2008年10月31日

海賊問題について(その2)

 海賊問題について、自民党で10月14日、国防部会・安全保障調査会・基地対策特別委員会合同会議が開催されました。
 その際に、政府から説明のあった資料です。

「ソマリア沖・アデン湾等における海賊対策と具体的成果」
                           2008年10月24日
                            外  務  省
1.各国の海賊対策と具体的成果の例
(1)カナダ
海上阻止活動従事中の加海軍艦船に加え、2006年8月、海軍艦船1隻を追加派遣し、WFP船舶を護衛。
2008年6月、加軍艦載ヘリコプターがソマリア沖における商用船に対する海賊行為を阻止。
(2)フランス
9月16日、海賊に拘束されていた仏人2名を軍事作戦によって解放。
同作戦には、フリゲート1隻、海上・対潜水哨戒機、海軍特殊部隊約30名が投入された。
(3)ドイツ
本年4月に日本船籍の原油タンカー「TAKAYAMA」が難をのがれた事案では、「TAKAYAMA」から緊急通信を受けたドイツ海軍フリゲート「エムデン」が、ヘリコプターを緊急発進させ現場に急行。
(4)ロシア
9月25日、自国船舶の保護のため、ソマリア沖へミサイルフリゲート「ネウストラシムイ」を派遣。
(5)米国
米海軍艦船及び航空機が、パトロール及び情報収集等を実施。2008年8月22日に、米中央軍/第5艦隊が海賊を抑止するために、海上安全パトロール海域をアデン湾に設定。
具体的成果として以下のような例が挙げられる。
・2006年1月、ソマリア沖で海賊船を捕獲し、10名を拘束。
・2006年3月、ソマリア沖で海賊船を捕獲し、12名を拘束。
・2007年10月、3隻の船舶を海賊から解放。
 また、2008年9月以降、戦車及び弾薬を輸送中のウクライナ船を乗っ取った海賊による積荷の荷揚げを阻止するために、継続的に監視中。
(6)デンマーク
9月中旬からインド洋に派遣した駆逐艦AbsaIonは、派遣直後にアフリカの角の沖合で海賊船2隻を拿捕し、乗組員10名の身柄を拘束した。
(7)オランダ
ソマリアに対するWFP関連人道支援物資海上輸送保護のため、本年4月2日から6月27日まで海軍所属のフリゲート艦1隻をソマリア沖に派遣した実績あり。なお、現在同じ任務をソマリア沖で行っている加のフリゲート艦と交代するため、10月23日頃から12月中旬まで新たにフリゲート艦1隻を派遣する予定。
(8)スペイン
本年4月、ソマリア沖でバスク漁船がソマリア沖で海賊に奪取され、海軍を派遣し、漁船の船員は解放された。また、本年9月、海賊対策のためソマリア沖へ空軍機1機を3ケ月間施
(9)イエメン
アデン湾及びイエメン・ジブチ間の海峡に軍用船16隻と兵士1000名を展開。イエメン・コースト・ガードは、ソマリア沖を航行する船舶の保護のため24時間態勢でパトロールを展開。

2、国際機関等による取組
(1)国連
6月2日、安保理決議1816号が全会一致で採択。日本は、米、英、仏などとともに16ケ国の共同提案国に加わった。ポイントは、ソマリア暫定政府からの安保理への要請に基づき、国連憲章第7章の下で、ソマリアの領海内でソマリアとの協力国が海賊・武装強盗対策のためにあらゆる必要な措置をとることを承認したこと。
 10月7日、安保理決議第1838号が全会一致で採択。決議1816の実施を促す内容。日本は米、英、仏などとともに19ケ国の共同提案国に加わっている。
(2)EU
EUは、本年9月15日、ソマリア及び沿岸沖において幾つかのEU加盟国が実施している監視・保護活動を支援するため、軍事面での調整を開始することを決定(行動名「EUナブコ」(EU NAVCO))。
(3)NATO
国連事務総長からの支援要請を受け、NATOは、(10月9日から10日にかけて行われた)NATO非公式国防相会合において、ソマリア向け支援物資を輸送するWFP(世界食糧計画)契約船舶に対する護衛、海賊行為抑止のためソマリア周辺海域の哨戒を実施することを決定。
(4)lMO
昨年11月に開催された第25回IMO総会において、近年ソマリア沖における海賊及び武装強盗事件の増加を受け、「ソマリア沖における海賊及び武装強盗に関する総会決議」(A1OO2)が我が国をはじめ多くの国の支持を得て採択された。
 同決議を受け、現在、IMOのイニシアチブで、ソマリア近隣沿岸国が中心となり、アジア海賊対策地域協力協定(ReCAAP)と同様の海賊情報センター設置を含む地域協力の枠組み作りのための議論が進展している。
(5)ReCAAP
 ReCAAPは、アジアの海賊問題に有効に対処すべく、我が国が作成を主導し、平成18年9月に発効。同年11月に本協定に基づき、シンガポールに情報共有センター(lSC)が設置され、活動を開始。国際的にも知名度が高まっている。同センターを通じた情報共有を行い、締約国間の協力体制を構築するのが目的。我が国は、同センター発足以降、人材面・財政面での支援を続けている。(同センターの事務局に伊藤事務局長を含め邦人2名を派遣。年間約4千万円を拠出。)
 ReCAAPの対象地域はアジアであり、ソマリア沖の海賊対策は、ReCAAPの本来業務ではない。しかしながら、ReCAAPは、アジアにおける地域協力の成功例と見られており、現在、海賊多発に悩むアフリカにおいてReCAAPをモデルとした地域協力の枠組み作りが検討されている。
 本年4月にタンザニアにおいてIMOのイニシアチブにより行われた「西インド洋・アデン湾・紅海の海貝戎対策に関する準地域(sub−regional )会合」には、ReCAAPからセンター次長が出席し、ReCAAP−ISCの仕組み、役割等について説明を行った。

shige_tamura at 12:58│Comments(0)TrackBack(0)clip!安保・防衛政策 

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