2014年01月

2014年01月31日

一般教書演説とヘリテージ財団(ワシントン報告、横江公美氏)

本『改正 日本国憲法』(田村重信著、講談社+a新書)
 紀伊国屋書店新宿本店の週間ベストセラー12月30日〜1月5日(新書)
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 一般教書演説とヘリテージ財団

 (ヘリテージ財団、アジア研究センター、2014年1月30日)


 ヘリテージ財団では、一般教書演説に向けて、スタッフ向けゼミナールが行われ、一般教書演説に対する準備が行われた。

 今回は、そのゼミナールについて紹介しよう。

(今週だけは異例中の異例で、システムの関係で火曜日に、つまり一般教書演説の前に、このニュースレターを書いている。通常は、木曜ギリギリにやっている。)

 一般教書演説に向けて、各新聞は、今回のキーワードの一つは、「経済不平等(Economic Inequality)」と書いていた。

 この言葉は、オバマ大統領にとってのキーワードではなく、今年に入ってからは世界的なキーワードにもなっている。新年、フランシスコ法王が、この言葉を使っている。その時ニューヨークタイムズは、この言葉はアメリカ政治の議論にも影響を与えるだろうとの記事を書いていた。

 そのゼミナールは、一般教書だけではなく、「不平等」という言葉が、しばらくはアメリカ政治のキーワードになるとして、開催されていた。

 オバマ大統領はリベラルな考え方を持つ代表と知られているところからも、オバマ大統領は、この言葉をリベラルの言葉として使うことは自明の理である。


 一方、ヘリテージ財団は、保守思想をベースとする考えを持ったシンクタンクであるので、経済不平等を保守思想の観点でさらに政策ベースにして説明することが存在意義で会える。

 しかも、「経済不平等」という言葉の意味合いは広い。ワシントンのインサイダー新聞のPoliticoは一般教書演説に先立って、「経済不平等」をキーワードにして、議会で議論する具体策が提示されない可能性を報道していた。つまり、「経済不平等」は、言葉の定義が広く曖昧で政治家の演説用語であり、政策研究の言葉ではないのである。

 ヘリテージ財団の特別ゼミナールは、「経済不平等」という言葉を、政策に使う言葉に落とし込み、「収入不平等」と「最低賃金」として、説明した。参加者には私が所属する国際政治部門など経済とは関係ない研究者やスタッフだ。

 ヘリテージ財団も、「収入不平等」が問題だと思っている。ただ、方法論の立ち位置がオバマ大統領とは異なる。そのポイントは3つである。

 一つは、収入の不平等の直接的是正ではなく、アメリカンドリームが達成できる、機会の平等を促進すべきと考えている。

 二つ目は、必要な人を助ける必要はある。

 三つ目は、65%のアメリカ人は政府の貧困対策は失敗であると考えており、フードスタンプなどの直接的支援よりも、教育、ヘルス・ケア、債務、規則と包括的に考えるべきである。



 キャピトルの丘

 今回のニュースレターは、異例の内容になってしまったが、オバマ大統領の一般教書演説の説明は、各紙が報道する。その後に、これを読んでいただけば、アメリカの二大政党制の議論の作られ方がよく見えてくるのではないかと思う。

 ヘリテージ財団のこのスタッフ向けゼミナールに参加した時に、日本の野党は、首相の施政方針演説に対してこれだけの準備ができる環境はないのではないか、政治の言葉を政策研究に落とし込み、議論を支える環境はできていないか、と思った。

 ヘリテージ財団では、日々、政策研究を行っている。さらに、こういった一般教書といった一般の人々が普通よりも政治に興味を持つときには、このゼミナールからもわかるように政策研究を一般の人にもわかるような努力を怠らない。

 このセミナールの内容は、ヘリテージ財団の研究員だけでまとめたものではない。外部のマーケット調査機関を雇い、一般の人々にわかりやすい言葉に落とし込んでいる。アメリカ的シンクタンク文化がない異邦人研究者の私は、ここまでアメリカのシンクタンクは努力しているのかと、感嘆した。


 横江 公美、客員上級研究員、アジア研究センター
Ph.D(政策) 松下政経塾15期生、プリンストン客員研究員などを経て2011年7月からヘリテージ財団の客員上級研究員。著書に、「第五の権力 アメリカのシンクタンク(文芸春秋)」「判断力はどうすれば身につくのか(PHP)」「キャリアウーマンルールズ(K.Kベストセラーズ)」「日本にオバマは生まれるか(PHP)」などがある。

2014年01月29日

溝手顕正・参議院自民党議員会長、参院本会議代表質問(全文)

本『改正 日本国憲法』(田村重信著、講談社+a新書)
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 今、終わった溝手顕正・参議院自民党議員会長代表質問(全文)を掲載しました。


 自由民主党の溝手顕正です。明日質問に立つ予定の吉田博美議員と二人で分担して、自由民主党を代表致しまして、安倍総理の施政方針演説について質問致します。

 本年、平成二六年は午年であります。安倍総理は年男で、今年還暦を迎えられるとのことであります。私も昭和一七年生まれの午年です。総理とは一回り違うわけですが、同じ午年同士として、安倍総理にとって今年がよい年になりますよう、応援していきたいと思います。

 昨年一年間、総理は文字通り休む間もなく駆け抜けてこられましたが、今年のお正月は、少しはお休みになられましたでしょうか。本日は参議院での今年最初の質問ですので、まずは総理の初夢についてお伺いしたいと思います。もし、お正月にゆっくり休まれて、よい初夢を見られたのであれば、ここでご披露頂けませんでしょうか。もちろん、ここで言えないような夢であったなら、無理にとは申しませんので、よろしくお願いします。

 さて、昨年一年間、安倍内閣のもとで、「三本の矢」による経済再生が強力に進められた結果、我が国の経済は上向き、自信をなくしていた国民の気持ちも少しずつ前向きになってきました。

 総理は先週、スイスで開かれたダボス会議に出席し、日本の総理として初めてとなる基調講演を行いました。それだけ、日本経済が世界からも注目されているという証だと思います。
 バブル崩壊以降、日本経済に対する内外からの期待がこれほど高まったことはないでしょう。私はこれこそが、安倍政権一年間の最大の成果だと思います。政権交代の成果でもあります。総理ご自身は、就任以来の一年余りの政権運営をどう評価されているでしょうか。また、今年の一年間をどう展望されているでしょうか、お聞かせ願います。

