2012年11月

2012年11月25日

講義録(3、終わり)・「憲法9条と自衛隊」田村重信・集団的自衛権

櫻井よしこ
 尾崎行雄記念財団「咢堂塾」特別記念講演会
【講師】田村重信氏(自由民主党政務調査会調査役)講演「日本の防衛政策」
12月12日(水)18時〜20時 尾崎行雄記念財団(憲政記念館、参加費無料)のお知らせ。


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 自民党の政権公約が発表されてから、「国防軍」「集団的自衛権」などが大きくクローズアップされています。
 そこで、今、なぜ憲法改正が必要なのか?
 9月15日、櫻井よしこ氏からの依頼で国家基本問題研究会で「憲法9条と自衛隊」のテーマで講義しました。
 その講義録を掲載します。
 これを読めば、お分かりいただけるかと思います。その(3、終わり)です。


 集団的自衛権


 集団的自衛権を教科書的に説明します。

 集団的自衛権は「国際法上、国家は、集団的自衛権、すなわち、自国と密接な関係にある外国に対する武力攻撃を、自国が直接攻撃されていないにもかかわらず、実力をもって阻止する権利を有しているものとされている。
 我が国は、主権国家である以上、国際法上、当然に集団的自衛権を有しているが、これを行使して、我が国が直接攻撃されていないにもかかわらず他国に加えられた武力攻撃を実力で阻止することは、憲法第9条の下で許容される実力の行使の範囲を超えるものであり、許されないと考えている。

 自衛権の行使は、我が国を防衛するため必要最小限度の範囲にとどまるべきものであると解しており、集団的自衛権を行使することは、その実力の行使すなわち、これを超えるものであると考えられるからである。

 なお、我が国は、自衛権の行使に当たっては我が国を防衛するため必要最小限度の実力を行使することを旨としているものであるから、集団的自衛権の行使が憲法上許されないことによって不利益が生じるというようなものではない。
――とするのが政府の解釈である。

 最近の防衛問題の焦点の一つが、この集団的自衛権を巡る論争である。

 国連憲章、サンフランシスコ平和条約、日米安保条約では集団的自衛権の保有につき条約で認めていながら、憲法の建前からは行使できないというのはおかしいとの指摘である。

 これに関連した議論として、「武力行使との一体化」論がある。

 これは、我が国が直接攻撃を受けていないにもかかわらず、他国の武力行使と一体化するような活動を行うことは、憲法上許されないと解する考え方である。

 具体的に言えば、米国などに対して行っている補給などの支援活動について、米国などが行っている武力行使と一体化することになり、憲法に違反することになるのではないかということである。

 こうした関係から、周辺事態安全確保法、テロ対策特措法、イラク復興支援特措法などの法律は、武力行使と一体化しない、戦闘行為が行われている地域と一線を画する場所で行うということを法文上規定することで、我が国が行う支援活動は、米国などの武力行使と一体化することにならないように明確化されている。

 最近では、日本における自衛隊の位置づけや自衛権の解釈の問題、個別的自衛権及び集団的自衛権に対する考え方が、各国の一般常識とは異なっているのではないか、特に、集団的自衛権の行使を可能とすべきではないかとの意見が表明されるようになってきている。

 これらの議論は、我が国が集団的自衛権の行使を禁じていることで、米軍の軍事作戦が極めて複雑なものとなってしまい、さまざまな場面で、日米が共同で紛争の抑止にあたる場合に支障を来すことになるのではないかとの懸念の一端を表すものであり、政府の従来からの集団的自衛権行使に対する解釈は、同盟の信頼性確保の上での制約ともなっており、日米同盟の「抑止力」を減退させる危険性をはらんでいるとの指摘である。

 また、「集団的自衛権の行使」、「国連の集団安全保障への参加」などに関わる政府の憲法解釈が、平常時の多国間共同訓練、国連平和維持活動(PKO)、周辺事態における各種支援・協力活動、在外邦人等の輸送(NEO:Noncombatant Evacuation Operations)、についてさえ制約となっているとの考えも指摘されるようになってきている。

 集団的自衛権の行使が可能となるということは、日米間の防衛協力が一層進み、「抑止力」がより強化されるとともに、それが、アジア・太平洋地域全体の平和と安定に寄与することになると考えられるが、さらには、人や物、情報の流れるスピードが極めて迅速になり、安全保障上の問題がグローバル化している今日において、我が国のみならず、我が国と密接な関係にある他国に対する急迫不正の侵害が、そのまま我が国に対する侵害に直結する可能性も増大しているという点も十分考慮しなければならない要素であろう。

 他方、集団的自衛権の行使が可能となれば、我が国の主体的判断がより必要とされることになることも確かである。

 集団的自衛権の行使について、ケース・バイ・ケースで我が国自らが国益を重視して主体的に判断することになり、冷徹な現状判断と国益の判断が必要となるからである。
 集団的自衛権の行使を可能と(あるいは明確化)する方法には、
〃法改正、
∪府の解釈の変更、
新たな法律の制定による合憲の範囲の明確化、
す餡颪侶莎帖
などが考えられるが、いずれにせよ、国際協力、日米安保体制、我が国の平和と安全の確保をより万全なものとするといった観点から、「集団的自衛権の行使」と併せて、小沢一郎氏から「国連の集団安全保障への参加」への途を切り開く必要があるという指摘が出てきている点についても留意する必要があろう。

 また、安倍晋三総理は、平成19年(2007年)5月、総理の下に「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」を開催し、四つの類型(仝海における米艦の防護、∧胴颪妨かうかもしれない弾道ミサイルの迎撃、9餾歸な平和活動における武器使用、て韻弦駭■丕烹漏萋阿覆匹忙臆辰靴討い訛捷颪粒萋阿紡个垢觚緤支援)についての提言を取りまとめ、平成20年(2008年)6月、福田総理に報告書を提出した。

 四類型のうち、仝海における米艦の防護、∧胴颪妨かうかもしれない弾道ミサイルの迎撃が集団的自衛権に関するものです。

 最近では、日本における自衛隊の位置づけや自衛権の解釈の問題、個別的自衛権及び集団的自衛権に対する考え方が、各国の一般常識とは異なっているのではないか、特に、集団的自衛権行使の行使を可能とすべきではないかとの意見が表明されるようになってきました。

 自民党総裁選も始まり、話題になるでしょう。また、大阪市長の橋下さんも昨日(9月13日)、「集団的自衛権行使すべきだ。」と言っておりましたね。

 では、どうすれば集団的自衛権の行使は可能となるのか。

 集団的自衛権の行使を可能とする方法には、先にも述べましたが、一つは、憲法改正、二つ目は、政府解釈の変更、これは外交評論家の岡崎久彦さんなんかが言っています。「総理が解釈変えたと言えばいい。」と言うんですけれども、なかなかそうはならない。三つ目は、新たな法律を作るということですね。合憲の範囲を明確にする。四つ目は、国会決議。と色々、考えられます。

 集団的自衛権の行使の問題は、外務省が物凄く熱心で、安倍総理の時に集団的自衛権の行使を明言しましたが、小泉総理の時からそういう動きがありまして、そのときは明確にしませんでした。

 その後、安倍総理は、第百六十六回国会(平成19年)の施政方針演説で
「時代に合った安全保障のための法的基盤を再構築する必要があると考えます。いかなる場合が憲法で禁止されている集団的自衛権の行使に該当するのか、個別具体的な類型に即し、研究を進めてまいります」と述べ、総理の下に「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」を設置したのです。

 これは集団的自衛権行使を可能とするために解釈変更するにしても、今までの政府の答弁がありますから、勝手にできない。法治国家ですから簡単ではない。そこで、内閣官房の官僚が色々考えて四分類にしてそれを検討・整備していこうとなったわけです。

