2013年01月30日

高村正彦自民党副総裁衆院代表質問全文

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 今終わった「高村正彦自民党副総裁衆院代表質問全文」を掲載します。
 平成25年1月30日(水)

一、はじめに

 自由民主党副総裁の高村正彦です。私は、自由民主党を代表して、安倍総理の所信表明演説に対して質問いたします。

 質問に先立ち、アルジェリア人質事件において亡くなられた方々に対し、謹んで哀悼の意を表します。尊い人命が奪われたことは、誠に残念なことであり、このようなテロ行為を断固として非難いたします。なお、この件にかかわる問題については、後ほど質問させていただきます。

 さて、昨年末の衆議院議員総選挙において、自由民主党は294議席という多くの議席を頂き、自由民主党・公明党連立政権による安倍内閣が発足いたしました。多くの皆様のご支援に、心から御礼申し上げます。しかしながら、この度の選挙結果は、比例代表の得票などから推測されるように、自民党への積極的な支持によってもたらされたものではなく、「政治を安定させるためには、自民党が比較的役に立つのではないか。比較的政策実現力があるのではないか」という、あくまで他党との比較の中での評価の結果であったかと思っております。従って、これからの自民党に課せられた役割は、政治を安定させること、選挙でお約束した政策を着実に実現していくことにあります。そしてこれらを踏まえ、安倍総理におかれては、大胆かつ細心に、スピード感を持って政権運営にあたっていただきたく存じます。

 総理は、一昨日の所信表明演説で、「過去の反省を教訓として心に刻み、丁寧な対話を心掛けながら、真摯に国政運営に当たっていく」と誓いの言葉を述べられました。そこで総理に伺います。総理は、今回の選挙結果をどのように分析され、何を教訓とした上で、どのような方針で政権運営にあたるのか、お聞かせください。

 なお、過去の政権、特に民主党政権では、足の引っ張り合いを繰り返し、与党内がまとまらず、「決められない政治」が展開されました。自民党は、自由闊達な議論を尽くし、所定の党内手続きに従って決まったことには責任を持ちます。そのうえで一丸となって安倍政権を支え、与党としての責任を果たしてまいる所存です。


二、東日本大震災からの復興

 それでは、総理が掲げている重要課題について伺ってまいります。東日本大震災の発災から2年を迎えようとしています。未だに30万人を超える方々が、仮設住宅などでの避難生活を強いられています。風雪に耐えながら新年を迎えた方々が、一日も早く温もりのある生活を取り戻していただけるよう、われわれは全身全霊で復興に取り組まなければなりません。福島県においては、復興の前提として、除染が速やかに行わなければ、地域社会の再生、産業の振興を実現することはできません。また、不適切な除染などは決して許されません。総理も1月10日の復興推進会議でその検証と再発防止策を指示されましたが、除染の信頼性を高めるとともに速やかに実施されるよう、政府に強く要請いたします。

 自民党は野党時代から震災復旧・復興については、積極的に政府に提言を行い、議員立法も主導して提出してまいりました。わが党は地域に根ざした国民政党であり、震災以降、安倍総理、前自民党総裁である谷垣法務大臣をはじめ、多くの党所属議員が現場に入り、被災された皆さま方や自治体から直接、丁寧にお話を伺ってまいりました。先の総選挙で与党となった以上、地域の声をより素早く、かつ、正確に汲み取り、あらゆる施策を実現して参ります。自治体においては、財源の不足、建築・土木や土地測量などの専門的知識・技術を持った人材の不足、森林や古くからの農地などの複雑な相続が絡んだ土地の権利関係の問題といったことが共通の課題となっています。問題点が明らかになっている以上、もはや実行あるのみです。根本匠復興大臣の下、復興庁の機能・権限を強化し、副大臣・政務官・各職員が現場で能力を最大限発揮し、文字通りワンストップサービスの機能を果たしていただくことが必要です。政府・与党のみならず、国を挙げて復興に取り組まなければなりません。総理の復興に向けた覚悟と、震災復興を加速化させるために何をすべきか、その具体策をお聞かせください。


三、経済再生

 次に、経済政策について伺います。総理は、経済の再生を最大かつ喫緊の課題として掲げ、早速、その司令塔として「日本経済再生本部」を設置し、「経済財政諮問会議」も再起動させました。そのうえで1月11日には「日本経済再生に向けた緊急経済対策」を取りまとめ、まさしくロケットスタートを切られたわけです。