 次に、今年の日本経済について伺います。政府は、二六年度の名目成長率が三.三%になるという見通しを立てています。実現すれば、名目GDPは五〇〇兆円、税収は五〇兆円という大台の達成が見込まれます。これは、平成一九年度以来、七年ぶりの数字です。
 日本経済は長期低迷が続いていましたが、三%成長が続けば、二年後の平成二八年度には、GDPは過去最高の五三〇兆円、東京オリンピック・パラリンピックが開催される二〇二〇年には、およそ六〇〇兆円になります。本来、日本経済にはこの位のパワーがあるはずです。

 政府はぜひ、こうした具体的な成長目標を内外にアピールして、国民に、そして世界に、日本経済の復活を約束して頂きたいと思います。総理が施政方針演説でおっしゃったように、日本人が自信を取り戻し、二〇二〇年、そしてその先の未来に向けて進んでいけるようなビジョンを示すのが、政府の役割です。

 一方で、経済成長に関して、民間では政府よりも厳しい予測も目立っております。消費税引き上げによる影響をどう考えるか、といった差だと思いますが、総理はどのようにお考えでしょうか。こういう理由で民間予測より高い成長率を達成できるというご説明を、総理からお願い致します。

 私としては、消費税引き上げによる個人消費の落ち込みを抑えるためには、給与の引き上げがカギになると考えます。また、中小企業への影響を抑えるためには、転嫁対策を万全にすることも重要です。これらについて、具体策をどうするのか、お聞かせ下さい。

 また、何よりも重要なのは、消費税の引き上げについて、国民的な理解を得るための努力です。増税分は全額、社会保障の充実・安定のために使われます。増税になった分がどこかに消えるわけではなく、社会保障として返ってくるわけです。

 今後ますます高齢化が進む中で、社会保障に伴う負担を受け入れてもらうことは、大変に重い政治的課題であり、現在の政治家に課せられた最大の課題だと言ってもよいでしょう。安倍政権なら、自民党政権なら、安心して預けられると思って頂けるよう、政府としても丁寧に説明を行って頂きたいと思いますが、いかがでしょうか。


 消費税引き上げに関連して、もう一つ伺っておきたいことがあります。今回政府は、住民税非課税世帯の二四〇〇万人に対し、一人一万円を給付するといいます。低所得者対策の必要性はもちろんのことですが、住民税非課税世帯が二四〇〇万人もいるということ自体が、我が国の深刻な所得格差を示しており、大きな問題ではないでしょうか。一方で、非課税世帯があまりにも多いことについて、課税の範囲が本当にこれでいいのかという気も致します。

 このように、住民税非課税世帯が非常に多いことは、様々な観点から考えるべき問題を含んでいると思いますが、総理としてはどうお考えになるか、お聞かせ下さい。


 さらに言えば、今回の「簡素な給付措置」では、年金生活者と給与生活者との間で、給与生活者の方が不利になってしまうという問題もあります。つまり、同じ収入でも、年金生活者は給付がもらえ、給与生活者は給付がもらえない場合があるのです。
 この例に限らず、我が国の社会福祉政策では、頑張って働いている現役世代が不利な扱いを受ける場合が多いと指摘されています。若い世代が希望を持てる社会に、そして働く意欲を持てる社会にするために、改善すべき大きな問題だと思います。政府としてはどう対応していくお考えか、伺います。


 将来に希望が持てる社会という点ではもう一つ、財政問題についても伺います。国の借金が一〇〇〇兆円を超えたということは周知の事実でありますが、このまま借金が膨らみ、将来の世代が借金を返すためだけに働くというような国になってはなりません。
 二五年度補正予算案では国債を追加発行せず、二六年度予算も国債発行を前年度より減らすなど、財政健全化に向けて着実に前進していることは評価できます。二七年度までにプライマリーバランスの赤字を半減するという財政健全化目標も、達成できる見通しとなりました。しかし、三二年度に黒字化するという目標の達成は、まだ厳しいと聞いております。

 将来世代にできるだけ負担を残さないよう、我々の世代の責任として、財政再建をさらに進めていく必要があると考えますが、総理のご決意を伺います。


 次に、成長戦略について伺います。政府は先週、成長戦略の実行計画を閣議決定しました。また、今国会には、成長戦略関連の法案が三三本も提出されると聞いております。アベノミクスの三本目の矢である成長戦略が、いよいよ実行段階に入るわけです。
 総理はダボス会議で、今後二年間で「岩盤規制」を打ち破ると宣言されました。総理自らがドリルになるという表現は、自ら先頭に立つという意気込みの表れだと思います。

 私は、成長戦略に関して、三つのことを申し上げたいと思います。一つは、成長戦略は、大企業だけのものではない、ということです。規制改革を実行される中で、大企業はもちろんですが、中小企業やベンチャー企業がより活動しやすい環境を実現し、活力ある経済を実現してほしいと考えます。この点で現在検討している具体策があればお聞かせ下さい。

 二つ目に、成長戦略は、日本企業だけのものでもありません。我々自民党は、政権公約で「世界で一番企業が活動しやすい国」を掲げました。「世界で一番」というからには、外国人にとってもビジネスがしやすい環境を作る必要があります。世界から企業が集まってこそ、本物の国際競争力が生まれます。この点で、我が国はまだまだ遅れていると言わざるを得ません。
 外国人が日本でビジネスをする際の障壁は、我々日本人には気付きにくいものであります。例えば、会社を作る時の諸官庁への届出、事業を行う許可の申請など、我々日本人にとっても大変ですが、外国人にとっては、細かい部分でさらにハードルが高いはずです。
 当事者である外国人の意見を聞くため、アドバイザー会議を作るなど、外からの視点を取り入れて改革を進めるべきだと考えますが、いかがでしょうか。

 三つ目に、成長戦略は、企業だけでなく、個人が潤わなければなりません。支持者の方々とお話していると、企業の減税ばかりではなく、個人の所得を増やしてほしいという意見をよく頂きます。それも国民の偽らざる声であり、特に消費税引き上げを機に、そうした声がさらに強くなるに違いありません。企業減税も規制改革も、最終的には国民のためになってこそ意味があります。そこが見えにくければ、国民の支持は得られません。安倍政権の成長戦略が、個人所得の向上にどうつながっていくのか、わかりやすい説明をお聞かせ下さい。


