2012年01月27日

衆議院議員 細田博之 代表質問(全文)その2

(教育と科学技術について)

 我々日本国民は国際競争の中で生きております。最近の50年は国際競争の勝者として国民が豊かになってきました。
 当初は国民の勤勉さと為替レートの有利さ、積極的な投資によって、最近はモノづくりについての高い技術力によってこれを維持してきました。
 しかし、近隣諸国が教育の充実、技術力の向上、国際的な人材の育成などにより、日本の水準を上回ろうとしております。
 日本は小学校から大学までの教育、産学官の連携、科学技術の進展に貢献する人材の育成において、国際的に遅れをとっております。大学の秋入学だけでは解決しない根本的な問題を抱えております。この点についての野田総理の基本的な見解を求めます。

(土地改良、農業等について)

 次に農業について伺います。

 ドジョウすくいの町、島根県・安来市では二百五十如百五十如五十任覆匹僚戸遽椎惜/猷修進んでいます。民主党政権下で土地改良予算は五十%以上カットされ、農業の基盤整備に大きな打撃を与えました。

 最近になってTPP論議に関連して、今年度の第四次補正予算案で土地改良予算を八百億円追加することとしております。まさに“朝令暮改”であります。
 迷惑するのは農家の方々であります。大規模化できない中山間地にはお涙金を渡せば事足りると思っているのでしょうか。大都市選出の議員が多く、農業の実態を知らない民主党政権は国を誤ります。そして、多くの農産物は輸出競争力があるなどという誤解が流布されています。農業をよく知る鹿野農林水産大臣は四面楚歌ではないか、あるいは実態を知りつつ黙っているのでしょうか。実態に即した丁寧な農政を行うべきであります。農林水産大臣の見解を求めます。
特に、土地改良予算についての考え方の変化の理由と中山間地対策の柱は何かについて答弁を求めます。

 TPP交渉については、米国はこれまでの種々の交渉と同様に極めて厳しい要求を突き付けてくると思います。コメ、畜産、酪農製品、甘味資源源等の輸入拡大、遺伝子組換作物の輸入拡大等です。今後の交渉方針につき、農林水産大臣の答弁を求めます。

 さらにいえばマニフェストではコメのみならず一般農業、林業、畜産、らく農、漁業に対しても、所得補償制度を導入すると公約しております。
 ウソのかたまりだと思いませんか。


(国土建設について)

 東日本大震災により日本国民は道路、港、防波堤など命を守ることの重要性を学びました。八ッ場ダムも何十年に一度の水害を想定すれば必要という結論のようですが、地方の生命線となる幹線道路の重要性も再認識すべきであります。「コンクリートから人へ」の標語に対する前田国土交通大臣の現在の認識を問います。

 特に、八ッ場ダムについて、前田大臣は河川の専門家でありますから、国民に対して何故に工事再開に至ったのか、具体的な説明を求めます。
 生活を支える高速道路網の整備、とくに未着工区間の早期着工問題についても見解を求めます。

(離島振興について)

 離島対策について質問します。
 海に囲まれたわが国には多くの離島が存在し、国境をはじめ経済水域を守り、風土・文化を守るという重要な役割があることは言うまでもありません。
 しかし、離島の多くは人口減少、高齢化、産業の衰退が深刻であり、「国を守る」観点からも、その保全は政治の重要な課題であります。
 そこで、我々は、新たな離島振興法を検討し、これまでのハード中心から定住促進につながるソフト施策の充実を図り、産業振興や雇用確保を図ることを検討しているところですが、来年三月に離島振興法は期限切れとなります。
 離島は過疎、高齢化、物価高で困っており、せめて本土並みの交通費、物価水準を実現するための拡充延長が必要であると思います。国土交通大臣の見解を求めます。離島を思う心はどの党も変わらないはずであります。

(沖縄振興について)

