2010年10月07日

自民党小坂憲次議員の参議院代表質問(その1)

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 今日の午前中に行われた自民党参院幹事長・小坂憲次議員の参議院代表質問をお届けします。(全文)

 私は、自由民主党を代表し、菅内閣総理大臣の所信表明演説に対し、質問をいたします。
 質問に先立ち、この度二〇一〇年のノーベル化学賞の受賞が決定した北海道大學の鈴木章名誉教授、米パデュー大学の根岸英一教授に対し心よりお祝い申し上げます。

「暮らしのための政治を」「国民の生活が第一」という公約を掲げて民主党が総選挙に勝利し、政権を奪取してから一年余りが過ぎました。もはや、「政権交代後間もないから」とか「初心者だから見守って」などという言い訳が通用する時期は完全に終わりました。

 一年前、国民の皆さんが民主党に寄せていた期待は見事に裏切られました。国民は政権に失望し、今夏の参議院選挙では、我が自由民主党が改選第一党として勝利しました。民主党のみなさんがかつてよく言っていた直近の民意は、自民党に寄せられたのです。

 国民の失望の原因は大きく三つあります。
 第一に、政権交代がバラ色の世の中をもたらすかの様に国民を誤解させ、これを行えば、強い経済が実現し、「国民の生活」が守られるのだと美辞麗句で飾られた政権公約の「マニフェスト」が、一向に守られていないことであります。
 「天下り根絶」といいながら、政権が発足するや、日本郵政の社長に大物と言われる旧大蔵省OBを就任させ、高速道路無料化やガソリン税引き下げも約束を裏切り、十七兆円の無駄を見つけるはずの事業仕分けも結局は一兆円に届きませんでした。
 子ども手当や高校無償化と言った財政に重大なダメージを与えるバラマキ政策をめぐっては、先の民主党代表選挙で、菅・小沢両候補の間で、守るか守らないかが大きな争点となりましたが、これこそ、実現不可能な公約で国民をだました証左ではありませんか。

 国民が失望した第二の理由は、この政権が常に重要な政策でぶれることです。
 この夏の参議院議員選挙に臨み、菅総理は唐突に財源不足を補うための消費税増税を主張されました。ところが、民主党内の反発に遭うや、「まだ先の話」「年収の低い人には還付します」などと発言は後退し、ついに還付対象も年収二百万円と言ったその日の最後には四百万円の人まで低所得者にされてしまうほどブレたのでした。そして、その後の民主党代表選挙では議論を回避されたではないですか。出したり、引っ込めたり、菅総理ご自身の言葉は、大きくぶれています。総理、消費税はどうするのですか。

 国民がこの政権に失望した第三にして最大深刻な原因は、危機管理能力の欠如です。この春、宮崎県で発生した口蹄疫被害が拡大していた最中、現地で対策の指揮を執るべき農水大臣は外遊予定を変更せず、危機意識の薄さを満天下に示しました。我が国の畜産業が被った大きな打撃の責任は、当時の大臣と総理にあることは疑うべくもありません。

 また、先の円高危機の発生局面では総理も関係閣僚も、夏休みだとして拱手傍観し、その後も「事態の推移を見守る」と悠長な対応に終始し、民主党代表選に狂奔するばかりで、本務たる政策を顧みず、我が国企業の経営に深刻な打撃を与えました。
後に述べる中国漁船の領海侵犯・公務執行妨害事件でも、総理の優先事項は代表選での勝利であり、この危機的事態にどう対処するか熟慮された形跡は見て取れません。 そして遺棄化学兵器処理計画で訪中していて拘束された日本人の解放も要求せずに、中国人船長を処分保留のまま釈放するに至っては、この政権には危機管理以前の問題として、我が国の領土と国民を守る気概のないことが明らかになったのです。

 第三に危機にあたっての対処の遅さと誤りによって、我が国経済と国民の生活や、我が国の領土まで危うくしていることについてどうお考えですか?
 領海侵犯事案に今後どのように対処されるおつもりか、自衛隊の最高指揮官としてどのようにお考えですか。
 また、命がけで領海警備に就いている海上保安庁の装備や今後の国内法上の手当てについて総理としてのお考えも伺います。

