2006年12月21日

今年一番の本『構造改革の真実』(竹中平蔵、日経新聞)

竹 中 平 蔵『構造改革の真実』(竹中平蔵著、日本経済新聞社)を読んだ。
これは、生きた政治・経済学の教科書です。
とても興味深く、一気に読めました。そして勉強になりました。
とても良い本です。

その中で、政策スタッフである秘書官(岸博幸、真柄明宏)の働きの重要性が書かれていて、彼らと一緒に仕事をした関係で楽しく読めました。


ポリシーウオッチの時代というのには大賛成です。

竹中氏は、

「とりわけ重要になるのが、政策の専門家の存在である。政策専門家は、リーダーのスタッフとしても求められるし、また正しい世論形成を行うにあたって、必要な情報をメディアや国民に提供するという役割をも担う。民主主義は『政策に関する適切な選択肢』と『よく知らされた国民』があって初めて機能する。その双方を生み出すために政策専門家が必要になのである。
 しかし日本では、社会的な機能としてこうした政策専門家のグループがほとんど存在しない。」
 と言う。

 米国では、政策専門家がいる。

「私は、日本の民主主義のインフラとして、政策専門家が育っていくことが不可欠であると強く認識するようになった。そしてこうした専門家が、民間部門から政府の政策をしっかりウオッチし、国民に伝えるという機能を果たしていかなければならない。専門家による健全なポリシー・ウオッチが機能する社会にしなければならないと思う。
 しかし、現実社会では、政策専門家の存在以前に、政治の世界にいる人と専門家と称する人の間でコミュニケーションの断絶がある。これは日本に限ったことではない。例えば有名なロマン・ロランの『ジャン・クリスト』の中の言葉に、次のようなものがある。
 
 『知識人は政治家を軽蔑し、政治家は知識人を軽蔑する』
 
 この表現は、学者から政治の世界に入った人間として、極めて示唆的であると思う。知識人から見れば、『政治家は物事を理にかなった形で解決しようとせず、利害調整ばかりに走っている』というように映るだろう。一方で政治家から見れば、『知識人は理想論ばかりを唱えて、現実的に役に立つ責任ある対応を示さない』ということになるだろう。政策専門家に求められるのは、経済学や政治学の専門的知見を活用するにあたって、『政策は民主主義の政治プロセスで決められれる』という事実を踏まえた分析や提言を行うことである。」


「・・・何年か後に、新たに育った政策専門家の中から閣僚に任命される人が生まれれ、小泉総理のような素晴らしいリーダーの下で思いきり仕事をしてほしいーー構造改革の日々を振り返りばがら、そのように願っている。」
と結んでいる。


この気持ち、痛いほど、ジーンとくるほど分かります。
僕も、自民党が野党の時に、今は亡き橋本龍太郎氏が政調会長の下で会長室長として仕え、本当に自由に仕事をさせていただいたときの思いが走馬灯のように蘇ってくるのです。

僕にとっては、橋本龍太郎のような素晴らしいリーダーの下で思いきり仕事をしたものとしては、本当に幸運だった、と思います。

僕も、「政策専門家」の端くれです。

shige_tamura at 11:09│Comments(0)TrackBack(0)clip!本の紹介 

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