 沖縄を巡る問題について質問します。
 沖縄については、民主党政権は誠に沖縄県民の期待を大きく裏切る行為の連続であります。普天間基地移設問題がその最たるものであります。
 しかも、日米合意において八千人の米国人のグアム移転、家族を含めれば一万人以上の移転を行って、沖縄の基地負担を軽減することにしていたにもかかわらず、米国議会が必要な予算措置をとらないなど、県民の期待を裏切ることになっています。グアム移転問題についての総理の見解を求めます。
 また、那覇空港は現在発着枠が満杯状態になっており、いつ事故等で大きな沖縄観光や産業活動への打撃が発生するか分からない状態であります。那覇空港の早期完成に向けたスケジュールを明確にすべきであります。総理の答弁を求めます。
 一方、アジア経済圏に近接している沖縄は、今後、著しい発展が予想され、適切な沖縄の振興を図っていくことは最重要な政治課題であることは言うまでもありません。
 沖縄振興法が本年度末に期限を迎え、新たな振興法及び振興計画の策定を急ぐ必要があります。
 我々は、一昨年、中間報告を示し、その中で、新たな振興計画のあり方や基地跡地利用について明記しております。低下の一途を辿っている政治への信頼を取り戻す観点からも、早期の策定が急がれますが、新たな沖縄振興策について政府はどのような検討をしているのでしょうか。
 特に、自治体の財政基盤と「自立した沖縄」を実現するため一括交付金について総理の見解を問います。
 一方、沖縄県における駐留軍用地の返還に伴う特別措置法(軍転法)も期限を迎えますが、我々には、議員立法の用意があります。「跡地の有効かつ適切な利用」「国の主体的責任」「返還を受けた所有者の生活の安定」の理念を明確にしておりますが、政府では新たな軍転法についてどのような検討をしているのか、総理の答弁を求めます。

 基地問題を巡る混乱をどう収拾するのか。とくに一連の防衛大臣の発言は県民感情を悪化させております。野田総理の基地問題についての見解を問います。


(原子力発電事故関係について)

 最近になって原子力災害対策本部の閣僚による会議の議事録が、昨年三月十二日の第一回を含め二十一回分もの、議論の中身を記した議事録は作成されていなかったことが報道され、大変びっくりしている。
 事実の有無及び今後の公表について総理の答弁を求めます。
 福島原子力発電所周辺についてはホースによる冷却水の循環を行っていますが、安全の確保、火災防止等の具体策が疎かであると聞いております。
 また、区域を三つに分けて居住制限、帰還困難、解除準備の区域を設けるとのことですが、指定のみでは解決になりません。地域再生策、生活支援策を提示すべきです。政府の対応について細野大臣の答弁を求めます。
 建設後四十年超の炉の廃炉問題につき、政府・民主党内にも異論があり、まとまらないようであります。原子炉の安全性は技術的な問題であるので、政治的にではなく技術的に判断すべきであります。
 二十三日、政府は原発立地自治体への説明会を開き、三十キロ圏の地域防災計画を義務付ける方針を示しました。速やかに堤防や避難道路等の防災体制を整備しなければ、政府の考えているストレステストを経ての再稼働に支障があると思われますが、細野大臣の基本的考え方を問います。

 除染についてお聞きします。
 昨年の臨時国会で成立した放射性物質環境汚染対処特措法が本年一月一日から全面施行されており、ようやく体制が整備されたと思っております。
 しかし、政府は震災発生から十ヶ月余の間、一体何をやっていたのか疑問を呈さざるを得ません。その間も放射性物質は拡散し、原発から遠く離れた地域で「ホットスポット」が発生するなど、政府の対応の遅れは取り返しのつかない状況を招いたのであります。
 そこで、ロードマップにおいて仮置き場に三年程度保管し、その後中間貯蔵施設に搬入するとし、さらに、中間貯蔵施設の建設場所を二十四年度中に選定するとありますが、一年程度で選定は可能なのか。どのようなプロセスで選定するのか。さらに、除染対象地域の面積と費用について、細野大臣の答弁を求めます。
 一方、現在でも九万人もの人が故郷を追われ、家族とも散り散りになった方々が全国各地に避難をしておられます。
 その方々の生活の安定はいつ来るのか。政治が道を示していかなくてはなりません。
 特に、当面の生活再建に必要な賠償についても、我々が主導して成立した仮払法がつなぎの役割を果たしており、現在、賠償支援機構法の発足により賠償がスタートしておりますが、具体的な賠償の対象については、未だに決められておらず、賠償が滞り、生活に支障を来す懸念もあります。いつ頃確定するのでしょうか。
 また、避難者が故郷に戻る状況にはいつ頃なるのか。総理の答弁を求めます。


