2015年04月

2015年04月15日

安全保障法制の与党協議(高村正彦副総裁)

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 安全保障法制の与党協議ですが、昨年7月1日の閣議決定と今年3月20日の「具体的方向性」という取りまとめに従って、政府は法案準備を進めていると認識していますが、公明党さんの方は、例えば、国会承認について更に改善の余地があるのではないかという意見を持っているようであります。

 閣議決定に至る与党協議、あるいは「具体的方向性」を取りまとめる与党協議というのは、自公の議論という形で進んでいましたが、今はどちらかと言うと、政府が作ったものが今までの取りまとめを反映しているのかということに、政府と公明党との間で若干の齟齬があるということかなと思います。

 これからの私の役割は、今までとはちょっと違って、政府と公明党の中を取り持つということになるのかなと思います。

 政府と公明党の間の認識の差といっても、それほど大きいものではありませんので、自民党、公明党の協力によって5月中旬の国会提出というのはできるだろうと思います。

 国会審議は今までの例から、特別委員会を作るということになるわけです。特別委員長は誰になるのかは皆さんの最近の関心事でありますが、委員長は単なる司会者ではなく、与党の言っていること、野党の言っていることがどういうことか、よく理解できる、安全保障について造詣の深い人が望ましいと思います。

新・安全保障法制に関するQ&A(その5、終わり)

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問29 憲法第9条の下で許容される自衛の措置(自衛隊法、事態対処法等)で、集団的自衛権の限定行使が入っています。これに「新3要件」が関係します。閣議決定ではどうなっていましたか?

(答)
 閣議決定では、
 我が国を取り巻く安全保障環境の変化に対応し、いかなる事態においても国民の命と平和な暮らしを守り抜くためには、これまでの憲法解釈のままでは必ずしも十分な対応ができないおそれがあることから、いかなる解釈が適切か検討してきました。その際、政府の憲法解釈には論理的整合性と法的安定性が求められます。したがって、従来の政府見解における憲法第9条の解釈の基本的な論理の枠内で、国民の命と平和な暮らしを守り抜くための論理的な帰結を導く必要があるのです。

 憲法第9条はその文言からすると、国際関係における「武力の行使」を一切禁じているように見えますが、憲法前文で確認している「国民の平和的生存権」や憲法第13条が「生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利」は国政の上で最大の尊重を必要とする旨定めている趣旨を踏まえて考えると、憲法第9条が、我が国が自国の平和と安全を維持し、その存立を全うするために必要な自衛の措置を採ることを禁じているとは到底解されません。

 一方、この自衛の措置は、あくまで外国の武力攻撃によって国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆されるという急迫、不正の事態に対処し、国民のこれらの権利を守るためのやむを得ない措置として初めて容認されるものであり、そのための必要最小限度の「武力の行使」は許容されます。これが、憲法第9条の下で例外的に許容される「武力の行使」について、従来から政府が一貫して表明してきた見解の根幹、いわば基本的な論理であり、昭和47年10月14日に参議院決算委員会に対し政府から提出された資料「集団的自衛権と憲法との関係」に明確に示されているところです。

 この基本的な論理は、憲法第9条の下では今後とも維持されなければなりません。
これまで政府は、この基本的な論理の下、「武力の行使」が許容されるのは、我が国に対する武力攻撃が発生した場合に限られると考えてきました。しかし、冒頭で述べたように、パワーバランスの変化や技術革新の急速な進展、大量破壊兵器などの脅威等により我が国を取り巻く安全保障環境が根本的に変容し、変化し続けている状況を踏まえれば、今後他国に対して発生する武力攻撃であったとしても、その目的、規模、態様等によっては、我が国の存立を脅かすことも現実に起こり得るのです。

 我が国としては、紛争が生じた場合にはこれを平和的に解決するために最大限の外交努力を尽くすとともに、これまでの憲法解釈に基づいて整備されてきた既存の国内法令による対応や当該憲法解釈の枠内で可能な法整備などあらゆる必要な対応を採ることは当然であるが、それでもなお我が国の存立を全うし、国民を守るために万全を期す必要があります。

 こうした問題意識の下に、現在の安全保障環境に照らして慎重に検討した結果、我が国に対する武力攻撃が発生した場合のみならず、我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある場合において、これを排除し、我が国の存立を全うし、国民を守るために他に適当な手段がないときに、必要最小限度の実力を行使することは、従来の政府見解の基本的な論理に基づく自衛のための措置として、憲法上許容されると考えるべきであると判断するに至ったのです。

(新3要件の考え方)
 我が国による「武力の行使」が国際法を遵守して行われることは当然ですが、国際法上の根拠と憲法解釈は区別して理解する必要があります。憲法上許容される上記の「武力の行使」は、国際法上は、集団的自衛権が根拠となる場合があるのです。この「武力の行使」には、他国に対する武力攻撃が発生した場合を契機とするものが含まれますが、憲法上は、あくまでも我が国の存立を全うし、国民を守るため、すなわち、我が国を防衛するためのやむを得ない自衛の措置として初めて許容されるものです。

 また、憲法上「武力の行使」が許容されるとしても、それが国民の命と平和な暮らしを守るためのものである以上、民主的統制の確保が求められることは当然です。政府としては、我が国ではなく他国に対して武力攻撃が発生した場合に、憲法上許容される「武力の行使」を行うために自衛隊に出動を命ずるに際しては、現行法令に規定する防衛出動に関する手続と同様、原則として事前に国会の承認を求めることを法案に明記することとしたのです。
 こうした考えに従って法整備が行われます。


問30 憲法第9条の下で許容される自衛の措置(自衛隊法、事態対処法等)はどうなるのですか?

(答)
 パワーバランスの変化や技術革新の急速な進展、大量破壊兵器などの脅威等により我が国を取り巻く安全保障環境が根本的に変容し、変化し続けている状況を踏まえれば、今後他国に対して発生する武力攻撃であったとしても、その目的、規模、態様等によっては、我が国の存立を脅かすことも現実に起こり得るのです。
 我が国としては、紛争が生じた場合にはこれを平和的に解決するために最大限の外交努力を尽くすとともに、既存の国内法令による対応などあらゆる必要な対応を採ることは当然であるが、それでもなお我が国の存立を全うし、国民を守るために万全を期す必要があるのです。
 そこで今回、「新3要件」等を過不足なく盛り込み、以下の方向性で法整備をします。
 嵜兄依弖錙廚砲茲辰匿靴燭法嵒靂呂旅垰函廚可能となる新事態については、既存の武力攻撃事態等との関係を整理した上で、その名称及び定義を現行の事態対処法に明記すること
⊂綉の整理を踏まえ、新事態に対応する自衛隊の行動及びその際の武力行使については、必要な改正を盛り込んだ上で、現行の自衛隊法第76条(防衛出動)及び第88条(防衛出動時の武力行使)によるものとすること
新事態に対応するために自衛隊に防衛出動を命ずるに際しては、現行自衛隊法の規定と同様、原則国会の事前承認を要すること
 なお、事態対処法や自衛隊法のほか、上記を踏まえ改正が必要となる関連法律の改正も行います。


問31 (集団的自衛権の限定行使)我が国自身が武力攻撃を受けていなくても「我が国が武力攻撃を受けた場合と同様な深刻、重大な被害が及ぶことが明らかな状況」があるというなら、具体的にどのような状況なのですか?

