2009年04月30日

憲法審査会が民主党などの反対で動かない。

 憲法審査会が民主党など野党の反対で動かない状況にある。
 これは、民主党が「憲法論議は政局を考えるとマイナス」との意向があるようだ。

 以下、産経新聞の記事を掲載します。


 小坂憲次衆院議院運営委員長は21日の議運委理事会で、国民投票法で発足が義務付けられながらたなざらしとなっている憲法審査会の「審査会規程」の制定について、23日の議運委理事会と委員会までに採択できるよう各党に要請した。
 自民、公明両党は賛意を示したが、野党は「持ち帰って検討する」と述べるにとどめた。


 自民、公明両党は23日の衆院議院運営委員会理事会に、国民投票法で設置された憲法審査会を運営するための「審査会規程案」を正式に提出した。規程は民主党など野党側の消極的な姿勢で制定されない状態が続いている。同日の議運委で自民党理事の渡辺博道衆院議員は「法制定後2年間も放置しているのは極めて不正常」と強調した。小坂憲次議運委員長は憲法記念日の5月3日までの制定を目指している。


憲法記念日前の「審査会規程」制定 野党反発で不可能に 
4月30日7時56分配信 産経新聞

 法手続き的には設置されたことになっている衆参両院の憲法審査会が、実際には、委員数などを定める「審査会規程」がないために始動できていない問題で、与党が目指した5月3日の憲法記念日前の規程制定が不可能な事態となった。衆院側では議院運営委員会で与党が規程案を提案したが、民主党など野党が反発し協議は暗礁に乗り上げた。野党が多数の参院側では規程案の提案にもいたっていない。

 自民、公明両党は4月23日の衆院議運委で規程案の衆院本会議での採決を求める動議を提出した。27日には、国民投票法制定に尽力した中山太郎元衆院憲法調査特別委員長からも意見聴取した。

 しかし民主党は「審査会設置に反対はしないが、まず与野党が合意できる環境づくりを優先させるべきだ」(玄葉光一郎衆院議員)などとして、規程制定に同調していない。

 民主党は衆参両院で同時に規程を制定するよう求めているが、民主党が主導権を持つ参院議運委では論議が進んでいない。小坂憲次衆院議運委員長(自民)は「衆院が先行して規程を制定しても、参院が制定するまで、衆院も委員の選任などは凍結する」との妥協案を内示したが、民主党の態度は硬いままだ。

 自民党の細田博之幹事長は、党ホームページに「拝啓 小沢代表殿」と題する一文を載せ、民主党の姿勢を「法治国家において許されない行為だ。連立政権をめざす小沢・民主党とすれば、憲法改正・日米安保に絶対反対の社民党、共産党の意見を無視できないことも、民主党の中においてさえ、考え方がバラバラでなかなか一本化できない深い事情も、容易に推察できる」と批判している。

 ただ、与党も野党の反対を押し切ってまで規程案の採決を行わない方針だ。このまま「違法状態」(船田元・自民党憲法審議会会長代理)が大型連休後に持ち越され、憲法記念日という節目を過ぎれば、審査会問題が忘れ去られる恐れもある。

<憲法審査会問題>

 平成19年5月の国民投票法制定に伴う国会法改正で、同年8月、衆参両院に常設機関として憲法問題を論議する憲法審査会が設置された。審査会の審議には、委員数や議事手続きを定める「規程」を衆参両院がそれぞれ決めなければならない。だが、審査会の設置そのものに反対する共産、社民両党や国民投票法制定の経緯に反発する民主党の慎重姿勢で、規程が制定されない異常事態が1年8カ月も続いている。

shige_tamura at 12:07│Comments(0)TrackBack(0)clip!憲法改正 

トラックバックURL

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔   
 
 
 
ランキング一覧

人気blogランキング

人気blogランキングに参加しました。
応援よろしくお願いします。
月別アーカイブ
最新コメント