(領土問題について)

 近隣諸国と領土をめぐり種々の問題が生じておりますが、外交上の弱さの影響であります。北方領土の早期返還、竹島問題、尖閣諸島をはじめ、諸問題に適切に対応するため、領土の日を設け、北方対策本部を拡充して「領土問題対策本部」を設置し、担当大臣を置くべきであります。この点につき、総理の答弁を求めます。

 特に、竹島については日韓首脳会談等の場で明確な議論をすべきである。
 野田総理は先般の十二月十八日の日韓首脳会談でこの問題を明確に提起したのか。また、竹島でのコンサート、ファッションショーの開催、大規模埠頭、ヘリポート、宿泊施設の建設について、抗議・申し入れをしているのか。弱腰外交に終始しているのではないか。
 報道によれば一昨日の外交演説に対し、韓国側が抗議したとのことであるが、事実はどうなのか。
 以上の点につき、総理の答弁を求めます。


(選挙制度について)

 昨年三月の最高裁判決において衆議院の選挙区別一票の格差について、違憲判決が出されました。わが党は昨年五月の党・政治制度改革実行本部総会において選挙区格差を二倍未満とする「0増5減」案を各党に提示することとし、各党協議会に提示してきました。民主党も曲折を経て同じ案に到達したことは、大きな前進であります。 過去五十年もの間、一度たりとも最大格差が二倍未満になったことはありません。一日も早く実現すべきであり、国会の責任で有ります。
 他方、比例定数について、わが党は三十議席減としつつも、小選挙区制度が議席の多い二つの政党にとって有利であるとの認識の下、二党以外の政党に不利にならないような案を提示しております。
 民主党は単純に百八十の比例定数を百議席に減らすというマニフェスト通りの案を決定している。この案は各党の比例当選議席を約半分(厳密には九分の五/五十五%)に減らすものであり、得票率の低い政党を不当に圧迫し、民主主義の原則に違反すると言わざるを得ません。

 多くの政党は、今小選挙区の格差是正法を先行通過させればそのあとで比例減を強行されるのではないかとの不信を抱いてこれを拒んでおり、このままでは違憲状態を解消することはできません。

 各党協議を至急さらに進めることにより民主主義の精神に則り各党が合意し得るよう努力し、必ず早期に法改正を実現することが国会の責務であります。このような柔軟な対応により、定数の削減と格差是正を実現することについて、野田総理の答弁を求めます。

(結びに)

 政権交代から早二年半、民主党政権は誤った前提に立ったマニフェストの実行不能状態に陥り、社会保障改革の具体的実施時期も明示できず、問題解決を逃げ水の如く先送りしています。これは日本国民の大きな不幸であります。

 早期増税のみを実現して議場にいる多くの万骨を枯らせ、路頭に迷わせるのではなく、選挙という禊を行って民主党が生み出した数々の新しいムダを整理することが、政治の常道であります。

 種々の仕分けや無駄の削減をすれば四年間増税は不要であると公約した政権が、国民の信も問わずに増税を強硬することは多くの人々が許さないのは当然であります。

 消費税の増税につき自民・民主両党が公約に掲げて選挙を行い、信を得た政党が国会での成立を図る。これが民主主義の基本であります。どうせ増税するのであれば同じことではないかと指摘する人がありますが、最初に二〇〇九年の野田演説で引用したように「書いてないことはやらない」「書いてないことを平気でやるのはおかしい」「それはマニフェストを語る資格がない」というのが民主主義であり、今の民主党の増税案は「民主主義の基本にもとる」ということをあらためて申し上げ、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。(終わり)

shige_tamura at 11:45│Comments(0)TrackBack(0)clip!自由民主党 

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