2018年09月

2018年09月26日

安倍晋三首相 国連総会一般討論演説

安倍晋三首相 国連総会一般討論演説 (於 ニューヨーク) 9月25日 

 議長、ご列席の皆さま、向こう3年、日本のかじ取りを続けることとなった私は、連続6度目となります本討論に、思いを新たに臨みます。

 今からの3年、私は、自由貿易体制の強化に向け、努力を惜しみません。

 北東アジアから戦後構造を取り除くために、労をいといません。

■自由貿易の旗手として立つ

 思いますに、日本国民は、自国の指導者に対し、自由貿易の旗手として立つことを切望しておりました。なぜなら日本自身、戦後、自由で開放された経済体制の申し子として、貿易の利益に浴し、めざましく成長した国だったからです。

 自由貿易体制は、アジア諸国を順次離陸させ、各国に中産階級を育てました。背後には、1980年代以降、日本からこれら諸国に向かった大規模な直接投資がありました。

 みな、国際経済システムが、ルールに基づき、自由でオープンなものだったおかげです。

 このシステムに最も恩恵を受けた国・日本が、その保全と強化のため立たずして、他の誰が立つのを待てというのでしょう。日本の責任は、重大です。

 それは、日本の歴史に根差した使命でもあります。

 日本には、近代日本の産業化を支えた石炭のほか、めぼしい資源はありませんでした。しかし戦後の日本は、貿易の恵みに身をゆだねたところ、資源が乏しくても、奇跡といわれた成長を実現できたのです。

 貿易と成長の間の、今や常識と化した法則を、最初に身をもって証明した国が日本です。日本は、貿易の恵みを、世界に及ぼす使命を負っています。

 私は、時に国内の激しい議論を乗り越えて、自由貿易の旗を振りました。

 TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)11が成り、日本が国会でいち早くこれを承認できたことは、私にとって無上の喜びです。また世界史に特筆される規模と範囲の、日EU(欧州連合)・EPA(経済連携協定)も成立させました。

 とはいえ、満足してなどいられません。私は自らにドライブをかけ、さらに遠方を目指します。

 WTO(世界貿易機関)へのコミットメントはもちろん、東アジアに巨大な自由貿易圏を生むRCEP(東アジア地域包括的経済連携)の交渉に、私は全力を注ぎます。

 そして何よりも、米国との新貿易協議、いわゆるFFRを重んじます。

 日米両国は、長年、世界の中で自由貿易体制を引っ張ってきました。その成熟の帰結として、日本が米国に対し行ってきた直接投資は、英国に次いで多い、85万6000人の雇用を全米各州に生み出しました。

 いまや日本から米国に輸出される自動車が174万台なのに対し、米国国内で生産される日本車は、377万台です。

 それこそウィンウィン。そんな関係を、私は日米の間で続けていきたいと思っています。

 米国とだけではありません。日本は自由貿易の旗のもと、どの国、どの地域とも、互いが、互いの力になる関係を築いてまいりました。これからも、そうしていきましょう。

 アジア・太平洋からインド洋に至る広い地域に、今世紀にふさわしい自由で公正な経済のルールを広げるには、システムを作り、またそこから多大の恩恵を受けてきた国が、すなわち日本のような国こそが、これを主導しなくてはならない。私の、信念であります。

■北東アジアの戦後構造を取り除く

 私は先刻、北東アジアから積年の戦後構造を取り除くため、労をいとわないと申しました。

 私はいま、(ロシアの)ウラジーミル・プーチン大統領とともに、70年以上動かなかったこう着を動かそうとしています。

 大統領と私は今月の初め、ウラジオストクで会いました。通算22度目となる会談でした。近々、また会います。

 両国の間に横たわる領土問題を解決し、日露の間に、平和条約を結ばなくてはなりません。日露の平和条約が成ってこそ、北東アジアの平和と繁栄は、より確かな礎を得るのです。

 皆さま、昨年この場所から、拉致、核・ミサイルの解決を北朝鮮に強く促し、国連安全保障理事会決議の完全な履行を訴えた私は、北朝鮮の変化に最大の関心を抱いています。

 いまや北朝鮮は、歴史的好機を、つかめるか、否かの岐路にある。手つかずの天然資源と、大きく生産性を伸ばし得る労働力が、北朝鮮にはあります。

 拉致、核・ミサイル問題の解決の先に、不幸な過去を清算し、国交正常化を目指す日本の方針は変わりません。私たちは北朝鮮がもつ潜在性を解き放つため、助力を惜しまないでしょう。

 ただし幾度でも言わなくてはなりません。すべての拉致被害者の帰国を実現する。私は、そう決意しています。

 拉致問題を解決するため、私も、北朝鮮との相互不信の殻を破り、新たなスタートを切って、金正恩(朝鮮労働党)委員長と直接向き合う用意があります。いま決まっていることは、まだ何もありませんが、実施する以上、拉致問題の解決に資する会談にしなければならないと決意しています。

