2008年12月01日
『CIA秘録』(ティム・ワーナー著、文藝春秋)
最近、僕がブログで紹介する本を買う人が増えています。「ガルブレイスの『大暴落1929』(ジョン・K・ガルブレイス著、日経BP社)を田村さんのブログで知り、読んで勉強になりました」(外務省官僚)といった声が数多く寄せられています。
これからも、できるだけ多くの本を紹介していきます。
日本では最近、インテリジェンスブームで、佐藤優氏の本が売れています。
そこで今回は、ズバリ『CIA秘録』(ティム・ワーナー著、文藝春秋)を紹介します。非常に勉強になりました。関係者必読です。
上巻は、トルーマン時代、アイゼンハワー時代、ケネディ・ジョンソン時代。
下巻は、ケネディ・ジョンソン時代、ニクソン・フォード時代、カーター・レーガン、ブッシュ・シニア時代、クリントン・ブッシュ時代となっています。
日本との関係では、自民党への秘密献金、日米自動車交渉などがあります。
編集者の解説には、以下の事が記されている。
一九四七年七月、正式に発足したCIAの使命は「何よりもまず、第二のパールハーバーのような奇襲攻撃を事前に大統領に警告すること」だった。そのためには外国の意図や能力に関する情報を入手し分析して、正確な情報を大統領に届けて有効な政策立案に資することを求められる。
諜報機関の機能の一つは「外国のことを知り、理解すること」、言い換えれば、情報を収集し分析することにある。しかし、戦時の諜報機関(OSS)の流れをくんで誕生したCIAは派手な秘密工作を展開していく。
冷戦時代の初期、共産主義の拡大を抑えるために、CIAが東欧諸国や中国に対して展開したさまざまな秘密工作もその一部である。東欧ではアルバニア、ウクライナなどに、亡命者らで組織した工作員を飛行機からパラシュートで降下させ、反政府運動や破壊工作を進めさせようとした。中国でも、共産政権に反対する中国人や朝鮮民族出身者を工作員として、中国内陸部や満洲に送りこんだ。しかし送り込まれた工作員の大半は、ほとんどが捕らえられて処刑され、あるいは行方知れずになった。
この種の工作では、多数の人命と莫大な予算が、見捨てられ、浪費される様が、当時の内部文書とともに明らかになっていく。(略)
以下の言葉をブログ読者のために紹介します。
ジョージ・テネットは就任七年後の二〇〇四年七月八日に辞任した。CIA本部での告別の辞では、テディ・ルーズベルトの言葉をひいた。次のくだりである。
重要なのは、採点をする批評家でもなく、また勇者が転ぶのを指さすものでもない。またこうしたらもっとうまくできたのにと、実際に行動を起こしたものをあげつらう輩でもない。賞賛を受けるべきは、闘技場で実際に戦い、その顔をほこりと汗と血で汚したものである。
リチャード・ニクソンも面目を失ってホワイトハウスを去る前日に、同じ演説を引用していた。
CIAの首席兵器査察官だったデービッド・ケイの言葉。
「われわれは戦争に勝つためには諜報機関が重要だと思っている。だが戦争は諜報機関によって勝てるものではない。戦場に送り出す若い男女の生命、財産、勇気があって勝てるものだ…‥・諜報機関がうまく機能しているときの、その真の役割は戦争を回避することである」
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この記事へのコメント
1. Posted by 香川黎一
2008年12月01日 13:39
今日の田村さんが紹介している本、私も昨日、上下巻、買いました。これから読書に取りかかろうと思います。
田村さんの本の紹介は、「ここがポイントだ」など指摘しているので、読んで理解するときに助かります。いろいろな視点で読み解くことが大事です。
懐は厳しいですが、どうしても学生時代の癖が抜けず、いろいろな本を手にして、読むと楽しいです。
これからもいろいろな本の紹介を楽しみにしています。











