2009年09月07日

国家戦略局と自民党国家戦略本部・21世紀臨調提言 

 民主党の国家戦略局とは、
 時事ドットコムには、「民主党が衆院選マニフェスト(政権公約)で設置を明記した「政治主導」実現のための組織。首相直属の機関で、予算の骨格や重要政策、国家ビジョンを策定する。国会議員や各省の官僚に加え、民間の有識者や地方自治体の代表ら30人規模を想定。局長は閣僚級で党政調会長が兼務する。
 「省益優先」を打破するため、政策立案を各省に委ねず、首相官邸主導に転換することが目的。同党は内閣発足後ただちに政令で「国家戦略室」を設置。その後、強い権限を与えるため、臨時国会に関連法案を提出し、体制を整備する方針だ。(2009/09/05-04:39)」とあります。菅直人氏がトップに就任する予定となった。
 
 国家戦略という言葉、自民党が国家戦略本部をつくり、国家戦略を検討し、「国家戦略本部・箱根提言」(平成16(2004)年9月3日)を出した。

 僕はこの事務局を担当してました。
 参議院選挙の結果を受けて、小泉改革をいっそう推進しければいけないということで、郵政民営化、三位一体云々が書いてあります。そのために内閣機能の強化と与党の連携を重視する。副大臣・政務官の大臣による任命というのもあって、その後、大臣が副大臣を選ぶかたちになりました。
 情報担当大臣の設置による内閣の情報機能の充実強化。
 政策ユニットの創設。
 それから自民党の政調会長と政策調整大臣の兼務とか、無任所大臣みたいなことも提言しています。それから総理補佐官を置いたらどうかと。内閣広報官を政治任用していろいろやったらどうかと。
 このときの中心は、当時の官房副長官、のちに法務大臣になる杉浦正健さんです。

 提言の中にあった総理補佐官に山崎拓さんとか川口順子さんが就任しました。そういう意味では、提言が着実に実現していました。
 その後、この提言は安倍内閣でも参考になされました。


「箱根提言」

 国家戦略本部は、先の参議院選挙の結果を受けて、小泉構造改革の一層の推進、自民党再生のための改革、特に重視すべき政策課題について集中的な検討を行い、以下の通り緊急に実現すべき事項を提言する。

1 小泉構造改革の一層の推進のために

(1)郵政民営化、三位一体改革、社会保障制度改革といった小泉構造改革をこれまで以上に推進していくため、以下の方策により、内閣の機能の強化と与党との連携を充実する。
 ”大臣・政務官の大臣による任命
 大臣が政策立案とその説明責任を果たすため、大臣を補佐する副大臣・政務官は原則として大臣が任命する。
 ⊂霾鹵甘大臣の設置による内閣の情報機能の充実強化
 必要な情報が総理に集中するよう、縦割りの情報を国家戦略に基づき的確に統合し総理を補佐する制度システムを構築する。当面、その責任は、官房長官が担う。
 政策ユニットの創設
 総理・各閣僚の下に官民から5名程度の政策ユニットを創設する。
 ぜ民党政調会長と政策調整大臣の兼務
 今後、重要な政策課題について政府と与党の調整を緊密に行っていく必要があることから、自民党政調会長が入閣し、政策決定に当たって、閣内・与党調整を担当する。

(2)総理補佐官等、総理補佐体制の充実を図る。
 ,海譴泙任△泙螻萢僂気譴討海覆った総理補佐官について、政治家の登用を含めて増強を図る。補佐官を置く分野としては、以下のものが考えられる。
  イ 安全保障分野(イラク問題、防衛大綱見直し、日米安全保障問題等)
  ロ 公務員制度改革
  ハ 政治分野
  ニ その他
 内閣広報官を政治任用とし、政治家やPRの専門家などを登用し、小泉改革を国民に分かり易く説明する。

2 自民党の再生を目指して

(1)党改革の推進
 自民党の再生のために、党改革に関する中間提言を実現すべく不退転の立場で臨む。

(2)参議院選挙結果への対応
 自民党の参議院選挙結果総括及び副幹事長会議の論点整理等で指摘された、候補者、組織、政策、広報の改善策につき、早急に実行に移すべきである。

