2006年12月11日

社民党の北朝鮮擁護姿勢は変わらず

 政治ブログで超人気の「極右評論」がある。
 そこでは、「北を擁護する社民党」
 「北朝鮮を擁護して日本を非難」
というタイトルで社民党の北朝鮮擁護姿勢を批判している。
 
 僕は『新憲法はこうなる』(講談社)の本の中でも、「拉致事件判明のあと護憲政党は」との項で、社民党は北朝鮮による拉致事件で北朝鮮を擁護する姿勢を取っていることを批判した。

 したがって、社民党の姿勢は変わっていないということだろう。


 以下、「極右評論」を紹介する。
 
 北朝鮮という誰が見ても非常に危険な共産主義の独裁国家に対して、それを擁護するような人達が存在します。身内の朝鮮総連は分かるとしても、日本の政治家・政党で北朝鮮を擁護するのは何とも異様です。
 国会前に座り込んだ朝鮮総連の青年組織を激励した民主党や社民党議員の存在は既にこれまでお伝えしてきました。しかし、今日お伝えするのは、そのような議員個人のことではありません。
 社会民主党(旧社会党)が発行している『社会民主』という機関紙があります。この機関紙の12月号に掲載されている「問われる日本の『核実験非難』」には唖然とするしかありません。
 社民党にとって、問われるべきは北朝鮮の核実験ではなくて―
 日本における北朝鮮への「核実験非難」なのです。
 それがこの「問われる日本の『核実験非難』」という論文なのです。

 この論文はミサイル発射と核実験の二つの事柄について、日本の批判が間違った一方的な非難であると決め付けています。そしてそれは「異常な北朝鮮敵視」だというのです。
 「明日にでも『北朝鮮のミサイルが首都圏に飛んでくる』だの、『日本海側の原子力発電所を核ミサイルが直撃する』といったデマの類が公然とテレビや活字メディアを賑わした」
 このような恐怖が日本人を襲ったのは当然であり、それをデマであると決め付けることは出来ない。なぜならば、北朝鮮はこれまで平壌放送などで「東京を火の海にしてやる」などと語ってきたからだ。
 かつて北朝鮮は韓国との会談においても「ソウルを火の海にしてやる」などと言って、交渉の席を立ったことがある。日頃の言動を見る限り、そのような恐れを日本人が抱いたとしても不思議ではない。
 「『日本向け』とされるノドンの命中精度の低さから見て、日本海を超えて確実に原子力発電所の炉心を狙えるものなのかどうか常識以前の問題だ。」
 社民党自身がノドンは「日本向け」と認めている(笑)。命中精度を云々しているが、そもそもそのような問題ではない。撃たれることの怖さをまったく意図的にぼかしたものである。
 これまでだったら、そのことに関しては当っていたかも知れないが、今回のミサイル実験はそれを否定した。すなわち400キロ離れた海上の標的に正確に着弾しているからだ。
 それを社民党が知りながら、これまで通りの主張を繰り返す方が不気味に思える。少しでも日本人の警戒感を和らげようとしているようにしか感じられないからだ。

 核実験についても、この同じような論法が使われている。つまり、警戒すべきレベルには達していないという、それこそデマゴギーである。
 「そもそも中国と韓国での地震観測記録によれば、北朝鮮が実施したという核実験でせいぜいマグニチュード3・5から4の数値だ。そこから計測される爆発威力は0・5〜1キロトンであり、同類の長崎に投下されたプルトニウム型原爆の40分の1で、本当に核実験であったか断定しがたいような小さな規模だった。」

 社民党にとっては小さな規模の核実験なら問題ではないらしい。もう、長崎・広島の平和運動などというものから手を引くべきである。犠牲者に対する冒涜発言以外の何ものでもない。

 「成功したかどうかも定かでない核実験を口実に、北朝鮮だけを一方的に非難して制裁措置まで繰り出すのはフェアなことなのだろうか」
 これが社民党という政党の正体なのです。このような社民党の正体を国民は知らなさ過ぎます。既に北朝鮮の勢力に乗っ取られたと言っても良いでしょう。