 日中関係についても一言させてください。本年始まった首脳間の往来は、来月、私が訪中し、その後には習近平国家主席を日本にお招きし、といった形で継続し、両国関係に、そしてこの地域に、決定的な安定の軸を加えていくでしょう。

■自由で開かれたインド太平洋戦略を進める

 北東アジアから対立構造を除いたとき、北極海から日本海、太平洋、インド洋へと抜ける海の回廊は、一層重みを増していきます。

 真上に位置し、広いEEZ(排他的経済水域)をもつ日本は、この海域と、またその上の空域が、安全で、平和であることを望みます。

 太平洋とインド洋、「2つの海の交わり」に、ASEAN(東南アジア諸国連合)諸国があります。かつて両洋を越え遠くアフリカに物産を伝えたのは、今で言う太平洋島しょ国の先達でした。

 私が「自由で開かれたインド太平洋戦略」を言いますのは、まさしくこれらの国々、また米国や豪州、インドなど、思いを共有するすべての国、人々とともに、開かれた、海の恵みを守りたいからです。

 洋々たる空間を支配するのは、制度に裏打ちされた法とルールの支配でなくてはなりません。そう、固く信じるがゆえにであります。

 先日、マレーシア、フィリピン、スリランカから日本に来た留学生たちが、学位を得て誇らしげに帰国していきました。学位とは、日本でしか取れない修士号です。

 海上保安政策の修士号。目指して学ぶのは、日本の海上保安庁が送り出す学生に加え、アジア各国海上保安当局の幹部諸君で、先日卒業したのはその第3期生でした。

 海洋秩序とは、力ではなく法とルールの支配である。そんな不変の真理を学び、人生の指針とするクラスが、毎年日本から海に巣立ちます。実に頼もしい。自由でオープンなインド・太平洋の守り手の育成こそは、日本の崇高な使命なのです。

■ガザから先生を招く

 さて皆さま、本演説の準備に当たり、私はささやかな、新しいプログラムを作りました。

 来年初め、ガザ地区から約10人、小中学校の先生を日本に招きます。これを第1陣として、毎年続けます。

 日本という異なる文化、歴史に身を置く教師たちは、ガザと中東を広い視野に置き、自分たちのことを見つめ直すでしょう。それは独特の、慰藉(いしゃ)の力を彼らに及ぼすのではないでしょうか。

 平和とはもちろん、当事者双方の努力が必要なのです。それでも願わくば、私たちのこのプログラムが、ガザの教師と子供たちに、希望のよすがを与えてくれたら。

 20年たつと、訪日経験をもつ先生は200人になる。彼らに教えを受けた生徒の数は数千人に達するでしょう。その日を待望いたします。

■日本と日本人は、未来を見据える

 本日、一端を述べて参りました日本外交の目的とは、世界と地域の未来を、確実なものとすることです。

 さらにそのうえで、私が願いますのは、日本の未来を生きる若人たちが、たくましくも、チャレンジに立ち向かってくれることです。それをやりやすい環境を生み出すことが、私たち世代の務めです。

 あたかも日本にはいま、新しい風が吹こうとしています。

 来年4月末から5月初めにかけ、天皇陛下が退位され、皇太子殿下が即位されます。今上陛下のご退位に伴う御代(おだい)替わりは、実に200年ぶり。10月には、お祝いくださる賓客を世界からお迎えします。

 来年6月、日本はG20(20カ国・地域)サミットを開きます。世界経済のあり方や環境問題など、国際社会が直面する課題についての議論を、私は議長として引っ張るつもりです。

 続けて8月、われわれはTICAD(アフリカ開発会議)を開きます。1993年以来日本が孜々(しし)として続け、アフリカ各国指導者から不動の信頼を得た会議の、第7回です。例えば私自身幾度も重要性を説いてきた「ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ」を、論じ合いましょう。

 お忘れなきよう。来年日本はラグビー・ワールドカップを開き、2020年には、東京がオリンピックとパラリンピックを開きます。私たちの目は、未来を見続けます。

 日本と日本の人々が未来に視線を据えるとき、日本は活力を増します。未来を見つめる日本人は、SDGs(持続可能な開発目標)の力強い担い手になります。そんな次世代の日本の若人は、「国連精神」の旗手として立派に働いてくれるだろう。私の確信です。

 最後に申し上げます。安保理改革が停滞する中、今世紀の世界における国連の意義は、今や厳しく問われています。

 けれどもだからこそ、日本は国連への貢献をやめません。グテレス事務総長とともに、日本は安保理改革、国連改革に邁進(まいしん)することをお約束し、私の討論を終わりにします。

 ありがとうございました。(了)

2018年09月21日

自民党総裁選挙、安倍首相が圧勝!