(答)
「我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある場合」とは、他国に対する武力攻撃が発生した場合において、そのままでは、すなわち、その状況の下、武力を用いた対処をしなければ、国民に我が国が武力攻撃を受けた場合と同様な深刻、重大な被害が及ぶことが明らかな状況である、ということをいうものと考えています。
 いかなる状況がこれに該当するかは、実際に発生した事態の個別具体的な状況に即して、政府が全ての情報を総合して客観的、合理的に判断し「新3原則」に当てはまるか否かで判断します。
 そのため、一概にお答えすることは困難ですが、
 例えば、次のようなものが考えられます。
1つ目は、邦人輸送中の米国船舶の防護です。
 例えば、我が国近隣で武力攻撃が発生し、米国船舶は公海上で武力攻撃を受けている。攻撃国の言動から、我が国にも武力攻撃が行われかねない。このような状況においては、取り残されている多数の在留邦人を我が国に輸送することが急務となります。
 そのような中、在留邦人を乗せた米国船舶に対する武力攻撃を察知した場合は、状況を総合的に判断して、「我が国が武力攻撃を受けた場合と同様な深刻、重大な被害が及ぶことが明らかな状況」として我が国が「武力の行使」を行い、この米国船舶を防護することがあり得ると考えられます。
 2つ目は、ホルムズ海峡での機雷敷設です。
海洋国家である我が国にとって、国民生活に不可欠な資源や食糧等を輸送する船舶の安全確保は極めて重要です。
 我が国が輸入する原油の約8割、天然ガスの約3割は、ホルムズ海峡を通過しており、ホルムズ海峡は、エネルギー安全保障の観点から極めて重要な輸送経路となっています。
 仮に、この海峡の地域で武力紛争が発生し、ホルムズ海峡に機雷が敷設された場合には、かつての石油ショックをも上回る程に、世界経済は大混乱に陥り、我が国に深刻なエネルギー危機が発生し得ます。
 我が国に石油備蓄は約6か月分ありますが、機雷が除去されなければ危険はなくなりません。石油供給が回復せず、我が国の国民生活に死活的な影響が生じるような場合には、状況を総合的に判断して、「我が国が武力攻撃を受けた場合と同様な深刻、重大な被害が及ぶことが明らかな状況」に当たり得ると考えられます。


問32 安倍総理は、「憲法上、武力行使が許容されるのは、あくまで新三要件を満たす場合に限定される。これは集団的自衛権となる場合でも、集団安全保障となる場合でも変わらない」と述べていますが、新3要件を満たせば、国連安保理決議に基づく集団安全保障措置に我が国が参加し、自衛隊が海外での武力行使が、憲法上は可能となるのですか?

(答)
「新3要件」と集団安全保障措置との関係についてですが、
憲法上、「武力の行使」が許されるのは、あくまで7月1日の閣議決定にある「新3要件」を満たす場合に限られます。
 例えば、我が国に対する武力攻撃が発生した場合、自衛隊は、個別的自衛権に基づき、武力を行使して、自衛の措置をとることになります。
 その後で、国連安保理が、日本を助けるため、武力行使を容認する決議を採択し、国際法上の武力行使の根拠が国連安保理決議に基づく集団安全保障措置になったとしても、我が国に対する武力攻撃が続いている限り、自衛隊が活動を止めることはありません。
 同様に、「新3要件」を満たしている場合に、我が国が集団的自衛権の行使にあたる「武力の行使」を行っている際、国連安保理が武力の行使を容認する決議を採択し、国際法上の武力行使の根拠が国連安保理決議に基づく集団安全保障措置になったとしても、「新3要件」を満たしている限り、自衛隊が活動を止めることはありません。


問33 船舶検査活動法を改正し、国際社会の平和と安全に必要な場合の船舶検査活動を実施するのはどういう理由からですか?

(答)
 現行の船舶検査活動法においては、周辺事態における船舶検査活動の実施について規定していますが、国際社会においては、大量破壊兵器・弾道ミサイルの拡散等への対処を目的とした船舶検査活動を実施しています。
 国際協調主義に基づく「積極的平和主義」の下、国際社会の平和と安定にこれまで以上に積極的に貢献するためには、支援活動に加え、船舶検査活動を実施することが必要です。
 例えば、国際の平和及び安全が脅かされ、国際社会が国際連合安全保障理事会決議に基づいて一致団結して対応する場合には、各国が船舶検査活動を実施する例も見られます。
 自衛隊が幅広い支援活動で十分に役割を果たすことができるようにするためには、船舶検査活動もあわせて実施できるようにしておくことが重要です。
 そこで今回、現行の船舶検査活動法について、周辺事態安全確保法の見直しに伴う改正を検討するとともに、現行の船舶検査活動法の自衛隊部隊の権限を基本として、国際社会の平和と安全に必要な場合の船舶検査活動の実施について法整備を行います。
 その際、国会の関与のあり方についても検討します。


問34 自衛隊法の規定に基づく他国軍隊に対する物品・役務の提供はどうなるのですか?

(答)
 同盟国である米国との相互協力を強化するとともに、域内外のパートナーとの信頼及び協力関係を深めることが重要です。
 特に、我が国の安全及びアジア太平洋地域の平和と安定のために、日米安全保障体制の実効性を一層高め、日米同盟の抑止力を向上させることにより、武力紛争を未然に回避し、我が国に脅威が及ぶことを防止することが必要不可欠です。
 平素から各国と協力した活動を行っていくことが、武力紛争を未然に回避し、我が国に脅威が及ぶことを防止するためには重要。他国軍隊に対して情報収集・警戒監視等の幅広い場面での物品役務の提供を可能とし、平素から切れ目のない対応を実現することが必要です。
 そこで今回は、自衛隊と米軍が共に活動することが想定される具体的な場面において、情報収集・警戒監視等具体的なニーズが存在する分野についても、物品・役務の提供が実施できるよう法整備を行います。


問35 在外邦人の救出についての法整備は?

