2013年01月31日

中曽根弘文自民党参院議員会長の代表質問全文

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 今終わった
 中曽根弘文自民党参院議員会長の代表質問全文を掲載します。
                

 自由民主党の中曽根弘文です。私は自由民主党・無所属の会を代表して、安倍総理の所信表明演説について質問いたします。

一.アルジェリアでのテロ事件について

 まず冒頭に、この度アルジェリアで起きたテロ事件で亡くなられた方々のご冥福をお祈り致しますとともに、ご遺族の皆様に、心からお悔やみを申し上げます。
 海外の最前線で働く日本人・日本企業がこのような悲劇に見舞われたことは、痛恨の極みであります。このようなテロ行為は絶対に許されるものではありません。我々は、国際的な連携によって、テロと断固闘っていく決意であります。

 我が国の企業が、今後さらに海外へと進出していくことは間違いありません。その際に、再びこのような悲劇が起こらないようにする必要があります。政府は、検証委員会において今回の対応等の検証を始めましたが、その結果を踏まえ、平時からの情報収集と、危機発生時の即応体制を強化する必要があります。
 例えば、菅官房長官や石破幹事長も発言されていますが、米国の国家安全保障会議をモデルに常設の「日本版NSC」を設置するとともに、内閣情報調査室などの情報機関を強化することは必須だと考えます。
 いわゆる「日本版NSC」の設置は、第一次安倍内閣において法案として提出されていましたが、今こそ速やかに具体化するべきではないでしょうか。総理のお考えを伺います。

二.総理の国家観について

 この度の衆議院総選挙で、国民は、民主党政権に終止符を打ち、我々自由民主党を中心とする政権が再び国政を担うべきだという判断を下しました。

 安倍総理は、所信表明演説の中で、「大きな政治的挫折を経験した」、「過去の反省を教訓として心に刻み、丁寧な対話を心掛けながら、真摯に国政運営に当たっていく」とおっしゃいました。我々が直面している数々の困難を突破するために、ぜひ思い切った舵取りをして頂きたい、そうエールを送りたいと思います。
 この三年三カ月、民主党政権による数々の失政によって、我が国は存亡の危機に追い込まれたと言っても過言ではありません。昨年十一月、野田前総理が解散を表明した途端に、株価が上昇し始めたことは、民主党政権がいかに我が国の経済社会にとって重荷であったのかを、端的に物語っています。
 我々自由民主党は、国民の負託に応えられるよう、党として最重要課題と位置付ける経済再生、震災復興、外交・安全保障、教育再生をはじめ、山積する国政上の重要課題に、全力で取り組んでまいります。

 我が党は綱領で「日本らしい日本の確立」を掲げています。我が国の伝統や文化、家族や地域社会の絆、勤勉な国民性、礼節や秩序、自然との共生など、我々が先祖代々受け継いできている「日本らしさ」を活かしながら、国家の自立と国際社会への貢献を図っていくこと。これが、我々自民党の根本理念であります。

 そして、我が党は、真の保守政治を行ってまいります。保守というと、古いものをひたすら守るというイメージがあるかもしれませんが、真の保守とは、守るべきものを守り、改めるべきものを改めるという思想です。「保守主義の父」とも言われるイギリスの哲学者で政治家でもあるエドマンド・バークは、「保守せんがために改革する」という言葉を残していますが、我が党は、「常に進歩を目指す保守政党」として、今後も改革を果断に進めてまいります。
 改革を進めるにあたり、大切なのはリーダーたる総理の国家観であります。安倍総理は、第一次安倍内閣発足時の所信表明演説で、「美しい国」を実現すると述べておられましたが、再び総理に就任され、どういう国づくりをされようとお考えなのか、再度お聞かせ頂ければと思います。