 自民党総裁選挙が終わり、安倍首相が圧勝しました。

 マスコミ報道は、いろいろです。

 安倍首相が553票、石破元幹事長が254票。
 安倍首相が石破氏を2倍以上の差をつけたのですから、圧倒的な差というべきです。
普通の選挙では、そう言います。

(6年前の総裁選挙の決戦投票結果は、安倍氏が108票、石破氏は98票で、
石破氏は、善戦しました。

安倍氏の党員投票は、6年前から2.5倍になった。
その結果、
安倍氏、29%→55%
石破氏、55%→45%
 ーとなりました。)

 ところが、今回、マスコミが、「石破氏が200票以上取ったから、善戦した」と報道してますが、誰が200票と決めたのか?
 石破氏を200票超えるか否か?
 あまりにも、石破氏に対して失礼です。
 どう考えても、最初から、200票は、軽く超えます。
 200票は、党員票で、過半数にいかない票です。これに、議員票が加わるのです。
 マスコミが、最初から、自民党総裁選挙結果を「石破氏、善戦」と報道したかったからでしょう。

 ホントに、最近のマスコミは、事実を踏まえた報道がなされないですね。

 これが、今の日本のマスコミ報道です。
 頭がおかしくなります。

 我々は、マスコミ報道に惑わされずに、事実を踏まえて、正しく判断することが必要です。

 僕は、最初から、議員票は安倍首相、党員票は、安倍首相が過半数取れるか否かで、それが焦点と思っていました。

 6年前は、石破氏が党員票で上回っていました。
 それを逆転するのは並大抵のことではないのです。
 安倍首相は、この6年間で、それを挽回したのです。

 選挙は、よく告示したら選挙は決まっているといわれています。
 選挙は、選挙中だけが選挙でないのです。選挙に入る前が、大事なのです。

 今回の自民党総裁選挙、安倍首相が自民党の国会議員の8割以上、党員の55%を獲得したのですから、安倍首相の圧勝ということになります。

 安倍首相は、これを踏まえて、人事を行い、憲法改正に向けて頑張ってもらいたいと思います。


shige_tamura at 12:25|PermalinkComments(0)clip!安倍晋三 

安倍晋三自民党総裁記者会見(9月20日)

 安倍晋三自民党総裁記者会見@党本部

 「先ほど総裁選が終了し、あと3年、自民党総裁の重責を担うこととなりました。
 大変、身の引き締まる思いであります。
 まず、私の訴えに対して、力強いご支持をいただいた全ての同僚議員、そして党員・党友の皆さまに改めて、お礼を申し上げたい。
 特に、全国の党員・党友の皆さまからは、前回、6年前の総裁選の2.5倍、35万票を上回る得票をいただくことができました。これまで6年間にわたる経済政策、外交、安全保障政策の実績の上に、さらに3年間、この誇りある自民党を率い、引き続き国家・国民のため、強力なリーダーシップを発揮せよ、と力強く背中を押していただいたものと考えています」

 「直ちに仕事に取り掛からなければなりません。北海道胆振(いぶり)東部地震、台風21号、大阪北部地震、そして西日本豪雨。この夏は自然災害が相次ぎ、列島に甚大な被害をもたらしました。それぞれの被災地では多くの皆さんがいまなお、大変な困難に直面しておられます。総裁選の期間中も、政府として予備費の執行など、何よりも災害対応を第一に取り組んできたところでありますが、一日も早い生活再建、生業の復興に向けて、北海道全域で宿泊料金の割引を速やかに実施するなど、取り組みをさらに加速しなければなりません」

 「あわせて、この夏は猛暑による熱中症も相次ぐなど、全国の皆さんが近年の急減な気象の変化、それに伴う自然災害の増加に大きな不安を抱えておられます。この総裁選でも全国で防災・減災、国土強靱(きょうじん)化のための緊急対策を、3年間で集中的に実施することをお約束させていただきました。強靱なふるさとづくりは待ったなしの課題です。直ちに着手いたします。被災地の復興を加速することとあわせ、小中学校へのクーラー設置や、ブロック塀の安全対策など急を要する対策について、来る臨時国会に補正予算を提出する考えであります。速やかに編成作業を開始します」

 「週明けから外交も早速始動いたします。国連総会に出席するために、ニューヨークに向かいます。世界の首脳たちが集うこの機会を生かし、地球儀を俯瞰(ふかん)する視点で積極的な外交を展開する考えであります。トランプ大統領との日米首脳会談も行う予定です。通商協議(FFR)が進む中で、日米の通商関係の未来について、また、世界の新しいルール作りに向けて、日米両国が果たすべき役割についても大いに議論したいと考えています」

 「来月の私の中国訪問に向けた調整も進んでいます。その先には東アジアサミット(EAS)、アジア太平洋経済協力会議(APEC)、アルゼンチンでの20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)。こうした機会を生かし、ロシアのプーチン大統領とも首脳の会談を重ねていきたいと考えています」

 「さらには国際社会との連携のもとに、北朝鮮の核・ミサイル、そして何よりも重要な拉致問題の解決に向けて、次は私自身が金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長と向き合わなければならないと考えています。戦後日本外交の総決算を行っていく。そして、アジア太平洋からインド洋に至る広大な地域に新しい時代の平和と繁栄の礎を築く。わが国として、世界の真ん中で、強いリーダーシップを発揮していく考えです」

