2006年10月11日

対北朝鮮制裁、臨検はできないが船舶検査活動は可能

中川幹事長10日、「自由民主党北朝鮮核実験問題対策本部」の会合で挨拶する中川秀直幹事長。

沖縄出張とか、北朝鮮の核実験問題で、ブログを書くのをしばらく休んでいました。
すみませんでした。

今回は、北朝鮮関係で気になった点を書きました。
それは、臨検という言葉です。これは、日本はできないのです。
と書くと「うそ!」「本当ですか」と思われる人も多いと思います。
国会議員のなかでも、臨検はできると思っていた人もいたくらいですから。
そこで、今回は「対北朝鮮制裁、臨検はできないが船舶検査活動は可能」というテーマで書きました。

 北朝鮮の核実験問題に関連して、国連では、対北朝鮮制裁決議案をめぐる本格的な議論が始まった。国連憲章7章の基づく米国の決議案には、”雋錙大量破壊兵器に転用可能なあらゆる物資、ぜいたく品の禁輸、∋翳承饗い覆匹琉稻々坩戮簑舂滅鵬兵器に関連した北朝鮮の金融資産の凍結、K鳴鮮に出入りする貨物船舶の臨検などの広範で厳しい措置が盛り込まれている。
ここでクローズアップされてきたのが臨検である。

臨検については憲法の関係からできないが、臨検ではない船舶検査活動は、船舶検査活動法によって可能である。
憲法と臨検の関連について、僕の近著『防衛法制の解説』(内外出版)の15ぺージに、以下の通り説明している。


(2)憲法第9条と交戦権

 憲法第9条第2項は、「国の交戦権は、これを認めない」と規定している。
ここでいう交戦権とは、戦いを交える権利という意味ではなく、交戦国が国際法上有する種々の権利の総称であって、相手国兵力の殺傷及び破壊、相手国の領土の占領、そこにおける占領行政、中立国船舶の臨検、敵性船舶のだ捕等の権能を含むものである。このような意味の交戦権が否認されていると政府は解している。
 他方、我が国政府は、自衛権の行使に当たっては、我が国を防衛するため必要最小限度の実力を行使することは当然のことと認められており、その行使として相手国兵力の殺傷及び破壊等を行うことは、交戦権の行使とは別の概念のものである、と考えている。
 したがって、平成16年の通常国会で成立した海上輸送規制法についても、我が国に対する外部からの武力攻撃が発生した場合に、自衛権の行使に伴う必要最小限度の措置として、例えば、相手国に対して武器を輸送している疑いのある船舶に対して、その積荷を検査するなどの措置を講じることは自衛権の行使に伴う必要最小限度のものであり、憲法上問題はないものと考えており、交戦権としての中立国船舶の臨検、敵性船舶のだ捕等とは異なるものと考えている。
 交戦権で否定されるのは、例えば、相手国の領土の占領、そこにおける占領行政などは、自衛のための必要最小限度を越えるものとされている(昭和31年5月18日、参・内閣委、林内閣法制局長官答弁)。


なお、今日は、僕のところに新聞記者が対北朝鮮制裁関連で取材にきました。
それで、臨検と船舶検査活動の違い、憲法9条、交戦権の話をしてあげました。
彼らは、早速『防衛法制の解説』を買って勉強するとのことでした。
防衛本

shige_tamura at 11:17│Comments(0)TrackBack(0)clip!安保・防衛政策 

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