 再度繰り返しますが、一つ目が、公海における米艦の防護、二つ目が、米国に向かうかもしれない弾道ミサイルの迎撃、三つ目が、国際的な平和活動における武器使用、四つ目が、国連PKO活動などに参加している他国の活動に対する後方支援の四類型について検討したんです。

 要するにこれは集団的自衛権に関係するのは二つです。
 米艦防護と弾道ミサイルの問題。他は集団的自衛権ではなくて、自衛隊の武器使用の問題になる。そういうことで問題を整理して、提言を出したということですね。

 国連憲章、日米安保条約には、個別的または集団的自衛権を害するものではない、ということが明記されています。国際法上には日本はその権限を有している。

 国際法上は可能であるのに、日本ができないのはおかしいということが言われますが、日本は憲法の規定がありますから、憲法を変えれば可能になる。

 憲法がありますから、国際的には常識であっても、それをやればいいじゃないか、ということにはならないわけです。


〇国連憲章
(第五一条)
この憲章のいかなる規定も、国際連合加盟国に対して武力攻撃が発生した場合には、
安全保障理事会が国際の平和及び安全の維持に必要な措置をとるまでの間、個別的又
は集団的自衛の固有の権利を害するものではない。この自衛権の行使に当って加盟国
がとった措置は、直ちに安全保障理事会に報告しなければならない。また、この措置
は、安全保障理事会が国際の平和及び安全の維持又は回復のために必要と認める行動
をいつでもとるこの憲章に基く権能及び責任に対しては、いかなる影響も及ぼすもの
ではない。

〇日米安保条約(前文)
日本国及びアメリカ合衆国は、両国の間に伝統的に存在する平和及び友好の関係を
強化し、並びに民主主義の諸原則、個人の自由及び法の支配を擁護することを希望し、また、両国の間の一層緊密な経済的協力を促進し、並びにそれぞれの国における経済的な安定及び福祉の条件を助長することを希望し、国際連合憲章の目的及び原則に対する信念並びにすべての国民及びすべての政府とともに平和のうちに生きようとする願望を再確認し、両国が国際連合憲章に定める個別的または集団的自衛の固有の権利を有していることを確認し、両国が極東における国際の平和及び安全の維持に共通の関心を有することを考慮し、相互協力及び安全保障条約を締結することを決意し、よって、次のとおり協定する。


 集団安全保障

 もう一つは集団安全保障、これが一般の人とかジャーナリストの人はわからないんですね。集団的自衛権と集団安全保障の違いがほとんど分からない人がいて、新聞の記事などでも間違いがあります。

 集団安全保障とは、国際法上武力の行使を一般的に禁止する一方、紛争を平和的に解決すべきことを定め、これに反して平和に対する脅威、平和の破壊又は侵略行為が発生した場合に、国際社会が一致協力してこのような行為を行った者に対して適切な措置をとることにより平和を回復しようとする概念であり、国連憲章には、その具体的措置が定められています。

〇国連憲章(第43条)
1 国際の平和及び安全の維持に貢献するため、すべての国際連合加盟国は、安全保
障理事会の要請に基き且つ一又は二以上の特別協定に従って、国際の平和及び安全の
維持に必要な兵力、援助及び便益を安全保障理事会に利用させることを約束する。こ
の便益には、通過の権利が含まれる。
2 前記の協定は、兵力の数及び種類、その出動準備程度及び一般的配置並びに提供
されるべき便益及び援助の性質を規定する。
3 前記の協定は、安全保障理事会の発議によって、なるべくすみやかに交渉する。
この協定は、安全保障理事会と加盟国との間又は安全保障理事会と加盟国群との間に
締結され、且つ、署名国によって各自の憲法上の手続に従って批准されなければなら
ない。

 集団安全保障について、柳井俊二元駐米大使は、「集団的自衛権と国連の集団的措置は別物」ということで、「国家が判断する自衛権と、国連が集団的に決める措置というのは質的に違う。」「歴代自民党政権の答弁では、集団的自衛権は行使できないと言ってるが、国連軍に入って、国連の措置に協力できないという答弁は一つもない。そこは議論していない。少なくとも空白だった。だから集団的措置に協力できないとは言ってない。もし、国連軍や多国籍軍ができて、ちゃんと国連安保理のお墨付きがある場合は、日本だってそれに参加できるはずだ。集団的自衛権の話を入れるからおかしくなる。」(『世界週報』2004 年7月13日号)と述べています。

 集団安全保障については、憲法論議では少なくとも空白だった。だから集団的措置を協力できないとは言っていない。
 もし、国連軍や多国籍軍ができて、国連安保理の御墨付きがある場合、ちゃんと日本もそれに参加できるんだというのです。これに集団的自衛権の話を入れるからおかしくなるというのです。

 しかし、憲法との関連から言えば次のようになります。
 憲法前文には、憲法の基本原則の一つである平和主義、国際協調主義の理念がうたわれており、これらの理念は国際紛争を平和的手段により解決することを基本とする国連憲章と相通ずるものがあります。
 したがって、最高法規である憲法に反しない範囲内で、第98条第2項に従い、国連憲章上の責務を果たしていくことになるが、もとより集団的安全保障に係る措置のうち憲法第九条によって禁じられている武力の行使または武力による威嚇に当る行為については、我が国としてこれを行うことが許されない。
 だから集団安全保障に関わる措置のうち、憲法9条の問題があり、これは海外における武力行使の問題がありますから、そことの関係があるんですね。
 その集団安全保障の措置があるといっても、武力行使に関わるところはなかなか難しいという現実があります。
 平成4年、湾岸戦争のあと、小沢一郎さんが幹事長を辞めて、「自民党 国際社会における日本の役割に関する特別調査会(俗称:小沢調査会)」というものを作りました。
 これを僕も担当していて、よくわかるんですけれども、ここでは集団的自衛権は、憲法上行使できないんだから、これはこれでもうしょうがない。横に置いておこう。それよりも国連の集団安全保障をクローズアップしていこう。ということで提言を取りまとめたんですね。
 日本は国連中心主義で行くべきであり、そのため集団安全保障は極めて重要であり、国連決議があれば自衛隊は多国籍軍参加は可能という考え方を示したのです。
 そしたらですね、小沢調査会の提言を取りまとめたら、ビックリしたんですが、社会党の書記局の人間が「僕に会いたい」ということで来るんですよ。
 どうしてなのかと思って会いますと、国連の安保重視というのは、社会党が従来考えていた考え方と一緒なんだと。何故かというと、社会党は日米安保いらないという訳ですから。じゃあ、どうやって国際的な安全保障措置を考えるかというと、国連の安全保障措置によるんだと。というところで一致しているんだ。という話。

 小沢さんは日米安保重視と国連安保を重視、社会党は日米安保破棄と国連重視という意味で、小沢さんと社会党の主張が合うというのはぐるっと回って、国連重視という点で合うということなのです。
 そんなことで奇妙な体験をしました。


 集団的自衛権行使と国家安全保障基本法案


 今、一番注目されている集団的自衛権行使の問題について、一番熱心なのは、石破(茂)さんです。
 何年もかけてあるい意味で自分のライフワークだと。

「俺は集団的自衛権が行使できればいい」、そのために政治家やっていると言っています。そのためには、国家安全保障基本法というものを作って、それで集団的自衛権を行使できるようにする。その議論を自民党内ですることによって、一部、集団的自衛権の行使が可能になるという。これは相当時間がかかりましたけれども、ようやく7月6日の総務会で、国家安全保障基本法案の概要が、了解されました。

 それで自民党としては、選挙公約に「日本の平和と安全を守っていくために、日米同盟を強化し、集団的自衛権の一部行使を認めるなど、政府の体制の整備を進めます」ということで、総選挙で支持を得て、それで与党になって国家安全保障基本法を国会に出すことによって、それが了解できる。
 集団的自衛権の一部を行使できるということ、具体的にここまで進んできているということなんです。