(答)
 自国領域内に所在する外国人の保護は、国際法上、当該領域国の義務でありますが、多くの日本人が海外で活躍し、テロなどの緊急事態に巻き込まれる可能性がある中で、当該領域国の受入れ同意がある場合には、武器使用を伴う在外邦人の救出についても対応できるようにする必要があります。
 領域国の受入れ同意がある場合には、武器使用を伴う在外邦人の救出についても以下の要件を前提に対応できるよう法整備を検討します。
 [琉莵颪瞭碓佞及ぶ範囲、すなわちその領域において権力が維持されている範囲で活動すること
 派遣手続については内閣総理大臣の承認を要すること
 在外邦人の安全を含む活動の安全な実施に必要な措置を定めること


問36 在外邦人の救出についての武器使用は緩和されるのですか?

(答)
 自国領域内に所在する外国人の保護は、国際法上、当該領域国の義務ですが、多くの日本人が海外で活躍し、テロなどの緊急事態に巻き込まれる可能性がある中で、当該領域国の受入れ同意がある場合には、武器使用を伴う在外邦人の救出についても対応できるようにする必要があります。
 今回は、領域国の同意に基づく邦人救出などの「武力の行使」を伴わない警察的な活動ができるよう、法整備を進めることとしました。
 自衛隊の部隊が、領域国政府の同意に基づき、当該領域国における邦人救出などの「武力の行使」を伴わない警察的な活動を行う場合には、領域国政府の同意が及ぶ範囲、すなわち、その領域において権力が維持されている範囲で活動することは当然であり、これは、その範囲においては「国家に準ずる組織」は存在していないということを意味します。
 そこで、受入れ同意が安定的に維持されているか、領域国政府の同意が及ぶ範囲等については、国家安全保障会議における審議等に基づき、内閣として判断します。
なお、これらの活動における武器使用については、警察比例の原則に類似した厳格な比例原則が働くという内在的制約があります。


問37 国家安全保障会議(NSC)の審議事項は?

(答)
 国家安全保障会議は、国際的な平和協力活動や憲法第9条の下で許容される自衛の措置にかかる審議事項等について整理し、必要な法改正を検討します。


問38 米国は今後の安保法制をめぐる日本の動きにどう反応しますか?今後の日米関係に与える影響は?

(答)
 今般の安保法制をめぐる日本の取り組みについては、米国も支持、歓迎する旨、たびたび表明しています。
 安保法制整備の狙いの一つは、米国との相互協力を強化すると共に、日米安全保障体制の実効性を一層高め、日米同盟の抑止力を向上させることにあります。
また、このことは、我が国の安全だけでなく、アジア太平洋地域の平和と安定に資することとなると考えられます。
 今後、安保法制を整備し、平素からの日米の防衛協力を深化させることは、これらの目的を達成することにも繋がります。

2015年04月13日

AIIB、紅い皇帝の裏事情(遠藤誉氏)

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 中国がアジアインフラ投資銀行AIIBを主導する主たる動機は、アジアにはインフラ建設の高いニーズがあるからだが、紅い皇帝は実はインフラ関連国有企業の生産能力過剰による「在庫処理」をしないと危ない裏事情を抱えている。

◆インフラ建設関連国有企業の生産能力過剰問題

 中国がAIIBを主導する大義名分は、アジアにおけるインフラ建設のスケールの大きさと要求されているスピードだ。
 スケールとしては2010年〜2020年の11年間で8兆ドル(約970兆円)のニーズがあり、それらは開発途上国であるため迅速な投資を必要としている。
 しかしこれまでの日米主導のアジア開発銀行は、それだけの資金量がなく、また融資審査の際のハードルが高く(だからこそ信用性が高いのだが)、アジアの巨大なニーズのスケールとスピードを満たすことができない。

 ビッグなビジネスチャンスを他の国に先を越されたくないという心理作戦を駆使し、「紅い皇帝」習近平は、したたかに独り勝ちを決めているように見える。

 ところが、「紅い皇帝」にも、実はお家の事情があった。

 それがインフラ関連国有企業の生産能力過剰問題である。

 リーマン・ショック以降、中国ではインフラ、設備投資を次々と押し進めるなど、大規模な景気刺激策を行ったため、関連の大型国有企業は大儲けし、また天井知らずの投資が続いた。

 90年代から始まっていた高速鉄道建設だけでなく、高速道路やマンション建設にも拍車をかけ、鉄鋼、セメントの生産能力を高めていった。その結果、激しい投資競争を招いている一方で、実は今では中国国内市場が供給過多に陥ってしまっているのである。

 たとえば鋼鉄関係の「生産能力利用率」は72%、セメントは73.7%、電解アルミニウムは71.9%など、いずれも需要が国際的な通常の需要供給率ラインより低くなっている。
 このまま放置すると、市場のメカニズムにより淘汰され、生産能力過剰の国有企業は倒産の憂き目に遭うであろうことが国家の大きなリスクとして横たわっていた。

 これらの業界を担う国有企業には、中国交通建設、中国建設、中国電建(中国電力建設集団)、中国中鉄、中国鉄建などがあるが、これらが関連市場の利益のほとんどを独占しているので、もし倒産すれば、中国経済に与える打撃は計り知れない。

 それは改革開放後の80年代に、当時の「国営企業」が相次いで倒産した時のような、巨大なドミノ倒し的連鎖反応をもたらす危険性を孕んでいる。

 すぐにも手を打たなければ、社会構造を崩壊させるほど危ない、喫緊の課題を抱えているのだ。

 そこで、2013年10月6日、国務院(中国人民政府)は「生産能力過剰問題を解決するための指導的意見」(国発「2013」41号文書)を発布した。

 その文書には、このままいけば倒産して「大量の失業者を出す危険性」や「倒産による巨額の不良債権発生の危険性」などがあるといったことが正直に書いてあり、社会の不安定(崩壊)を招くリスクに関しても注意を喚起している。

 景気刺激が行き過ぎて、さらに投資して儲けようとする地方政府やその傘下にある国有企業、銀行、土地開発業者など利権集団として固まっており、反腐敗運動などを激しく進めて威嚇しているが、なかなか中央政府の思い通りにならないところもある。そこでこの国務院文書は、「盲目的な投資を慎め」と、全国の「各省・各自治区・各直轄市人民政府およびその直属機構」に向けて警告しているのである。

◆国務院文書と同時にAIIB設立を宣言

「紅い皇帝」習近平は、国務院に国発「2013」41号指令を発布させると同時に、自分自身は同じ月の10月2日に、東南アジア歴訪中にAIIB設立構想を発表した。
 このタイミングから見ても、AIIB設立の切羽詰まった動機が、中国のインフラ関連国有企業の生産能力過剰にあることが如実に見て取れる。