 この夏の参議院選挙の結果、自公政権時とは攻守所を代え、参議院で野党多数のいわゆる「ねじれ国会」となりました。
 先の百七十四通常国会において、民主党は会期中の首相交代に際しては衆参両院の予算委員会を開き新内閣の基本姿勢を論議するという、院の慣例に従わずに予算委の開会を拒否し、自らが提案した党首討論もこれを撤回し、わが党が提出した首相問責決議案の採決も拒み、会期末に本会議を開かないまま国会を閉じる、という前代未聞の強権的な国会運営をされました。

 これによって、総理のおっしゃる「クリーンな政治」とはまったく相反する事態が招来されました。すなわち、鳩山由紀夫前総理や小沢一郎元代表、さらには当時の現職閣僚をめぐる「政治とカネ」の問題にフタをし、国民の率直な疑問に何ら答えることなく、議会での自由な言論を封じ込めたのであります。政府提出法案の成立率が戦後最低の五五.六%にとどまるという、つまり政策実現能力がここまで低いことを露呈しつつも、参院選挙に有利か不利かという党利党略、私利私略に基づく選択をされたのであります。

 まず、先の通常国会における国会運営を、率直に謝罪されるべきです。総理の見解を伺います。

 我が国の喫緊の課題は経済、景気の立て直しであり、そのための補正予算は今国会において成立させなければならない最重要案件であります。我が党としてもかつて政権運営をした経験を有する責任野党として、国民生活を無視して反対の為の反対で、補正予算の成立を阻止するつもりはありませんし、協力すべきは協力します。

 有言実行内閣としてどのような国家観のもとに野党の協力を求め、この状況をどう打破して、補正予算や関連法案を成立させるのか、どのように考えているのか改めてお伺いします。

 菅総理は、所信表明演説において、議員定数の削減に言及し、民主党の公約にも、衆参定数の削減が盛り込まれております。
 参議院議員の定数削減に、具体的にどのように取り組まれるのか、民主党党首でもある菅総理に伺います。

 参議院の定数是正は、一票の格差や都道府県代表の在り方など、憲法議論に踏み込む必要が出てくる可能性があります。本来であれば、憲法審査会において、議題とすべきでありますが、同審査会の設置に必要な規程の制定を、長期間にわたって先送りしてきたのは、民主党であります。民主党は、改憲派から頑迷固陋な護憲派までが同居する寄せ集め集団であることから、こうした決定ができないのではないですか。しかし憲法審査会が設置できない現状は違法状態です。憲法改正に反対するグループが党内にいるからと言って、国会に議論をする場まで設置させないというのはあまりにも横暴です。

 早急に憲法審査会規定を整備するなどして、憲法審査会を始動させるべきであると考えますが、民主党代表として、どうリーダーシップを発揮されるのか、お考えを伺います。

 昨年発足当初の鳩山政権は自民党政権時代の政権運営体制を否定することを、自らの基本方針としていました。事務次官会議を廃止して、国家戦略室・行政刷新会議を設け、大臣・副大臣・政務三役が各省における意思決定を政治主導すると宣言したのです。

 ところが、菅総理は就任後の記者会見で、「官僚を排除して政治家だけで決定すればいいということでは全くない」と述べられました。自公政権時代は経済財政諮問会議が司令塔となりましたが、これを廃止してより強力な官邸主導の実現を国民に約束されたのではなかったのですか。

 来年度予算の概算要求基準をめぐり財務省が「政策経費の一割程度を各省が一律削減」と差配する有様は民主党が否定して来た、財務省主導のシーリングそのものではありませんか。いや、防衛費等真に必要なものまでシーリング対象としたという点で、あなた方が非難してきた自民党の予算編成よりも硬直的で、画一的な手法であると言わざるを得ません。

 菅総理、政治主導の旗は降ろすのですか。政治主導確立法案は諦めますか。お考えを伺います。


 「政権交代すれば、なんぼでも財源は出てくる」。
 昨年の総選挙で掲げたマニフェストの完全実施を宣言したのは代表選挙を争った小沢一郎氏の発言です。

 特別会計を含め「二〇七兆円の国家予算を全面的に組み換えれば」、マニフェスト実現の裏付けとなる初年度七兆円以上の追加財源が捻出できるというものでした。

 目玉政策の一つに子ども手当がありますが、今年度予算では十五歳以下の子ども一人当たり月一万三千円の支給が開始されました。さて来年度はどうされますか。今年度の支給は一年限りの時限立法によるものであり、存続するには新たな立法措置が必要です。また、マニフェスト通りであれば、財源は地方負担をやめ、国が全額負担することになります。

