2010年01月29日

外国人参政権は憲法違反だ(百地 章氏)

 今日は、1月23日の党大会前日の外国人地方参政権問題ワークショップの石平氏に続き百地 章氏の講演要旨を掲載します。


 外国人参政権は憲法違反だ。「納税」や「地域への貢献」を理由に賛成する人がいるが、参政権はこれらとの引き換えにならない。あくまでも国籍の有無が前提だ。

 憲法15条1項は「参政権は国民固有の権利」とある。「固有」とは「だけ」という意味だ。日本国民のみに与えられなければならない。

 地方レベルなら与えても良いとする部分的許容説もあるが、国、地方とも認められないのが通説だ。今では日本に初めて部分的許容説を紹介した中央大学の長尾一紘教授も「地方レベルでも憲法違反」と主張している。

 東京大学の芦部信義教授も、憲法93条2項には地方自治体の首長や議員は「国民」ではなく「住民」が選挙するとあるから、「住民」のなかに外国人を入れてもいいと部分的許容説を説いたが、平成7年の最高裁判決で完全に否定された。

 この判決では結論を導き出す「本論」と裁判官個人の意見を付け足す「傍論」が矛盾し、外国人に参政権を認めることはできないと明言していない。しかし、少なくとも論理的に考えたら、明らかに外国人に参政権を付与できない構造になっている。

 つまり、本論の判決では日本国民のみが有する権利(憲法15条1項)を前提として、国と地方は分けられないという立場を取り、しかも憲法93条2項の「住民」とは「日本国民」を意味すると述べている。どこにも外国人に参政権を与えてもいいとする理屈が出る余地はない。

 ところが傍論の部分で「永住外国人への地方選挙権付与は禁止されない」とあるので、これが独り歩きしてしまった。しかし、この傍論を付けた裁判官も平成19年には傍論を重視するのは俗論だと否定し、部分許容説の根拠は崩れた。まぎれもなくなく外国人参政権は憲法違反だ。

 それから、憲法以前の国家の問題としても外国人に参政権を与えることはできない。国家とは政治的運命共同体だ。戦争になれば国民は運命を共にする。また、国は地方と一体にならねばならない。

 韓国や中国の憲法には国防の義務がうたわれている。民団(在日本大韓民国民団)の綱領には韓国の国是と憲法を順守するとある。国の運命を彼らに左右させていいのか。

経歴
昭和21年、静岡県生まれ。京都大学大学院修士課程修了後、愛媛大学教授を経て日本大学法学部教授に。憲法学が専門。

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