 日本経済に関して、もう一つ大きな問題があります。それは、昨今の貿易赤字です。かつては黒字が当たり前であった我が国ですが、東日本大震災以来、大幅な貿易赤字が続いています。特にこの一年余りは、円安の影響で輸入価格が上がる一方、輸出が回復しておらず、赤字幅が増え続けています。昨年の貿易赤字は一一兆円と過去最大でした。

 この原因として、製造業の海外移転が進んだ結果、円安になっても輸出が増えなくなったと言われています。一方で、円安が続けば、製造業の国内回帰の動きが強まるという見方もあります。
 政府は、この大幅な貿易赤字、そして経常赤字を、一時的なものだと考えているのか、あるいは今後も続く構造的な問題だと考えているのか、どちらでしょうか。また、構造的な問題だとお考えならば、どのように対応するお考えでしょうか、伺います。

 燃料の輸入額が増えていることも、貿易赤字の一因です。燃料の輸入量を減らすこと、輸入価格を下げること、この両方を追求していく必要があります。

 燃料の輸入を減らすためには、現実問題として、原発再稼働の問題に決着をつけるしかありません。今すぐ別のエネルギー源を見つけることは不可能です。原発がなくても電気は足りているではないかという声もありますが、その裏では、膨大な燃料費を海外に払い続けているのです。今の状態をいつまでも続けるわけにはいきません。政府の原発再稼働に関する方針はいかがでしょうか、伺います。

 燃料の輸入価格に関しては、明るい兆しもあります。シェール革命によって、国際的なエネルギー事情は大きく変わろうとしています。燃料の価格低下、調達先の多様化、新たなエネルギー資源の開発、海運・造船をはじめとする関連産業の発展など、我が国にとって大きなチャンスでもあります。また、エネルギー革命は、経済や安全保障環境にも大きな変化をもたらす可能性もあります。こうした変化に対し、我が国としても適切に対応しなければなりません。省庁の縦割りを超えた、政府全体としての戦略が必要だと考えますが、政府にその戦略があるのか、伺います。なければもちろん作ってほしいと思いますが、いかがでしょう。


 次に、地方財政について質問します。私は広島県の三原市で市長をしておりました。東京など都会のマンションと比べて、田舎の家は一軒当たりの行政コストが非常にかかります。これまで日本のインフラ整備は、人が住んでいる限りはどんな山奥でも、電気、水道、道路を引こうとしてきました。これはある意味で平等ではありますが、そのために効率的な行政運営を犠牲にしてきた面もあると思います。

 今後、さらに過疎化が進めば、こうしたインフラを整備し、維持するコストが負担しきれなくなることは明らかです。したがって、生活のインフラを町の中心部に集約していくことは不可避であります。こうしたことを言うと、もちろん強い反対もありますが、これが我が国の現実であります。生活インフラの集約化・効率化について、国として明確な方向性を示すべきだと考えますが、いかがでしょうか。

 また、地方交付税についても伺います。地方交付税の財源は、所得税、法人税、消費税などの一定割合だと法律で決まっています。つまり、所得税や法人税の税収が変われば、地方交付税の総額も変わります。
 しかしながら、成長戦略の文脈で法人税減税などを議論する際、それが交付税に与える影響はあまり考慮されていないような印象を受けます。もちろん実際には、十分理解されていることと思いますが、地方行政出身者としては気になるところであります。法人税を下げたら自動的に交付税が減る、ということでは地方が困りますが、そうした点は議論されているのか、伺います。


 次に、第一次・第二次安倍内閣がともに重要課題と位置付ける、教育再生について伺います。
 総理は、「世界トップレベルの学力と規範意識を身に付ける機会を保障する」ことが教育再生の大目標だと、国会でも教育再生実行会議でも繰り返しおっしゃっています。
 これらの目標のうち、学力の面では、国際学力テストで日本の子供達の成績が向上するなど、既に「脱ゆとり教育」の成果が出始めています。次は、規範意識や道徳心の育成について、本格的に取り組むべき時期ではないでしょうか。内閣の重要課題として、これをどのように進めていくお考えか、伺います。

 歴史や文化の教育も重要課題だと思います。先日、政府が高校日本史の必修化を検討しているという報道がありました。小中学校でも歴史は学びますが、高校生という、世の中のことがある程度わかる年齢になってから、改めて我が国の歴史を学ぶことは、非常に意味があると思います。ぜひ必修化を行ってほしいと考えますが、総理としてはどのようにお考えか、お聞かせ下さい。

 また、歴史と併せて、年中行事、風習、食文化などの「日本文化」を学ぶことも必要だと考えます。そうした内容を教育課程に入れることを検討してはどうかと考えますが、いかがでしょうか。ご見解をお聞かせ下さい。
 海外に旅行あるいは赴任してみて、自らの知識不足を感じ、恥ずかしい思いをしないようにしたいものです。

 次に、教育委員会改革について伺います。昨年、教育再生実行会議が、教育委員会の責任体制を明確化し、首長の権限を強めるという教育委員会の改革案を打ち出しました。いじめや危機管理といった問題は、学校現場で日々起こっています。月に一度か二度、数時間集まるだけの、非常勤の教育委員会が最終責任を持つというのは、現実的ではありません。こうした現状を考えると、教育再生会議の改革案は正しい方向性だと思います。
 責任体制の明確化に加えて、いじめ問題への対応などを見ると、学校や教育委員会の透明化も必要だと考えます。身内をかばい、不祥事を公にしない学校や教育委員会の体質は、関係者以外との接触が少ないという閉鎖性や、県内の同じ大学の出身者ばかりという同質性など、様々な原因があると思います。このような学校や教育委員会の体質をどうやって変えていくか、具体策を伺います。


 次に憲法改正について伺います。先週の日曜日になりますが、我々自民党は、第八一回となる党大会を開催しました。そこで採択した運動方針では、憲法について、「主権在民、平和主義、基本的人権の尊重の基本原理を継承しつつ、時代に即した現実的な改正を行う」、「党是である憲法改正の実現に向けて、党全体として積極的に取り組む」としています。
 一方で、連立与党をはじめとする各党の皆様、そして何より国民の皆様のご理解とご協力がなければ、憲法改正は成し遂げることができません。憲法のどの部分をまず変えるべきかという議論も、まだまとまっているとは言えません。