 「年が明ければ歴史的な皇位の継承が行われます。その後には、世界の主要な国々のリーダーを日本に招き、わが国が初めて、G20サミットの議長国を務めます。その翌年には東京オリンピック、パラリンピック。まさに、歴史の大きな転換点にあって、日本の明日を切り開いていく、私はその先頭に立つ決意であります。国難とも呼ぶべき少子高齢化に立ち向かい、激動する国際情勢の荒波に立ち向かっていく。
 そして、70年以上一度も実現してこなかった憲法改正にいよいよ挑戦し、平成のその先の時代に向かって新しい国造りに挑んでいきます」

 「そのスタートに当たって、国連総会から戻り次第、(自民)党役員人事、内閣改造を行う考えであります。未来を見据えた国造りという大事業に当たっては、できるだけ幅広い人材に活躍のチャンスを作りたいと考えています」

 「さて、現職首相が、総裁選挙に臨むのは15年ぶりのことでありました。平成15年の小泉純一郎首相の総裁選で、私は小泉陣営の対策本部で全力を尽くしておりましたが、得票は60%にとどまりました。本当に厳しい選挙でした。11年の小渕恵三首相の得票も68%。現職首相だからといって、楽な選挙など決してありません。しかし、今回はこうした過去の例を上回る全体で7割近い得票をいただくことができました。
 これは、私にとって大きな力であります。改めて感謝申し上げたいと思います。皆さんの支持こそが政策の推進力であり、リーダーシップの源流であります。そのことを私はこれまで5回の国政選挙において、痛感してまいりました」

 「集団的自衛権の一部行使を含む平和安全法制、消費税の使い道の見直しによる教育無償化、国論を二分するような改革も、国政選挙で国民の皆さまに信を問い、支持を得ることで実現することができた。これこそ、民主主義の真髄、民主主義のダイナミズムであります」

 「全ての世代が安心できる社会保障改革。戦後日本外交の総決算。そして制定以来初めての憲法改正、いずれも実現は容易なことではない。いばらの道であります。党内の議論も、他の政党との調整も一筋縄ではいかないかもしれない。しかし、今回の総裁選を通して、党内の大きな支持をいただくことができました。これは、これから3年間、私が自民党総裁として強いリーダーシップを発揮できる、党一丸となって大改革を断行する大きな力になるものと考えています。私からは以上であります」
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Q今回の総裁選で、3選を果たした一番の要因は何か。首相の政治姿勢に批判的な見解を示してきた石破茂元幹事長が国会議員票で73票、党員票で181票、全体で3割を超える票を得たことを踏まえ、今後の政権運営をどのように進める方針なのか。森友・加計学園問題をはじめとする一連の不祥事の対応について、党員から理解を得られたか?

A「これまでの6年間の経済政策、外交や安全保障政策について、そうした実績の上に、これから国難とも呼ぶべき少子高齢化に立ち向かっていくということ。そして国際情勢の荒波に立ち向かっていくという中で、戦後外交の総決算を行っていくということなどについて、具体的な政策を示させていただいた。私の訴えに対して、力強いご支持をいただいたというふうに考えております」

 「選挙はですね、すべからくそうでありますが、選挙に勝利を収めた以上、選挙でお約束をしたことを実行に移していく責任があります。自民党というのは、一旦、選挙で決着がつけば、議論が終結に至ればみんなで協力をして、そこで約束したことを実行に移していく。そういうことで長い間、戦後の背骨を背負うことができたんだろうと思っております。自民党は、活発な議論を行いますが、一旦結論が出れば、実現に全力を尽くす、それが自由民主党の伝統であり、矜持(きょうじ)であろうと思ってます」

 「また、今回の総裁選においても、いわゆるモリカケ問題については、テレビ番組や日本記者クラブにおいても大変多くの時間が割かれて、私も説明をさせていただいたところでございます。一度できあがったイメージを払拭することはそう簡単なことではありませんが、私なりに説明に努力をしてまいりました。その上において、選挙の結果、支持を得るということができたと考えております。これからも、求められれば、丁寧に説明を行っていく考えであります。あわせて、首相という立場が周囲に与える影響力などにしっかりと留意をしながら、今後も謙虚に丁寧に、そして慎重に政権運営にあたっていきたいと考えております」

Q内閣改造・党役員人事は具体的にいつ行うのか。適材適所の意味は。麻生太郎副総理兼財務相、菅義偉官房長官、二階俊博自民党幹事長ら政権の骨格を維持する考えか?

