2011年07月25日

「民主党政権の問題点。自民党だったらこうする」講演録(田村重信・その2)

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 この講演は平成23年2月27日、自由民主党千葉県横芝町支部総会で行ったものです。


【失われた20年について】

 そして、今の日本というのはどう考えたらいいのか。
 失われた20年と言われるが、「経済が悪いな、なかなか経済が成長しないな」と皆さんそう感じていると思いますが、これは成熟経済なんですね。

 日本は戦争に負けてキャッチアップするために何もないわけですから、まず家をつくる、家の中にはテレビが入る、冷蔵庫が入る、洗濯機が入る。
 そういう時代はどんどん経済が成長しますよ。
 われわれ人間で言えば、子どもから大人へと成長するわけですが、その途中というのは大きく子どもは育ちますが、大人になってしまったらなかなか大きくならないですよね。
 逆に大きくなると糖尿病になってまずくなるというようなこともあります。

 実は資本主義社会が抱えている矛盾というか大きな問題というのは、経済が成長して成熟経済になるとどうしても生産施設が過剰になってモノが余って来るんです。
 それを需給ギャップというわけですね。
 だから、需給ギャップを埋めるために、国は財政を投資して、民間が買わないなら国が投資してどんどん買い上げるということをするわけです。

 ただなかなかうまくいかなかったですね。
 というのは、需給ギャップというのは、構造的に問題があるということを認めなくてはいけないんですね。
 だから、需給ギャップというのは高度経済成長の時には問題がないわけですが、成熟社会になるとどうしてもその問題がでてくるんだと。
 それをどう処理するか、財政でやったらそれは借金として残る。
 そこのところは非常に難しい局面に来ているということです。


【GDP3位について】

 そして、GDPが世界第2位だったのがついに中国に抜かれて第3位になりました。
 でも、これは驚くことではないんですよ。
 中国は日本の10倍以上の人口がいるんです。だから、中国政府の人と話しても、「いやぁ、田村さんね中国は日本の10倍以上の人がいるんですよ」と言うわけです。一人当たりの経済の豊かさ、GDPは10分の1ですよ。
 だから、中国はまだどんどん経済発展する余地があるんですよ。
 将来は中国の経済力はアメリカを抜くだろうと言われていますが、当然の事だと思います。
 なんでそうなったかというと、冷戦が終わったこととものすごく大きな関係があるんです。


【米国の占領政策から朝鮮特需について】

 日本は戦争に負けてから経済的にがんばってきましたが、アメリカの占領政策は日本を軍事的にも経済的にも大きくさせないというものだったんです。
 なんせ、日本はアメリカの本土を攻撃しましたから、ハワイの真珠湾を。大変な戦争をしましたから。
 それで、日本を二度と立ち上がれないような政策をアメリカはとったんですが、ソ連との冷戦が大きくなって、その結果どういうことが起きたかというと朝鮮戦争ですね。朝鮮戦争が起きますと、アメリカは朝鮮に出ていく、そうするといろんな物資は日本から調達したほうがいい。
 それで朝鮮特需ということで、経済がうまくいくようになったんです。

 それで、アメリカは対日本政策を大きく変えて、日本が経済的に成長することはアメリカの国益にもなると判断したんですね。

 軍事的には、もともと軍隊の持てない憲法ということで出発しましたが、朝鮮戦争を契機に、アメリカが日本を全部守るということで駐留していたのが、朝鮮に行ってしまいますから、どうやって日本を守るのかということになった。
 それで、警察予備隊をつくってくれという事になり、警察予備隊ができ、保安隊ができ、それで自衛隊ができたんです。
 これは憲法を改正しないで自衛隊になったんです。


