2008年06月25日

マイケル・グリーン氏の講演録(その2)

田村マイケル・グリーン氏の講演録(その2)
去る6月11日、「日米同盟について」というテーマで、マイケル・グリーン氏・米国CSIS(戦略国際問題研究所)日本部長、元NSC上級補佐官が、自民党本部で講演した。
 以下、講義録(その2)を記載する。

 オバマさんの弱点は1つは経験不足ですね。
 本人は経歴が非常におもしろくて、性格はとても尊敬されていますが、上院は確か2、3年ぐらいの経験しか無くて、その前はイリノイ州の州議会議員、その前は市民運動をやっていたので、外交安保の関係ではときどきミスがある。

 例えば、民主党の予備選の討論会で「条件なしで金正日等の独裁者に会う」と彼が公約した。
 後で彼のアドバイザーが、「条件はないけれど準備はもちろんします」「すぐにやるとは言っていない」などと、条件付きになるような釈明をしていたのですが、そういうミスは、ベテランの外交安保の政治家はしません。ちょっと純粋、ナイーブなところが国民に見えたと思います。
 マケインさんは当然、この経験不足の点を攻撃します。

 それからオバマ氏のもう一つの弱点は、本人は超党派の協力が必要だという意見を出していて、「黒人、白人、アジア人、みんなで頑張りましょう」という非常に尊敬すべきテーマを演説の中で強調していますが、議員としての法案作りの歴史を見ると共和党と協力した例が1回もない。
 全部民主党寄り、民主党の左派の法案ばかり、増税、福祉などばかりです。ですから、「ナショナルジャーナル」という、非常に定評のある政治の月刊誌が、100人の上院議員のイデオロギー、法案の歴史などを研究して、「100人の上院議員の中でもっとも革新的、左寄りの議員はオバマ氏」という記事を数ヶ月前に出版しました。
 議会ではだいたいそういう評判ですから、増税などでリベラル、リベラルというのは自民党のリベラルではなくて、左寄りのイデオロギーですが、これをマケインは攻撃します。
 ですから二人ともそういう弱点も魅力もあって、性格は尊敬されて支持率はほとんど同じ、州によってはマケインが今ちょっと有利、でもクリントン氏が撤退して、オバマさんもちょっと支持率が高くなるでしょう。

 そうすると本当に決勝戦はどこにあるかというと、ディベート、討論会ですね。マケインさんはオバマ氏ほど資金がないから、「毎週ディベートをしよう」という提案を出しています。
 オバマさんは断れば「自信がない」というマスコミの攻撃を受けますから、なかなか断れず、多分やると思います。
 するとこれからだいたい週一回ぐらい程度、タウンミーティングをして、有権者の前で討論会をやるのですが、そこでお互いにお互いの弱点を攻撃して決勝戦をするというのは非常におもしろいです。
(以下、続く)

shige_tamura at 09:28│Comments(0)TrackBack(0)clip!安保・防衛政策 

トラックバックURL

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔   
 
 
 
ランキング一覧

人気blogランキング

人気blogランキングに参加しました。
応援よろしくお願いします。
月別アーカイブ
最新コメント