 集団的自衛権に関して、憲法改正と、この国家安全保障基本法との関係なんですが、従来の内閣法制局の解釈というのは、現行憲法のどこにも自衛権の規定はない。
しかし、主権国家として、「座して死を待つはずがない。」故に、必要最小限の自衛権は持ちうるというのが法理。この解釈は、現行憲法が機能する間は維持されるということです。
 一方、解釈における必要最小限度のこの適用できる範囲は、ここ数年の情勢の変化により、変わるんだ。また変わらなければならない。そしてそれは情勢に応じた政治判断として行われるということで、そこに着目してやっていこうということなんです。

 そこで昭和56(1981)年当時、冷戦最中において、むしろ我が国が地政学的に反共の防波堤であり、我が国の防衛のために米軍の来援を確実にすることが重要であって、必要最小限の範囲を、個別的自衛権の範囲で問題はなかった。
 当時の衆議院議員稲葉誠一君提出の「憲法、国際法と集団的自衛権」に関する質問に対する答弁書で「集団的自衛権の行使が憲法上許されないことによって不利益が生じるというようなものではない。」というのであった。
 しかし、今日、日本が日米同盟を強化して対応すべき脅威が非常に多様化して、例えば近い将来、北朝鮮が米本土に達する長射程ミサイルを完成させ、まだ我が国もICBMを迎撃できるミサイル防衛能力を整備した時にですね、我が国が当該ミサイルを迎撃することは、我が国の必要最小限の自衛権の範囲と解すべきだと。
 つまり現在、あるいは近い将来において、我々が政治判断する集団的自衛権の一部を必要最小限と解すべき状況にある。という考えです。

 必要最小限という文言をとらえて、クリアしようというのが、国家安全保障基本法案の考え方なんですね。

 法案には、国際連合憲章に定められた自衛権の行使については、必要最小限度とすることなっています。


 憲法改正のポイント


 憲法改正のポイントですが、これはやっぱり9条を変えなければどうにもならない。
「自衛隊は軍隊ではない」というわけですから。集団的自衛権という問題もありますから、それ以上に、日本には軍隊がないという。それでいながら自衛隊があるみたいな話ですから、それでは何としてでも憲法第9条を変えてですね、それからもう一つは、非常事態の問題。
 日本国憲法というのは平和時のことしか憲法に書いていない。有事のことは一切書いていない。そういうおかしな憲法。そういう意味では有事のこと。すなわち非常事態の規定についてはキチッと入れないといけないということなんです。
 有事法制を議論している時に、日本は有事法制を作ってはいけないんだ。憲法からみると有事法制は、憲法違反なのではないかというような議論もあったことがありますので、そういうのをキッチリ出す必要がある。

 それから憲法の前文ですね、やっぱり憲法の前文というのがおかしい訳だから、なにせ日本が悪かったから戦争が起きたという話ですから、日本さえ悪いことをしなかったら、周りの人はみんないい人なんだから、そんな書き方で、そういう状況ではない訳ですから。
 日本だって一生懸命、平和を考えようとしているわけだから。そこはだからきちんと考えていく必要があるということなんですね。(以下、略)

2012年11月24日

講義録(2)・「憲法9条と自衛隊」田村重信

国家基本
 尾崎行雄記念財団「咢堂塾」特別記念講演会
【講師】田村重信氏(自由民主党政務調査会調査役)講演「日本の防衛政策」
12月12日(水)18時〜20時 尾崎行雄記念財団(憲政記念館、参加費無料)のお知らせ。


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 自民党の政権公約が発表されてから、「国防軍」「集団的自衛権」などが大きくクローズアップされています。
 そこで、今、なぜ憲法改正が必要なのか?
 9月15日、櫻井よしこ氏からの依頼で国家基本問題研究会で「憲法9条と自衛隊」のテーマで講義しました。
 その講義録を掲載します。
 これを読めば、お分かりいただけるかと思います。(その2)


 冷戦の終焉と湾岸戦争ショック


 次が冷戦の終焉と湾岸戦争ショックです。
 これは1989年に、冷戦が終ったということ説が一つあります。それはドイツのベルリンの壁が崩壊し、その年にマルタ島で米ソ首脳会談がありました。またその年にですね、中国では、天安門事件がありました。

 1991年にソ連邦が崩壊しロシアになった。だからその時に冷戦が終わったという説です。1989年という説と、もしくは1991年という二つの説があります。
 それと日本として非常に大きかったのが、湾岸戦争ですね。
 湾岸戦争によってですね。日本は、たくさんお金を出したんですが、あまり評価されなかった。
 湾岸戦争が終わってから、海上自衛隊の掃海艇がペルシャ湾へ行った。その激励のため僕は、山崎拓議員、村上正邦議員他と一緒にバーレーンに行きました。同時に、クウェートにも行き、当時クウェートが湾岸戦争に尽力した各国に「感謝し、協力してくれた、助けてくれた国」に対しての感謝意見広告をアメリカの新聞等に出した。 しかし、その中に日本の国名が無かった。そこで、これはどういうことか?ということで、山団長からクウェートの皇太子に質問した。
 皇太子は「それは軍事的に貢献があったところだけにしたんだ」ということを明確にしたんです。
 でも今回、掃海艇を出したから、「心から感謝します。」ということだったんです。

 この時に、結局、国際貢献というのは、それは何かというと人的貢献=軍事貢献なんです。
 それで日本は慌てて、掃海艇を出す前の当初は、多国籍軍の後方支援をするための国連平和協力法案を作ったんですが、これはやはり国会答弁をうまくできなくて、憲法との問題が一番大きいわけですけれども、それで廃案となった訳です。
 その結果、掃海艇を出したのです。

 その後、国際貢献を必要性からPKOの法案を作った。
 これもPKOの法律でも、海外での武力行使はできないとかありますから、政府の憲法解釈と齟齬がないように参加5原則を決め、PKOの法律となるわけです。
 この5原則は全部法律の条文として埋め込まれている。そうすることによって、PKOの法律ができたわけです。

 そういう意味では、冷戦の終焉と湾岸戦争は、日本にとってもの凄く大きなショックだったんですね。
 ちょうど僕が国防を担当することになったのは、湾岸戦争が終わった海上自衛隊の掃海部隊が出発した後ぐらいから国防部会担当となりました。

 その頃、防衛関係の法律というのは、二つです。
 自衛隊法と防衛庁設置法ぐらいだった。
 ところが今は、たくさん法律ができまして、どういうわけかその法律の全部に僕が関係しました。部分的には、関係している役所の方、政治家の方がいますけれども、僕は今までのそうした法律関係の全部に関わっています。

 その成果が、一つのこの本になっている訳です。『日本の防衛法制 第二版』(田村重信編著、内外出版)という解説書になりました。700ページを超える本になりました。


 自衛隊は、軍隊ではない。集団的自衛権の行使は?


