2011年10月28日

河野洋平氏ととデザイナー 森 英恵氏の対談(下)

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 語る 対談(下)

 元総裁 河野洋平 デザイナー 森 英恵


 日本人のルーツを持ち世界で活躍を

 前回、日本が持つ一番の力は文化の力だと説いた河野洋平元総裁と「雅(みやび)やか」こそ、日本を理解してもらうテーマだと語った日本を代表するファッションデザイナーの森英恵さん。日本と日本人に造詣の深いお二人が、「手でものを作る」ことの大切さで共鳴。これからの日本人について語り合った。

 日本人が得意な「手でものを作る」ことをどこかに置き忘れている(河野)


河野洋平元総裁) 森さんは、「雅やか」という日本文化の神髄の一つを自らの努力で見いだしたわけですが、日本人はいったい何が得意で、何ができるのかを考えることも大事なことです。

 私は、「手でものを作る」ということが、日本文化の中で非常に大事な位置を占めていると思うのです。ところが、最近だんだん日本人が手でものを作らなくなってきています。本来ならいちばん得意な分野なのに、その大事なものをどこかに置き忘れています。昔ながらの職人気質のお年寄りは本当に手作りでいいものを作っているのだけれども、それを引き継いでいく後継者が不足しています。

森英恵さん) そのため、長い歴史の中で培われた技術がどんどん退化しています。

河野) 個人的なことで申し訳ないけど、わが家に風呂場で使う手桶(ておけ)があります。それは父の河野一郎が生きているときから50年も使っている古い桶なのですが、妙に愛着があって捨てられないでいました。
 ところが、タガが外れてバラバラに壊れてしまったのです。とても素人では修理できないので、東京都内の桶屋さんに修理を頼んでみましたが、「無理です」と断られました。それで、これを作った京都の桶屋さんを何とか見つけ出して修理してもらったのですが、そのとき、桶屋の主人は「河野さん、大事に使ってください。あと50年は使えますから」と言うのです。合計で100年使えるということですよ。

森) 素晴らしいことですよね。

河野) だけど、その桶を一から作ることができる人はもういません。製品もさることながら、そういう技術、そしてその技術を使ってものを作る人を育てていかなければいけませんね。


 フランス政府は外国の賓客を招待してファッションを世界に広めています(森)

森) 技術の退化は、日本だけではなく世界的傾向です。面倒なことをやりたがらなくなりました。ヨーロッパも同じです。

 私がはじめてパリでオートクチュールのスタジオを開いたころ、ミシンを使うと軽蔑されるような雰囲気がありました。だから、アトリエには、ミシンがあってもめったに使いませんでした。みんな手で作業をしていました。でも、今は機械やコンピューターにずいぶんと頼っています。残念なことです。

 ところで、フランスでは、政府がオートクチュールの組合を支援すると同時に、外国からの賓客をオートクチュール・コレクションに招くのです。ある種の貿易というわけではないですが、結果として、フランスのファッションが世界に広まっていくのですから、かなり巧妙なアイデアですよね。

河野) 日本も最近は、日本文化を発信しようと努力をしています。例えばアニメは外国で相当の人気を博しています。でも、もう少しうまく広めていくための努力や知恵が必要だと思うのです。さらに政府が援助すれば、アニメはもっと世界に広がるはずです。
 韓国は国策として自国のソフト文化を海外にどんどんと売っていくという戦略がある。日本で韓国ドラマや韓国の歌がヒットするのはそのような戦略があるからです。

 国がもっと力を入れて文化政策を推進していく必要があります。今は、世界遺産の指定をもらおうと一生懸命努力しますが、世界遺産に指定された後、それを外国の人たちに知らせて、理解させるという努力が足りません。

森) 最近思うことは、携帯電話の飛躍的進歩と普及の拡大が一つの例ですが、こういう先端技術やコンピューター事業などが人間社会で活躍しすぎているということです。あまりにも大衆化し、それに依存しすぎて、人間がコンピューターを使うのではなくて、そのうちコンピューターに使われるようになるのではないかと心配しています(笑)。

河野) 3月に起きた東日本大震災は、いろいろなことを考え直す一つのきっかけになるような気がします。人間と自然の関係を考えたとき、木を切り倒し土地を平らにして、その上に工場を建て、人々も財政も豊かになることがいいことだという考え方があります。それも一つの生き方です。

 しかし、広い原野にどんな花を咲かそうかとか、どんな作物を作るかを考えてみんなで汗を流して生きていくという考え方もあります。今は、四季折々の自然の中でどういう生き方をすることが本当に幸せなのかを考え直していく時なのかもしれません。


 なでしこジャパンに日本魂、大和なでしこを見てとった(河野、森)

森) 国境はすごい勢いで低くなり、地球的な規模で生きていく時代が到来しようとしています。そういう時代だからこそ、私は若い人たちに「日本人としての根っこ、爛襦璽牒瓩鬚靴辰り持っていないと世界でばかにされる」とよく言います。それで、できるだけ若いうちから英語などを勉強して、表現できるようにしておかなければならないと思います。

 ルーツというか日本の歴史、文化は独特で、本当に世界の人たちから尊敬を集めることができると思います。私は自分の経験からそのことを確信しています。今、アニメが世界でウケているというのは、そういう歴史や文化がベースにあるからです。

河野) まったくそのとおりだと思います。ルーツをしっかり持ち、自信を持って海外に出ていって、そのかわり相手の国、文化、その国の人に対する尊敬の念も忘れてはいけない。そういうことはとても大事なことだと思います。

森) 今、サッカーでは、なでしこジャパンが活躍していますが、みんな素朴でとってもきれいですね。私は六本木のスタジオで仕事をしているのですが、外へ出ると国籍が全然わからない、女性か男性かもわかんない、それから年齢も。そういう格好で六本木の街を歩いている人が多いのですが、なでしこジャパンを見て、あそこに日本があったという感じがしましたね(笑)。

河野) なるほど、なでしこジャパンに日本魂、そして大和なでしこを見てとったということですか。

森) そうです。実力もあるし、とっても素朴でいいじゃないですか。みんな礼儀正しいし、にこやかだし、健康で。女もちょっと変わりはじめていますが、変わりすぎないほうがいいと思います。だんだん国境が低くなるにしたがって、まっすぐな黒髪の女性が見られなくなりました。でも、よけいなことかもしれないけれども、日本の女らしさって、独特のエレガンスを持っていて、外国でも尊敬されているのですよ。もっと大事にしないといけません。
(コーディネーター近藤三津枝・前党新聞出版局長)
『自由民主』より

shige_tamura at 12:36│Comments(0)TrackBack(0)clip!自由民主党 

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