(3)自民党の理念、綱領
 党基本理念委員会が作成した新理念、新綱領を党員に徹底させ、広く国民にPRする。

(4)総裁と国会議員の意思疎通
 重要な政策課題について国会議員が説明責任を果たせるよう、総裁(総理)と国会議員との間の意思疎通をこれまで以上に充実させる。

(5)民間シンクタンクの設置
 自民党の政策立案能力を向上させるため、経済界等の協力を得て、米国型のシンクタンクを設立する。

(6)地方議員、政策スタッフに対する研修の充実
 自民党の組織の基盤を支える地方議員、さらに国会議員の政策スタッフに対する党の研修を一層充実させる。

3今後の重要政策課題

(1)日本の将来ビジョン検討会の設置
 わが国の国家戦略、近い将来のあるべき姿の検討を行うため、総理・総裁の下に、国会議員を中心とする「日本の将来ビジョン検討会(仮称)」を設置する。政府の21世紀ビジョンに関する専門調査会と連携し、来年夏までにとりまとめを行い、その成果を憲法改正案等に反映させる。

(2)今後の重要課題の検討
 郵政民営化、道州制、三位一体改革、憲法改正といった現在進みつつある政策課題のフォローアップを行うとともに、将来ビジョンも踏まえて、以下の重要な課題について、本部のメンバーが分担して検討を深める。
 ’金、医療、介護等社会保障制度の改革(財政健全化を視野に入れる)
 ⊂子化対策(例えば、フランスが10年間で出生率を1.2から1.9にあげたことに学び、10年で2.1に戻すというような数値目標を掲げる)
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 ゼ民党改革(内閣機能の強化、内閣と党の連携強化を含む)

 当時、マスコミもあまり気付いてなかったが、この提言から、いくつかの事が実現しています。
 例えば、副大臣・政務官の大臣による任命や総理補佐官等、総理補佐体制の充実を図るなどは実現しています。
 


(以下は、僕のブログ(ドリコム)です。)

新しい日本をつくる国民会議(21世紀臨調)緊急提言 [2005年10月27日(木)]

 花岡信昭氏のメルマガに、「民間有識者らによる「新しい日本をつくる国民会議」(21世紀臨調、佐々木毅・西尾勝代表)が26日、11月2日に予定される内閣改造に向けての緊急提言を発表」したことが書いてありました。

 花岡氏は、「この提言では、新時代にふさわしい「新しい政治スタイル」を盛り込んでいるのである。21世紀臨調は筆者も所属していて、かつて、この点に関する議論をずいぶんやってきた。ポイントは、自民党と内閣の2つに分かれている政策決定システムを一元化するというところにある。」との解説です。

自民党の国家戦略本部の箱根提言と見比べてみてください。


緊急提言・全文です。

★新しい日本をつくる国民会議(21世紀臨調)
「内閣改造に向けた緊急提言〜責任ある政治主導体制の確立を」

 小泉首相は特別国会終了直後にも内閣を改造し、自民・公明両党が圧勝した衆議院総選挙を受けた新しい内閣・与党体制を発足させる意向であると聞く。
小泉首相が新しい内閣・与党体制を発足させるにあたっての最大の課題は、郵政民営化法案の成立を踏まえ、残された小泉内閣の任期中に推進する主要な構造改革および政権の重要課題の内容とその工程表を政権公約に照らして確定し、これを着実に実行に移すための責任ある体制を確立することにある。
 われわれはこのような観点から、小泉首相が政権公約の具体的な内容の確定とその工程表を一日も早く明らかにすることを求めるとともに、政権公約の実行に責任を持つ内閣と与党の体制を今般の内閣改造において確立することを強く求め、以下の提言を緊急に行うものである。

第1.組閣の基本と内閣・与党の一元化

■■ 【閣僚任命時における政権公約への支持の調達】
1)組閣は首相を中心に政権公約を実現していくための体制作りである。政権公約によって政府に具体的な目的を与え、省庁積み上げ式の「官僚内閣制」を打破するとともに、首相を中心に「内閣・与党の一元化」をはかり、責任ある実行体制を作り上げる必要がある。そのためにも先ず首相は、大臣、副大臣、政務官の任命にあたってはその候補者に政権公約を提示し、改めてこれに対する支持を求め、契約を結ぶ手続きを踏む必要がある。

■■ 【大臣・副大臣・政務官はチームに】
2)首相は最大の政治的資源である人事権を戦略的に行使し、全体的な人事構想の中で党人事、国会人事を含めた一元的な人事を行うべきである。ことに、大臣、副大臣、政務官は1つのチームにすべきである。そのためにも首相は、副大臣、政務官についても各大臣と協議しながら実質的な人事権を行使すべきである。また、大臣を任命したのち、1週間程度の時間をかけて副大臣、政務官の人事構想を練るなどの工夫も検討すべきである。

