2010年07月22日

普天間移設問題、8月末決定を先送り、米国との関係も悪化

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 今朝の読売新聞のトップに「普天間移設 工法8月決定 断念」という記事が掲載された。

 記事は、

 沖縄の米軍普天間飛行場移設問題で、日米両政府は、代替施設の位置や工法を「8月末日」までに決定するとした今年5月の日米合意の実現を事実上断念する方向で調整に入った。
 複数の日米関係筋が21日、明らかにした。16日までの日米協議で双方の隔たりが埋まらなかったことに加え、普天間を結局沖縄県内に移すとした日米合意に対する沖縄の反発が強いためだ。日本側は8月末の時点では、複数案の提示でとどめる方向で対米調整を始めた。米側は菅政権が現実路線をとると見て合意履行に期待していたが、事態は進展せず、日米関係は再び緊張が高まることになりそうだ。
 普天間代替施設の具体的な建設位置や工法の検討について、5月の日米合意は、日米双方の外務、防衛当局の専門家が「(いかなる場合でも2010年8月末日までに)完了させる」と明記している。専門家協議は、6月21日(東京)、7月15、16の両日(ワシントン)の計2回開かれた。
 菅首相は21日、首相官邸で、普天間担当の滝野欣弥官房副長官から2回の協議などについて報告を受けた。」というものだ。


 この件は20日、北澤防衛相が記者会見で、普天間基地移設問題は、代替施設の具体的な位置や工法について日米両政府の最終合意の時期を、11月の知事選以降にずれ込む可能性を示唆していた。


 以下が、北沢防衛大臣の記者会見の普天間移設関連部分。

Q:知事選の時期と最終合意の時期ということで、両睨みだということで、睨みながらと仰っていましたけれども、その意味で知事選の結果を見て、知事選の後に合意ということに受け止めれるのですが、その明確な日にちを・・・。

北沢:そこのところは難しいですね。日米の間では、場所や工法については、協議をしてある程度の合意を得なければいけないということがありますが、しかし、これがコンクリートされたものであって、それを沖縄に持って行って、「どうですか」という話になると、全くの頭越しということになりますので、「こんな方法もあります。こんな工法もあります。こんな場所的な議論もあります。」というような事を協議していく中で、日米の考え方が近似点に達するというようなものを見ながら、一方で沖縄の知事がどなたになるかということで全く変わりますから、現在の知事にこの問題を申し上げても、たぶん、間もなく知事選があるので、県民世論がどうその選挙に現れるかということを考えれば、やはり知事選以降でないと、はっきりしたことは申し上げられませんという話になるのであろうと思います。

Q:今の事をお伺いしていますと、複数の工法なり場所なり位置なりということを胸に持ちながら、というようにも聞こえるのですが、そういう理解でよろしいでしょうか。

北沢:複数に決めたわけではないが、一本化したら結論が出たということになりますから、様々な案を持ち寄る中で、「日米の間ではこの案が1番想いが近いかな。2番目はこれか。」というような感触は得ると思うのですが、一方でこれを沖縄の方へお話しをした時、「いやいや、これは1番ではないでしょう。3番目が比較的理解しやすい。」とか、そういうこともあろうかと思いますので、今、明確に申し上げることはできませんが、強いて言えば、両睨みで行きたいと。沖縄の皆様方の意見は極めて重要だという認識は、従来から変わっておりません。

Q:関連ですが、知事選以降でないとはっきりしたことは申し上げられないとおっしゃられましたが、11月のオバマ大統領の来日の時点では、まだコンクリートされた状態にはなっていないかもしれないと・・・。

北沢:11月まで随分日にちがありますから、その間でまた色々と状況の変化があるかもしれませんが、仰る通り、オバマ大統領との首脳会談でどういう話をするかということも極めて重要でありますので、この点は事務方の協議が進んでいく状況を見れば、米側もかなり日本の、むしろ沖縄の政治情勢を理解していただけると思います。

 
 普天間移設問題は、鳩山政権で迷走し、やっと日米合意したものをまた今度もその約束を守れないというのでは、米国から批判を受けることになる。

 5月の日米合意では、「いかなる場合でも」8月末までに代替施設の位置,配置及び工法に関する専門家による検討を完了させることで合意している。
 米国の日本政府への不信があったからこそ、「いかなる場合でも」という屈辱的な文言がいれられたのだが、米国の懸念通り、8月末までにできないとなれば、日米同盟に与えるダメージは深刻となる。

 今年5月の合意すら守れない同盟関係では危ういことになってしまう。

 また、沖縄県知事選挙を待ってからということに関しては、よく似た状況が以前にもあった。
 それは、名護市長選挙。

 鳩山政権は昨年中に決定しておけば良かった普天間基地の移設先を、名護市長選挙の結果を待つべきだということで、先送りした。
 その結果、辺野古移設反対の名護市長が誕生し、政府の判断がしにくくなった。
 そして、鳩山政権が移設先として選んだのは、名護市の辺野古となった。

