2007年07月15日

民主党の『バラマキ』農政を「日経新聞・社説」が厳しく批判

小沢1今朝の「日本経済新聞・社説」(7月15日)が民主党の農政は『バラマキ』で構造改革に逆行すると批判しています。

 社説は、「民主党の個別所得補償制度には、日本農業の構造改革を阻む危険が潜むと考える。経営効率が悪い農家まで丸ごと温存し、生産性が低い現状のまま固定する「ばらまき」と言わざるを得ない」

「日本の農政は過去に同じ誤りを繰り返してきた。グローバル化の波が押し寄せ、構造改革を急ぐべきときに、流れに逆行するような政策で農家を誘惑すべきではない」と批判しています。


以下、社説のポイントを掲載します。


農業票ではなく農業再生を競え


 参院選の争点の一つである農業政策で、自民党と民主党が激しい攻防を繰り広げている。農業が経済の中核を占める地方で、互いの政策を批判する漫画入りパンフレットを大量配布するなど、両陣営の非難合戦が過熱している。

 
ばらまきの誘惑を断て


 攻める側の民主党は、すべての農家に補助金を支給する戸別所得補償制度の創設をマニフェスト(政権公約)の柱に据えた。金額算定の根拠には異論もあるが、必要な政府支出も1兆円と具体的に示した。その上で現在、政府・与党が進めている農政改革を「小規模農家の切り捨て」と呼び、強烈に批判している。

 民主党案に魅力を感じる農家は少なくないだろう。自由貿易協定(FTA)や世界貿易機関(WTO)による農産物市場の自由化という潮流に、不安を感じているからだ。

 将来にわたり、日本だけが高い関税で農産物市場の保護を続けることができないのは明らかだ。市場を開放すれば、安い輸入品が流れ込む。農産物の価格が下がり、農家の収入は減る可能性がある。

 民主党はその減った分の所得を無条件で補償するという。民主党に票を投じる農家が増えても不思議はない。自民党が防戦に躍起になっているのは、大きな脅威を感じている証左であろう。

 私たちは、この民主党の戸別所得補償制度には、日本農業の構造改革を阻む危険が潜むと考える。経営効率が悪い農家まで丸ごと温存し、生産性が低い現状のまま固定する「ばらまき」と言わざるを得ない。

 日本の農政は過去に同じ誤りを繰り返してきた。グローバル化の波が押し寄せ、構造改革を急ぐべきときに、流れに逆行するような政策で農家を誘惑すべきではない。

 守る側の自民党はどうか。マニフェストには「担い手の育成による強い農業の実現」を盛り込んだ。民主党案と異なり、政策支援の対象を農業の次世代の担い手に明確に絞り込んだ点は評価できる。

 今年4月から始まった農政改革の新制度では、農家が所得補償を受けるためには、耕作面積などの一定の条件を満たして担い手に認定される必要がある。小規模農家に農地の売却や貸与を促し、土地の集約化や生産性の向上につなげる狙いだ。自民党の公約は、基本的には現行の改革シナリオに沿っている。


 全国民の視点で農政を


 日本の農業生産は国内総生産(GDP)の1.2%、雇用規模は全体の5%にすぎない。それでも農業が重要であるのは、国民の食を支える重大な役割を担っているからだ。食糧自給率がカロリーベースで40%と先進国で最も低い現状は、早急に改善すべき国家的な課題である。

 日本の都府県の農家の平均耕作面積は1.3ヘクタール。米国の約200ヘクタールはもちろん独や仏の約40ヘクタールにも遠く及ばない。改革の痛みを恐れて放置すれば、従事者の高齢化とともに日本の農業は確実に衰退する。

 農政は農家のためだけのものではない。都市住民を含む国民全体の生活に直結し、将来の安全保障にもかかわる政策分野である。市場開放による価格低下は消費者の恩恵となるが、農業の体質強化や自給率向上との両立は、簡単には解けないパズルだ。難しい改革を果たすには強力な政治指導力が欠かせない。



shige_tamura at 12:23│Comments(0)TrackBack(0)clip!民主党 

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