 「自衛隊は、軍隊ではない。」ということの説明をしたいと思います。
 憲法9条は、「憲法第9条は、自衛権を認め、戦争放棄、戦力不保持を規程」ということですが、政府の第9条解釈は、「我が国が独立国である以上、憲法第9条は、主権国家としての我が国固有の自衛権を否定するものではない」ということです。
 戦争の放棄については、国際紛争を解決する手段としての戦争、武力による威嚇、武力の行使を放棄するというものです。
 戦力の不保持については、第9条第2項で、「戦力」の保持を禁止している。
 だから、戦力である軍隊は存在しないことになっている、となるのです。

 そして、自衛隊の保持については、第9条第1項は、「独立国家に固有の自衛権までも否定する趣旨のものではなく、自衛のための必要最小限度の武力を行使することは認められている」ということから、自衛のための必要最小限度の組織である自衛隊は、「武力の行使ができる組織」ということになるわけです。

 『文藝春秋』(10月号)にも阪田雅裕元内閣法制局長官が「9条解釈」について言っていましたけれども、一つは、「自衛隊は違憲ではない」、もう一つは、「海外での武力行使はできない。」、この二点に尽きると。
 これを踏まえて集団的自衛権は行使できないということになる。

 憲法9条の意味は、「集団的自衛権を認めることは、日本国民に現実に危害が及んでいないときに、よその国にでかけて行って戦争することができる。国際法上、権利があることは全てやらないといけないか、そうではない。」というような言い方をされています。
 例えば、オーストリア憲法は、国際法では認められている軍事同盟に加入する権利を否定していると言うのです。


 芦田修正の意味


 次に「芦田修正」の問題にいきます。
 これは芦田均さんが、政府原案(総司令部案)の第9条1項の冒頭に「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し」と挿入し、さらに2項の冒頭に「前項の目的を達するため」という文言を衆議院の審議の過程で挿入した。
 この修正により、日本が防衛のためであれば軍隊の保持が解釈上可能になったことに極東委員会が気づき、ソ連などの強い要請によって、いわゆる文民統制条項ですね「内閣総理大臣その他の国務大臣は、文民でなければならない」(第66条2項)という文言が挿入されたのである。
 それが入ったということですね。

 だから、集団的自衛権が憲法上認められるということは、芦田修正からいけば、「我が国は世界に平和主義をアピールしながらも、自衛のための戦力を持てるようになる」これを活用すればうまくいくのではないかという説がありますけれども、政府解釈はそれを取っていないんですね。

 それは芦田修正を巡る議論ということです。
 平成24年2月の衆議院予算委員会で、石破茂衆議院議員が、いわゆる芦田修正について、自衛隊合憲の根拠になっているのではとの質問に、政府はそうじゃないんだと反論しているわけです。
 それは政府がとっている解釈は、芦田修正に依拠して政府は、自衛隊の合憲性を説明しているのではという議論が同予算委員会でなされましたが、政府の藤村官房長官の答弁で、

「政府解釈、今日までずっと答弁してきたのは、これは短く言ってしまいますと、1項で侵略戦争を禁じている。それから、2項で全ての戦力と交戦権の保持を禁じている。
 その結果、自衛戦争も禁じているのではないか。
 そこで、しかし、国際法上、日本は国家として当然の権利である自衛権を有するということですので、したがって、自衛行動は憲法上許される。自衛のための、戦力に至らない必要最小限の実力という保持もこれは合憲である。
 そこで、自衛隊は、自衛のための、戦力に至らない必要最小限の実力であるために合憲であるという……」という説明がなされていて、いわゆる芦田修正にはよっていないことが改めて確認されたところである。
―ということです。


 国内と海外で異なる自衛隊の立場


 一番おかしいと思うのは、国内と国外で自衛隊の立場が違うということですね。
 日本の国会で「我が国には、軍隊はあるのか」といった場合、「無いんだ。」という答弁になるんですね。

 それは佐藤栄作総理の答弁なんかも「自衛隊を、今後とも軍隊と呼称することはいたしません。はっきり申し上げておきます。」(昭和42年3月31日)ということなんです。
 これがそのまま、ずっときておりまして、平成2年(3月31日)の中山太郎外務大臣の答弁も「自衛隊は、憲法上必要最小限度を超える実力を保持し得ない等の厳しい制約を課せられております。通常の観念で考えられます軍隊ではありませんが、国際法上は軍隊として取り扱われておりまして、自衛官は軍隊の構成員に該当いたします。」と述べている訳です。
 小泉純一郎首相も平成13年10月に同様の発言をしています。

 自衛隊は、国際法上軍隊として扱われている一方、日本国内では軍隊ではなく「自衛隊」と呼称するというように、二重の扱いがなされるところとなっている。
 ここが僕は憲法改正すべき、一番重要なところだと思います。

 日本の憲法からいえば、「軍隊ではない」、「外国からみれば軍隊だろう」、「でも国内では政府答弁上、軍隊ではない」ということになるんです。
 ここをやっぱり、きちんと整理するということが、今後の憲法改正の最大の課題なのではないかと。
(続く)

私の主張(大西 ひでお氏、大野 敬太郎氏)

 尾崎行雄記念財団「咢堂塾」特別記念講演会
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 私の主張

 もう我慢できない!
 今こそ、国民が主役の政治を!
 自民党東京都第16選挙区支部長 大西 ひでお(66)


 私が政治を志したのは学生時代でした。
 当時は、全学連などの左翼学生運動が、各大学を拠点に過激な活動を続けていました。「反戦平和」を唱えながら、「角材や火炎瓶」で武装し、学園から街頭へ繰り出していました。
 私は、良識派学生を結集して、「学園に平和を!」と学園自治の正常化のために立ち上がりました。
 こうした活動の中から、政治への関心を強め、若者の意見を政治に反映させようと、都内の各大学の同志と、自民党東京学生部を組織しました。

 あれから、40年余り、私は国会議員の秘書、江戸川区議会議員、都議会議員と地方政治の第一線で働いてきました。

 今、日本は、経済は後退を続け、近隣諸国が、日本の固有の領土への野望を強め、未曽有の危機にあります。

 しかし、政治は、「約束を守らない」「何も決められない」政治が横行し、「国民の生活が第一」と言いながら、「自分の地位が第一」と離合集散を繰り返しています。

 こんな政治に「もう我慢できない!」と、私は、国政への挑戦を決意しました。

1.安心、安全な社会を!

 「自らの国は自らが守る」努力を強化し、強固な日米関係を再構築し、領土問題への取り組みを強化します。
 首都直下地震や集中豪雨に備えた公共投資を促進します。

2.努力する人が報われる社会を!

 年金・医療保険など義務と責任を果たす人が報われ、働く多様なチャンスを提供し、再チャレンジ可能な社会を創ります。
 中小企業や商店街の再生のために全力を尽くします。

3.教育再生―美しき家庭を創る!

 親子が尊敬し合い、助け合う家庭を創り、知育・徳育・体育・食育を育む教育を進めます。
 技術、職業教育を充実し、活力ある経済の担い手を育成します。

4.スリムで効率的な行政を!

 道州制の導入や地方分権を進め、国会議員や公務員の定数削減を行い、「最少の経費で最大の行政効果」を上げる仕組みを創ります。

5.熟年・団塊生きいき社会を!

 急速に少子高齢化が進んでいます。
 熟年・団塊世代が、「知恵と経験」を活(い)かし、仕事の継続や社会貢献活動に生きいきと取り組む社会システムを創ります。ケアが必要になった方には、社会全体で、「支えあい、助け合う」セーフティーネットづくりを進めます。

6.健康・環境を守るために全力!