A「あの、大変、今、具体的なことを質問されましたが、まさに先ほど、総裁選の結果が出たばかりでありまして、それを受けて、これから考えていこうということでありました。総裁選を行っている最中にですね、人事のことを考えるのはまさに一生懸命頑張っていただいている方々に対して失礼でありますから、まさに私も総裁選、そして首相としての仕事がありますから、そこに集中をしてまいりました。これからですね、よく考えていきたいと思っております。ですから、いつ、党役員人事、そして改造、何月何日にやるということは今申し上げることができませんが、だいたい予測はつくんだろうというふうに思います」

 「その上でですね、今回の総裁選において、私は主に3つのことを訴えてきました。
 それは全世代型の社会保障制度へと大きく3年で改革を断行していくということ。
 そして、戦後日本外交の総決算を行っていくということ。
 そして憲法改正について、どういう考え方で、条文のイメージで改正を行っていくかということについて、訴えてまいりました」

 「全国の党員・党友、国会議員が参加をした今度の総裁選、結論が出た以上は、みんなで一致団結して進んでいく。これが先ほど申し上げましたとおり、自民党の伝統であろうと思っておりますし、同じ方向を向いて、その実現に向けて全力を尽くしていくべきだと、こう皆さん思っております。全ての同僚議員がその点に異論はないと思いますが、その上で人事は常に適材適所で考えてまいります。未来を見据えた国造りという大事業を進めていく上において、しっかりとした土台の上にできるだけ幅広い人材を登用していきたいと思います。しっかりとした土台の上にということで、お酌み取りいただきたいと思います」

Q憲法改正の段取りについて。来年夏の参院選前の発議も視野に入れているのか?

A「憲法改正は自民党結党以来の大きな目標、党是と言ってもよいと思います。そこで今回も総裁選の最大の争点であったと思います。憲法改正推進本部の議論を経て党大会で報告された条文イメージの上に、次の国会に案を提出できるように党を挙げて取り組むべきだと申し上げてきました。
 そして総裁選の結果、力強い支持を得ることができたと考えています。結果が出た以上、この大きな方針に向かってみんなで一致結束をして進んでいかなければならないと思います。総裁選で最大の争点になってきた。これはもう党の皆さんにはご理解いただけると思います」

 「しかし、党として案を国会提出に向けて幅広い合意が得られるように対応を加速してまいりますが、その際には友党の公明党との調整を行いたいと思います。その後のスケジュールは国会次第でありまして、予断を持つことはできないと思いますし、もちろん(衆参両院の)3分の2で発議をしていくことは相当高いハードルですし、できるだけ多くの方々に賛同していただく努力をしていくべきだろうと思います。これは党を中心にそうした努力を行っていただきたい」

Q北朝鮮による日本人拉致問題について。日朝首脳会談の時期は?

A「本年、米朝首脳会談が初めて開催されました。それまで国際社会と連携をしながら、北朝鮮をめぐるさまざまな問題に真正面から立ち向かうよう、国連でも決議を行い制裁を行ってきた。いわば日本は米国とともにリーダーシップを取ってきました。しかし、米朝首脳会談が初めて行われ、いわば北朝鮮が、金正恩朝鮮労働党委員長自身が話し合いの場に出てこられた。そして、19、20日と南北の首脳会談も行われています。ある意味では局面も大きく転換しようとしている中において、拉致問題についてしっかりと解決に向けて進めていかなければいけない」

 「米朝首脳会談の際に、トランプ大統領から直接金委員長に拉致問題について私の考え方、日本の考え方を伝えてくれました。次は金委員長と私自身が向き合って解決しなければならないと決意をしています。それに向かってですね、さまざまな努力をしていく。いかなるチャンスも見逃さないという考え方の上に対応に当たっておりますが、まさに交渉でありますから、今、中身について、どのように行っているのか、どういうことをしているのかということは申し上げられませんが、まさに、拉致問題の解決に資する首脳会談につなげていきたいと考えています」

Q経済政策「アベノミクス」について、足りないところはどこか。デフレ脱却に関し、物価上昇率2%の目標についてどこまでこだわるのか?

A「いまの論点は総裁選においても、相当深掘りできたと思います。私は具体的にお話をさせていただき、反論もさせていただきました。私たちが進めている経済政策が地方に及んでいないという議論が石破茂元幹事長からありましたが、初めて有効求人倍率が全ての47都道府県で1倍を超えました。高度経済成長期にもバブル期にも実現できなかったことです。地方の法人が仕事をして利益を得て税金を払う地方法人関係税収は、ほとんどの地域で4割、5割増えている。さらに地方創生を進めていきたいと思います」

 「女性活躍についても、200万人女性の雇用が増えました。例えば有価証券報告書に何人女性役員がいるということを明記することを求めた結果、2・5倍女性役員が増えた。これは政権交代前に比べると5倍のスピードです。つまり、具体的な政策をどのように進めていくかということが大切だろうと。そして、女性の皆さんのですね、月額の給与も平均1・3万円増えていますし、男女の給与差、収入も、最も差が縮んでいるわけであります。さらに、同一労働同一賃金や働き方改革を進めていくことによって、さらにそのスピードを速めていきたいと考えております」

