2008年09月29日

中山成彬国土交通相辞任に関する新聞各紙の社説

 中山成彬国土交通相が28日、成田空港拡張への反対を「ごね得」、「日本は随分内向きな、単一民族」、「日教組の子どもは成績が悪くても先生になる。だから大分県の学力は低い」などとした一連の発言の責任をとって辞任した。

中山国交相の発言内容(抜粋)2008年9月26日18時38分(朝日コムより)

《成田空港》

 (滑走路の)1車線がずうっと続いて日本とは情けないなあと。「ごね得」というか、戦後教育が悪かったと思うが、公のためにはある程度自分を犠牲にしてでもというのがなくて、自分さえよければという風潮の中で、なかなか空港拡張もできなかったのは大変残念だった。

《単一民族》

 外国人を好まないというか、望まないというか、日本はずいぶん内向きな、「単一民族」といいますか、世界とのあれがないものだから内向きになりがち。まず国を開くというか、日本人が心を開かなければならない。

《日教組》

 ついでに言えば、大分県の教育委員会のていたらくなんて日教組ですよ。日教組の子どもなんて成績が悪くても先生になる。だから大分県の学力は低いんだよ。私は(文科相時代に)なぜ全国学力テストを提唱したかと言えば、日教組の強いところは学力が低いのではないかと思ったから。現にそうだよ。調べてごらん。だから学力テストを実施する役目は終わったと思っている。


 以上が問題となる発言である。大事な時期の失言なだけに影響は大きい。
 新聞各紙社説も、批判している。以下、社説のタイトルと読売新聞社説全文を掲載した。

国交相辞任―首相のとんだ眼鏡違い(朝日新聞) 
中山国交相辞任 あまりにお粗末なつまずきだ(毎日新聞)
中山国交相辞任 節度を欠いた発言だった(読売社説)
中山国交相辞任 信頼失う言動繰り返すな(産経新聞)
内閣の出ばなくじく中山発言(9/28、日経新聞)



中山国交相辞任 節度を欠いた発言だった(読売社説)

 過ぎたるはなお及ばざるがごとし、ということだろう。政治家として持論を展開するにしても、閣僚としての立場を忘れて、矩(のり)をこえた発言を連発してはなるまい。
 中山成彬国土交通相が28日、成田空港拡張への反対を「ごね得」などとした一連の発言の責任をとって辞任した。
 中山氏はいったん発言を部分的に撤回した後も、「日教組はぶっ壊す」などと繰り返していた。
 麻生新内閣として初の国会論戦が29日から始まる。野党は辞任や罷免を要求していた。国交相辞任は、国会や衆院選への影響を最小限にとどめるためだろう。
 中山氏は、成田空港整備の遅れについて、「ごね得というか、戦後教育が悪かった。公のためにはある程度自分を犠牲にしてでも、というのがなくて、自分さえよければという風潮の中で、空港拡張もできなかった」と述べた。

 一般的に、中山氏の言うような「風潮」は、なくはないだろう。成田空港の場合、反対派の運動がこれまで、安全で十分な発着能力をもつ空港を整備するという「公共の利益」を損ねてきたことも、また、否定できない。
 だが、「ごね得」というのはいかがか。地元との対話が必要な空港行政の責任者としては、不適切な発言だろう。

 中山氏は、大分県教育委員会の汚職事件に関して、「日教組の子どもは成績が悪くても先生になる。だから大分県の学力は低い」「私が全国学力テストを提唱したのも、日教組の強いところは学力が低いと思ったからだ。だから学力テストを実施する役目は終わったと思う」と語った。
 中山氏は「国旗・国歌も教えない」「道徳教育に反対している」などとして日教組を批判した。的を射ている点もあるとしても、教育にかかわる問題は、国交相の所管外のことだろう。
 とくに、全国学力テストは役割を終えたというのは、軽率のそしりを免れない。
 今年2回目が実施された学力テストは、ようやく、そのデータを学力向上に本格活用していく段階にあるからだ。

 観光政策に関して、「日本は随分内向きな、単一民族」と口を滑らせた。明らかな事実誤認だ。

 内閣発足5日目にして、閣僚辞任という不祥事で、新政権は出端(ではな)をくじかれた形だ。

shige_tamura at 11:35│Comments(0)TrackBack(0)clip!自由民主党 

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