 今年、4月3日には、李克強・国務院総理が「中国設備の海外進出と生産力の国際協力の推進に関する座談会」を主催し談話を発表した。

 李克強は談話の中で、「中国の設備の海外進出を加速させ、生産力の国際協力を推進せよ」と呼びかけている。

 早い話が、中国の生産能力過剰となっている国有企業の「在庫処理を早くしてしまいましょう」ということなのである。

 その意味の「在庫処理」は近隣アジア開発途上国の高速鉄道建設、高速道路建設、都市化建設などの領域を主たるものとしているが、それにとどまらず原子力発電に関する売り出しも含まれている(これもまた大変なプッシュ・ファクターを秘めているが、今回はインフラ圧力だけに、一応、話を絞ろう)。

 李克強の談話の中で最も注目されるのは「金融サービスも歩調を合わせるべきだ」という言葉である。

 これらの動きから、AIIB設立の裏には、中国の「待ったなし」の課題があったことが、ご理解いただけるだろう。

◆2.7億の流動人口解決のための都市化計画

 中国は2014年3月、「新型国家城鎮化計画」(2014年〜2020年)を発表した。「城」は「都市」という意味で「鎮」は日本で言うなら「町」程度のまとまった行政区分である。「城鎮化計画」とは、日本語的に分かりやすく言えば「都市化計画」と訳した方がいいだろう。

 中国には2.7億人に上る流動人口がおり、その定住先を決めて戸籍を与え、社会サービスを受けられるようにしなければならないという課題がある。そのために習近平政権は2020年までに3600万棟の低価格高層アパートを建てると宣言している。そこにもAIIBとはスケールが違うが、一定の「はけ口効果」はある。

 そのため地方政府によっては市場に楽観的な期待を寄せて、インフラ関係に対してさらに投資していこうとする傾向(欲求)がある。しかし、それはさらなるインフラ関係国有企業の悪性市場競争を生むので、投資をひかえ、「投資するなら国際金融と歩調を合わせて」と、投資のプッシュ・ファクターをAIIBに向けようとさえしているのである。

「紅い皇帝」習近平は、2015年内にAIIBは動き始めると宣言しているが、参加申請期限を設けて心理的に煽り、ここまで勢いをつけて急ぐ理由は、このような「火がそこまで来ている」ほどの、お家の裏事業があるからなのである。

遠藤誉
東京福祉大学国際交流センター長、筑波大学名誉教授、理学博士



2015年04月10日

なぜこのタイミングで中越共産党首脳会談?(遠藤誉氏)

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 ベトナム共産党のグエン・フーチョン総書記は7日、習近平総書記と会談した。カーター米国防長官訪日とフィリピンのTPP不参加宣言を受けて、AIIBを中心とした中国主導経済圏への抱え込みを図る紅い皇帝の権謀術数を読み解く。

◆人民大会堂で熱烈歓迎されたベトナム共産党総書記

 習近平国家主席は7日、中国共産党総書記として人民大会堂でベトナム共産党の阮富仲(グエン・フーチョン)総書記と会談した。会談会場には一つ星のベトナム国旗と五つ星の中国国旗(五星紅旗)が真っ赤に並べられ、熱気にあふれていた。

 ベトナム側はベトナム共産党政治局委員の3分の1の高級党幹部を従え、中国側は習近平総書記・国家主席、李克強・国務院総理、張徳江・全人代常務委員会委員長、兪正声・全国協商会議主席などのチャイナ・セブン(中共中央政治局常務委員会委員)を始め、20名ほどの関係党幹部が顔をそろえた。

 その様子は中央テレビ局CCTVでくり返し報道され、中国がいかに南シナ海に関わる係争を超越して、経済的に南シナ海沿岸諸国と緊密に連携し平和裏に発展しようとしているかを、これでもかとばかりにアピールした。

 この熱気に満ちた会談場面報道のあとに、カーター米国防長官が訪日し、東シナ海および南シナ海における中国の脅威に対する日米安全保障問題を語っている様子を批判的に報道するという、実に計算し尽くされた報道効果は、紅い皇帝の思惑を存分に映し出している。

 中越両共産党総書記は、この会談において以下の文書に署名した。

<ベトナム共産党と中国共産党の協力計画(2016-2020年>

<ベトナム社会主義共和国と中華人民共和国引き渡し協力協定>

<ベトナム国防部と中国国防部の間の『国連平和維持領域協力に関する備忘録』>

<ベトナム計画投資部(省)と中国国家飯店改革委員会の間の『陸路インフラ設備協力工作組に関する備忘録』>

<ベトナム国家銀行と中国人民銀行の間の『貨幣金融協力工作組職権範囲』について>

……などなど、数多くの協力関係が締結された。

 結果的にひとことで言うならば、「昨年の南シナ海における掘削問題に関する紛争はあったものの、互いに平和的に解決し、経済を通して友好関係を発展させていこうとしている」ことをアピールしようというもので、ベトナム側はさらに中国が提唱する「海の新シルクロード構想」に協力することを誓った。

 つまり、中国側としては、「カーター米国防長官が訪日して南シナ海の安全保障に関して中国を牽制し、日米同盟を強化しても、こちらは平和裏に互いの国が話し合っているのだから、日米の主張は適切でない」と言いたいわけだ。

 紅い皇帝の権謀術数は、ベトナムに留まらない。

◆フィリピンのTPP不参加表明に時期を合わせたタイミング

 中国がAIIB参加国申請締め切りを3月31日と区切ったその前日(3月30日)、フィリピンは米国が提唱するTPPに関して「不参加」の意思を表明した。AIIBに参加して、米国との関係より中国との関係を重視すると宣言したのだ。

 このタイミングを見て、中国はベトナム共産党総書記の訪中を受け入れた。

 実は昨年、ベトナムでは激しい反中デモが繰り広げられたこともあり、中国は当初、必ずしもグエン・フーチョン総書記の訪中を熱烈歓迎するムードではなかったのだが、ベトナムもなかなかにやる。

 なぜなら、ベトナム戦争で米国と対立していたベトナムは、今年で米越国交正常化20周年記念を迎えるに当たって、グエン・フーチョン総書記が訪米を検討していることをほのめかしたのだ。

 米越が先に会談したのでは困る。

 ここは何としてもAIIBの勢いに乗って、ベトナムを中国側に惹きつけておきたい。

 フィリピンがTPP不参加を表明したことは、つまり、アメリカよりも中国主導の経済圏に乗っかった方が得だとフィリピンが判断したということになる。

 だとすれば、イギリスがAIIB参加を表明したことにより、一気にG7先進国を切り崩したように、ここでベトナムをしっかりつないでおけば、南シナ海問題に関しても、フィリピンを中国側に引き寄せることができる。

