将来にわたって簡単には変えさせないという意図だったのです。
 厳しい規定になっていのはアメリカの占領政策の意図ということです。



 憲法第九六条


 次に、いま話題になっている憲法第九六条の話をします。
 憲法第九六条、これは憲法の改正規定です。

 憲法第九六条
「この憲法の改正は、各議院の総議員の三分の二以上の賛成で、国会がこれを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票において、その過半数の賛成を必要とする」――というものです。

 だから、結局、衆議院と参議院の三分の二以上の賛成がないと憲法改正の発議ができない。発議ができないと国民の多数がどんなに憲法改正をしたいと思っても憲法改正するための国民投票ができない。
――というのが現状で、今日まで来たわけです。

 それでいま、なぜ憲法第九六条が話題になっているかということなんですが、

 自民党のこの部分の憲法改正草案の改正条文は、
「この憲法の改正は、衆議院又は参議院の議員の発議により、両議院のそれぞれの過半数の賛成で国会が議決し、国民に提案してその承認を得なければならない。この承認には、法律の定めるところにより行われる国民の投票において有効投票の過半数の賛成を必要とする」と衆参各議院の議員の三分の二から過半数の賛成となっています。
 その基本的な考えは、憲法改正は主権者である国民が最終的に多数決で判断するものですから、その前の手続である国会の発議手続きを厳格にすることは、主権者である国民の判断の機会を奪うものではないかというものです。
 自民党の場合は、憲法全文の改正条文案をつくりまして、その中に憲法第九条とか前文、各条項などが含まれています。当然、第九六条の改正案も入っています。
 だから今回、憲法第九条がクローズアップされましたが、自民党は第九六条だけを提案してきているという話ではないのです。

 元々、自民党はできたときから、自主憲法を作ろう、憲法改正をしようとずっといっているわけです。昨日、今日、憲法改正をしようと言っている訳ではなくて、安倍総理になってから初めて憲法改正をしようといった話ではないんです。

 最初にいいましたけれども憲法改正を考えていくというのは、当たり前の話なのです。 
 憲法改正を選挙公約に掲げた自民党が衆議院で圧勝し、参議院でも自民党が勝利するのではないかということで、憲法改正について現実味が出てきたという話です。
 そこで、安倍総理は、九六条について、「国会のいずれかの院で、三分の一をわずかに超える議員が反対したら、憲法改正の機会は失われる」つまり、反対者は憲法改正には厳重な手続きが必要であるといいますが、それは国民の良識を信頼していない考え方ではないか、となるわけです。


 憲法改正の肝は国民投票


 憲法改正手続きの国民投票は、発議後から最短三か月から最長六かカ月の期間、国民の議論に付託されて色々と議論が行われます。
 また、国会に国民投票広報協議会が置かれ、賛成意見及び反対意見について公平を期して広報することとされています。
 また、その期間中、国民による賛成反対の憲法改正運動は、原則として自由に行われます。その上で、国民の投票が行われ、その過半数の意見で憲法改正の可否が判断されます。
 これだけ慎重を期した手続きの下で行われる憲法改正に関する国民の判断に、その良識を期待すべきではないでしょうか。
 そうであれば、国会の発議には、必要以上に厳格な手続を求める必要はないと考えてもおかしくないのです。
 一方、憲法改正の実質的な議論をしないで、憲法改正の手続規定だけを改正するのはおかしいという意見もあります。
 改正規定も憲法の規定の一つであり、それを先行的に改正するのがおかしいのかどうか、正に国民の判断を憲法改正手続で仰げばいいのです。
 自民党は、全文の憲法改正草案を条文案で発表し、憲法改正の具体的な方向性は明確にしています。
 それに比べて、民主党などはいまだに具体的な憲法改正案を提示していません。
(続く)

shige_tamura at 12:15│Comments(0)TrackBack(0)clip!憲法改正 | 講演録

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