 総理は、施政方針演説で、憲法改正には一言触れられただけでした。しかし本来総理は、憲法改正について、「私のライフワークだ。何のために政治家になったのか。」と語るなど、強い意欲をお持ちのはずです。総理は今後、憲法改正に向けた動きを、具体的にどのように進めていくお考えか、伺います。

 次に普天間問題について伺います。

 昨年末、沖縄県の仲井真知事は、「普天間飛行場の五年以内の運用停止、早期返還」について、政府挙げて取り組んでほしいと要請し、普天間飛行場の移設先である辺野古沿岸部の埋め立てを承認しました。
 これは、安倍総理をはじめ政府を挙げての取り組みの熱意が知事に伝わったものだと思います。一方で先週、名護市長選挙が行われ、移設に反対する現職候補が勝利しました。
 地元自治体の協力を得ることが難しい状況となったわけです。しかしながら、基地負担の軽減には強い決意で取り組み、普天間基地の固定化は絶対にあってはなりません。総理は今後、どのようにこの移設問題を進めていくお考えか、伺います。

 総理は施政方針演説で、東京オリンピック・パラリンピックが開催される二〇二〇年に何度も言及されました。私は前回の東京オリンピックの時に大学生でしたが、当時はまさか、東京でもう一度オリンピックが見られるとは、思ってもいませんでした。

 前回の東京オリンピックが開催されたのは一九六四年。今からちょうど五〇年前です。当時の我が国は、人口九七〇〇万人、GDPは三〇兆円でした。国家予算は三兆円台です。
 来年度予算は、社会保障関係費だけで三〇兆円を超えます。当時のGDPより多い金額です。五〇年間で、GDPは一六倍、国家予算は三〇倍、社会保障関係費は実に七〇倍になりました。当時とは全く違う状況で、次のオリンピックが開催されます。

 我々は、超高齢社会の中で、新しい国の形を創っていかなければなりません。それには大きな困難も伴うでしょう。

 いま東京都において、都知事選挙の最中であります。その中で、国の根本的な政策ともいえる原発問題が争点として取り上げられています。エネルギー問題は、原発即廃止で解決できるという単純なものではないと考えます。さらに十分な検討と時間が必要であります。
 どんな状況でも歯を食いしばって努力し、あらゆる困難を乗り越えてきたのが日本人です。震災からも、戦争からも、不死鳥のように甦り、繁栄を築いてきました。先人の偉大な努力に学び、新たな困難を乗り越えていくことが、我々に課せられた使命だと考えます。
 本当の意味で、戦後を脱却し、新しい日本の行方を示すことが、安倍総理に求められていることだと思います。
 その使命を先頭に立って実現していく決意をお伺いいたしまして、私の代表質問を終わります。

shige_tamura at 12:15|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!自由民主党 

大好評!高村正彦副総裁 記者懇談 冒頭発言(実効税率下げの時期は?)

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 異次元の金融緩和で増えたお金を市中に回して、それがモノやサービスに交換される。そして、デフレ脱却に資するようにという、インセンティブを与えるような政策減税を今まで行ってきたし、この4月からさらに使い勝手を良くするよう拡充しようと考えているわけであります。
 限られた財源の中で直接デフレ脱却に資するようにということで、そのような政策減税をやってきた。

 例えば、設備投資をすれば減税だ、研究開発投資をすれば減税だ、世界に例を見ないような、賃金を増やしたら減税だというのもあるし、あるいは販売促進の為に交際費を増やしたら減税だということをやっているわけでありますが、デフレ脱却が定着した暁には、そういったものを縮小して、いわゆる課税ベースを拡げることによって、実効税率を下げるということはありうる選択だということだと思います。

 では、それはいつなんだと言えば、「今じゃないでしょ!」ということは言えるだろうと思っています。

shige_tamura at 11:06|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!自由民主党 

2014年01月28日

南スーダンPKOにおける韓国への弾薬提供(Q&A)

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 南スーダンPKOにおける韓国への弾薬提供


Q1.日本政府が国連南スーダン共和国ミッション(UNMISS)を通じて韓国隊に弾薬を提供した経緯を教えてください。

A. 当時、南スーダン共和国においては、現地の情勢が急激に悪化しており、同国中部のジョングレイ州ボルにおいては、国連南スーダン共和国ミッション(UNMISS)の韓国隊宿営地において、反政府勢力等による争乱行為等により発生した避難民約1万5千人を受け入れていました。

 このような状況を受け、韓国政府及び国連から我が国政府に対し、緊急事態に対応し、韓国隊の隊員及び避難民等の生命・身体を保護するために必要な弾薬の譲渡について要請がありました。(平成25年12月22日4:45(日本時間、以下同じ)、韓国隊隊長から第5次施設隊長に対して弾薬の提供要請、同7:40、UNMISS司令部から第5次施設隊長に対して要請、同23:30、在京韓国大使館を通じ、韓国政府から外務省に同様の要請)

 当該要請については、韓国隊の隊員及び避難民の生命・財産を保護するために一刻を争い、また、韓国隊が保有する小銃に対して適用可能な弾薬を保有するUNMISSの部隊は日本隊のみであるという緊急事態であり、緊急の必要性・人道性が極めて高いことに鑑み、官房長官談話を発出することにより、武器輸出三原則等によることなく、国際平和協力法第25条に基づく「物資協力」の枠組みで譲渡することとしたものです。


Q2.弾薬はいつ、どこに譲渡したのですか。

A.平成25年12月23日13:45、ジュバにてUNMISSに対して譲渡しました。さらに同22:35、UNMISSが輸送の上、ボルにて韓国隊に引き渡しました。


Q3.なぜ日本が弾薬を譲渡することとなったのですか。他国PKO部隊の弾薬は使用できないのですか。

A.韓国隊の隊員及び避難民の生命・身体を保護するために一刻を争い、また、韓国隊が保有する小銃に対して適用可能な弾薬を保有するUNMISSの部隊は日本隊のみであるという緊急事態であり、緊急の必要性・人道性が極めて高いことに鑑み、例外的な措置として、武器輸出三原則等によらないこととして、弾薬を無償譲渡することとしたものです。
         

【参考文書】

・国際連合南スーダン共和国ミッション(UNMISS)に係る物資協力の実施について(平成25年12月23日閣議決定)
・国際連合平和維持活動等に対する協力に関する法律(抄)
・譲渡物品(5.56佗當銘董傍擇啝藩儔亟
・国際連合南スーダン共和国ミッションに係る物資協力についての内閣官房長官談話
(首相官邸HPリンク)

