2007年09月24日

福田康夫新総裁のお人柄

花フジ












 福田康夫新総裁のお人柄に迫ってみました。
ちょうど『新憲法はこうなる』(講談社)の原稿に、分量の関係でカットされた福田康夫新総裁のことがパソコンに残っていましたので、ブログで披露します。


(三)政治家の原点に返って

 自民党は、政権公約の実現を果たすために、小泉首相を本部長とする新憲法制定推進本部を二〇〇四年一二月に設置した。翌年一月には、森喜朗前首相を委員長にして新憲法起草委員会が発足した。
 新憲法起草委員会には、「前文に関する小委員会」、「天皇に関する小委員会」、「安全保障及び非常事態に関する小委員会」、「国民の権利及び義務に関する小委員会」、「国会に関する小委員会」、「内閣に関する小委員会」、「司法に関する小委員会」、「財政に関する小委員会」、「地方自治に関する小委員会」、「改正及び最高法規に関する小委員会」の一〇の小委員会を設け、二月から精力的に各委員会での議論が行われた。

(略)

 自民党は発足時、理念の一つである「党の政綱」に、「現行憲法の自主的改正を始めとする独立体制の整備を強力に実行」と明記した。
 憲法改正は、自民党の立党の原点であり、大義なのである。
 さて、筆者は事務局の立場で、起草委員会全般と「天皇に関する小委員会」と「安全保障及び非常事態に関する小委員会」を担当した。
 てんてこ舞の日々を送った。

 筆者は長年にわたり、自民党政務調査会において、主に安全保障政策を取り扱ってきた。そのため、「安全保障及び非常事態に関する小委員会」(安全保障小委員会)における業務は、全く支障はない。

 安全保障小委員会は、最も人気のある委員会で、委員長は、元官房長官の福田康夫衆議院議員、委員長代理は舛添要一参議院議員が務めた。

 福田氏は、舛添氏の他に、外交、安全保障の専門家として、衆議院から石破茂元防衛庁長官、岩屋毅国防部会長、参議院から武見敬三元外務政務次官を指名し、幹事会を設けての検討も行った。

 筆者は、福田、舛添両氏と緊密に連絡を取りながら、委員会及び幹事会の議論のための資料を整え、意見集約がスムーズにいくよう論点整理をし、「自衛隊の海外における主要な活動」に関する説明も行った。

 その際、福田氏から私の携帯電話に直接本人から連絡が入るのだ。

リリリン、リリリン・・・。
「ハイ、田村です」
「福田です。田村君、今度の安全保障小委員会の会議までに論点を整理しておいてください。よろしくね」
「ハイ、了解しました」
将来の首相候補として名前が浮上している人物だけに、かなり緊張する。

リリリン、リリリン・・・。
「ハイハイ、田村です」
「田村君、福田です。次回の安全保障小委員会で、自衛隊の海外での活動に関する根拠法とその問題点について整理して、あなたに専門家の立場から国会議員に説明してもらいたい。これは舛添さんも同意見ですので、舛添さんとも連絡をとっておいてください」
「ハイ、舛添先生とよく連絡を取ってご指示通りに行ないます」

 確かに筆者は慶應義塾大学大学院の講師として、「憲法特殊講座」において、これまで「日本の安全保障」を講じてきたが、福田氏から「専門家」と言われては非常に恐縮してしまう。
 こうして、憲法改正の焦点である九条問題は、筆者の得意分野であったため、それなりの対応を迅速に図ることができた。


shige_tamura at 10:58│Comments(0)TrackBack(0)clip!福田康夫 

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