2007年11月21日

新テロ対策特措法案(補給支援特措法案)Q&A(その6)

石破  茂本新刊『新テロ対策特措法  石破防衛大臣に聞く』(防衛知識普及会編 内外出版)が、参議院の五車堂書店で先行発売されました。


Q11 米国補給艦「ペコス」に自衛隊が給油した約八〇万ガロンが、空母キティホークに給油され、それがイラク戦争に使われたのではないか、と言われていますが本当ですか?

A11 
 それは違います。
 平成一五年(二〇〇三年)二月二五日、海自補給艦「ときわ」は、米補給艦「ペコス」に対し、三〇〇〇キロリットル(約八〇万ガロン)の給油を行いました。
 これが、空母キティホークに給油され、それがイラク戦争に使われたのではないかという問題ですが、米側から次のような回答を得ています。(米国国防省報道発表二〇〇七年一〇月一〇日)

(なお、当初、防衛省は約二〇万ガロンといっていましたが、それは誤りで約八〇万ガロンでした。また、キティホークは、ペコスから約八〇万ガロンでなくて、実際には、六七万五〇〇〇ガロンの燃料補給を受けました。)
 
 補給艦「ペコス」がキティホークに給油した六七万五〇〇〇ガロンが直ちに使用されたと仮定すると、ペコスから燃料の供給を受けた後のキティホークの活動を分析する必要がある。運航速度も含めた、キティホークの活動に基づいて考えると、三日以内にこの六七万五〇〇〇ガロンの燃料をすべて消費したと考えられる。

 二月二五日から二八日の三日間に、キティホークはOEFを支援する海面捜索監視統制(SSSC)、対水上戦闘航空偵察、海上阻止行動(MIO)の哨戒、戦闘空中哨戒、捜索および航空救難、指揮統制、空中給油、電子戦の訓練および即応、暗視装置能力、精密照準爆撃訓練、模擬近接航空支援、精密航法計器能力、艦載機着艦能力、前方航空管制、ならびに航空機防御などの任務を行った。

 二月二八日の夜、キティホークは「南方監視作戦」を支援するため北アラビア湾に到着した。

 二〇〇三年二月二五日、補給艦「ペコス」は、キティホークに給油後、一四万九〇〇〇ガロンの燃料を、OEFを支援する任務を遂行するカウペンスに給油した。この一四万九〇〇〇ガロンの燃料はすべて、OEFの目的で消費したと考えられる。

 簡潔に言えば、空母キティホークはOEFを支援するために、海上自衛隊から間接給油された六七万五〇〇〇ガロンの燃料を消費した。

 イラク戦争は、三月二〇日に行われました。

 したがって、二月二五日に補給艦「ペコス」がキティホークに給油した六七万五〇〇〇ガロンは、二月中には消費されており、イラク戦争には関係ないのです。



Q12 パキスタンの艦船が我が国からの給油に依存しているというのは本当ですか? 我が国以外からも給油を受けることができるのではありませんか?


A12
 海上自衛隊の給油活動が、海上阻止活動へのパキスタン艦船の参加にとって、非常に大きな支えとなっていることは事実です。

 パキスタンのムシャラフ大統領は、わが国の補給活動はテロとの闘いを続ける上で不可欠であると述べています。
 パキスタンの艦船には、純度の高い燃料が必要であり、海上自衛隊の補給艦は、パキスタンのニーズに応じて、こうした純度の高い燃料を提供しています。
 パキスタン艦船への給油は、ほぼ一〇〇%我が国が実施していて、昨年一一月以降の海上自衛隊補給艦による国別の給油回数では、パキスタンが最も多くなっています。

 パキスタンは、イスラム国で唯一、海上阻止活動に参加している国です。
 「テロとの闘い」においてイスラム諸国からの協力を得るという観点から、海上における活動についてパキスタンの参加は極めて重要です。
 そのパキスタンの海上阻止活動への参加を支えていたのが、海上自衛隊の補給艦だったのです。


shige_tamura at 15:05│Comments(0)TrackBack(0)clip!安保・防衛政策 

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