 「そしてまた、最近のいい数字はですね、労働生産性について昭和35年度以来、最高を更新をしたわけでありまして、いわばサービス産業を含めて労働生産性がやっと上がりはじめてきていると思います。可処分所得などについてもですね、足下では上がってきています。2%の物価安定目標について。安倍政権において、デフレ脱却の道筋はしっかりとつけていかなければならない。この3年間でしっかりつけてまいります。デフレではないという状況は作り出すことができました。物価安定目標というのは、この目標に近づいていくことによって、まず最大の課題である雇用の最大化を図っていくということだが、それは今実現することができている。正社員の有効求人倍率が1倍を超えて過去最高となっております。日本銀行とともにマクロ政策を進めてきた結果です。いずれにせよ、金融政策は日本銀行に任せておりますが、しっかりと今の政策を進めていきたい。もちろんですね、さまざまな論点についても、目配りをきかせていきたいと考えています」

Q人事で石破氏や石破派を処遇するのか?

A「適材適所であります」

(了)

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2018年09月11日

自民党総裁選「安倍首相VS石破元幹事長」阿比留瑠比氏に聞く

パトリオットテレビに、
自民党総裁選「安倍首相VS石破元幹事長」阿比留瑠比氏に聞く【PTV:031】
をアップしました。
是非ともご覧ください。



shige_tamura at 16:54|PermalinkComments(0)clip!

2018年09月05日

大好評!筆坂秀世さんとの対談

パトリオットテレビの
なぜ志位委員長は“長期政権”なのか、赤旗を役所で拡張するのは?元共産党ナンバー3の筆坂秀世さんに聞く【PTV:029】
が大好評です。
すでに、1万6千人以上の方がみています。
この機会に、是非ともご覧ください。






2018年09月03日

イージス・アショア(陸上配備型イージス・システム=陸上イージス)の導入について(Q&A)

 陸上イージス・2基の導入については、2017年12月末の閣議において決定されました。
 閣議決定後の重要な手順が陸上イージスに搭載するレーダーの機種選定でしたが、防衛省は7月30日、レーダーの機種選定結果を発表・決定したと発表しました。
 この決定により、陸上イージスの能力や価格が明らかになりましたので、陸上イージスが、我が国の防衛のために必要不可欠な装備品であることについて説明します。
 また、マスコミの一部で、米朝首脳会談などによる緊張緩和に逆行するとか、北朝鮮・中国・ロシアが反対しているとの批判があります。
 陸上イージスは高すぎるといった批判があります。
 これらについても、お答えします。

Q1、イージス・システムについて教えてくさい。

 陸上イージスを説明するためには、イージス艦に搭載され、陸上イージスにも搭載されるイージス・システムついて説明する必要があります。
 イージス・システムとは、遠距離を飛行する敵機やミサイルを正確に探知できる索敵能力に対して、迅速に状況を判断し対応できる情報処理能力、一度に多くの目標と交戦できる対空射撃能力を備えた画期的な装備品です。
 イージス・システムは当初、空母や揚陸艦などを対艦ミサイル攻撃から防護する目的で開発されました。
 特に重視された機能は、同時多目標交戦能力です。
 これは、飛来する多数のミサイルを同時に認識・追尾するとともに、脅威度に応じて優先順位をつけ、優先度が高い目標から順番に、艦対空ミサイルを発射して交戦することができるというものです。
 イージス・システムでは、従来の艦船より多くの敵ミサイルに同時に対応できる能力が向上しており、イージスの語源である、ギリシャ神話に出てくる神ゼウスが娘アテナイに与えた「悪を払いのける盾」のように、敵のミサイルを撃破します。
 その監視能力と処理能力の高さが注目されて、のちに弾道ミサイル防衛(BMD : Ballistic Missile Defense)の機能が付加され、イージスBMDが登場したのです。


Q2、我が国が導入する陸上イージスとは、どんなものですか?

 弾道ミサイル防衛の機能を備えたイージス・システムを海上ではなく、陸上で実現したのが陸上イージスです。
 イージス・システムを構成するコンピュータ―、今回機種選定された最新レーダー「LMSSR」、「Mk.41」垂直ミサイル発射装置などの機材一式を、陸上に設置し、出来上がるのが陸上イージスなのです。
 陸上イージスは、従来のイージス艦と「PAC-3」による2層の弾道ミサイル防衛体制を大幅に強化する優れた装備品です。
 特に、日本国内の重要インフラや米軍基地をターゲットとする準中距離弾道ミサイル、中距離弾道ミサイルなどに対する対処能力が大幅に向上します。
 次いで、ロフテッド軌道(注1)で発射された北朝鮮の弾道ミサイルに対する対処能力が大幅に向上します。
ブロック僑舛蓮現行のブロックAよりも射程が大幅に延伸しており、迎撃高度が高くなることから、ロフテッド軌道で飛翔する弾道ミサイルの迎撃がより確実になります。これを陸上イージスに搭載することで、ロフテッド軌道への対応能力が飛躍的に向上します。
 さらに、陸上イージス(LMSSRとSM3ブロックIIA)、イージス艦、PAC-3の組み合わせで、異種弾道ミサイル(注2)の多数同時発射への対応が、状況により可能となります。