三.憲法改正について

 次に、憲法をめぐる問題について伺います。言うまでもなく憲法は、国家の最高法規であり、その国の国家像を表すものでもあります。しかしながら、現在の憲法は、マッカーサー憲法とも言われるように、GHQの主導で作られたものであります。  我々自民党は、日本人が自らの手で、我が国の憲法を作るべきとの考えから、自主憲法の制定を党是として、結党以来活動してまいりました。
 現行憲法には、戦後六十年以上が経った現在の状況に合っていない規定も多くあります。国民の生命・財産や領土を守れる憲法になっているのか、非常事態への対応は十分にできるのかといった観点からも、現行憲法を見直すことが必要だと考えます。
 昨年、国家主権回復六十周年を機に、我々自民党は「日本国憲法改正草案」を発表しました。そこでは、まず前文で、日本国が、長い歴史と固有の文化を持ち、国民統合の象徴である天皇を戴く国家であること、和を尊び、家族や社会が互いに助け合って国家が成り立っていることなどを述べています。
 そして、「天皇は日本国の元首」であること、国旗・国歌の規定、自衛権の明記や国防軍の保持ならびに国際平和活動、緊急事態の規定、さらには、環境保全、在外国民の保護など、時代に対応した規定も置いています。
 まさに、守るべきものは守り、改めるべきものは改めるという、真の保守の理念に立った憲法草案だと思います。安倍総理は、自民党の憲法草案について、どうお考えになりますか。伺います。
 衆参両院では、憲法審査会も設置され、憲法改正に向けた議論が行われています。総理も以前から、憲法改正を強く主張されてきました。今こそ、憲法改正の議論を更に前に進める時だと考えます。総理の憲法改正への決意をお聞かせ下さい。

四.経済運営について

(一)経済運営の基本方針(アベノミクス)について
 次に、安倍内閣の最重要課題でもある、日本経済の再生について伺います。安倍総理は、我が党の総裁選以来、デフレ脱却のための方策を提言してきています。
 総理は、「大胆な金融政策」、「機動的な財政政策」、「民間投資を引き出す成長戦略」の「三本の矢」が経済再生の柱だとおっしゃっており、マスコミ等ではこれを「アベノミクス」と呼んでいるようです。
 安倍内閣の経済政策は、日銀との協調関係を築き、株価や為替レートの改善など、早速成果が上がりつつあるように思われます。この政策は、ダボス会議でも注目されたと伺っています。総理は、最近の経済の動きに対して、どのように感じておられるか、お聞かせ下さい。

(二)予算案について
 先日政府が決定した来年度予算案では、公債発行額を、民主党が作成した今年度予算より少なくし、さらに税収より少ない四二兆八五〇〇億円に抑え、財政規律を重視したものとなっています。景気対策と財政規律に配慮した、良い予算が編成されたと思っています。
 補正予算と来年度予算を合わせて、デフレ脱却のための十五カ月予算ということで取り組んでいるわけですが、総理は、この十五カ月予算の意義と効果をどのようにお考えか、伺います。
 なお最近、日銀の白川総裁が、政府と日銀の共同声明で明記されている二%の物価目標の達成は「容易ではない」という発言されたそうですが、この発言について、総理はどう思われるか、お聞かせ下さい。

(三)災害に強い国土づくりについて
 補正予算と来年度予算を通じて重要なテーマとなっているのは、災害に強い国土づくりです。東日本大震災や、各地で相次ぐ豪雨災害などによって、社会インフラへの投資を惜しんではならないことが明確になりました。最近では、笹子トンネルの事故を契機として、既存インフラのメンテナンスの重要性も指摘されています。
 社会インフラの整備は、八ツ場ダムの建設中止と再開に見られたように、その時々の都合に左右されるのではなく、国民の利益と安全など長期的な展望に立って、着実に推進していくべきものであります。
 災害に強い国土づくりについて、また、そのための社会インフラの整備について、総理の基本方針を伺います。

(四)規制改革について
 財政政策や金融政策と並んで、中長期的な成長戦略の柱となるのは、企業の競争力向上のための規制改革です。
 我々自民党は、総選挙の政権公約で、五年間の集中改革で我が国を「世界で一番企業が活動しやすい国」、「個人の可能性が最大限発揮され、雇用と所得が拡大する国」にすることを掲げました。
 そのために、「国際先端テスト」などにより、他国の規制と比較して遅れている部分を改革し、企業活動の障害となる国内規制を撤廃することを約束しています。規制改革によって、国内での企業活動が拡大すれば、雇用も創出され、国民所得も向上します。

 内閣として、今後、この公約をどのように実現していくのか、具体的な方針をお聞かせ下さい。

五.外交・安全保障について

(一)外交の基本原則について
 次に、安倍内閣の外交政策について伺います。新興国の成長と世界全体のパワーバランスの変化に伴って、今後の国際情勢はますます多極化・流動化していくことが予想されます。中でも、人口規模、経済状況、政治体制、文化・宗教など、あらゆる面で多様な国家が入り乱れるアジアは、世界で最も動きの激しい地域となるでしょう。

 そのような中、我が国は、日米同盟を基軸としつつ、アジアと世界の平和と安定に貢献するため、これまで以上に積極的な役割を果たしていくことが求められています。これは、我々の共通認識だと思います。

 状況が刻々と移り変わる中で、的確な外交を行うためには、常に基本とすべき原理原則や理念を持つことが重要です。外交とはこうあるべきだという、安倍総理が大切にしている原理原則や理念などがあればお聞かせ下さい。