2014年01月27日

<遠藤誉が斬る>「新公民運動」に怯える習近平政権ー提唱者に懲役刑

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<遠藤誉が斬る>「新公民運動」に怯える習近平政権ーー提唱者に懲役刑

(配信日時:2014年1月27日 7時50分)レコードチャイナより

 26日、「新公民運動」の提唱者・許志永の懲役刑判決が出た。「政府高官や共産党幹部の資産公開」などを要望しただけで悪事は働いていないが、支援者が増えたことから「公共秩序騒乱罪」で逮捕された。
 2013年1月26日、「新公民運動」の提唱者・許志永の判決が出た。4年の懲役刑だ。

 彼はただ単に「政府高官や共産党幹部の資産公開」などを、ネットを通じて要望しただけで、悪事は働いていない。しかし支援者が増えたことから「公共秩序騒乱罪(社会の秩序を乱すという違法行為)」で逮捕されたのである。

「新公民運動」とは、2010年6月に、許志永、滕彪、黎雄兵、李方平、徐友漁および張世和らが起草した「公民承諾」に端を発する。「自由・公義・愛」を標語とし、「自由、民主、法治、憲政」を目指す孫文が書いた文字「公民」をロゴマークとして、ネットで呼びかけたのが始まりだ。
 
 習近平が総書記となった2012年11月15日以降の同年末から2013年明けにかけて、新公民運動の支持者が深センや北京等で「政府や党幹部の個人資産公開」を呼びかけてデモ行進をしたところ、少なからぬ参加者が拘束された。
 
 習近平が国家主席に選出され、習近平政権が正式に誕生した2013年3月14日以降の同31日から4月17日の間に、ネットで「資産公開」を求めた袁冬、張宝成、馬新立ら10名がつぎつぎと逮捕された。彼らは「財産公示十君子」と呼ばれて、網民(ネットユーザー)に讃えられている。

「財産公示十君子」とは「政府や党幹部の個人資産を公開せよと叫んだ、10名の君子たち」という意味だ。
 その後、新公民運動などの民主活動家、張向忠や李剛ら数名が北京で拘留され、4月27日から30日にかけては江西省で資産公開要求運動をしていた劉萍(女性)、魏忠平、李思華らが逮捕された。

 5月25日には湖北省赤壁の5人の「新公民運動」活動家が逮捕されている。

 許志永が拘束されたのは2013年4月12日。「孫志剛事件10周年シンポジウム」に参加するため香港に行き、空港で拘束され、7月16日に「公共秩序騒乱罪(群衆を焚き付けて公共秩序を乱した罪)」で正式に刑事拘留された。

「孫志剛事件」というのは2003年に起きた事件で、大学を卒業して就職のために広州に行っていた孫志剛が暫住証(臨時居住証明)を携帯していなかったために収容所に収監され、当局職員に暴行を受け死亡した。当局は孫志剛に持病があったとしたが、遺族は納得せず検死を要求。しかし当局が拒否したことからネットが炎上し、それがリアル空間に飛び出して大規模な抗議運動へと発展した。事態を重く見た当時の国家主席・胡錦濤はすぐに命令を出して当局者を逮捕、死刑にまで追い込んだことがある。

◆許志永は「ネット元年」の英雄

 この事件はネットパワーが勝利した年として、2003年を「ネット元年」と呼ぶほど注目された(詳細は拙著『ネット大国中国―言論をめぐる攻防』、2011年)。
 このとき弱者をいじめる「収容法」(都市流浪物乞いの収容移送規則)に対して敢然と立ちあがり、同規則の撤廃を求めた、俗称「三博士・上申書」を全人代(日本の国会に相当)に提出した三博士の一人が弁護士・許志永(北京大学、法学博士)だ。三博士の上申書は全人代で取り上げられ、悪名高き収容法を遂に撤廃に追いやることに成功した。

 許志永は「ネット元年」の英雄として庶民に讃えられ、その後、中国人民の「公民」としての当然の権利を訴える「新公民運動」をネットを通して展開していったのである。

 許志永の初公判が、今年1月22日、北京地裁(北京市第一中級人民法院)で開かれた。
 裁判所の周りは多くの新公民運動支持者によって囲まれたが、それを警戒して2000人から成る警官が出動し、当局は厳戒態勢を取った。
 
 2014年の中国の春節は1月31日だ。

 1月22日を選んだのは、春節で交通機関が込んでおり、また中国政府や共産党に不満を持つ地方の陳情者らが北京に来るのは困難だからだ。北京にいる出稼ぎ労働者たちも、春節にはみな故郷に帰る。だから地方からの陳情者が北京に集まりにくい。

 当局はもう一つ、卑怯な手を選んだ。

 それは許志永の釈放をネットで呼び掛け、3000人近くの署名を集めた王功権の存在を「薬味」に利用したことである。王功権は「新公民運動」推進者の一人だが、彼は実業家として人権派弁護士や知識人を支援していた。そのため王功権自身も70日間にわたって拘束されていたのだが、許志永の初公判があった同じ日に、北京地裁は裁判所の中国版ツイッター微博(ウェイボー、マイクロブログ)で、王功権が「罪を認めた」旨の情報を流したのだ。

 春節で一刻も早く家に帰りたいと思ったのだろうか、王功権は当局に「私は間違いなく、許志永とともに社会の秩序を乱すという違法行為(公共秩序騒乱罪)を策動し、扇動した罪を犯したことを認める。出所したら、今後は許志永らとの関係を断絶する」と供述したというのだ。その結果、保釈金を積んで保釈されたという。

 こうして、新公民運動を展開する者同士を分断し、横につながることを阻止した。

◆習近平は「ボトムアップ」の力を恐れている

 それなら中国政府は資産公開に着手していないのかというと、そうではない。
 実は中国政府は2010年7月11日に「指導幹部の個人的事項の報告に関して」という文書を発布している。これは基本的には各機関の副処長以上の職にある者に対して個人資産や家族に関する実態を申告させるという規定である。それを内部で実行しながら、一方では新公民運動提唱者たちを逮捕する。

 それは政府が指示する「トップダウン」の改善は促進するが、民の中から立ち上がってくる「ボトムアップ」の運動はすべて抑えるということなのである。

「ボトムアップ」は、政府への多くの不満を巻き込みながら横につながり、政府転覆に転換していく可能性を秘めているからだ。いまや網民の数は6億を越えた。パソコンを買うお金はなく携帯でネットにアクセスする網民の数は5億。横につながるのは簡単だ。