 総理は、大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略という「三本の矢」で、円高・デフレから脱却し、経済再生を推し進めると宣言されました。この「三本の矢」についてそれぞれ伺います。

(一)金融政策
 まずは金融政策についてお聞きします。わが党は政権公約で、「明確な『物価目標(2%)』を設定、その達成に向け、日銀法の改正も視野に、政府・日銀の連携強化の仕組みを作り、大胆な金融緩和を行います」と掲げました。総理就任前・選挙前からの安倍総理の大胆な金融緩和に向けたメッセージに対し、賛否両論沸き起こりましたが、市場が株高・円安という反応を示したのは、まさに論より証拠でありました。1月22日に政府と日本銀行は共同声明を発表しましたが、日銀は2%の物価目標率を導入し、その早期実現に向け、平成26年から無期限で、国債などの金融資産を大量に買い入れる新たな金融緩和策を決定しました。総理は、この決定に対し、「この度の共同声明は、デフレ脱却に向けて、まさに金融政策において大胆な見直しを行うものであり、金融政策におけるいわば画期的な文書である。このレジーム・チェンジともいえる、特にこの新しい取組によって、我々はデフレから脱却していかなければならない」と評価されました。どういう意味で画期的で、何が新しい取組なのか、また、次期日銀総裁にはどういった方が相応しいと思われるのか、併せてご教示ください。

(二)財政政策・補正予算
 今回の金融緩和によって、民間銀行を通じて市中にもお金が行き届くかということが重要であり、そのための有効需要を創出していかなければなりません。デフレ不況下においては、経済のメインプレイヤーたる民間経済主体が守りの姿勢となっている中で、まずは政府が機動的な財政政策によって率先して需要を作る、いわば本格的な民需の呼び水として今回の緊急経済対策が位置づけられるものと考えます。その裏付けである平成24年度補正予算についてお聞きします。
 今回の補正予算は、平成25年度当初予算と合わせた「15か月予算」との考え方で、切れ目なく経済対策を実行するという方針の下で編成され、一つは復興・防災対策、二つは成長による富の創出、三つめとして暮らしの安心・地域活性化といった三分野に重点が置かれています。
 その中で、被災地の復興に必要なインフラ整備、防災・減災のためのインフラ整備は、早期にやらなければならない公共事業であります。公共事業、イコール無駄なバラマキ、イコール古い自民党の復活というステレオタイプの批判もあります。しかし、いつかやらなければならない公共事業であるならば、不況の際に思い切って実施することによって、一般論としてはコスト面で安く仕上がり、単年度の財政収支はともかくとして、中長期的に見れば財政への負担も少なくなるのです。もちろん、公共事業の中身を精査した上で、これは無駄だという指摘があれば、真摯に耳を傾けることは当然です。前政権下で復興予算がその趣旨からかけ離れた予算に転用されたこともあり、国民の皆様も厳しく見ておられます。今回の補正予算では、ニーズが高く早期執行が可能な公共事業や早期の市場拡大につながる施策、即効性のある施策を重視しているとのことですが、今、申し上げた公共事業に対する考え方について、総理の認識をお聞かせください。
 また、この冬は寒波の影響で、日本海側を中心に例年以上の大雪、豪雪です。そのため、わが党では「平成24年度豪雪災害対策本部」を設置し、「除排雪費用などの豪雪対策費用に関し、特別交付税の増額配分及び除排雪経費の市町村への特別補助などの、必要な措置を速やかに行う」ことを決議しました。政府は豪雪対策についてどのような措置を講じておられるのか、補正予算で予算措置が講じられているのか、お聞かせください。

(三)成長戦略
 先程申し上げたように、政府による需要喚起はあくまでも呼び水であり、厳しい財政状況でもある国がいつまでも需要を作り続けることは到底できません。大胆な規制緩和や税制改正などを行い、民間の活力を最大限引き出すことによって企業の設備投資や研究開発を促進し、その先にある個人も含めた民間需要を喚起することが、経済成長には欠かせません。大企業のみならず、中小企業や農林漁業を中心とした地域経済の隅々にもその効果や成長の富の恩恵を行き届かせなければなりません。1月23日に第1回の産業競争力会議が行われ、経済界の第一線で活躍されている方々もお集まりになって、成長戦略について活発な議論がなされたところです。また、今回の補正予算では、民主党政権で「仕分けされた」iPS細胞等を用いた再生医療研究の加速、「ものづくり補助金」も復活させました。25年度の税制改正においても、研究開発税制の拡充や教育資金の一括贈与に関する非課税措置などが盛り込まれました。自戒を込めて申し上げれば、かつての自公政権においても累次にわたって成長戦略が作成されましたが、充分な結果は得られませんでした。年央にまとめられる成長戦略においては、これまでのものとどう違うのか、国民の皆様の前で明らかにし、市場にも明確なメッセージを発していただきたいと存じますが、総理の見解を伺います。