■■ 【主要党役員の入閣と人事面での内閣・与党の一元化】
3)内閣・与党を一元化するためにも、政調会長など与党第1党の主要役員は、例えば、内閣府の国務大臣として処遇するなどの形で入閣させるべきである。また、今後の課題としては、副大臣、政務官等の定数を法律事項から政令事項に移すことで弾力化し、その時々の内閣の方針に応じて数を増すことを検討すべきである。そして、副大臣は党政調部会長を、政務官は衆議院の委員会理事等を兼務させ、人事面で内閣と与党・国会運営の一元化を進めるべきである。

■■ 【新しい党内意思形成システムの整備と与党事前審査の廃止】
4)前項までのような内閣・与党の人事面での一元化を前提に、副大臣が党政調部会長を兼務すること等を通じて各大臣チームが与党議員の意見聴取・説得を行う新しい意思形成システムを整備する必要がある。政権公約作成段階での事前の党内合意調達ならびに、こうした新しい党内意思形成システムの整備により、内閣提出法案の国会提出にあたって別途与党が審査承認を行う従来の「与党事前審査・承認慣行」は廃止すべきである。

第2.政権公約の実行と官僚機構の統制

■■ 【政権公約の閣議決定と所管大臣への課題の提示】
1)首相は自民、公明両党の政権公約の内容を再点検した上で、残された小泉内閣の任期中に内閣として実現をめざす課題の具体的な内容とその時間的目標(工程表)を確定し、組閣後の初閣議において閣議決定すべきである。このことにより、総選挙で国民と契約した政権公約の実現こそが内閣の使命であることを官僚機構に示す必要がある。また、首相は初閣議においてそれぞれの所管の大臣に対し政権公約を実現するための具体的な課題を与えるべきである。

■■ 【閣議の実質化】
2)大臣は各省庁の代弁者ではなく、首相の方針を共有し内閣を構成する「国務大臣」である立場を徹底し、このことを通じて閣議の実質化をはかるべきである。閣僚間の意見交換は閣議後の閣僚懇談会で行われる従来の慣行を廃止し、閣議そのものを実質的な政策発議、政策討議、政策調整の場に改めるべきである。また、首相は内閣の「首長」であり、閣議の主宰者であることを再確認し、首相による「閣議決定の要約権」(サミング・アップ)等を活用すべきである。

■■ 【政権公約の実行体制の強化】 
3)政権公約の実行体制を強化する観点から、内閣官房と内閣府の役割と機能の見直しを進めるべきである。例えば、今後の課題としては、内閣官房は「内閣総理大臣官房」(首相官房)に名称を改め、そのスタッフには政治任用職を大幅に活用し、首相個人を支える直属のスタッフとしての役割と機能に特化する方向で見直すことを検討してみる必要がある。また、内閣府の主要な任務を、各省庁にまたがる案件の調整並びに予算や経済政策全般、外交安全保障政策全般、人事管理全般等の基本方針の立案、政権公約の実行管理等に改め、閣僚委員会を活用し、閣僚レベルで政策調整を行う仕組みとして積極的に活用することも検討すべきである。

■■ 【官僚機構の掌握】
4)官僚機構が首相・内閣の指揮の下で政権公約の実現に邁進する人事体制を確立すべきである。その一環として、今後の課題としては、組閣にあたっては大臣、副大臣、政務官の人事が行われた直後に各省事務次官、局長等の省庁幹部職員の人事を行う新しい人事慣行を検討すべきである。また、審議官級以上の高級官僚についてはその任免権を各省大臣から首相の権限に移管し、首相を補佐する一般職職員の活用を容易にすることも検討すべきである。そのため、今回の組閣においても、幹部職員の人事について所要の見直し、点検を行うべきである。

■■ 【審議会運営に対する政権の責任の明確化】
5)審議会の運営に対する政権の責任を明確にし、審議会に依存した政策形成のあり方を見直すべきである。少なくとも、政権公約によって政策の方向性がすでに決定している政策課題を審議会に諮問する場合には、諮問段階において具体的な政策の方向性や大枠を明示し、諮問事項の範囲を明確に限定すべきである。また、政権として特に重要なものについては、大臣、副大臣、政務官等が座長を務めるなど、政治の側の責任で答申をとりまとめる体制に改めるべきである。

平成17年10月26日
新しい日本をつくる国民会議(21世紀臨調)

shige_tamura at 13:14│Comments(0)TrackBack(0)clip!民主党 | 自由民主党

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