 習近平が恐れているのは、この動きであって、政府に対する人民の不満が爆発寸前であることを自覚している、何よりの証拠と言えよう。

 10年前に胡錦濤がその主張を認めた許志永が、習近平政権では罪人になったというのは、それだけ「民主の声」が閉ざされたことを意味し、それだけ人民の不満が激化していることを示しているのである。
 (<遠藤誉が斬る>第16回)


遠藤誉(えんどう・ほまれ)
筑波大学名誉教授、東京福祉大学国際交流センター長。1941年に中国で生まれ、53年、日本帰国。著書に『ネット大国中国―言論をめぐる攻防』『チャイナ・ナイン―中国を動 かす9人の男たち』『チャイナ・ジャッジ毛沢東になれなかった男』『チャイナ・ギャップ―噛み合わない日中の歯車』、『●(上下を縦に重ねる)子(チャーズ)―中国建国の残火』『完全解読「中国外交戦略」の狙い』など多数。


2014年01月24日

TPP締結を円滑にするTPAは(ワシントン情報、横江公美氏)

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 ヘリテージ財団、アジア研究センター、2014年1月23日

 TPP締結を円滑にするTPAは
 議会で承認されるのか


 1月9日、民主党と共和党は超党派でTPA(Trade Promotion Authority;貿易締結優先法案)R連邦議会に提出された。民主党からは上院の金融委員会のランキングメンバーであるユタ州選出のオリン・ハッチ、共和党からは下院の予算委員会メンバーであるミシガン州選出のデービッド・キャンプだ。

 TPAとは、議会に修正を認めず、大統領に貿易に関する条約を締結する権限を一任する力を2021年までの7年間与えるという法案である。大統領は自分の意志で貿易交渉にあたり署名できるため、この法案は、ファスト・トラック(追い越し車線)と呼ばれている。この大統領権限は7年おきに見直されることが要求され、前回のTPAは2002年に通過し、2009年で期限切れを迎えている。つまり、2013年の日米首脳会談後の声明で約束されたTPPの推進であるが、オバマ大統領のTPP推進に連邦議会は足並みを揃えていない状況なのである。

 ちなみに、2011年秋に議会に批准されたアメリカと韓国、パナマ、コロンビアとのFTAは、ブッシュ大統領がTAPを持っているときに国家間で約束された。それから約4年の月日を必要として、ようやく議会が批准した。
 
 連邦議員は、自分たちの権限を飛び越えて、大統領に貿易交渉に確実な権限を与えるこの法案には常に躊躇しがちである。そのため、法案は提出されるたびに、議会の存在感が大きくなっている。100ページに及ぶ今回の法案には、議員が交渉中に内容を閲覧できる権限が書き込まれている。

 TPPはオバマ大統領の最優先課題と言われるが、この法案が通るのはかなり難しいという見通しだ。というのも、オバマ大統領はTPA法案を可決させる努力をほとんどしていないと言われている。

 与党の民主党は、アメリカの労働が外国に流れるということで、従来から自由貿易に反対の立場をとっている。

 一方、共和党は自由貿易には賛成であるが、今の状況ではTPAに賛成しない議員が多いとみられている。ヘリテージ財団で自由貿易統計を担当するブライアン・ライリー研究員は、「オバマ大統領によるTPPに交渉は乗り上げている。自由貿易の立場から見るとオバマ大統領の取り組みは正しいとは言えない。オバマ大統領が推進する自由貿易の方向性に賛成できない共和党の議員は反対にまわる可能性が高い。ヘリテージ財団も今回のTPAには反対の立場をとっている」と語っている。

 ライリーによると、これから2,3週間で、長くても1か月でこの法案の行方は判明する。

 TPPを推進する日本としては、この法案の行方が気になるところである。



 キャピトルの丘

 今週のワシントンは、すっぽりとマイナス10度前後の世界である。冷蔵庫よりも寒い。1ブロック歩くとすでに耳が痛いし、つま先がしびれてくる。

 日本から、「風邪引かないように」と嬉しいメールが届くが、東京・名古屋(私の実家)がゼロ度前後の場合、東京・名古屋の家のほうが寒いと思う。

 なぜなら、ワシントンは、建物の中に一歩、足を踏み入れれば、瞬時に顔が赤くなるほど暖かい。マンションは全館セントラルヒーティングなので、トイレ・お風呂や廊下といった寒い場所がない。どこにいても暖かい。マイナス10度以下でも部屋にいれば1枚長袖を着ていれば、ほぼ十分なのである。

 アメリカのエネルギー豊潤さが羨ましいと思いながら、日本に思いを馳せる。

 日本でも、最近は夏はどんどん暑くなっているし、冬はどんどん寒くなっている。しかも日本の電力事情は、困難な状況だ。そして、2020年には夏のオリンピックが開催され、通常以上の電力が必要になる。

東京知事選挙を迎えているが、原子力反対・賛成の議論に留まるのではなく、少なくとも2020年のオリンピックの電力をどうするのか?についての現実的な議論は必要であると思う。


横江 公美
客員上級研究員
アジア研究センター Ph.D(政策) 松下政経塾15期生、プリンストン客員研究員などを経て2011年7月からヘリテージ財団の客員上級研究員。著書に、「第五の権力 アメリカのシンクタンク(文芸春秋)」「判断力はどうすれば身につくのか(PHP)」「キャリアウーマンルールズ(K.Kベストセラーズ)」「日本にオバマは生まれるか(PHP)」などがある。

2014年01月23日

スイス・ダボス会議での安倍晋三総理演説(全文)

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 世界経済フォーラム年次会議冒頭演説〜新しい日本から、新しいビジョン〜

 平成26年1月22日 スイス・ダボス、コングレス・ホール


 シュワブさん、ご紹介ありがとうございます。大統領閣下、続いてお話できるのは、何よりの光栄です。

 さて、「アベノミクス」と、私の経済政策は呼ばれています。誰が名づけたのかは、知りません。自分の名前を呼び続けるのはちょっと抵抗がありますが、ここは、この言葉を使わせてください。
 大胆な金融政策という、第一の矢、機動的な財政政策という、第二の矢、そして民間投資を喚起し続ける、終わりのない第三の矢。

