2010年07月26日

日米同盟と日本の安全保障政策

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 写真の本は日本論語研究会から出版した「日本を美しく!続々・人間の品格〜日本論語研究会講演録(内外出版)です。とても良い本です。是非とも読んでいただきたいと思います。

森本本
最近、安全保障ネタを多く書くようになり、各方面からご意見をいただいきました。この辺で、僕の安全保障についての考え方をきちんと表明した方が良いと思いました。
 そこで、最近出版された『漂流する日米同盟』(森本敏監修、海竜社)に僕の論文「日米同盟と日本の安全保障政策」が掲載されていますので、これをブログに何回かに分けてアップします。なお、この本は、良い本ですので、安全保障政策及び日米関係を勉強する方には大いに役立ちます。
 以下、僕の部分を掲載します。


 はじめに

 現在の日本の安全保障政策を考える上で、我が国独自の防衛力の強化は言うまでもありませんが、日米同盟、日米安全保障体制をどう考えるかが極めて重要な要素です。
 冷戦後、日米安保体制にかかる見直し、強化の作業が行われてきましたが、米国側担当者であったジョセフ・ナイ国防次官補から私あてに送られた書簡に、「安全保障とは水や空気のようなものだ。なくなって初めてその有り難みがわかる」との記述がありました。最も印象的なそして今でも大切にしている言葉です。今一度、日本の安全保障について、私たち日本人は、その「水と空気」の大切さを再認識し、それが無条件に供給されるのではなく、我々の不断の努力によって維持できるものであることを、理解しなければならないと思うのです。
 この日米同盟は、アジア・太平洋地域、そして世界の平和と安定の要であります。
 私はそのことを外交・安全保障政策の基本としながら、わが国が、アジア・太平洋地域及び世界の協調と平和・発展に広く、そして強く関与していく、そのような姿を築き上げることが重要であると考えています。


 日本の安全保障

 我が国は、第二次世界大戦の未曾有の惨禍から立ち直り、これまで世界第二位(まもなく中国が二位となる)の経済大国としてその繁栄を謳歌し、半世紀以上にわたる平和と安全を享受してきました。この繁栄を今後も継続していくにはどうしたらいいのか、その視点をもって我が国の安全保障を考える必要があります。
 国際社会が貿易、金融の分野などさまざまな面でグローバルとなり、ますます相互依存関係を深めている中で、我が国自身の外交努力、防衛努力、そして同盟国との協力関係としての日米安保体制や他国との友好関係の構築などを総合的に講じていかねば、我が国の安全は保てません。もう、自分の国さえ良ければいいといった「一国平和主義」の考えは通用しない現実があります。
 日本の食料自給率は約40%であり、また、原油や鉄鉱石などの資源の輸入も100%近くなっています。我が国の必要な原油については、90%以上はインド洋を通じて我が国にもたらされていますので、現在の海外依存度の高さを考えれば、世界の国々との貿易を通じて発展してきた我が国が、今日の豊かさを継続して生存と繁栄を確保し続けるためには、国際社会において平和と協調が維持されていくということが不可欠なわけです。海上自衛隊が近年急増する海賊対策のためにソマリア・アデン湾に派遣されたのも、そうした理由からなのです。
 我が国の外交の分野においては、日米同盟などの二国間の協力関係を強化しつつ、アジア・太平洋地域での地域的協力や国連などへの地球的規模の協力を積極的に進めることによって、紛争・対立の防止や解決、経済の発展、軍備管理・軍縮の促進、相互理解と信頼関係の増進などを図り、自国の安全やアジア・太平洋地域、さらには世界の平和とより安定した安全保障環境の構築に努めていく必要があります。
 また、国内では、やはり国民生活の安定が極めて重要です。侵略を招くような隙を生じさせないよう、経済の繁栄、自分の国を守るという気概の充実を図る教育など、様々な分野で施策を講じていくことによって安全保障基盤の確立を図っていく必要があります。

 一方、国際社会の現実を見れば、非軍事的手段による努力のみでは、必ずしも外部からの実力をもってする侵略を未然に防止することはできないことは明らかであり、無策では万一侵略を受けた場合にこれを排除することはできません。
 こうした点で軍事力(防衛力)は、侵略を排除する国家の意思と能力を表すものとして、侵略を未然に防止し、万一侵略を受けた場合はこれを排除するものであり、その機能は他のいかなる手段によっても代替し得ず、国家主権を最終的に担保する安全保障機能としての意義を有するものなのです。
 このことは、いずれの国でも同様ですが防衛力の適切な整備を進め、その維持・運用を図るとともに、我が国としては日米安保体制を堅持して日米間の効果的な協力体制を構築することなどにより、隙のない防衛体制をとることに努めてきているのです。
 さらに防衛力というのは、最近もハイチの地震に対して陸上自衛隊を送るなどの災害復旧、PKOなどの平和維持活動や人道復興支援活動など、国際的な安全保障環境の改善に役立ち、世界の平和と安定及び我が国の国際的な地位の向上といった観点からも、その役割は非常に重要なものになっています。
 世界の軍事費(SIPRI年鑑・ストックホルム平和研究所)では、2001年は、一位米国、四位日本、七位中国でした。それが2008年は、一位米国、二位中国、七位日本となりました。中国は21年連続で年率10%の軍事を伸ばしています。中国と台湾の軍事バランスについても、98年までは台湾の軍事費が中国よりも多額でしたが、それ以降中国が増額し、2008年には中国が60億ドルを超える一方、台湾は10億ドルほどとなっています。
 もちろん、必ずしも軍事費のみでは、その国の国防力の実態を示すことはできないのですが、軍事費は、額そのものがその国の国防に対する姿勢を示すと言われ、国の安全保障を図る一つのバロメーターとなっていることも確かなのです。
 額面のみならず、例えば、第4世代戦闘機数(米国で言えば、F−15、F−16などの戦闘機で、現在の最新鋭機は第5世代となっている)について見てみれば、2001年は中国90機、台湾340機でしたが、2007年には中国331機、台湾331機、2009年には中国347機、台湾331機となっており、具体的な装備品の質・量についても、中国が台湾との関係で比較優位を得た状況になっています。なお、日本の国防費については米国のアーミテージ・ナイ報告で「国防費の対GDP比で日本は世界一三四位だ」とされています。
 今後はこうした軍事費や装備品の増強を含む国際軍事情勢をよく検討した上で、我が国としての防衛費の増額や自衛隊の装備品の充実、そして陸上自衛隊をはじめとする人員増の必要性などを十分に検討することが必要と考えます。

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この記事へのコメント

1. Posted by ホンドー   2010年07月26日 20:06
当方も軍事評論家長谷川慶太郎氏の「軍事・防衛は大問題」を、偶然いま読んでおりました。

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