 誰でも、いつでも高度な医療の恩恵を受けられる制度改革を進め、健康寿命を延ばします。
 自然・再生エネルギーの研究開発を進め、地球にやさしい環境対策を確立します。
 こうした政策を実現するためには、たくましい経済力が必要です。日本の底力を強化し、国際競争力を高め、日本経済の活性化のために全力を尽くします。


 大西 英男(おおにし・ひでお)
 昭和21年江戸川区生まれ。國學院大学卒業。28歳で江戸川区議会議員に初当選、4期。37歳で区議会議長、46歳で東京都議会議員に初当選、4期。都議会自民党幹事長。平成19年参院選比例区、21年衆院選比例代表に党公認で立候補したが惜敗。現在は党都連副会長、第16選挙区支部長として活動している。好きな言葉:「朝のこない夜はない」。家族:妻、長男・長女夫妻、次男、三男、孫の9人。愛犬2匹

 大西 ひでお事務所
〒132-0024 東京都江戸川区一之江7−28−2
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http://www.onishi-hideo.com



 人間こそ国家の宝
 人間愛、ふるさと愛、愛国心ある政策を
 自民党香川県第3選挙区支部長 大野 敬太郎(44)


 永田町では種々の政策が審議されているが、その調整過程であまりに無益な政争を続けてきた結果、政治不信だけが残っている。問題の本質は、政治が本当のことを語らない、あるいは語っていないように見えることである。
 選挙があるからと必要な政策を曲げる、敵がやることは全否定する、するといってしない、しないといってする、など。

 政治であるが故に戦術はあって然(しか)るべきだが、込み入った戦術が衆目の前にさらされたときに、掲げる理念を正々堂々と語っていくべきではないか。政治が国民を信用できずして、どうして国民からの信頼が得られるのか。

 私は桜という日本の国花が大好きであるが、やるべきことを訴え、常に謙虚に真摯(しんし)に大胆に、それで散るならばさっぱりと散る覚悟で生きていきたい。

 もちろん精神論だけで日本が置かれた危機的状況を打破できるとは思わない。日本は現在、少子高齢化という構造的根本問題を抱えており、財政構造ばかりか労働人口の減少を通じて経済力も悪化、それと相まって外交力も低下し、現実の力の国際政治から取り残されている。

 平和と繁栄を享受しつつ、国際社会から信頼されるに足る、輝かしい国家となるためには、複雑に絡み合う政策課題を手段と目的に峻別(しゅんべつ)し、優先順位を定め、主軸を定めて国家目標とし、政治がメッセージとしてその国家目標を断行する意思を示さねばならない。

 その主軸とは何か。まずは景気の立て直しではないか。安定的経済成長は全ての政策に正相関をもつ。最も根本原因の少子化対策を講じ、社会保障を含めた既述の諸制度改革を同時並行して進めるべきは論をまたないが、経済の安定成長が当面の国家の主軸であることを今一度再確認すべきである。

 新しい成長モデルを創造するために大胆に地方分権を推進し、さらに明確な産業戦略に基づいた将来価値を生む領域への投資を積極的に行い、同時に荻生徂徠(おぎゅうそらい)や高橋是清も驚くほどのリフレ政策を断行すべきだ。外需喚起も必要だ。バイ(2国間)の経済連携を積極的に推進しなければならない。

 作家の塩野七生は、古代ローマ衰亡の遠因の一つとしてカラカラ帝が行ったアントニウス勅令による帰属意識の崩壊と人材流出を挙げている。

 日本を見渡すと、核家族化や終身雇用制の崩壊などによる労働意識の変化により帰属意識が失われ、自分さえ良ければという義務や責任の伴わない不健全な自由主義が横行しており、日本の美徳とされてきた伝統文化や道徳的アイデンティティーが大きく問われている。

 政治が具体的政策を語る上で常に心に持つべきことがある。それは、人間愛であり、ふるさと愛であり、愛国心である。この哲学があればいかような政策も間違うことはないはずである。


 大野 敬太郎(おおの・けいたろう)
 昭和43年11月1日生まれ。丸亀高校、東京工業大学卒業、同大学院修了。東京大学博士号取得。富士通に入社、宇宙開発推進室、富士通研究所。米カリフォルニア大学バークレー校客員フェロー。国務大臣秘書官(防衛)。東京大学産学官連携研究員。国会議員秘書。特技:楽器演奏など。座右の銘:先憂後楽

大野 敬太郎事務所
丸亀
〒763-0082 丸亀市土器町東1-129-2
TEL:0877-21-7711 Fax:0877-21-7701
E-mail:marugame@keitaro-ohno.com

観音寺
〒768-0022 観音寺市本大町1797-2
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『自由民主』より

shige_tamura at 17:08|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!自由民主党 

講義録(1)・「憲法9条と自衛隊」田村重信

櫻井よしこ
 尾崎行雄記念財団「咢堂塾」特別記念講演会
【講師】田村重信氏(自由民主党政務調査会調査役)講演「日本の防衛政策」
12月12日(水)18時〜20時 尾崎行雄記念財団(憲政記念館、参加費無料)のお知らせ。


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 自民党の政権公約が発表されてから、「国防軍」「集団的自衛権」などが大きくクローズアップされています。
 そこで、今、なぜ憲法改正が必要なのか?
 9月15日、櫻井よしこ氏からの依頼で国家基本問題研究会で「憲法9条と自衛隊」のテーマで講義しました。
 その講義録を掲載します。
 これを読めば、お分かりいただけるかと思います。

 
 平成二四年九月一四日
 国家基本問題研究会
 田 村 重 信


 日本の国益


 先日、櫻井よしこ先生とお会いした時に、国益の話が出ましたので、その話からしてみたいと思います。
 国益とは何か。
 2009年7月、尾崎記念財団の『世界と議会』という冊子に「日本の防衛政策私論」という論文を書きまして、その最初に国益とは何かということを書きました。

 国の安全保障・防衛政策を考える上で重要なのは、「国益」がいずこにあるかを明確にすることである。
 国益とは何か、ズバリ、国家が続くということだ、と述べました。

 米国の場合は、国益、国家目標を明確にしています。
 国益を、〇牾菘に重要な国益、⊇斗廚聞餘廖↓人道的及びその他の利益の三点に分類し、さらに国家目標を、(胴颪琉汰簡歉磴龍化、∧胴颪侶从冏鳳匹梁タ福↓3こ阿砲ける民主主義、自由、市場経済体制、人権などの価値観の促進・拡大としています。

 これらを達成するために、米国は、グローバルな国家戦略と国家安全保障戦略を策定し、その下で、外交政策と国防政策等が立案され、遂行されています。これにより、米国は力強いダイナミズムを体現し、世界を先導する国として存在し続けているのです。

 一方、日本はどうかというと、
 日本では、国益も国家目的も明確な定義がなされていない。なんとなく明確な定義が有るようで無いような感じがします。まさに国益とは、平和と繁栄の継続だと考えられます。

「盛者必衰の理」の言葉が示すように、歴史上、栄華を誇った国家でも必ず衰え或いは滅亡しています。国家の平和と繁栄のために、国家を継続しなければなりません。
 そのためには、日本ですから、やっぱり日本及び日本人、日本民族としてのアイデンティティ、あるいは価値観というものを共有してやっていくことが重要なことだと思います。

 それが元になって、国家の安全保障、経済、社会保障が総合的に推進されなければ、国を継続することができなくなります。

 諸外国との相互依存関係が強まった現代社会においては、一国のみで生存してはいけず、他国からの影響を受けざるを得ないわけです。

 しかし、「日本人としての価値観」、すなわち、自由と民主主義を愛し、基本的人権を尊重し、そして永く伝えられてきた文化だとか伝統を教え・伝え、育んでいくという強い意志こそが、日本を存続させ、日本が世界で価値ある存在であり続ける基本ではないかと思います。

 国家は、様々な困難を乗り越え、そして繁栄するために、国民ひとりひとりが愚直なまでに伝統を継承し、自らの意義を問い続け、そして、それを発露していく。伝統に支えられたこの努力こそが日本のアイデンティティであり、国家の基本となるものであると考えます。

 また、断絶することなく継続してきた日本という国家は、世界においても稀有な存在であり、その根底には、自らの身を省みず国家・国民の安寧だけを一心に考えてこられた天皇の存在があります。戦後の象徴となった後も国民の心の支えであり、国家の柱としてあり続けています。このことは日本人として誇りとすべきことです。

 日本が長く続く、その中心、基本には、最も大事なものがあります。
 それは日本で最も長く続いてきているもので、それが天皇であり、我々は、ここをきちんと大切にしていく気持ちが非常に大事なのだと、と考えているわけです。