(二)日米関係について
 我が国外交の基軸である日米同盟は、過去三年余りの外交方針の迷走によって、大きく揺らいでいます。周辺国から我が国の領土を脅かす動きが相次いでいるのも、日米同盟の揺らぎも大きな原因の一つと考えます。

 アメリカは、オバマ大統領が二期目を迎え、国務長官もクリントン氏からケリー氏に交代するという節目の時期です。この機会に、日米関係を再構築していかなければなりません。
 安倍総理は、所信表明で「日米の絆を取り戻す」と述べられました。私も麻生内閣で外務大臣を務めましたが、首脳同士、外相同士の信頼関係が、国家間のスムーズな関係にとって不可欠であります。二月下旬に予定されるオバマ大統領との首脳会談は、その第一歩になると思います。

 オバマ大統領の就任演説では、日本に対する言及はなかったと思いますが、今後、米国の対日政策がどうなっていくであろうか、また、我が国として、対米政策をどのように進めていくか、安倍総理のお考えをお聞かせ下さい。

(三)アセアン・オーストラリアとの関係について
 総理は、最初の訪問先として、アセアンの三カ国を選ばれました。また、総理に先立ち、麻生副総理がミャンマーを、岸田外務大臣が東南アジアとオーストラリアを訪問しました。一連の訪問で、アセアン諸国やオーストラリアとの協力関係を重視するという基本姿勢は伝わったはずです。
 これらの国は、中国の急速な軍備増強や海洋権益の拡大について、懸念を共有しています。安倍総理は、こうした中国の膨張政策に対して、我が国としてどのように対応していくべきとお考えか、伺います。
 また、今後重要になるのは、アセアン諸国やオーストラリアとの、特に安全保障面での協力の具体策だと考えます。総理はこれらの国々との安全保障協力をどのように進めていかれる方針か、お聞かせ下さい。

(四)安倍ドクトリンについて
 総理は、アセアン訪問の際、アジア外交の基本方針となる「安倍ドクトリン」を発表する予定でした。しかし、アルジェリアでの人質事件のために、帰国日程が早まり、残念ながら予定されていた演説での発表ではなく、記者会見で、アジア外交の基本方針となる五原則のみが発表される形となりました。

 私は、アジア各国に対して、我が国の外交方針を公式の場で発表するというのは、非常に重要なことであると考えます。そこで、改めて機会を設けて、「安倍ドクトリン」を正式発表してはどうでしょうか。あるいは、二月に訪米した機会などに、アジア外交だけではなく、外交全体の基本方針を示した、拡大版の「安倍ドクトリン」を発表するのも良いと思います。こうしたお考えはあるか、お聞かせ下さい。

(五)日中関係について
 次に日中関係についてお伺い致します。
 日本の企業も中国に多く進出し、中国は市場としても生産拠点としても、我が国にとって大きな位置を占めています。
 一衣帯水の関係と言われ、文化、経済、政治等、幅広い分野で良好な関係を築いていましたが、近年の尖閣諸島を巡る問題や、軍事力の増強により、我が国の国民の対中国感情は悪化しています。日中関係の安定はアジア地域の安定にとっても重要な意味を持つものであり、安倍内閣として、日中関係をどのように再構築していく考えか、お伺いしたいと思います。

(六)日韓関係について
 最も近い隣国である韓国との関係も厳しい状況となっています。しかし韓国では来月には新しい大統領が就任し、状況が変わることも期待されます。
 日韓の間に多くの問題が横たわっているのは事実ですが、東アジアの平和と安定のためには、日米韓の緊密な連携が欠かせません。安倍総理は、今後の日韓関係をどう進めていくお考えか、お聞き致します。

(七)領土をめぐる問題について
 次に、領土をめぐる問題について伺います。最近、我が国の領土・領海・領空に対する脅威が急速に高まっています。特に尖閣諸島をめぐっては、中国の度重なる挑発行為により、緊迫した状況となっています。度重なる領空・領海侵犯をこのまま放置するわけにはいきません。
 海上保安庁による専従部隊の創設、巡視船の増強などの対策を講じると報道されていますが、こうした措置や、法制度の整備も含め、早急に対策を立てるべきだと考えますが、いかがでしょうか。

 領土に関しては、北方領土にも動きがあります。安倍総理は、二月に特使として森元総理をロシアに派遣する方針だと伺っています。森元総理は、テレビ番組で「三島返還」での解決に言及され、それに対し、翌日には菅官房長官が、従来の政府方針に変更はないと会見されました。内閣としては「四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結する」という方針に変更はないということですね。総理からもお答えを頂きたいと思います。