 菅政権においても、また同じ過ちを繰り返すのではないか。
 沖縄県知事選で反対派が勝利するとさらに日米合意は守れなくなる。

 民主党は、日米合意の約束を果たせない自らの責任を今度も沖縄の選挙結果に転嫁しようとしているのではないか。

 普天間基地移設などの国家の安全保障政策や日米同盟関係といった問題については、選挙に関係なく、政府の責任として、きちんとした判断・決断をすべきものだ。

 普天間移設問題で、結果的に沖縄との関係を悪化させたのは民主党政権であり、その責任は免れない。

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この記事へのコメント

1. Posted by みるる   2010年07月22日 11:16
小沢一郎推薦の谷亮子実家は○暴ですので
これが足かせになると読んでいるマスコミは多いみたいですね
選挙事務所に父親が来ていたそうですが
週刊誌に「叩き殺す」と言ったみたいです
小沢一郎は谷亮子とも田村家とも付き合いが長いみたいなので実家の職業前歴知っていたはずです
2. Posted by サラリーマン   2010年07月22日 11:19
2 酷い話ですね。鳩山元総理は臨時基地移転担当大臣になって9月まで汗をかき、その後引退するのが大人の対応です。北方領土変換なんて重い仕事は無理です。仮に携わったら反対に北海道全体をロシア領にされてしまうかもしれません。
3. Posted by カピバラ   2010年07月22日 15:21
5 結局なんにもできない民主党。もう、やめればいいのにと思うのは私だけでしょうか?
4. Posted by 城内の復党について   2010年07月23日 18:00
 自民党本部から
「改革を否定する、郵政造反組である、城内の復党は許さない。
 自民党は過去には戻らない、痛みを感じても前進する。
 《改革を志向する》という意味では実は、一般有権者は小泉自体から全くブレていないことは、2010参院選でも示された」
と、すぐにはっきり伝達すべき。


★《顧客》を見失うな
◆『企業の目的と使命を定義する時、出発点は一つしかない。
 顧客である。《顧客は誰か》の問いこそ、個々の企業の使命を定義する上で、最も重要な問いである』
 by ドラッガー「マネジメント」
 これは企業に限らず全てに当てはまる。
 「自民党は、置かれた立場にふさわしく振る舞わなければ、民意は早晩離れる」ということを、ドラッガーのマネジメントは示している。
 谷垣総裁は経済通を自称しているのだから、ドラッガーの言葉を噛み締めて欲しい。


◆城内氏に復党打診 自民県連会長 http://www.shizushin.com/news/pol_eco/shizuoka/20100723000000000014.htm
 なんだかなあ。「自民党終わります宣言」ですか?自虐ですか?
 何のために「空き支部長は公募するように」と、党本部が指示を出したのですか?
【野党】 自民党の大島理森幹事長、すでに選任を終えた衆院選挙区支部長についても、差し替えを検討する考え http://tsushima.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1279747563/
 http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/100721/stt1007211208005-n1.htm
【政治】衆院選、自民が公募「活用」…参院選善戦で方針 18選挙区で13勝5敗と大勝 http://tsushima.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1279551192/
 http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20100719-OYT1T00552.htm
5. Posted by 城内の復党について   2010年07月23日 18:02
 見つめ直せ、己の心を…。「(また城内に負けるんじゃないか、という)恥を見せたくない」欲に染まっていないか。
 城内に勝つのは大変だからと、最初から逃げる県連トップなど要らない。
 城内は国会議員になった今でも、国会で目立った成果を出していない。一方、新しい自民党候補は、自民党が強い野党として国会できちんと仕事をすれば、支持が付いてくる可能性はある。

◆世論の曲解・なぜ自民党は大敗したか(菅原琢著、光文社新書) たむたむの自民党VS民主党 http://tamtam.livedoor.biz/archives/51320636.html
 谷垣自民党は覚えていないのか?郵政造反組お友達が一員になると、自民党の人気ガタ落ちですよ。
 そもそも、安倍総裁が野田さんを含む郵政造反組をノコノコと自民党に戻した事が、自民党の人気落ちの始まりなのに。
 もし城内の復党を認めたら、その時点で、谷垣総裁は党首不適格。