 軍隊の持てない憲法=吉田・野坂 論争

 それでは本題の「憲法9条と自衛隊」について説明したいと思います。
 日本国憲法ができたときはまさに「軍隊が持てない憲法」ということで出発したわけです。「吉田・野坂 論争」というのが有名です。
 昭和21年6月28日、衆議院の憲法草案審議の際の吉田首相と野坂参三議員(日本共産党)との質疑に現れています。

 野坂さんは、「戦争には我々の考え方では二つの種類がある。一つは正しくない不正の戦争である。これは日本の帝国主義者が満州事変以来起こしたあの戦争、他国征服、侵略の戦争がある。これは正しくない。同時に、同時に侵略された国が祖国を守るための戦争は我々は正しい戦争と言って差しつかえないと思う」と言っている。

 それについて吉田さんは、「国家正当防衛権による戦争は正当なりとせらるるようであるが、私はかくのごときことを認めることが有害であると思うのであります。近年の戦争の多くは国家防衛権の名において行なわれたることは顕著なる事実であります。故に正当防衛権を認めることが戦争を誘発するゆえんであると思うのであります。野坂氏のご意見のごときは有害無益の議論と私は考えます」ということで、
皆さんも良くご存じのことで、吉田さんはマッカーサー・ノートと全く同じ考え方を示している。

 この背景には、吉田首相と占領下の総司令部との厳しい関係があり、また、日本が国際社会に復帰するためには戦争放棄の憲法が有利に働くということもあった。
 当時の国民に対して、食糧の確保が重要であって、憲法とか政治というのは、そのためには横に置いておくということでありました。


 警察予備隊の発足

 そういうことで出発したのですが、ところがそれに大きな変化がありました。
 それは冷戦の激化です。
 冷戦の激化と占領政策の変更。これは朝鮮戦争によって大きく変化したということ。冷戦の激化によって、マッカーサーは理想的な戦争放棄の考え方を変更せざるを得なくなった。
 それは、昭和25年(1950年)6月25日の朝鮮戦争の勃発による。その結果、7月8日、マッカーサーは吉田首相に、7万5千人の警察予備隊の創設を求めた緊急指令を出すことになる。マッカーサーは、国際軍事情勢の激変を読み違い、日本の軍隊不保持の政策を訂正せざるを得なくなった、ということですね。それは当然ですね。

 朝鮮戦争になれば、日本を守っていた米軍が、米国の在日駐留軍が朝鮮半島に行ってしまうということですから、じゃあ日本の安全はどうするか、自分のことは自分で守らなきゃダメだよということになったわけです。

 米国の命令によって警察予備隊が創設されることになります。
 その当時の「警察予備隊の実力は戦力にあたらない」という答弁になる。その戦力にあたらないという答弁が、「自衛の目的といえども戦力は保持できない」から「自衛のための必要最小限度を超えるものはダメ」というその後の自衛隊の憲法解釈にも影響を及ぼすということになるんですね。


 西ドイツとの違い

 だからこの時に、警察予備隊ができて、このあと保安隊ができて、そしてその後、自衛隊ができていくわけですね。それがどうやってできていくかというと、法律を改正することによってできていくわけです。

 敗戦国の西ドイツ、現在のドイツですね。同じでした。
 ドイツも憲法に変わる基本法がある訳ですけれども、軍隊不保持でした。
 ドイツの場合もやっぱり、朝鮮戦争がキッカケで、西対東の争い。そのなかでどうするかというようなことも色々あってですね、軍隊を持っていなかったけれども、どうするか?当時、猛烈に国内で憲法改正論議を行って、憲法を改正してですねドイツは軍隊を持ったということです。

 それに比べれば、日本は、まだドイツに相当遅れている状況だということですね。

 戦後一番決着を付けないといけないのは、軍隊の問題について憲法第9条を改正するということになる訳です。
(続く)

2012年11月23日

民主党や日本維新は憲法9条を改正しないのか?

記者会見
 尾崎行雄記念財団「咢堂塾」特別記念講演会
【講師】田村重信氏(自由民主党政務調査会調査役)講演「日本の防衛政策」
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「国防軍」を疑問視=野田首相、「国防軍」に反対=橋下氏というニュースが流れた。

 野田首相も橋下大阪市長も、憲法改正に反対なのか?

 自民党が政権公約に「憲法改正により自衛隊を国防軍として位置づけます。」とのことへの批判である。

・日本には憲法9条の関係から、軍隊はありません。
・自衛隊は、国内では軍隊として呼ばれず、海外では、軍隊として扱われます。
・世界のどの国も自国を守るために軍隊を持っています。
・そこで、こうした矛盾を解消するために、自民党は憲法改正により、自衛隊を国防 軍として位置づけることを公約に掲げたのです。

・それを、民主党は、国防軍の問題を意図的に取り上げ、あたかも自民党が戦争を引 き起こすかのような発言を繰り返しています。
・憲法を改正して自衛隊を国防軍にしたからといって、「文民統制」は変わりません し、憲法の「平和主義」や「戦争放棄」は、まったく変わりません。

・民主党や日本維新は、憲法9条を変えない=共産党や社民党と同じ考えなのでしょう か?

・野田首相は揚げ足とりだ。
 自民党の公約は「すぐにできること」だけを盛り込んだと誰も行っていない。



(参考、時事通信より)

 野田佳彦首相は23日午前、自民党が衆院選公約で憲法への「国防軍」明記を打ち出したことについて、「すぐにできることを(公約に)盛り込んだと安倍晋三総裁は言っているが、憲法9条改正も含めて簡単にできることなのか」と実現性に疑問を呈した。視察先の川崎市で記者団の質問に答えた。(時事)



 日本維新の会の橋下徹代表代行(大阪市長)は23日のテレビ朝日の番組で、自民党が衆院選公約に盛り込んだ憲法への「国防軍」明記について「(自衛隊の)名前を変えるのは反対だ。国民的な反発を買うような名前に、自衛隊員もこだわりはないだろう」と述べた。 




最終回 「愛国主義教育は諸刃の剣」筑波大学名誉教授 遠藤 誉氏

 尾崎行雄記念財団「咢堂塾」特別記念講演会
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ソ連崩壊で変わった外交戦略
「中国共産党の権力 構造と人民の声」【最終回】
最終回 「愛国主義教育は諸刃の剣」

 筑波大学名誉教授 遠藤 誉


「韜光養晦」を捨てた中国

 中国の尖閣問題「棚上げ」は
 ソ連に対抗するための譲歩


 尖閣をめぐる対応に関して、中国政府には「自民党時代の方が良かった」と思っている者が多い。
 靖国神社参拝や教科書問題など紆余曲折(うよきょくせつ)はあったものの、「自民党は棚上げ論を守った」ということが理由だ。
 2010年の漁船衝突に関する処置以来、民主党に対する中国の不信感は強く国有化で決定的となった。

 「棚上げ」に関しては公文書化されていないため、それを「なかった」とする者もいるが、しかし日中双方の議事録には残っている。
 棚上げを何年も続ければ、圧倒的に日本には有利。
 にもかかわらず72年の日中国交正常化共同声明では「今は取り上げない」とし、78年の日中平和友好条約締結時に「棚上げ」という言葉を中国側が使ったのは、ソ連という敵がいたからだ。ソ連に対抗するためには何でも譲歩した。

 その時の小平の外交戦略は「韜光養晦(とうこうようかい)」(力がない間は表に出ずに隠れて力を養う)。文革で経済は壊滅的に崩壊し国際社会に強く出られる状況ではなかった。

 ところが91年12月にソ連が崩壊。
 敵がいなくなったのだ。もう怖いものはない。
 中国はいち早く「韜光養晦」を捨てて92年2月には領海法を制定し尖閣(中国名:釣魚島)を中国の領土に入れてしまった。