【同じ敗戦国としてのドイツの事例】

 同じ戦争に負けたドイツという国があります。ドイツも同じように朝鮮戦争が契機となりました。ヨーロッパでは、NATOとワルシャワ条約機構がありとても緊張していました。
 ドイツも軍隊を持つかどうかの議論になりましたが、ドイツはフランスと和解をしまして、ドイツは軍隊を持つと、しかしそれは西側を守る為の軍隊だと。NATOを守る軍隊であり、ワルシャワ条約機構と対峙するための軍隊だということで、猛烈に国内で議論して、憲法を改正して、ドイツは軍隊をもったのです。
 そのドイツと日本の一番の違いというのは最後にお話します。


【冷戦崩壊から湾岸戦争(自衛隊に求められる役割の変遷)】

 そして1980年代には、アメリカのレーガン大統領はソ連を悪の帝国だと言って、軍事費を拡大しました。
 それに対して、ソ連は社会主義経済ですから、経済が持たなくなって、パンクしたんですね。そしてその後どうなるかと言うと、1989年米ソ首脳会談で冷戦が終わるんです。そして、1991年になると湾岸戦争が起きます。そして、ソ連という国はなくなり、ロシアになります。ソ連邦という大きな国がベラルーシとかウクライナとかいろんな国に分かれて、小さくなります、それでも大きな国ですが。

 そのころ日本は何を言われたかといいますと、湾岸戦争時には憲法の制約から協力はできませんから、自衛隊が海外に出て何かやるということはあまりできませんから、それで、国際貢献という言葉がはやりましたね。
 国際貢献というのは人的貢献なんです。
 人的貢献というのは、戦争が終わった後に行う貢献ですから、それはすべて軍事貢献なんですよ。
 だって戦争が終わる、あるいはまたひょっとしたら何か起こりそうだとなったら、軍人さんが行かないで、一般の人が行くわけにいかないでしょう。そういう意味では、国際貢献というのは軍事貢献なんです。
 だからそれができないから、日本はたくさんお金を出した。
 出したけれども、批判をされた。

 それで、日本は湾岸戦争の時に、苦肉の策として、湾岸戦争が終わってから掃海艇を出したんです。そしてその後、一生懸命がんばってPKO法をつくったんですね。

 そして、カンボジアにPKO隊員を派遣して、少しずつ日本が国際的に評価されるようになってきたという背景があります。


【冷戦崩壊後の世界経済の変化−軍事から経済へのシフトチェンジ】

 そういう意味では、冷戦の時代というのは日本は楽だったんですよ。
 1980年代のころ、日本の銀行は世界トップ10の中の相当上に位置付けていましたから。アメリカのいろんな会社、例えば映画会社を買うとか、ロックフェラーセンターを買うとか、そういう事があったんです。
 それが、なんでダメになったかというと冷戦が終わって、世界各国は国の安全の為に安全保障を一生懸命やってきたんですが、その問題が割と楽になると、今度はどうしたかというと、経済に対してみんな目が向くようになったんです。

 だから湾岸戦争で勝ったアメリカのブッシュ大統領は、当然大統領選挙で勝てるはずなのに、クリントンさんという人に負けてしまったんです。クリントンさんは有力候補じゃなかったんですよ。だって出ても負けるだろうからということで、民主党の有力な人は誰も手を上げない中、クリントンさんが手を挙げた。
 結局アメリカは、経済、雇用がこれからは重要だということで、チェンジしたんですね。それで、クリントン政権になったんですね。

 アメリカはどうしたかというと、ヨーロッパがもう心配なくなりましたから、軍隊をどんどん引き揚げ、軍事費予算を削減して、余った予算を経済とか教育にどんどん入れたんです。
 今まで、秘密だと言われてきた、インターネットや情報衛星、もうソ連が敵じゃないという事から、民間に開放したんですよ。それがIT革命を引き起こしたんです。

 インターネットというものは、軍事技術から出てきたものなんですね。
 だから、冷戦が終わったという事で、インターネットの技術を民間に開放して、IT会社の社長に軍人さんがついたり、技術者に軍人さんがなったりしたんですね。