■「決断」とは
 「決断」とは「決めて断つ」こと。「一つを決めることで、一つを断つ(失う)ことに対して責任をとる」ことが、リーダーに与えられた最大の使命。

■ドラッガーがマネジメントで説いた《顧客とは誰か》を見失い、自爆した自民党政治家
 谷垣総裁は「与党3党首(福島・鳩山・亀井)が皆、自爆した」と言うが、それより先に4人も自爆しているのが自民党。
 安倍は、郵政造反組のお友達復党で、「顧客とは誰か」(=有権者は自民党圧勝という形で離党した郵政造反組にNOを下した)を見失った。
 福田は、麻生を幹事長にして、麻生の言う「地方重視」の旗の下にPB黒字化を放棄しバラマキ路線に戻し、「顧客とは誰か」(=有権者はバラマキにNO)を見失った。
 麻生は、総理就任早々、小泉改革を否定して、「顧客とは誰か」(=有権者は小泉改革の発展継続を志向)を見失った。
6. Posted by 城内の復党について   2010年07月23日 18:09
★「悲惨でも不快でもない選択肢」=「今日や昨日を求む選択肢」などはない。選べるのは「不快な選択肢」=「明日を求む選択肢」だけ。
◆「政治は可能性の芸術ではない。“悲惨なこと”と、“不快なこと”の、どちらを選ぶかという苦肉の選択である」 by 経済学者のガルブレイス
 どうして『悲惨でも不快でもない現実的選択肢』を示せなどと言うのでしょうか。
 ガルブレイス氏の言うように、示せるのは「悲惨な選択肢」か「不快な選択肢」しか有り得ません。
 日本にとって「悲惨な選択肢」とは、不快なのはイヤと拒否し現状を緩やかに崩壊させていく事です。
 「不快な選択肢」とは、今以上の改革や負担、不快な感情を受け入れ社会を維持していく事です。
 日本人は、どちらかを選ばなければなりません。『「悲惨でも不快でもない現実的選択肢」などという空想に浸っている事は、実は「悲惨な選択肢」を選んでいる事になるのです』。

★《政党・新時代》=党も候補も「不快な選択肢」=「明日を求む選択肢」を!
 「小泉改革で変革に目覚めた」一般有権者が、「自ら変革しない」党や候補を支持するわけがない。
 一般有権者は「“古い自民党のまま”一つになる」など望んでいない。一般有権者は「自民党が“新しく”生まれ変わる」ことを望んでいる。
■「“古い自民党のまま”一つになる」=「悲惨でも不快でもない選択肢」を選びたい心理
 「地方重視」や「自民党が一つに」と言えば聞こえはいいが、「古い自民党の戦術である組織票頼みの政策に戻る」ことである。つまり、「悲惨な選択肢」=「今日や昨日を求む選択肢」。
■「自民党が“新しく”生まれ変わる」=古いものを捨てて新しくなれ
 既得権益を失うキングメーカーやベテラン議員にとっては不快だが、自民党や日本は変革して明日へ進める。つまり、「不快な選択肢」=「明日を求む選択肢」。
7. Posted by 城内の復党について   2010年07月23日 18:12
■『小泉純一郎はこう言っている――「総理(トップ)は孤独だ」「(有権者にとって)政治家は使い捨て」』。小泉純一郎の言葉の一つ一つは、本当に重い意味を持つ。
 小泉は国民のために、自分を支援した立役者田中眞紀子を切った。
 『党のトップ総裁も同じく、孤独である。党が前に進む、つまり国民の信頼を得るためには、非情な決断が必要』。

■一般有権者の票は「声もなく目に見えない」ものだが、「感じる」ことはできる。
 そっちには痛みと苦しみしかない。でもだから、行かなければならない。《痛みの感じる方向(不快な選択肢)》へ進めば良いのだ。
 “党の”既得権益者が痛みを感じ苦しめば、それは一般有権者の「喝采」である。
 しかし、『“たった一つの事でも”読み誤るとすぐに向きを変える、移ろいやすい。そして読み誤った後に、間違った口からどんなに正しい事を言っても(誤りを修正しない限り)、聞く耳を持たない』。
■それを如実に表しているのが、「安倍自民党による“お友達”郵政造反組復党で、都市部の支持者を離反させ、07年参院選での大敗を招いた」ことである。
 “お友達”郵政造反組に、自民圧勝=郵政民営化賛成という形で、国民はNOをつきつけたのだから。
8. Posted by 城内の復党について   2010年07月23日 18:12
■生き残った現役自民党議員は、現実から逃げずに、現実に向き合うべき
 一般有権者の変革への目覚めが進んだ中で、党は常に「緊張感」を持ち、「不快な選択肢」を保ち続ける能力を高めていかなければならない。
 前向きのマインドセットを持っていないと、支持を得て生きていけない。そういう厳しい現実に向き合う勇気が必要。
 今、自民党の党員や議員の多くは、その現実から逃げている。
 何か、改革を否定し地方優遇すれば良いとか、「後ろに戻れば楽に勝てるのどかな選挙がある」ような錯覚を持っているが、
『後ろに戻っても何もない。一般有権者は変革に目覚め、先に進んでしまっているのだから』。
 小泉改革が悪かったとか、のどかな言い訳を生き残った議員はしているが、『改革は選択できるものではなくて、現実』。
 放っておいたら、旧社会党の末路に収束していく。それが嫌だったら、懸命に不快な選択肢を保ち続ける能力を高めていくしかない。

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