 さらには手当支給に対応して、昨年末の税制改正で年少扶養控除の段階的な廃止を決定しています。この先行決定で単年度立法という見切り発車の制度設計に矛盾が生じます。実際三歳未満の子どもを抱える世帯では、逆に負担が増えるという試算が出ています。このような矛盾を抱えたままマニフェスト実現を主張されますか。

 巨額の税金を投入しながら、効果より負の側面が目立つ農家の戸別所得補償や高速道路料金の無料化も問題です。戸別所得補償は本年度の米に加え、来年度は麦や大豆など畑作が加わって、予算は一兆円規模に膨れ上がります。この政策が原因で現在、米価が大幅に下落し、土地改良予算が大幅に削減された結果、農業基盤の荒廃が進み災害発生すら危惧されていますが、これらをどうするお考えですか。お答えください。

 高速道路の無料化公約は社会実験という名目で批判をかわそうとしていますが、完全実施の財源をどうするつもりですか。総理のご所見を伺います。

 さて、総理はまた、いわゆる「政治主導」と全く異なる考え方を、所信表明において示しておられます。たとえば、その冒頭において、我が国が取り組むべき課題の一つに「国民全体で取り組む『主体的な外交の展開』」を挙げ、世界の平和と安定を「国民一人ひとりが自分の問題として捉える」べきだと主張されました。
 本来、外交こそ、専門家の経験と知恵を総動員し、最後は総理が責任を負わなければならない問題であります。これを「国民全体で」というのは、決して民主主義の本旨に沿ったものではなく、責任を国民に丸投げしたものとしか思われません。沖縄県民の理解が得られないから、米軍普天間基地の移設は進まない、検察が判断したから、わが国領海で不法操業し、公務執行妨害で逮捕した中国漁船の船長を釈放した――あなたはこうおっしゃりたいのでしょうか。

 外交に関する、ある政治家の発言を紹介いたしましょう。「日本外交はよく『戦略がない』と批判されますが、私の見るところ今の外交は『かわし外交』と呼ぶべきです。『かわし外交』とは、この国をいかに導くか、相手国といかに付き合うか、という外交戦略を欠き、相手国の圧力をかわすことにエネルギーの大半を費やす外交のことです。
 しかし、外交戦略を欠く故に『かわし外交』は『その場しのぎ外交』となり、結局相手にズルズル押されて終わる宿命にあります」。これは一九九八年の第百四十四国会において、他ならぬあなたが、当時の小渕恵三総理に対して行った質問であります。

 日本外交がまさに八方ふさがりの様相を呈している今日、まさにこのことを菅総理にただしたいと思います。今回の尖閣諸島に関わる中国漁船のわが国領海侵犯と逮捕、釈放にいたる一連の経緯は、まさに総理のいう「かわし外交」であり、「その場しのぎ外交」にほかならないと思うのですが、総理は領土問題に関していかなる戦略をもち、対中外交においてどんな戦略をお持ちなのか、お答え下さい。

 この問題で、菅総理に代わり、主導的な役割を果たしたといわれる仙谷官房長官にもお聞きします。あなたはこの事件で「十四人と船がお帰りになれば、違った状況が開けるのではないか、と思っていた」「司法過程についての理解が異なることを、もっとわれわれは習熟すべきだった」と、率直にご自身の判断違いを認めておられます。

 しかし、わが国の領海を侵犯し、海上保安庁の正当な公務の執行を妨害しながら、なお、自らの非は認めず、さらにわが国の譲歩を迫る中国に対し、日本政府の「見込み違い」を告白するのは、誤ったメッセージを与えることになるのではないですか。今後、彼我の制度の違いを習熟すれば、尖閣諸島でいかなる違法行為があっても、逮捕とか、わが国の法の執行はない、と相手側が判断してしまう危険はないでしょうか。

 中国漁船の船長の釈放に際し、那覇地検の次席検事は「我が国国民への影響や今後の日中関係を考慮すると、これ以上身柄を拘束して捜査を続けることは相当ではないと判断した」と、その理由を説明しました。「法と証拠」にのみ基づいて事案を判断すべき検察が、「日中関係を考慮」するのは、検察の独善か、あるいは政府による事実上の指揮権発動だと思いますが、総理、法務大臣及び官房長官の見解をおたずねします。