(八)北朝鮮の核実験について
 次に、北朝鮮問題について伺います。最近、北朝鮮が核実験を行うという報道があります。また、昨年十二月に発射された弾道ミサイルは、射程が一万キロ以上に及ぶ可能性があると防衛省は報告しています。
 これらは、国連決議に明らかに違反し、国際社会に対する重大な挑戦であります。また、北朝鮮による核とミサイルによって最も脅威を受けるのは、地理的に考えれば、明らかに我が国であります。
 したがって、我が国としては、核実験やさらなるミサイル発射を行わないよう、日・米・韓だけでなく中国やロシアなど六者協議の構成国と緊密な連携をとり、強く働きかけていくことが必要です。また、もし核実験が強行された場合には、国連を中心に更なる強い制裁を行うべきであり、我が国がリーダーシップを取っていく必要があると考えます。安倍総理は北朝鮮の核実験やミサイル、拉致問題についてどのような対策・対応を取るお考えでしょうか、お聞かせ下さい。

六.教育・文化振興について

(一)総理の教育観について
 次に、教育問題について伺います。我々自民党は、昨年十二月の衆議院選挙公約でも「人づくりは国づくり」というスローガンを掲げて、教育の大切さを訴えました。これからの日本には、国際社会で活躍できる高い学力・知力とともに、確固たる道徳観や、我が国の歴史や文化を尊重する態度など、知・徳・体の調和が取れた人材が必要だと考えます。
 安倍総理も、前回の総理在任時に教育基本法の改正を成し遂げるなど、教育には並々ならぬ情熱を注いでこられました。今回の内閣でも、総理直属の教育再生実行会議を発足させ、議論を始めています。
 私は、教育改革と政治改革は、誰が総理であっても、どの内閣であっても必ず取り組むべき、国政の最重要課題であると考えます。そこで、安倍総理ご自身の教育観とはどういうものか、お考えをお聞かせ下さい。

(二)道徳教育について
 教育問題に関して、私が特に重視すべきと考えるのは、道徳教育の充実です。丁度いま、大河ドラマのテーマになっていますが、会津藩の「什の掟」の中には「うそを言うことはなりませぬ。弱い者をいじめてはなりませぬ。ならぬことはならぬものです」などというような心構えを説く言葉もあります。我が国には昔から、今の世にも通じる大切な徳目を示した教えが各地にあります。
 明治以降でも、福沢諭吉の「ひびのおしえ」や、明治天皇の教育勅語、中教審の「期待される人間像」、田中角栄元総理の「五つの大切、十の反省」など、様々な例があります。
 これらは、人として生きていく上で大切にすべき徳目、社会の一員としての心構えを述べたものであり、単に道徳教育という枠ではなく、人格教育、全人教育というべき広がりを持っています。
 全国でいじめの問題が多発し、また最近では教師の体罰による高校生の自殺者が出るなど、深刻な状況となっていますが、私は守るべき徳目を列記した現代版「教育勅語」のようなものを作成すべきと考えています。
 安倍総理は、「心のノート」を復活させるなど、道徳教育にも力を入れていく方針であると思いますが、道徳教育の充実について、総理の基本的な考え方をお聞かせ下さい。

(三)青少年健全育成基本法案について
 参議院自民党では従来から、青少年の健全育成に対し、国を挙げて真剣に取り組む必要があるとの視点に立って、青少年健全育成基本法案の成立に力を注いでまいりました。いじめ問題などが相次ぐ中で、この法案の重要性はますます高まっていると考えます。
 全国の多くの自治体では、様々な内容の青少年健全育成条例が制定されていますが、国としての基本法はありません。そのため、全国の自治体からも、国における基本法の制定について強い要望が寄せられています。
 また、かつては政府に青少年対策本部が設置されていましたが、省庁再編に伴って廃止され、今では内閣府に担当官が置かれるだけになっており、政府全体の青少年健全育成に関する取り組みが十分ではない状態です。
 こうした現状に鑑みれば、一刻も早く法案を成立させるとともに、政府としても、総理を本部長とする青少年健全育成本部を創設するなど、取り組みをさらに強化すべきと考えます。安倍総理の方針をお聞かせ下さい。