次に、僕の『新憲法はこうなる』(講談社、32頁〜34頁)の「拉致事件判明のあと護憲政党は」を記述する。


 二〇〇二年九月一七日、北朝鮮の平壌で小泉純一郎首相と金正日国防委員長(朝鮮労働党総書記)による日朝首脳会談が行われた。
 その際、「国民の生命と安全にかかわる重大な問題である日本人拉致の疑いがある事案に関する情報」(八件一一名及び、欧州にて失踪した二名の日本人のうち、生存四名、死亡八名、一名は入国確認できず、また、調査依頼していない一名について生存を確認)が北朝鮮から提供された。
 これに対し、小泉首相は、「情報提供されたことは留意するが、日本国民の利益と安全に責任を持つ者として、大きなショックであり、強く抗議する。家族の気持ちを思うといたたまれない。継続調査、生存者の帰国、再びこのような事案が生じないよう、適切な措置をとることを強く求める」と強く抗議した。
 それを受けて、金委員長より、「遺憾なことでありお詫びしたい。これらの問題で責任ある人々は処罰された。このようなことが二度と起こることがないよう適切な措置をとることにする。また、これらの方々とその家族の面会、及び帰国への便宜を保障することとしたい」との発言があった。
 北朝鮮は、これまで主張し続けてきた「(拉致は)日本のデッチ上げだ」、「拉致などはない」というウソを自ら暴露したのである。
 これにいちばん驚いたのは、これまで「何の証拠があって(拉致だと)言うのか」と、国会の場で言い放ってきた、護憲を唱える社民党と共産党であった。
 とくに社民党は、北朝鮮が日本人拉致を認めた後も、党のホームベージで「(拉致は)新しく創作された事件というほかない」、「拉致疑惑事件が韓国の国家安全企画部の脚本、産経の脚色によるデッチあげ事件との疑惑が浮かび上がった」、「拉致事件は、日本政府に北朝鮮への食糧援助をさせないことを狙いとして、最近になって考え出され発表された事件なのである」といった内容のものを掲載していた。
 その後、メディアや田嶋陽子参議院議員らの指摘を受けて、これらの主張は、ホームページ上から削除されたが、「拉致はない」という北朝鮮の言葉をそのまま信じ込んできた同党の対応には開いた口がふさがらない。
 初代内閣安全調査室長で危機管理の専門家である佐々淳行氏は、「正論」(産経新聞、二〇〇二年一〇月一日)で、「社民党の土井たか子党首(当時)は拉致事件悲劇を招いた『A級戦犯』。有本恵子さんの母親、嘉代子さんの涙の陳情をつれなく扱い、手紙が来たことを朝鮮総連に通報したらどんな結果になるか(つまり、恵子さんが北朝鮮によって消されてしまいかねないということ)わからないのか」と批判した。
 だが、こうした非常識極まりない姿勢は、社民党に止まらない。
 安倍晋三官房副長官(当時)は、二〇〇二年一〇月一九日の講演で、原敕晁さんを拉致し、原さんになりすましスパイ活動を続けた北朝鮮の辛光洙(シン・ガンス)元死刑囚(北朝鮮に送還)が韓国で逮捕されたことに対して、社民党の土井氏や民主党の菅直人氏らが一九九〇年に、同死刑囚の無罪釈放を求める嘆願書に署名したことを紹介し「今から考えれば極めて間抜けな議員」と指摘した。
 これに対し、菅氏はホームページで「韓国の民主化運動で逮捕された在日韓国人の釈放要求に賛同を求められたもので、辛元死刑囚が含まれていたことは知らなかった」と釈明したが、こんな重大なことを指摘されて「知らなかった」と答えるのは、極めてお粗末と言わざるを得ない。
 なお、社民党は衆議院議運委理事会で「公党の党首に対して由々しき発言だ。慎んでほしい」と抗議し、全く反省の色を見せなかった。
 他方、一〇月二二日、公明党の太田昭宏幹事長代行は衆議院代表質問で「社民党は『拉致はない』と北朝鮮を擁護し続け、共産党は拉致を疑いの段階から出ていないとしてきた。国民に明確な総括をすべきだ」と両党を批判している。
口先だけで「平和」を唱える政党、政治家の限界なのである。思ってもみなかったことが起って初めて「ビックリ」するでは済まされないのだ。


shige_tamura at 15:55│Comments(1)TrackBack(0)clip!安保・防衛政策 

トラックバックURL

この記事へのコメント

3. Posted by Oink   2006年12月12日 01:04
 乱暴を承知で言えば、6者協議はわが事を棚にあげた強者が寄ってたかって
駄々っ子をイジメているような一面がある。そんな中でまともな協議が成り立つはずがない。
それでも動き出さないことには何事も始まらない。うーん。(根)

↑こんな文章が社民党の公式サイトに
載ってます。
http://www5.sdp.or.jp/central/shinpou/newsfiles/shimpo.html

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔   
 
 
 
ランキング一覧

人気blogランキング

人気blogランキングに参加しました。
応援よろしくお願いします。
月別アーカイブ
最新コメント