 日本経済は、長く続いたデフレから、脱け出ようとしています。今年は、春に賃上げがあるでしょう。久方ぶりの賃金上昇で、消費が伸びます。
 日本の財政状況も、着実に改善し、財政健全化の軌道に乗りつつあります。
 日本とは、黄昏の国である。――そんな、論調がありました。成熟の極みにある国に、成長の可能性などない。さも当然のように、そうした主張がなされていました。私が今回総理となる前の情景です。

 いまは、さっぱり聞かれません。成長率は、マイナスから、プラスへと、大きく変化しました。オリンピック・パラリンピックが、あと6年で東京に来ることも、人々の心を明るくしました。日本に来たのは、黄昏ではなかった。新しい、夜明けでした。

 昨年終盤、大改革を、いくつか決定しました。できるはずがない――。そういう固定観念を、打ち破りました。

 電力市場を、完全に自由化します。2020年、東京でオリンピック選手たちが競い合う頃には、日本の電力市場は、発送電を分離し、発電、小売りとも、完全に競争的な市場になっています。
 日本では、久しく「不可能だ!」と言われてきたことです。

 医療を、産業として育てます。
 日本が最先端を行く再生医療では、細胞を、民間の工場で生み出すことが可能になります。
 日本では、久しく「不可能だ!」と言われてきたことです。

 40年以上続いてきた、コメの減反を廃止します。民間企業が障壁なく農業に参入し、作りたい作物を、需給の人為的コントロール抜きに作れる時代がやってきます。
 日本では、久しく「不可能だ!」と言われてきたことです。

 これらはみな、昨年の秋、現に、決定したことです。

 加えて、昨日の朝私は、日本にも、Mayo Clinicのような、ホールディング・カンパニー型の大規模医療法人ができてしかるべきだから、制度を改めるようにと、追加の指示をしました。
 既得権益の岩盤を打ち破る、ドリルの刃になるのだと、私は言ってきました。

 春先には、国家戦略特区が動き出します。
 向こう2年間、そこでは、いかなる既得権益といえども、私の「ドリル」から、無傷ではいられません。

 世界のトップクラス入りを望む都市では、容積率規制がなくなります。文字通り、青空だけが限界です。質の高い住宅とビジネスのコンプレックス、ゼロエミッション・タウンが、次々と登場するでしょう。

 TPPは、私の経済政策を支える主柱です。欧州とのEPAも進めます。日本はこれから、グローバルな知の流れ、貿易のフロー、投資の流れに、もっとはるかに、深く組み込まれた経済になります。外国の企業・人が、最も仕事をしやすい国に、日本は変わっていきます。

 日本の資産運用も、大きく変わるでしょう。1兆2000億ドルの運用資産をもつGPIFについては、そのポートフォリオの見直しを始め、フォーワード・ルッキングな改革を行います。成長への投資に、貢献することとなるでしょう。

 法人にかかる税金の体系も、国際相場に照らして競争的なものにしなければなりません。
 法人税率を、今年の4月から、2.4%引き下げます。
 企業がためたキャッシュを設備投資、研究開発、賃金引上げへ振り向かせるため、異次元の税制措置を断行します。
 本年、さらなる法人税改革に着手いたします。

 古い産業に労働者を縛り付けている、雇用市場を改革します。新たな産業には、イノベイティブで、クリエイティブな人材が必要です。古い産業に「社内失業」を温存させていた補助金を、良い人材を求める新たな産業への労働移動の支援へと、転換します。

 少子高齢化が進む日本のどこに、イノベイティブで、クリエイティブな人材がいるのか。そう仰る向きがあるかもしれません。
 アリアナ・ハッフィントンさんは、「リーマン・ブラザーズが、もしリーマン・ブラザーズ&シスターズだったなら、生き残れただろう」と仰いました。
 日本の企業文化は、いまだにピンストライプ、ボタンダウンです。

 いまだに活用されていない資源の最たるもの。それが女性の力ですから、日本は女性に、輝く機会を与える場でなくてはなりません。2020年までに、指導的地位にいる人の3割を、女性にします。
 多くの女性が市場の主人公となるためには、多様な労働環境と、家事の補助、あるいはお年寄りの介護などの分野に外国人のサポートが必要です。
 女性の労働参加率が、男性並みになったら、日本のGDPは16%伸びるという話です。ヒラリー・クリントンさんのお話です。私は大いに勇気づけられました。
 企業のボードメンバーたちに対する、大いなる刺激も必要でしょう。

 24日からの国会に、会社法改正を提案します。これで、社外取締役が増えます。来月中には、機関投資家に、コーポレート・ガバナンスへのより深い参画を容易にするため、スチュワードシップ・コードを策定します。
 それらを実現させれば、2020年までに、対内直接投資を倍増させることが可能になります。
 そのとき社会はあたかもリセット・ボタンを押したようになって、日本の景色は一変するでしょう。


 地震と、津波、原発事故の三重苦が、日本の東北地方を襲った、2011年の3月11日。あの日から、じき、3年が経ちます。
 あのとき、世界が寄せてくれた愛情に、日本人は、心から、慰められました。東北の復興は、到底終わっていません。私には、被災者の将来に対し、格別の責任があります。
 けれどもあの辛いさなか、いまだかつてない悲劇に見舞われた人たちは、互いに助け合い、涙をこらえて、苦境を乗り越えようとした。そこには、万人をうつ、気高い精神がありました。

 まさしくこの精神、相互に助け合う精神をもって、日本はいま、世界の平和に対し、これまで以上に、積極的貢献をなす国になろうとしています。

 カンボジアに日本がつくった母子保健センターは、同国の乳幼児死亡率を大きく下げました。フィリピンを恐ろしい台風が襲った時、わが自衛隊の活動は、感動的な支持を得ました。ジブチに拠点を構える自衛隊は、海賊から世界の船を守り続けています。

 どの一国といえども、一国だけで、平和を守ることができないように、世界が抱える課題の解決は、互いに思いやり、労わりあう、国と国、人と人の連携、協力によってしか、目指すことなどできません。

 新しい日本が、「積極的平和主義」のバナーをいま、掲げようとしている。ぜひ、頼っていただきたいと思います。


 アジアは世界の成長センターです。
 中国、韓国、ASEAN、インドやロシア、太平洋の対岸には、TPPのパートナー諸国。限りない可能性を秘めた隣人たちに、日本は囲まれています。世界経済発展のエンジンとなるべきこの地域にあって、どうしたら、平和と、繁栄を、恒久的なものにできるか。私は、常に思案しています。