 領土問題なので、そう簡単に運ぶはずもないが、しかし、ふだんは米軍とフィリピン軍との共同軍事演習を激しく非難しているCCTVが、中越共産党首脳会談報道の前後は、その批難が心なしか抑えられ、むしろフィリピンのTPP不参加がクローズアップされて報道されていた。 そこに、「紅い皇帝」習近平のニンマリとした権謀術数が透けて見えるのである。

遠藤誉
東京福祉大学国際交流センター長、筑波大学名誉教授、理学博士

カーター米国防長官訪日で日米を非難する中国(遠藤誉氏)

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 カーター米国防長官の訪日を受けて、中国は日米批判を強めている。
 米国の軍事予算削減と中東問題という弱みを日本に肩代わりさせて、日本の軍国主義への道を助長し、米国のアジア回帰を果そうとしていると。

◆中国中央テレビ局CCTVが「メディアの焦点」で特集番組

 中国の華春瑩(かしゅんえい)外交部報道官は8日、カーター米国防長官の訪日と発言を受けて、厳しく日米を批判している。というのも、カーター長官がアジアにおける領土問題が軍事化することへの懸念を表明し、中国が南沙諸島で行っている岩礁の埋め立てに関して軍事化する可能性があると懸念しているからだ。

 華報道官は定例の記者会見で「米国は、中国が関係国と対話を通して問題解決に当たろうとしている努力を尊重すべきだ。責任ある話をし、責任ある行動を取るべきである」と非難した。

 中国の国営テレビ局である中央テレビ局CCTVは、「メディアの焦点」で、カーター長官訪日に関する特集番組を組み、各国の専門家の意見や報道を紹介した。

 それによれば、中国共産党機関紙「人民日報」傘下の「環球時報」は、おおむね以下のように解説しているとのこと。

――米国はアジア回帰(リバランス)を狙っている。
 しかし近年来の米国の景気低迷と美国民の戦争への嫌悪感から、米国は軍事予算を削減し、その肩代わりを日本にさせようとしている。米国自身の軍事力を高める代わりに日本に集団的自衛権を解禁させ、新たな日米防衛協力ガイドラインを見直そうとしている。それは安倍政権が渇望してやまない軍事力拡大にゴーサインを出すことにつながる。米国は中東問題からも抜け出せずにいるので、日本は喜んで米国の猟犬になろうとしている。これは日米両国にとって互いに都合のいいことだ。


 一方、日本の共同通信の報道によれば、7日に公開された日米世論調査では「日本がもっと積極的に軍事拡張に参加すべきだと主張した日本国民の割合は23%」で、「同様の主張を示した米国民の割合は47%だった」と、中国メディアは報道している。

 カーター長官の訪日分析に関しては、日本のメディアよりも関心が高く、また詳しい。

◆尖閣諸島に関して

 日本の外務省のホームページによれば、日米双方は「尖閣諸島への日米安保条約の適用を含む米国の我が国(日本)に対する防衛コミットメント(公約、約束)を再確認した」とのこと。

 しかしその米国、「尖閣諸島の領有権に関しては係争国のどちらの側にも立たない」と宣言している。2012年9月に発表された米議会調査局(CRS)リポート「尖閣諸島の領有権係争」も、2013年1月に発表された同じタイトルのリポートも、「米国政府は、ニクソン政権が『尖閣諸島の領有権問題に関しては係争国のどちらの側にも立たない』と宣言して以来、その立場を変えたことはない」と高らかに謳っている。

 これは1971年の沖縄返還交渉の際に、ニクソン(大統領)やキッシンジャー(国務長官)らが中華人民共和国に接近して、中華人民共和国を「中国の代表」として国連加盟させ、当時の「中華民国」が国連を脱退せざるを得ない状況を作る中で、「中華民国」の蒋介石(総統)に対して弁明するために出した結論だ(ニクソン・キッシンジャー・ピーターソン密談。米公文書館ドキュメント115&134等。詳細は『完全解読 「中国外交戦略」の狙い』第7章)。                            

 日本は日米防衛ガイドラインの見直しをする前に、尖閣諸島の領有権に対する米国のこの「立場」を見直させるべきだ。中国が強気に出るのは、米国のこの宣言と立場があるからであって、オバマ大統領は2013年6月の習近平国家主席訪米の際の共同記者会見で、強い語調で「アメリカは尖閣諸島の領有権問題に関しては、(係争国の)どちらの側にも立たない」と宣言した。こうして中国を喜ばせておきながら、一方では東シナ海で領有権争いがあることを理由の一つとして日米防衛ガイドラインの見直しをする米国は、筆者から見れば二面相だ。

 もし日米間に真の信頼関係があるのなら、日本ももっと毅然として米国を説得すべきである。尖閣諸島が日本の領土であることは、歴史的にも国際法的にも歴然としているのだから。

遠藤誉
東京福祉大学国際交流センター長、筑波大学名誉教授、理学博士

2015年04月08日

新・安全保障法制に関するQ&A(その4)

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問21 なぜ、米軍以外の他国軍隊を支援の対象とするのですか?外国軍隊とは、どこの軍隊を想定しているのですか?

(答)
 安全保障環境の変化により、もはやどの国も一国のみで平和で守ることはできません。
 こうした中で、各国との防衛協力の進展を踏まえると、米軍以外であっても、我が国の平和及び安全に重要な影響を与える事態の拡大を抑制する活動等を行う外国軍隊に対しては、必要な支援活動を行うことができるようにする必要があるのです。
例えば、オーストラリアなどです。


問22 今度は弾薬の提供もできるようになるのですか? 

(答)
 弾薬の提供については、今まではニーズがないからとの理由で提供されませんでした。
 それが、一昨年には南スーダンのPKO(UNMISS)において、韓国隊への弾薬提供の事例があり、実際のニーズがあったように、今後は、ニーズに応じて幅広い支援をできるようにする必要があるのです。
 弾薬の提供は武力の行使との一体化に当たるのではないかとの意見もありますが、弾薬の提供そのものは、武力の行使ではないのです。
 また、戦闘現場以外で実施する弾薬の提供は、武力の行使と一体化するものでもありません。
 万一、状況の変化により、自衛隊が弾薬の提供を行っている場所が戦闘現場となる場合には、直ちに活動を「休止」するため問題も生じません。


問23 国際社会の平和と安全への一層の貢献(国際社会の平和と安全のために活動する他国軍隊に対する支援活動=一般法・新法)とは? 