 この問題に関連し、菅総理は、我が国海上保安庁の巡視船に体当たりする模様を捉えたビデオは「見ていない」と、衆院予算委員会で答弁されております。危機対応の責任者としては、無責任極まりない発言であります。杞憂とは存じますが、よもや、まだ「見ていない」とおっしゃることはないことを、確認させていただきたいと存じます。

 政府与党は今次国会の開会を十月一日に決め、所信表明演説と対する代表質問の日程を与野党で合意したのにも関わらず、総理のアジア欧州会議(ASEM)首脳会議への出席を理由に代表質問の日程を先送りしました。

 この会議への出席は、菅総理が中国漁船衝突事件について中国首脳と協議すること、また、日本の立場を各国首脳に説明することと理解し、我々野党も納得して日程変更を受け入れたのであります。

 立ち話の成果はありましたか。温首相とは、会場廊下の椅子に座って会談したと伝えられています。突如の立ち話に、日本側の中国語通訳がいなかったため、英語を介しての通訳だったと聞きます。
 それで二十五分の立ち話と言うことは、実質的には十分以下の短時間の会談と言うことになります。それで十分な日本の国益の主張ができたのでしょうか?また、立ち話の際に温家宝首相に対し、いまだに拘束されたままのフジタの社員一名の解放を直接要求されたのでしょうか?昨日の総裁、同僚の質問にははぐらかし答弁に終始されましたが、直接要求したのか?イエスかノーかで明確にお答えください。ご本人の不安やご家族のご心配を考えるとき、国民の生命を守るべき首相としての役割をどのように認識されているのか? 率直にお答えください。

 領土問題の存在しない中国とでさえ、今回のような事件が起こるのです。我が国にとって長年の懸案であるロシアとの間に横たわる北方領土問題が、一段と困難になっているのは、まさに民主党政権の「不作為の罪」だと考えます。

 メドべージェフ・ロシア大統領は、今年十一月横浜でのAPEC(アジア太平洋経済協力会議)首脳会議が終了した後、日本から北方領土を訪問する意向を公にしています。わが国を舞台にした多国間外交の場から、初めて北方領土に立とうとするメドベージェフ大統領を、総理はなすすべもなく、粛々とお見送りされるつもりでしょうか。それとも何らかのアクションを取られるおつもりでしょうか?お尋ねいたします。

 私は、今日、外交が八方ふさがりとなっている主因は、何と言っても、日米安保体制の揺らぎからきていると考えます。総理は所信において「日米同盟は、わが国の外交の基軸」だと淡々と述べられました。
 しかし、民主党政権によるこの一年間の対米アプローチは、米側の不信を招くに十分な迷走の連続でありました。沖縄の普天間基地移転問題に象徴される、たびかさなる方針転換。何人もの政治家や有識者が「腹案」と称するものを持ち込み、その実、どれも荒唐無稽で破綻してしまったのが、この一年の経緯です。

 沖縄の地元では早くも辺野古受け入れ拒否が大勢になっています。この中で、「本年五月の日米合意を踏まえて取り組む」ことが、本当にできるとお考えでしょうか。
 普天間基地が一ミリも動かない中で、移転先となるべきグアムの米軍基地建設への資金供与だけは着々と進んでいます。総額一兆円のプロジェクトの六割を、日本側が負担するとされていますが、それが終了するとき、本当に普天間基地の移設も完了する見込みはあるのでしょうか。
 最近、米軍施設以外のインフラ充実のため、追加資金が求められているとも聞きます。詳細をご説明下さい。

 吉田茂首相は「後世に起こるであろう問題の責任は、すべて自分ひとりでとる」として、他の代表の同席を認めず、単身で日米安全保障条約に署名されました。そこで前原外務大臣にお尋ねします。
 吉田外交がそうであったがごとく、あなたは一身を国に捧げ、歴史に対して責任をとる覚悟がありますか。イエスというのであれば、話は前後いたしますが、先の尖閣沖の衝突で、事件後、すみやかに現地を視察し、中国漁船が悪質な妨害をした「十分な証拠がある」とまでおっしゃりながら、その後、船長の釈放を是とするなど、なぜ当初の勇ましい言動と逆の姿勢をとっているのですか? その理由をお聞かせ下さい。(続く)

shige_tamura at 14:58│Comments(1)TrackBack(0)clip!自由民主党 

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この記事へのコメント

1. Posted by 観音寺   2010年10月07日 19:38
小坂先生、いいお声で理路整然と話されていて大変良かったです。
ただ、原稿に目を落とされている時間がやや長めだったのがちょっと惜しかったです。

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