 繁栄の基礎となるのは、人や物の、自由な往来です。海の道、空の道、最近では宇宙や、サイバースペース。かけがえのない国際公共財を安全で、平和なものとして守り抜く唯一の手段とは、法による秩序を揺るぎないものとすることです。

 そのために、自由、人権、民主主義といった基本的価値をより確かなものとすることです。この道以外、ありません。
 アジアにおいて平和と安定が損なわれれば、世界全体に大きな影響を与えます。アジアの成長の果実は、軍備拡張に浪費されるのではなく、さらなる経済成長を可能にする、イノベーションや、人材育成にこそ、投資されるべきです。

 アジアの平和と繁栄にとって、さらには世界の平和と繁栄にとって、必要なのは緊張でなく信頼、武力や威嚇でなく、対話と、法の支配です。
 アジア地域を、武力と威嚇でなく、信頼と秩序の地域としていくために、最後に私は、アジアと、そして世界へ向けて、訴えたいと思います。
 われわれは、アジア地域において、際限なく軍備が拡張されることを抑制しなければなりません。
 軍事予算を徹底的に透明にし、検証可能なかたちで公表すべきです。危機管理のためのメカニズム、軍同士のコミュニケーション・チャネルを整備すべきですし、海洋に関する国際法に基づいた行動を促すルールを、整えていかないといけません。

 その先にこそ、誰もが能力を開花させることができる、アジアの成長と、繁栄が実現できると、私は確信します。

 日本は、不戦の誓いを立てた国です。世界の恒久平和を願い続ける国です。
 「アベノミクス」によって活力ある日本を作り出し、地域と、世界に、平和と、繁栄をもたらしたい。そう願ってやみません。
 ご清聴、ありがとうございました。

shige_tamura at 17:18|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!安倍晋三 

特定秘密保護法について(中谷元・自民党特命担当副幹事長)

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 国民への丁寧な説明が不可欠
 中谷元党特命担当副幹事長に聞く

 防衛・外交など4分野に限定
 政府は指定の統一基準を作成

「国際常識にかなった情報管理のルールが必要」と語る中谷元党特命担当副幹事長

 防衛や外交などの機密情報を漏らした公務員などに対し、最高で10年の懲役を科す「特定秘密保護法」が昨年12月13日に公布された。今後1年以内に施行されるが、円滑な運用には国民への丁寧な説明が不可欠だ。「際限なく特定秘密が指定されるのではないか」「国民の『知る権利』は」。こうした疑問について同法の策定に携わった中谷元党特命担当副幹事長が答えた。

特定秘密保護法

 ――なぜこの時期に同法を制定する必要があったのですか。

 中谷元党特命担当副幹事長) キャッシュカードの暗証番号や家の鍵の開け方を他人に知られたら困るように、国家としても国民の安全や国益を確保するための情報をしっかりと守っておかねばなりません。
 ちょうど1年前にアルジェリアで邦人に対するテロ事件が発生しましたが、政府が外国の関係機関から迅速に機密情報を入手する場合、外国との情報共有は各国において情報が保全されていることが前提です。
 現在、わが国には自衛隊法や国家公務員法などに秘密を漏らした公務員らに対する罰則規定がありますが、諸外国に比べて量刑が軽すぎるなど、わが国の安全保障に関する重要な情報を保護する法整備が十分とは言えません。このような状況で諸外国がわが国と情報を共有しようと思うでしょうか。

 また、新たに設置された国家安全保障会議では、各省庁の情報が速やかに官邸に上がり、有効に活用できるようにしておかなければなりませんが、ここでも各部門に提供する情報が漏れない仕組みを整備しておく必要があります。


 ――際限なく特定秘密が指定されてしまうのではとの声があります。

 中谷) わが国には平成24年末の時点で「特別管理秘密」と呼ばれるものが約42万件あります。このうち特定秘密として指定されるのは、(1)防衛(2)外交(3)スパイ活動の防止(4)テロリズムの防止―の4分野に限定。
 そのほとんどは衛星写真や暗号などで、今よりも指定の範囲が広がることはありません。
 条文の別表には特定秘密となる事項が限定列挙されていますが、原発事故や環太平洋経済連携協定(TPP)交渉に関する情報は該当しません。ただし、原発を対象としたテロ活動に対する警備の情報は指定の対象になります。


 毎年運用状況を国会に報告

 ――行政機関によって特定秘密が恣意的に指定されることはありませんか。

 中谷) 民主党政権下では尖閣諸島沖で発生した中国漁船衝突事件の映像など本来公開すべき情報が国民に隠されたことがありました。どのようなことを秘密とし、チェック体制をどうするのかという法定のルールがあれば、こうした恣意的な指定を防ぐことができます。

 そこで、同法では政府が外部有識者会議の意見を反映させた上で、指定の統一基準を作成することとしました。さらに総理大臣が各省庁の運用状況を厳しくチェックし、有識者の意見を付して毎年国会に報告することになりますから、従来の仕組みに比べ格段に運用の透明度が増すことになります。

 ――広く国民が処罰の対象となるのではとの懸念もあります。

 中谷) 同法は特定秘密を取り扱う公務員や契約した民間業者がこれを漏えいした場合の罰則を定めています。それ以外にも、外国の利益を図るなどの目的をもって、暴行や窃盗などによって特定秘密を取得した者や、取り扱う公務員などをそそのかして漏えいさせた者などは処罰の対象となります。

 そもそも特定秘密はそれ以外の情報と区別されて厳格に管理され、その提供を受ける者も行政機関や契約した民間業者に限られますから、一般市民が知らない間に特定秘密を入手することはあり得ません。


「知る権利」十分に配慮

 ――国民の「知る権利」は侵害されませんか。

 中谷) 報道機関が公務員などから特定秘密を聞き出すと処罰され、国民の「知る権利」が侵害されるのではとの声もありますが、条文には「報道または取材の自由に十分配慮しなければならない」との規定を設けました。また、先ほど述べたように特定秘密の取得罪は目的犯であることを明らかにしていますから、通常の取材活動であれば処罰の対象になりません。

 さらに指定が解除された文書は歴史的な文書として国立公文書館などに移され、保管・公開されますので、より国民の「知る権利」に応えることができると思います。

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