(答)
 例えば、国際の平和及び安全が脅かされ、国際社会が国際連合安全保障理事会決議に基づいて一致団結して対応するようなときに、我が国が当該決議に基づき正当な「武力の行使」を行う他国軍隊に対してこうした支援活動を行うことが必要な場合があります。
 これまで、自衛隊は、各種の支援活動を着実に積み重ね、我が国に対する期待と信頼は高まっています。安全保障環境がさらに大きく変化する中で、国際協調主義に基づく「積極的平和主義」の立場から、国際社会の平和と安定のために、自衛隊が幅広い支援活動で十分に役割を果たすことができるようにすることが必要になってきました。
 このような活動をこれまで以上に支障なくできるようにすることは、我が国の平和及び安全の確保の観点からも極めて重要です。
 いままでは、何時か事案が発生すると、その都度、国会で法案を審議し、テロ特措法、イラク人道支援特措法という時限法を作ってきました。これらの法案は、2年とか3年の期限が来れば、活動の継続が必要な場合は法案改正の必要があり、そうでなければ法律は失効することになります。
 そこで今回は、将来、具体的な必要性が発生してから立法措置を行うよりも、法的根拠をあらかじめ定めておく方が、平素より、情報収集・訓練が可能となるなど、自衛隊が速やかに派遣準備を行うことが可能となり、「切れ目のない対応」が実現できると考えたわけです。
 新法の内容は、国際社会の平和と安全のために活動する他国軍隊に対する支援活動を自衛隊が実施できるようにするため、以下の要件を前提として法整備を行います。
 ‖捷颪痢嵒靂呂旅垰函廚箸琉貘硫修鯔匹阿燭瓩力帆箸澆鮴瀋蠅垢襪海
◆々駭決議に基づくものであること又は関連する国連決議があること
 国会の関与については、対応措置の実施につき国会の事前承認を基本とすること
ぁ‖弍措置を実施する隊員の安全の確保のための必要な措置を定めること


問24  国際的な平和協力活動の実施(国際平和協力法・PKO法)は?

(答)
 脅威が世界のどの地域において発生しても、我が国の安全保障に直接的な影響を及ぼし得る状況になっています。もはや、どの国も一国のみで平和を守ることはできず、国際社会もまた、我が国がその国力にふさわしい形で一層積極的な役割を果たすことを期待しています。
 例えば、国際テロ組織は、政情が不安定で統治能力が脆弱な国家・地域を活動や訓練の拠点として利用し、テロを実行しています。国際的な安全保障環境の改善のためには、こうした国家を支援する国連を中心とした国際社会の取組への協力が重要です。
 我が国としては、国際協調主義に基づく「積極的平和主義」の立場から、国際社会の平和と安定のために一層取り組んでいく必要があり、そのために、国際連合平和維持活動(PKO)などの国際的な平和協力活動に十分かつ積極的に参加できることが重要です。
 そこで今回、国際平和協力法について、以下の法整備を行います。
ア 国連PKOにおける実施業務の拡大及び武器使用権限の見直し
イ 国連が統括しない国際的な平和協力活動の実施について、以下の要件を前提として法整備を検討。
・ 従来のPKO参加5原則と同様の厳格な参加原則
・ 国連決議に基づくもの又は関連国連決議等があること
・ 国会の関与は、国会の事前承認を基本とすること 
・ 参加する隊員の安全の確保のための必要な措置を定めること


問25 どうして今回、国連が統括しない国際的な平和協力活動を、PKO法改正により整備するのですか?

(答)
 PKO法制定から20年以上が経ち、国際社会が対処する紛争が国家間の紛争から内戦へとシフトし、国際的な平和協力活動も国家自身の取組に対する支援と治安面での安全な環境の創出が重要な役割となってきています。
 こうした取組は、国連PKOだけでなく、東チモール国際軍等、国連PKO以外の枠組みによっても実施されてきています。
 我が国としては、国際協調主義に基づく「積極的平和主義」の立場から、国連統括下以外の国際的な平和協力活動にも積極的に参加していく必要があり、現地の様々な状況を把握した上で、参加する自衛隊員の安全の確保のための必要な措置を講じ、慎重に自衛隊の派遣を行います。


問26 どうして今回、PKO法で派遣される自衛隊に、いわゆる「駆け付け警護」に伴う武器使用や「任務遂行のための武器使用」の武器使用が可能になったのですか?

(答)
 我が国は、これまで必要な法整備を行い、過去20年以上にわたり、国際的な平和協力活動を実施してきた。その中で、いわゆる「駆け付け警護」に伴う武器使用や「任務遂行のための武器使用」については、これを「国家又は国家に準ずる組織」に対して行った場合には、憲法第9条が禁ずる「武力の行使」に該当するおそれがあることから、国際的な平和協力活動に従事する自衛官の武器使用権限はいわゆる自己保存型と武器等防護に限定してきました。 
 国際連合平和維持活動等については、PKO参加5原則の枠組みの下で、「当該活動が行われる地域の属する国の同意」及び「紛争当事者の当該活動が行われることについての同意」が必要とされており、受入れ同意をしている紛争当事者以外の「国家に準ずる組織」が敵対するものとして登場することは基本的にありませんでした。
 このことは、過去20年以上にわたる我が国の国際連合平和維持活動等の経験からも裏付けられます。近年の国際連合平和維持活動において重要な任務と位置付けられている住民保護などの治安の維持を任務とする場合を含め、任務の遂行に際して、自己保存及び武器等防護を超える武器使用が見込まれる場合には、特に、その活動の性格上、紛争当事者の受入れ同意が安定的に維持されていることが必要です。
 今回、こうした条件をクリアしてPKO法で派遣される自衛隊は、いわゆる「駆け付け警護」に伴う武器使用や「任務遂行のための武器使用」については、憲法第9条が禁ずる「武力の行使」に当たらないとの判断で可能としたのです。


問27 武器使用を拡大すれば地元住民と敵対関係になり、自衛隊が攻撃目標になるのでは?

(答)
 PKO活動などにおいて、いわゆる参加5原則が安定的に維持されている場合に、現地の警察などを助けて地元住民の生命を守るための安全確保活動ができるようにしたいと考えています。
 この際の武器使用は、あくまでも地元住民を守るため、必要最小限度の範囲で行われるものです。
 このため、自衛隊が地元住民と敵対関係になり、自衛隊が攻撃目標になるようなことはないのです。


問28 今回、PKOでは、どういう業務拡大が考えられているのですか?