 中国は民主党に強い不信感
 政権交代が話し合いのチャンス


 それに対して日本はどれだけの抗議をしたのか。
 火種はここに隠されている。宮澤内閣は「極めて遺憾で是正を求める」とだけ外務省(渡辺美智雄大臣)を通して言っただけで何もしていない。
 それ故に、総理として靖国神社参拝をしなかった安倍晋三総裁に中国は期待しているのである。前回も書いたように習近平政権になっても対日強硬策は絶対に変えないが、唯一、不信感の強い民主党内閣から自民党政権に代わった時に話し合いのチャンスがある。

 しかし日本が実は抑止力として武力を強化しようとしていることが現実となった時には、また新たな火種が芽生えることは確実。
 日米安保による抑止力に対してなら、中国は文句を言える筋合いではない。中国はアメリカと戦火を交える力はまだないし、アメリカもまた自国の国債を最も多く持ち経済の首根っこを押さえている中国と戦争をする気はないだろう。

 反日暴動により経済の打撃を受けているのは実は日本だけではない。
 日本からの技術水準の高い部品を輸入することができなければ、中国の製造業も打撃を受ける。
 おまけに反日デモは「愛国無罪」という免罪符により反政府のベクトルを最初から持っている。
 今年9月の反日デモで毛沢東の肖像画が反日の横断幕と同じ程度に多かったのは何よりの証拠。貧富の格差や腐敗等、共産党幹部の特権乱用に対する抗議の現れである。


 「愛国主義教育」受けた若者
 「愛国無罪」掲げて政府に向かう


 ソ連の崩壊で「韜光養晦」を捨てた中国は、江沢民国家主席の提唱で「愛国主義教育」の中に「反日的要素」を色濃く出していく。
 愛国主義教育自身は天安門事件の再来を避けるために「中華民族の文化を愛そう」ということから始まっているが、しかし94年には義務教育の中に抗日記念館などの「愛国主義教育基地」参観を織り込む学習指導要領を発布。
 抗日映画の鑑賞まで義務付けている。だから日本の「侵略戦争」を経験したことのない若者ほど反日感情が強いという逆行現象を招いている。

 5億4000万人を超えるネットユーザーの大多数は愛国主義教育を受けて育った若者たちだ。反日的要素をトーンダウンさせると、「売国奴」として政府を罵倒する素地がすでに出来上がっている。
 反日を叫ぶチャンスさえあれば若者は反政府ベクトルの「愛国無罪」を掲げて中国政府に向かっていく。

 だからこそ習近平新政権では「貧富の格差」や「反腐敗」が中心に据えられている。それは経済成長の抑制を招くが、共産党統治の正当性は中国の経済を成長させることにあるので相対峙(たいじ)する。
 これは社会主義国家が自由競争を認めた根本的論理矛盾でもある。

 なお筆者は『卡子(チャーズ) 中国建国の残火(ざんか)』(朝日新聞出版、12月7日出版)で封印された中国建国史に関する体験記を著した。
 そこに既に現在の中国の矛盾の原点がある。
『自由民主』より

2012年11月22日

安倍晋三総裁 政権公約発表  記者会見

記者会見
 尾崎行雄記念財団「咢堂塾」特別記念講演会
【講師】田村重信氏(自由民主党政務調査会調査役)講演「日本の防衛政策」
12月12日(水)18時〜20時 尾崎行雄記念財団(憲政記念館、参加費無料)のお知らせ。


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 安倍晋三総裁 定例記者会見
 平成24年11月21日(水)15:35〜16:15
 於:党本部9F 901号室

 冒頭発言


 新しい自由民主党の公約を発表致します。
 「日本を、取り戻す。」これが私たち自由民主党の政権公約であります。
 私たちの政権公約を貫くものは、できることしか書かないということであります。

 3年前の総選挙において、民主党が掲げたマニフェスト、ほとんどが実行されなかったために、政治に対する国民の信頼は失われました。

 政治が国民の信頼を取り戻すためにこそ、私たちの政権公約があるとの使命感において、私たちはこの政権公約を作りました。その考え方のもとに、この政権公約は、私たちが政権を失った、それ以前の自由民主党の掲げてきた、推進してきた施策とは違う。

 ある意味では新しい、そして新しい自由民主党だからこそできる政策を書き込んでおります。

 例えば、経済政策において、長引くデフレ、そして円高を是正し、そして経済を成長させていくための新たな成長戦略を進めていく。
 金融緩和においても、かつての政権時代にとっていたデフレ対策のための金融政策とは次元が違うものを実行していく。それを念頭に置きながら、この政権公約を作ってまいりました。

 そしてまた、成長戦略におきましても、新たな投資先を生み出していく。
 そして国民の所得をどのように増やしていくか。これはまさに、新しい時代のニーズに合わせた、そして未来に向けた施策を織り込むことができたと思います。

 そして、もう一点は何かといえば、自由民主党には経験があります。
 その経験に裏付けされた施策を書き込んでいます。詳細については政調会長からお話をさせていただきたいと思います。

 もう一点、教育についても3年前の自由民主党の教育政策をさらにバージョンアップさせた、強力な教育再生を進めていく原動力となるような、そういう政策を書き込んでおります。6・3・3・4制を見直し、単線型から複線型にしていく、そういう抜本的な改革を進めていきます。大学入試制度の抜本的な改革についても書き込んでいるわけであります。

 その意味においても、3年前の自民党とは違う。
 それと同時に、我々は長年の経験に裏付けられた責任感で、この公約を書き上げたということを申し上げたいと思います。


(質疑応答)

(テレビ朝日・富川記者)全国各地で工場が閉鎖したり、地域経済が落ち込んでいる。どのようにして地域経済を活性化させるのか。

安倍 晋三)この私たちの政権公約を詳しく読んでいただければお分かりいただけると思いますが、この十数年、日本はデフレ下にあり、円高の中で時が過ぎてまいりました。
 私たちの政策は、政権を失う以前に自民党が行っていた経済政策、これをさらに強力に、有る意味において次元の違う政策を行ってまいりたいと思っています。

 地域におけるものづくりがありますね。先程、甘利政調会長が説明をしたように、朝早く起きて、汗を一生懸命流して、そして知恵を出しても工場を閉鎖せざるをえない。円高を是正できない。対ドル、対ウォンに対して、円高が続いている。
 これはおかしいんです。これをしっかりと是正をする。円高はデフレを助長します。そして、デフレの問題点は収入が物の値段が落ちていく以上に下がっていく。そのためにも、我々は大胆な金融緩和を行い、デフレから脱却をし、そして円高を是正していくことによって、一生懸命頑張っている人達がこの努力に、知恵に報われる、そういう強い経済、強い地方を作っていきたいと思っております。

 その中において、先程申し上げました新しい次元とは、金融政策も行いますが、財政政策も、マクロ経済的に正しいと我々は判断をしています。それを併せて行って行く以上は、これはもちろん無駄遣いはしない。
 財政規律を念頭に置きながら、生産性を上げていく。グローバルな経済の中で、活力が上昇していく。そのための投資、未来への投資は行っていくべきだと考えています。

 同時に、成長プランですね。地域が地域の特性を生かし、どのように成長していくことができるか、そこにどのように新しい産業を生み出すことができるか、あるいは人がやってくるようなそういうプランを出すことができるかどうか、そういう新しい成長プランを出していきたいと思っています。そうしたことをしっかりやっていくことによって、我々は地域を活性化させ、日本経済を上昇させて、そして、地域の皆さんの所得を向上させていくことができると考えています。


.(テレビ朝日・富川記者)TPPについて、公約にも書かれているが、総裁は聖域なき関税撤廃を前提とする限り、交渉参加には反対するとしているが、党内には反対意見もある。この前提さえなければ、TPP交渉参加には前向きということか。