(注1)ロフテッド軌道とは、弾道ミサイルの打ち上げ要領の一つで、通常よりも角度を上げて高く打ち上げる方法で、落下速度が速くなり、それだけ対処は難しくなります。
(注2)現在、様々なタイプの弾道ミサイルの多数同時飛来する場合の対処はある程度可能ですが、陸上イージスの導入により、より確実に対応できます。


Q3、陸上イージスの優れた点を教えてください。

 我が国が導入する陸上イージスは、世界最高水準の能力を有します。
 今回、導入する陸上イージスで注目すべきは、最新レーダーのLMSSRと日米が共同開発しているミサイル「SM3ブロックIIA」を採用することで生じる相乗効果です。
・最新レーダーLMSSRの探知距離は、イージス艦に搭載されている「SPY1」レーダーの探知距離よりも飛躍的に向上します。
 陸上イージスの取得価格がある程度高くなるのは、SPY1レーダーの代わりに高い能力を有するLMSSRを導入するからです。
・ミサイルの到達高度(射高)についても、現行の「SM3ブロックA」のよりも「SM3ブロックA」はより高く飛翔することができます。

 この能力差は圧倒的な差で、我が国の弾道ミサイル防衛に非常に大きな影響を与えることになります。

・この能力の高い最新レーダーLMSSRとSM3ブロックIIAが合体することにより、SM3ブロックAの能力を最大限に生かすことが可能となり、ロフテッド軌道で飛翔する弾道ミサイルの迎撃がより確実になります。この効果は絶大です。
 陸上イージスは、我が国の防衛体制の強化や日米同盟の強化に寄与できる非常に優れた装備品です。


Q4、なぜ、今、陸上イージスが必要なのですか?

 現在の弾道ミサイル防衛は、イージス艦のミサイルSM3とPAC-3ミサイルによる2層の防衛体制であり、改善すべき問題がありました。
 例えば、PAC-3は限定された地域をカバーする拠点防衛の装備品であり、狭い範囲の防衛はできるが広域の防衛はできないという点があります。
 また、イージス艦は、1日24時間365日、弾道ミサイル防衛対処のためにのみ日本海に張りつけていくわけにはいかないのです。
 東シナ海などへの対処などの任務にも就かなければいけないし、何よりも乗員の訓練、休息、艦艇の定期的な保守・整備が欠かせません。
 2017年を振り返ると、北朝鮮は多数の弾道ミサイルの発射を行ったが、海上自衛隊のイージス艦はそれへの対処のために長期間、日本海に張りつけとなりました。そのため、乗組員は休息が不十分で疲労は蓄積しました。
 陸上イージスが導入されると、海上自衛隊のイージス艦の負担が軽減され、運用を柔軟にすることができます。


Q5、陸上イージスは、2か所で日本全土をカバーできるって、ホントですか。

 日米で共同開発を進めている弾道弾迎撃ミサイルであるSM-3ブロックIIAは広いカバー領域を有し、日本国内の東西2カ所に配備すれば日本全域をカバーできます。
 この2カ所に配備された陸上イージスは、弾道ミサイル防衛の堅固な土台を構築することになるのです。
 陸上イージスが導入されると、1日24時間、1年365日の弾道ミサイル防衛の対処にあたることが可能になります。


Q6、イージス艦の負担軽減で、海上防衛力はアップするのですか。

 陸上イージスの導入で、イージス艦の負担が格段に軽減されます。
 イージス艦は、弾道ミサイル防衛だけではなく、本来の艦隊防空(航空機や対艦ミサイルを迎撃する任務)などの任務に従事することができるようになります。
 さらに、訓練の時間が確保でき、乗員の休息、艦艇の保守・整備も可能となり、我が国の海上防衛態勢が強化されることになります。
 また、米軍と互換性のある装備品を導入することで日米同盟が強化され、抑止力がさらに高まります。


Q7、陸上イージスは少人数で運用が可能、ホントですか?

 海上自衛隊のイージス護衛艦1隻当たりの乗組員は通常300〜310人必要です
 陸上イージスの場合、艦艇を動かすための乗組員を必要としないために、少人数で対応できます。
 武器システムを操作するための戦闘情報センター(CIC : Combat Information Center)で勤務する要員がいれば用が足ります。
 陸上型イージスは、システムを操作する最低限の人数という意味では十数名程度で動かすことができると言われており、3交替で合計数十名の要員で弾道ミサイルへの対処が可能となります。
 もちろん、システムを操作する要員だけでなく、基地施設の警備・防衛を担当する要員や、整備・食事の用意をはじめとする後方支援業務も必要になりますが、これらの要員をカウントするにしても約200人程度と考えられ、イージス・アショアの運用に必要な人数はイージス艦と比較すれば少なくなります。


Q8、米朝首脳会談後の「緊張緩和の流れ」に逆行するのではないですか?