(答)
 PKO法制定から20年以上が経ち、国際社会が対処する紛争が国家間の紛争から内戦へとシフトし、国際的な平和協力活動も国家自身の取組に対する支援と治安面での安全な環境の創出が重要な役割となってきています。
 このような状況を踏まえ、イラクの人道復興支援などの国造りに必要な活動や、安全確保のための活動についても、業務を拡充することを検討していく必要があるわけです。
(続く)

2015年04月06日

安倍総理の「わが軍」発言と自衛隊の関係

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 安倍総理の「わが軍」発言が国会で大きな話題となりました。
その発端は、3月20日の参議院予算委員会で、維新の党委員から自衛隊と他国軍との共同訓練について問われ、安倍総理が自衛隊を「わが軍の透明性を上げてゆくことにおいて、大きな成果を上げている」と述べた答弁です。

 野党側はこれを批判し、国会論戦で執拗に取り上げてきました。
一般の国民の中には、「どうして、自衛隊をわが軍と言って、問題になるのか?」と疑問に思われる方も多いことでしょう。
 諸外国の常識から、自衛隊が軍隊でないというのが詭弁だと思うのが自然の考え方となります。
 ところが、自衛隊は軍隊でないのです。
 それは、日本国憲法からきています。憲法第9条は、「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。」とあり、戦力=軍隊で、自衛隊は、憲法上は軍隊ではないのです。

 では、自衛隊は一体何なのか。何に基づいて存在する組織なのか。
このことに関する政府解釈は、
「憲法第9条は、外国からの武力攻撃によって国民の生命や身体が危険にさらされるような場合に、これを排除するために必要最小限度の実力を行使することまでは禁じていないと解され、そのための必要最小限度の実力を保持することも禁じていない」
 ということなのです。
 憲法第9条では軍隊は持てないということになっているのですが、では、その日本が敵国からの侵攻を受けたときどう対処したらいいのか、ということが当然問題となります。

 さらにいえば、そうした議論の前提として、そもそも日本は独立国である――サンフランシスコ講和条約の発効によって、1952年に独立を回復した――という厳然たる事実があるわけです。この事実を踏まえると、日本は独立国で固有の自衛権を持っている、つまり自分の国を守るという権利はあるのだという理路に行き着きます。
 だから、自分の国を守るための必要最小限度の実力組織を持つことは、憲法に何ら反してはいない。その組織が自衛隊です、というのが先の政府解釈です。ただし、必要最小限度という範囲を超えると、憲法第9条第2項で禁止する戦力になってしまう。
 ですから、政府解釈も自衛隊が通常の観念で考えられる「軍隊になる」ことを当然ながら認めてはいません。

 菅官房長官は、3月25日の記者会見で安倍総理の答弁について「自衛隊が軍隊であるかどうかというのは・・・軍隊の定義いかんによるものであって・・・総理が外国の軍隊と共同訓練していることに対しての質問でありました。そういう質問の中でですね、自衛隊をわが軍と述べたのでありますから、その答弁の誤りということは全く当たらないというふうに思います。」と答えました。
 これは、「自衛隊の国際法上の位置づけ」について言及したのです。
 過去の国会答弁(中山太郎外務大臣の答弁=衆・本会議 平成2年10月18日)で「自衛隊は、憲法上、必要最小限度を超える実力を保持し得ない等の厳しい制約を課せられております。通常の観念で考えられます軍隊ではありませんが、国際法上は軍隊として取り扱われておりまして、自衛官は軍隊の構成員に該当いたします」
 つまり、この答弁にあるように「国際法上は、自衛隊は軍隊だ」というふうに扱われているわけです。

 民主党や維新の党が国会審議で相次いで「わが軍」発言を追及しました。
 そこで安倍総理は、3月27日の参議院予算委員会で自衛隊が発足した1954年に防衛庁長官が「自衛隊は外国からの侵略に対処する任務を有し、こういうものを軍隊と言うならば自衛隊も軍隊と言える」「国際法的には軍と認識されているというのが政府答弁だ」と述べました。さらに2011年(平成23年)10月の衆議院安全保障委員会で民主党政権の一川保夫防衛大臣(当時)が「わが国が直接外国から攻められるならばしっかりと戦うという姿勢であり、そういう面では軍隊との位置づけでもよい」と答弁したことにも触れました。

 その後、予算や経済・社会保障といった政策論争が後回しにされている状況に自ら幕引きの意味もあって、3月30日の衆議院予算委員会で、20日の参議院予算委員会で「共同訓練に関する質疑の流れの中で、他国の軍隊と対比するイメージでわが軍と述べた。それ以上でもそれ以外でもない」「大切な委員会の時間がこんなに使われるなら、そういう言葉は使わない」と釈明しました。

 安倍総理は「自衛隊の位置づけに関するこれまでの政府見解をなんら変更するものではない」とも述べました。

 政府は4月3日、安倍総理が自衛隊を「わが軍」と呼称したことに関する質問に対する答弁書を閣議決定しました。(維新の党・今井雅人衆議院議員提出)
 内容は以下の通りです。


 国際法上、軍隊とは、一般的に、武力紛争に際して武力を行使することを任務とする国家の組織を指すものと考えられている。自衛隊は、憲法上自衛のための必要最小限を超える実力を保持し得ない等の制約を課せられており、通常の観念で考えられる軍隊とは異なるものであると考えているが、我が国を防衛することを主たる任務とし憲法第9条の下で許容される「武力の行使」の要件に該当する場合の自衛の措置としての「武力の行使」を行う組織であることから、国際法上、一般的には、軍隊として取り扱われるものと考えられる。お尋ねの菅内閣官房長官の記者会見において、同長官は、このことを含め、従来の政府の考え方を述べたものと承知している。

 政府は、憲法第9条と整合性を図るため「憲法上は軍隊ではないが、国際法上は軍隊だ」としています。

 だからこそ、こうした矛盾を一刻も早く解消するための憲法改正を行い、自衛隊を憲法に位置付ける必要があるのです。

2015年04月03日

新・安全保障法制に関するQ&A(その3)

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 今日(4月3日)の『世界日報』のオピニオンに「安保法制整備について 事実踏まえ冷静な議論を」が掲載されました。 http://vpoint.jp/opnion/40629.html


 このたび与党協議の結果、「安全保障法制整備の具体的な方向性について」(3月20日)が取りまとめられました。
 これを機会に、新たに「安全保障法制に関するQ&A」を作成しました。
 以下、掲載します。


「安全保障法制整備の具体的な方向性について」(3月20日)関連

問15 与党協議会で取りまとめた「安全保障法制整備の具体的な方向性について」(3月20日)について教えてください? 

(答)
 今年(平成27年)2月13日に「安全保障法制整備に関する与党協議会」を再開し、政府の説明を聴取しつつ、7回にわたり精力的に議論を重ねてきました。
 こうした検討の結果、与党として、現時点における法整備の具体的な方向性について、一定の認識を共有するに至ったところをとりまとめたものです。
 政府はこの方向性に即して作業を加速化し、必要な法案を本年5月半ばには国会に提出できるようさらに準備を進めていくよう求めたものです。
 政府における法案の準備状況を踏まえつつ、さらに4月中旬頃に与党協議会での議論を再開・継続し、法案審査に向けた検討を行うことになります。
 まず全般は、
(1)いかなる事態においても国民の命と平和な暮らしを守りぬくため、切れ目のない対応を可能とする国内法制を整備。
(2)自衛隊の海外における活動の参加に当たっての方針を確立。
   々餾歸な正当性を有すること。
  ◆々駝韻陵解を得られるよう、民主的統制を適切に確保すること
   自衛隊員の安全の確保に必要な措置を定めること
となっています。


問16 「安全保障法制整備の具体的な方向性について」の内容の概要は? 