 なお、今回の補正予算、平成25年度予算においても、引き続き多くの国債を発行せざるを得ない状況であり、財政の持続可能性についての懸念が指摘されています。経済成長による税収増がなければ財政再建が困難なものとなる一方で、将来にわたる財政の健全性が確保されなければ経済成長も阻害されます。わが党は野党時代に財政健全化責任法案を提出しましたが、それには2015年と2020年の財政健全化目標が明記されています。総理も所信表明演説において「中長期の財政健全化に向けてプライマリーバランスの黒字化を目指す」と述べられましたが、財政健全化目標を守る総理の覚悟をお聞かせください。

 いずれにせよ、三本の矢を束ねれば折れないという毛利元就の故事を超えて、三本の矢を連射することでデフレの厚い岩盤を突き崩すことが求められており、金融政策、もしくは財政政策一本やりでは実体経済を好転させ、国民が持続的・安定的に豊かさを享受するには至りません。個別政策の方向性や時間軸が整合性のとれたマクロの経済財政運営がなされるよう、総理の適切なリーダーシップを期待いたします。


四、外交・安全保障

 次に、外交・安全保障についてお聞きします。民主党政権がもたらした外交敗北によってわが国の外交は行き詰まり、国益を大きく損ねました。かつての自公政権下では、ロシアの大統領や首相が北方領土に上陸したことはありません。韓国の大統領が竹島に上陸したこともありません。尖閣諸島で中国が今のような乱暴な態度に出たことはありませんでした。鳩山元総理が、普天間基地の移設先のあてもなく「最低でも県外」と言ったため、アジア太平洋の安定の支柱である日米同盟がぐらつき、ロシアにも、韓国にも、中国にも軽視される状況に陥りました。早急に日本外交の基軸である日米関係を立て直さなければなりません。安倍総理は、来月訪米され、オバマ大統領とも会談されるようですが、具体的な成果を挙げられるよう、総理の意気込みをお聞かせください。

 自民党は自由貿易体制を志向する政党であり、これまでも経済連携協定を積極的に推進してまいりました。TPPについては、参加のハードルが高いこともあって国益判断が極めて難しく、政府からも充分な情報が提供されない中、「『聖域なき関税撤廃』を前提にする限り、TPP交渉参加に反対」であると先の総選挙で公約しました。一方、選挙後の自公の連立政権合意においては、「国益にかなう最善の道を求める」とされましたが、この二つの整合性を含め、TPPに関する総理の考えをお示しください。

 先般のアルジェリア人質事件では、多くの邦人・現地スタッフがテロの犠牲となりました。今回の政府の対応は適切なものであったと考えますが、少なからぬ課題が浮き彫りともなりました。今後わが国はテロとの戦いにどう対応するか、邦人の安全を守るためにどうするのか。また、危機管理に際して、わが党の政権公約に掲げているように、「官邸の司令塔機能を強化するため、『国家安全保障会議(日本版NSC)』を設置」することも実行に移す必要もあるのではないでしょうか。総理の見解を伺います。

 第一次安倍内閣において総理が最初に訪問した国は中国であり、胡錦濤国家主席との間で戦略的互恵関係を構築したことを私は高く評価しております。それが民主党政権下で、私のつくった言葉で言えば、「戦術的互損関係」になってしまったことは極めて残念であります。総理が何とかして良好な日中関係を取り戻したいと考えておられることを私はよく承知しております。尖閣諸島の領有権については譲る余地がないこと、わが国の領土・領海・領空は断固として守り抜くことは当然でありますが、引っ越すことのできない隣国である中国と良好な関係を目指すこともまた当然です。戦略的互恵関係を再構築するのだという総理の決意をお聞かせください。

 1月23日に国連安全保障理事会は、北朝鮮によるミサイル発射に対し、制裁を強化する決議を、全会一致で採択いたしました。総理は、「わが国は、拉致、核、ミサイルといった北朝鮮を巡る諸懸案の包括的解決に向けて、国際社会と緊密に連携し、引き続き積極的に取り組んでいく」とのコメントを発表しました。当然ながらわが党も「北朝鮮による拉致問題対策本部」でしっかりと政府を支え、拉致問題の解決に全力を尽くします。北朝鮮に対するわが国独自の更なる制裁措置を講じるのかどうかを含め、総理の見解をお聞かせください。