【冷戦崩壊後の米国の対日経済政策】

 アメリカはソ連を最大の敵として見ていたんですが、今度は経済が重要になりますから、日本を敵と見て、CIAはどうやってアメリカが有利になるかという戦略をつくるようになってきたんです。
 だから、今までは経済というトラック競争に日本という有力選手がいて、後はそんな有力選手はいなかったんですよ。
 冷戦が終わることにより、アメリカはじめいろんな国が経済というトラック競争に突入してきたんですよ。
 だから日本は護送船団方式のようなトレーニング方法では負ける時代に入ったんですよ。そして、安い労働力がどんどん入る時代になってきたんです。
 そうすると日本のやり方というのは、だんだんまずくなってきたんです。それがずっと続いてるのがまさに、失われた20年なんです。

 だから、冷戦が終わらなかったらまだ大丈夫だったんですよ、日本は。
 ところが冷戦が終わりましたから、多くの国は経済を一生懸命やりだした。
 そして安い労働力が東側から西側に入ってきた。

 あるいは、中国でいえば、小平さんが1990年代初頭から改革・開放路線をどんどんヒートアップさせました。中国では、政治が安定しましたから、経済がよくなってきたんです。そして、今の中国になってきた。


【日本における、「見えざる革命」−少子化、高齢化】

 今ピーター・ドラッカーさんという方がマネージメント、経営学に秀でた方で非常に売れていますが、ピーター・ドラッカーさんが30年以上前に書いた、「見えざる革命」という本を読んで、当時、衝撃を受けました。

 それは何かというと、高度経済成長の時にヨーロッパの人はお年寄りが多く、生産に従事する人は比較的少ないので、その分ヨーロッパは大変だと。
 一方、日本はよく働く人が多くて、お年寄りが少ないから今はいいだろうと。ところが、日本はこれからものすごく大変になると。急激に団塊の世代が年寄りになって、生産に従事する人がうんと少なくなると大変な事が起こるよと。
 これは、ロシア革命よりすごい革命が起こると。
 それを称して「見えざる革命」と言ったんです。
 それが今日本に起こっている急激な高齢化と少子化なんです。
 だから、そこが大変なもんですから、非常に難しい問題となっているんです。


【リーマンショック後の日本経済】

 日本は経済が悪いですから常識的には円安になるはずなんですが、円高でしょ。
 なぜかというと、リーマンショックでアメリカがめちゃくちゃ悪くなったものですから、それで経済をうまくする為には、そして自分の国の雇用を増やす為には、ドルを安くする必要があるのです、ドルを安くして輸出を増やすんです。
 輸出を増やすことで、雇用を増やすんです。

 なんで韓国の経済が良いかと言えば、めちゃくちゃウォン安ですよ。
 だから自動車でも、家電のサムソンでも売れるんです。ウォンが安いからですよ。だから、今TPPの議論をして、関税がどうのこうのという話をしていますけれども、それよりも円高のリスクの方がめちゃくちゃ大きいんですよ。

 例えば、ゴルフやるかたおられるでしょ。練習してうまくなってシングルになったとするでしょ。それで、年を取ったのでハンデを落としてくれよと言っても、周りの人はなかなか落とさせてくれないでしょ。アメリカはそういう理由ですよ。
 ヨーロッパはギリシャが破綻したからギリシャを助けないといけない、ポルトガルも危ない、スペインも危ない。俺達は日本と違ってシングルプレーヤーではないから、今まで通りハンデは10代でいいよということになるもんですから、なかなか日本のハンデ高、つまり円高がおさまらないんですよ。

 TPPって関税の問題ですけども、関税よりも円高の問題がでかいわけですよ。
 ゴルフで言えばですね、いやぁ日本もTPPに入って、関税下げてよと、そうしたらゴルフする時、ティグランドのバックティから打ってよという話なんですよ。
 例えば、TPPに入って10m後ろからゴルフしたってそりゃあハンデの方が大きいでしょ。ハンデが5、6違ったらどうなりますか。
 そういうことなんですよ。今、そういう状況が日本に来てるんですよ。

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