(答)
 まず、武力攻撃に至らない侵害への対処(グレーゾーン)です。
 次が、我が国の平和と安全に資する活動を行う他国軍隊に対する支援活動(周辺事態安全確保法関連)、国際社会の平和と安全への一層の貢献(国際社会の平和と安全のために活動する他国軍隊に対する支援活動=一般法)、国際的な平和協力活動の実施(国際平和協力法・PKO法)です。
 次が、憲法第9条の下で許容される自衛の措置(自衛隊法、事態対処法等)で、集団的自衛権が根拠となる場合が含まれます。「新3要件」はこれに関係します。
 その他で、船舶検査活動(船舶検査活動法)、他国軍隊に対する物品・役務の提供(自衛隊法)、在外邦人の救出(自衛隊法)などがあり、これらに関する法律改正が行われる予定です。


問17 武力攻撃に至らない侵害への対処(グレーゾーン)でどうなるのですか?

(答)
 我が国を取り巻く安全保障環境が厳しさを増していることを考慮すれば、純然たる平時でも有事でもない事態が生じやすく、これにより更に重大な事態に至りかねないリスクを有しています。
 こうした武力攻撃に至らない侵害に際し、警察機関と自衛隊を含む関係機関が基本的な役割分担を前提として、より緊密に協力し、いかなる不法行為に対しても切れ目のない十分な対応を確保するための態勢を整備することが一層重要な課題となっています。
 具体的には、こうした様々な不法行為に対処するため、警察や海上保安庁などの関係機関が、それぞれの任務と権限に応じて緊密に協力して対応するとの基本方針の下、各々の対応能力を向上させ、情報共有を含む連携を強化し、具体的な対応要領の検討や整備を行い、命令発出手続を迅速化するとともに、各種の演習や訓練を充実させるなど、各般の分野における必要な取組を一層強化します。
 このうち、手続の迅速化については、離島の周辺地域等において外部から武力攻撃に至らない侵害が発生し、近傍に警察力が存在しない場合や警察機関が直ちに対応できない場合(武装集団の所持する武器等のために対応できない場合を含む。)の対応において、治安出動や海上における警備行動を発令するための関連規定の適用関係についてあらかじめ十分に検討し、関係機関において共通の認識を確立しておくとともに、手続を経ている間に、不法行為による被害が拡大することがないよう、状況に応じた早期の下令や手続の迅速化のための方策について具体的に検討すること必要があります。
 そこで今回、海上保安庁と海上自衛隊などの連携については、海上警備行動や治安出動の下令手続の迅速化が図れるよう「大規模テロ等のおそれがある場合の政府の対処について」(平成13年11月2日閣議決定)等も参考に、いくつかの典型事例についての手続に関して、別途に閣議決定を行うこととしました。


問18 武力攻撃に至らない侵害への対処関連の米軍等の武器等の防護については、法整備するのですか?

(答)
 我が国の防衛に資する活動に現に従事する米軍部隊等に対して攻撃が発生し、それが状況によっては武力攻撃にまで拡大していくような事態においても、自衛隊と米軍等が緊密に連携して切れ目のない対応をすることが、我が国の安全の確保にとっても重要です。
 自衛隊と米軍部隊等が連携して行う平素からの各種活動に際して、米軍部隊等に対して武力攻撃に至らない侵害が発生した場合を想定し、自衛隊法第95条による武器等防護のための「武器の使用」の考え方を参考にしつつ、自衛隊と連携して我が国の防衛に資する活動(共同訓練を含む。)に現に従事している米軍部隊の武器等であれば、米国等の要請又は同意があることを前提に、当該武器等を防護するための自衛隊法第95条によるものと同様の極めて受動的かつ限定的な必要最小限の「武器の使用」を自衛隊が行うことができるよう、法整備をする必要があります。
 自衛隊と米軍等が連携して行う平素からの各種活動に際して、米軍等部隊に対し武力攻撃に至らない侵害が発生した場合、自衛隊と米軍等が緊密に連携して切れ目のない対応をすることが、我が国の安全の確保にとっても重要です。
 したがって今回、自衛隊法第95条による武器等防護のための「武器の使用」の考え方を参考に、自衛隊と連携して我が国の防衛に資する活動に現に従事する米軍等部隊の武器等を自衛隊が防護できるよう法整備を行うことにしたのです。


問19 我が国の平和と安全に資する活動を行う他国軍隊に対する支援活動(周辺事態安全確保法関連)はどうなるのですか?

(答)
 我が国の安全及びアジア太平洋地域の平和と安定のために、日米安全保障体制の実効性を一層高め、日米同盟の抑止力を向上させることにより、武力紛争を未然に回避し、我が国に脅威が及ぶことを防止することが必要不可欠です。
 また、米国が我が国を始めとする同盟国等の連携・協力の強化を志向していることを踏まえ、日米同盟を中核として域内外のパートナーとの信頼及び協力関係を深めることも重要です。
 このような観点から我が国の平和と安全に資する活動を行う他国軍隊に対して幅広い支援を行えるようにすることが必要です。
 そこで今回、周辺事態安全確保法について、以下の法整備を行うこととしました。
   (瞳外奮阿梁捷餬蛎發紡个垢觧抉腓魏椎修砲垢襦
  ◆〔榲規定の見直し
   対応措置の内容の拡充
 その際、他国の「武力の行使」との一体化を防ぐための枠組みを設定すること、国会の関与については、対応措置の実施につき原則国会の事前承認を要するという現行周辺事態安全確保法の枠組みを維持することとしました。


問20 「周辺事態」という概念をなぜなくすのか?地理的制約をなくす理由は?

(答)
 我が国を取り巻く安全保障環境の変化を踏まえ、「我が国の平和及び安全に重要な影響を与える事態」とは、地理的概念ではなく、事態の性質に着目した概念であることを明確にすることが必要ということです。
 そもそも「周辺事態」とは、我が国の平和と安全に重要な影響を与える事態であり、もともと地理的な概念ではないのです。
今や脅威が世界のどの地域で発生しても、我が国に直接的な影響を及ぼす可能性がますます高まっています。アルカイダやISILなどの国際テロを見ても明らかです。
このような中で、事態の発生が「周辺」に限られるかのような表現は見直すべきなのです。
(続く)

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