 マスコミの一部は、米朝首脳会談で、「陸上イージス 導入ありきは許されない」「ようやく芽生えた緊張緩和の流れに逆行する」と言っています。確かに、金正恩委員長が朝鮮半島の完全な非核化への意思を示した意義は大きいものの、その認識は甘いと思います。
 なぜならば、6月12日の米朝首脳会談から数か月が経過し、一時的に緊張緩和ムードが漂いましたが、北朝鮮による非核化に向けた具体的な行動は何もありません。
本気で、北朝鮮が非核化の意思があるのか否かが、不明です。
 当然ながら弾道ミサイルも化学兵器や生物兵器も廃棄されていないのです。
 現在、北朝鮮には核兵器と弾道ミサイルは存在するのです。
 日本に直接の脅威となる短距離及び中距離弾道ミサイルを保有している状況に全く変化はなく、日本に対する脅威は厳然としてあるのです。
 米朝首脳会談以降の緊張緩和ムードに流されることなく、安全保障の鉄則である「最悪の事態に備える」という態度が、今の日本には求められているのです。


 Q9、我が国周辺の安全保障環境の中で、陸上イージスは必要ですか?

 我が国を取り巻く安全保障環境は世界の中で類を見ない厳しい環境です。
 北朝鮮は、「日本を火の海にする」「日本を沈没させる」と脅迫してきており、こうした状況で、我が国の周辺国が反対したとしても、我が国が自らの安全保障に関する決定を行うことは当然のことです。そもそも陸上イージスは、我が国に向けて発射されるミサイルに対処するものであり、我が国にミサイルを発射するつもりのない国が警戒したり反対する必要はないはずです。
 陸上イージスは、我が国の防衛体制を強化し、日米同盟を強化する非常に有効な手段であり、装備化が遅滞なく実現することが必要なことなのです。


Q10、陸上イージスは高価すぎるとの批判がありますが?

 マスコミの一部に「陸上イージスは高価すぎる」との批判がありますが、事実はどうなのかを検証してみましょう。
・陸上イージス2基と最新イージス艦「まや」型2隻の比較
 陸上イージス2基と最新イージス艦「まや」型2隻の費用を比較すると陸上イージスの方が安価であるという計算結果になります。
 防衛省が発表した「陸上配備型イージス・システム(イージス・アショア)の構成品選定結果について」で示された米国政府等が提案した経費ですが、

(1)陸上イージス1基の取得経費(注3)約1340億円  2基の取得経費2679億円

(注3)レーダーを含む陸上イージス構成品購入費に加え、運用開始までに必要な初度費、補用品費、技術支援費)

(2)教育訓練に係る経費(注4) 約31億円

(注4)初度要員養成費に限る。

(3)30年間の維持運用経費(注5) 約1954億円

(注5)陸上イージスの導入後、30年間の維持・運用に必要な経費。

 結論としては、2基の取得経費に教育訓練経費と30年間の維持・運用に必要な経費の合計額=(1)+(2)+(3)=約4664億円となります(注6)。

(注6)合計額については、レーダーの選定過程において判明しているものに限っており、今後、具体的な施設整備費等、必要となる経費についても順次、見通しを立てた上でライフサイクルコストを算出していくことになる。

 この30年間の合計額4664億円を公表したために、「非常に高価」だという印象を与えましたが、一方、イージス艦「まや」型2隻の経費はというと、

(1)イージス艦「まや」型1隻の取得経費 約1680億円 2隻の取得経費3360億円
(2)2隻の30年間の総経費(ライフサイクルコスト) 7000億円
 結論として30年間の総経費で比較した場合、
・陸上イージス2基で4664億円、
・イージス艦「まや」型2隻で約7000億円となり、

 陸上イージス2基の方が安価であるという結論になります。

 なお、上記のコストの中にはSM−3ミサイルの取得経費は入っていません。SM−3ミサイルはイージス艦にも陸上イージスにも搭載できるミサイルであり、相互に融通できることから、陸上イージス専用のミサイルがあるわけではなく、ミサイルの取得経費を陸上イージスのコストに含めることは妥当ではないと考えています。実際、イージス艦「まや」型の総経費である約7000億円の中にもミサイルの取得経費は含まれていません。

 また、陸上イージスは、多くの部分を米国のFMS(対外有償軍事援助)の枠組みで調達をすることになるので、価格の高騰を心配する者が多いのも事実です。
 防衛省が発表した陸上イージスの総経費は、米国政府や企業から提案された価格をあくまで示したものであり、これが確定した経費ではありません。実際、防衛省が発表した平成31年度概算要求では、陸上イージス1基あたりの取得経費は、約1237億円となっており、米国政府等が提案した価格(約1340億円)から約103億円を低減させました。
 防衛省は、引き続き、米国政府や企業と十分に調整して、FMSの問題点の是正に十分な対処をし、努めて安価に陸上イージスの取得を目指します。

shige_tamura at 09:29|PermalinkComments(0)clip!安保・防衛政策 
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