(四)幼児教育の無償化について
 続いて、我々自由民主党がかねてから主張してきた、幼児教育の無償化について伺います。保育園や幼稚園での幼児教育の充実は、その後の人格形成にとって非常に有益です。しかし、この世代の子どもを持つ親は、まだ若く、一般的に収入も多くありません。教育費を支援することにより、もう一人子供を持とうと考える人が増えることにつながり、少子化対策としても有効と考えます。
 我が党の今回の選挙公約にも、「幼稚園や保育所、認定こども園、家庭などでの子育て支援を充実させます。幼児教育の無償化に取り組みます。」と明記しています。
海外では、イギリスは三歳児からの幼児教育を無償化しており、フランスでも事実上無償化しています。韓国でも三歳から五歳児の幼児教育を段階的に無償化することを法律で決めています。OECDも、日本に対して、子ども手当よりも幼児教育・保育に投資すべきだと提言しています。限られた財源ではありますが、費用対効果も大きく、何よりも「未来への投資」という意義ある幼児教育の無償化は是非行うべきと考えます。
 政府においても検討を始めるやに聞いていますが、総理のお考えを伺います。

(五)教育基本法について
 教育に関する質問の最後に、教育基本法について伺います。教育基本法については、前回の改正を踏まえた取り組みが教育現場でしっかりと行われているのか、もう一度検証が必要ではないでしょうか。
 前回の安倍政権で教育基本法の全面改正を行った際、私は教育基本法改正の特別委員長を務めました。改正前の教育基本法は、我が国の伝統と文化の尊重、国や郷土を愛する心、公共の精神、家庭教育の重要性など、日本人としての大切な部分が抜け落ちたものでした。そのような教育基本法が、憲法と並んで、制定以来、永年、全く改正されずにいたのです。
 改正した教育基本法では、こうした重要な事項を明記し、その趣旨を踏まえた学校教育法の改正や学習指導要領の全面改定が行われました。教育基本法の施行から六年が経ちましたが、今一度、この新しい教育基本法の趣旨が教育現場で理解され、生かされているかどうか検証し、再度徹底していくことが重要と考えます。総理のお考えをお聞かせ下さい。

(六)文化振興について
 教育と並んで、文化の振興も重要な課題です。文化は、人々の心を豊かにし、社会に潤いを与える存在です。特に、古くから伝わる伝統文化は、地域社会や宗教、歴史など日本人の心と密接に関わるものであります。
 私は、文化力も国力の一つだと思います。世界に誇るべき文化を持っている我が国は、これらをさらに振興し、「教育文化国家」を目指すべきであります。そのために、文化の振興についても、政府がより積極的に支援すべきだと考えます。総理の文化振興に関する基本的な考えをお聞かせ下さい。

七.最後に
 総理は所信表明演説の中で、芦田元総理の言葉も引きながら、国民に「自らへの誇りと自信を取り戻そう」、「今ここにある危機を突破し、未来を切り拓いていく覚悟を共に分かち合おう」と力強く訴えられました。
 今まさに日本は政治も経済も、繁栄と衰退とを分ける分水嶺に立たされていると言っても過言ではありません。
 かつては「ジャパン・アズ・ナンバーワン」、「経済大国」ともてはやされ、世界から注目をされていた我が国が、今ではジャパン・バッシングやジャパン・パッシングどころかジャパン・ナッシングとまで言われる程に存在感と誇りを喪失してしまっています。
 この二十年で社会全体は過度に自信を喪失し、政治にも失望し、国民の心は閉塞感の厚い雲に覆われていました。
 昨年十二月の衆議院選挙で、国民は安倍総理の力強いビジョンに明るい光明を見いだし、「これで駄目なら後は無い」とでも言うような切実な思いで投票所へ足を運び、最後の望みを託すような気持ちで、いま、安倍総理の政権運営を見つめています。
 我々自民党もこの三年三カ月で大いに反省すると同時に、経済を立て直し、世界をリードする国としての力強い日本の再生のために大いに勉強を重ね、政策を練ってきました。
 今の我が国の状況は政争に明け暮れするような場合ではありません。経済には少し明るい展望が見えてきていますが、政治への信頼は未だ回復しておりません。私はかつての代表質問でも述べましたが、政治に信頼が無ければ、いかに良い政策を打ち出しても成果は上がりません。与野党の垣根を越えて、力強い日本の再生のために、我々議員一人一人が、国の将来を語り、共に建設的な真摯な議論を重ね、国民が未来に夢を持てる国づくりのために粉骨砕身の努力をしていこうではありませんか。それが政治への信頼を回復させるための最善の道と思います。
 この国会が新しい日本のスタートの国会であったと、後の人々に評価されるような議論が行われることを私自身も肝に銘じ、議員の皆様にも訴え、私の代表質問と致します。

shige_tamura at 11:26│Comments(0)TrackBack(0)clip!自由民主党 

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