五、教育再生

 安倍総理は「教育再生実行会議」を立ち上げ、教育改革を経済再生と並ぶ最重要課題として位置付けられました。第一次安倍内閣では教育基本法が改正され、自律の精神や公共の精神、自らが生まれ育った国や地域への愛情など、戦後忘れられがちだった基本的な価値観が盛り込まれました。その後、政権交代もあり、残念ながらその理念が後退した感は否めません。大阪の桜宮(さくらのみや)高校では、体罰を受けていた男子生徒が自殺するという痛ましい事件があったばかりです。いじめや体罰が原因で未来ある学生が、その若い命を自ら絶つようなことは、断じてあってはなりません。わが党の政権公約においても、いじめ対策について、「今すぐできる対応策(いじめと犯罪の峻別、道徳教育の徹底、出席停止処分など)を断行するとともに、直ちに『いじめ防止対策基本法』を成立させ、統合的ないじめ対策を行う」ことを明記しております。教育再生にかける総理の強い意志といじめ・体罰の問題についての所見を伺います。


六、三党合意事項

 1月21日に第3回の社会保障制度改革国民会議が開かれ、安倍政権の下で社会保障・税一体改革の議論がスタートしたことは極めて意義深いことと考えます。
 この一体改革は、先ほど申し上げた財政健全化目標の達成に不可欠であるばかりでなく、社会保障の充実を行って「暮らしの安心」を取り戻すために是非ともやり遂げなければなりません。福田内閣における社会保障国民会議、麻生内閣における安心社会実現会議、そして自公両党で定めた平成21年度税制改正法附則の流れを受けて、昨年の通常国会において民主党の政権下で法案が成立し、そして今また社会保障制度改革の具体化がわれわれの手に委ねられていることは、歴史の必然と考えます。国民の暮らしを支える社会保障とそのための安定財源の確保がどの党にとっても避けて通れない国民的課題であり、党利党略を競う対象でないことをわれわれは胸に刻まなければなりません。安倍総理におかれては、是非とも自民党・公明党・民主党の三党合意に基づく協議体制を堅持していただき、その上で社会保障・税一体改革を早急に具体化させていただきたいと存じますが、そのご決意をお伺いします。

 社会保障改革の具体的内容として、まずは、差し迫った消費税率10%の引上げまでにどのような改革がなされるかを国民にお示しすることが急務です。前政権では、消費税増収5%分を全額社会保障財源化し、このうち1%分の約2.7兆円を社会保障の充実に充てるとして、その具体的メニューが提示されました。このうち昨年の通常国会で年金や子育てに関係する法案が成立していることから、今後は主に医療・介護分野の改革に道筋をつけることになると考えられますが、仮に見直しを行って新たなメニューを提示していくということであれば、早急にどこを削ってどこを増やすかその具体案を示さなければなりません。安倍政権として2.7兆円の枠組みや改革のメニューを基本的に踏襲していくのか、見直していくのか、お考えをお聞かせください。

七、おわりに

 かつて私たち日本人は、戦後の焼け野原から立ち上がり、わずか二十数年でわが国を世界第二の経済大国に押し上げました。確かに現在とは国内の人口構成や周辺環境も大きく異なります。しかしながら、今は成熟国家としての強みがあるのもまた事実です。例えば、あの時とは比べ物にならないほど、金融資産や知的財産の蓄積があります。さらには、アジアの国々は急激な経済成長のさ中にあります。周辺諸国が発展しているということは、わが国の成長にとっても極めて有利とも言えます。これらを上手く活かしていけば、危機に強いといった日本人の長所、底力とも相まって、必ずや被災地の復興、わが国の経済社会全体の再生に成功できると信じています。

 安倍総理は所信表明演説において、「『どうなるだろうか』と他人に問いかけるのではなく、『我々自身の手によって運命を開拓するほかに道はない』」という芦田元総理の言葉を引かれ、「『強い日本』を創るのは、他の誰でもありません。私たち自身です」と国民に呼びかけられました。この呼びかけは弱冠七十歳の青年、高村正彦の魂をも揺さぶりました。私自身は勿論のこと、わが党一丸となって総理を支え、日本を取り戻すため全力を尽くすことを申し上げ、私の質問を終わります。
(以上)

shige_tamura at 14:22│Comments(0)TrackBack(0)clip!自由民主党 

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