安倍 晋三)前向きかどうかということではなくて、この聖域なき関税撤廃、これを前提条件とする限り交渉参加には反対という立場であります。
 要はそれを突破していく交渉力があるかないかが問われています。その前提条件を突破できる、守るべき国益が守られるのであれば、それは交渉していくのは当然だろうと思います。

 民主党には、その交渉力がないと言っても良いと思います。菅さんがダボスでいきなり、TPPについて、自分は日本を開国していきたいと言ったんですね。交渉していく人物は交渉者としてタフでなければいけません。例え開国していなくても、開国していると言ってのける交渉力が必要なんです。「開国していません」と言った瞬間に、「開国しなさい」と言われるんです。

 そして、事実認識も間違っています。日本は開国していないのか。
 平均関税において、日本は3.3%です。アメリカは3.9%。EUは4%です。
 自動車については、日本はゼロ。米国は2.5%。そういう事実認識もないままに、開国しなければいけないと。国内の人達を説得するならわかりますよ。でもいきなりダボス会議で、世界に向かって日本の交渉力をいきなり弱めてしまった政権。そういう政権には無理であろうということを申し上げたいと思います。

 自由な貿易は日本にとって国益であるということは、すでに申し上げてきた通りであります。同時に、守るべき国益もあります。その中で、私たちの公約として書いております。


(共同通信・鈴木記者)財政再建よりもデフレ脱却を優先させる考えなのか。

安倍 晋三)その考え方は基本的に無理な議論です。
 財政再建なのかデフレ脱却なのか。財政再建なのか経済成長なのかということですね。経済成長によって全ては解決しません。
 しかし、経済成長しなければ絶対に財政再建はできない。デフレ脱却で全てが解決するわけではない。デフレ脱却をして、名目経済を成長させなければ絶対に財政再建はできないですね。それを申し上げているんです。
 民主党は、私が財政規律を軽視しているかのごとく発言をしています。民主党だけには言われたくないという気持ちでいっぱいだということを、はっきりと申し上げておきたいと思います。

 民主党政権、今一体、赤字国債をいくら発行しているんですか。
 44兆円じゃありませんか。安倍政権の時は、25兆円でした。
 そして、赤字国債発行額の減額においては過去最大の減額を行ったのは、安倍政権であります。
 今の政権、例えば鳩山政権はいくら使っているか。95兆円の歳出をしています。安倍政権は補正予算を入れても81兆円でした。

 税収が51兆円あるにもかかわらず、81兆円にしています。民主党政権や鳩山政権は40兆円しか税収がないのに94〜5兆円使っているわけであります。果たして95兆円使って名目経済は増えたのでしょうか。

 安倍政権の時は81兆円で名目経済は513兆円でありました。民主党政権、鳩山政権で94〜5兆円使いながら、480兆円ではありませんか。もう、その結果を見ていただければ明らかだろうと思います。プライマリーバランスについても、マイナス30兆円ですね。安倍政権においては6兆円以下でありました。


(東京新聞・生島記者)消費増税の判断について、来年秋に行うわけだが、デフレ脱却ができなかった場合、総裁選では消費増税について否定的な発言をされていたと思うが、どのような判断をしていくのか。財政規律について、44兆円の枠を守っていく考えはあるか。今回は政党数が多い選挙になっているが、自民党としてはどのように差別化を図るのか。

安倍 晋三).最初に、来年消費税を上げていく。3党合意の下に法律を成立させています。その中で、附則18条があります。
 法律に則って、我々は判断したいと思います。そして、民主党政権が44兆円という枠を閣議決定しています。我々は、その中で景気動向を考えながら、これから我々は言わば選挙を戦うわけです。勝ったことを前提にした議論は、今はするべきではないだろうと思います。

 その中において、勝った政権が当然、税調を行い、税収見積もりを立てていく中において、果たしてどれくらいの財政規模においてデフレ脱却に向けて経済を後押しできるか、財政政策を考えていくべきだと思います。

 次に、基本的に、これだけ沢山の政党があるという中において、我々は他党を横目で気にしながら政策を考えるつもりはありません。我々は、先程申し上げた通り、できることしか書いていない。そして私たちの政策をしっかりと実行していけば、実行する能力はある。実行していけば、必ず、新しい朝を迎えるんだということを堂々と訴えて、選挙戦を戦っていきたいと思います。


(ニコニコ動画・七尾記者)できることしか書いていないとのことだが、他方で、民主党は書いていないことをやった。自民党は書いていないことをやることはないということか。

安倍 晋三).経済は様々な動きをします。
 そして国際社会も動いています。その中で対応するということは当然ですね。民主党が書いていないことをやったということは、やらないということをやったんですね。そういうことは、私たちはしません。当然、社会が色々と動いていく中で、想定していないことが起こることがあります。そういう事態に対応するということは、当然ありえます。

 民主党の場合は、消費税を上げないと言ったんですから。上げないと言ったことをやる。そういう次元の主要な施策を全く真逆にするということはないということは、はっきりと申し上げておきたいと思います。


(産経新聞・佐々木記者)自民党は今年憲法草案をまとめたが、憲法改正への道筋について、今後どのようなスケジュール感で進めていくのか。

安倍 晋三).憲法を改正するためには、3分の2という多数派を衆議院、参議院、それぞれで形成しなければいけません。これは極めて高いハードルです。今の段階では衆議院では100名弱しかいないわけであります。民主党は今何人いるか、正確には分かりませんが、その中においてどうやって多数を形成するか。まずは衆議院の結果ですね。私は96条の改正から始めるべきだと思います。それに賛同する方々がどれだけ新しい院の構成の中で、当選を果たすかどうか。参議院は、変わりませんから、その意味においては、衆議院を経た後、来年の参議院での大きなテーマになるんだろうと思います。


  そして先程の金融政策について付け加えてお話をさせて頂きたいと思いますが、昨日の夜、私のFacebookにアップをいたしました。そこで私の発言が正確に伝えられていないので、そのことについて改めて念押しをさせていただいておりますが、物価目標については、インフレターゲットについては2%〜3%と、私は3%が良いと思っているけれども、それは専門家に任せるとして、3%と言ったことはありません。

 それと同時に、建設国債を日本銀行が買うということについては、買いオペにおいて日本銀行が買っていくという説明を常にしています。これは市場から日本銀行が買う。直に日本銀行から買うということを言っているわけではないということは、私の周りにいる皆さんは御承知の通りだと思いますが、日本銀行が直接買い受けるということを前提に様々な質問がなされておりますが、それは言っていない事を前提にしているにすぎないと思います。そのことは、はっきりと申し上げなくてはいけないと思いますが、私のFacebookをご覧いただいた方はすでにご承知だと思いますが、イェール大学の濱田先生、経済学の泰斗と言っても良い方だと思いますが、濱田さんが私の述べていることが正しいという主旨のFAXを送っていただきました。極めて分かりやすく書かれておりますので、見ていただきたいと思います。

激戦に勝利する【13】前衆院議員 稲田 朋美氏

記者会見
 尾崎行雄記念財団「咢堂塾」特別記念講演会
【講師】田村重信氏(自由民主党政務調査会調査役)講演「日本の防衛政策」
12月12日(水)18時〜20時 尾崎行雄記念財団(憲政記念館、参加費無料)のお知らせ。


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 「共通体験」で信頼築く
 激戦に勝利する【13】
 前衆院議員 稲田 朋美


 公募での候補者選定の定着とともに、後援会を持たず、党組織との接点がない状態から、政治活動をスタートするケースが増えた。平成17年の初当選時には党組織や後援会といった足場を持たなかった稲田朋美前衆院議員に、いかに地域に溶け込み、それらを構築していったかを語ってもらった。


 田植え、稲刈りで喜び分かち合う


「人の心を動かすのは政策ではなく信頼関係」と語る稲田朋美衆院議員

 保守系議員一丸となって戦う


 最初の選挙では辛くも初当選を果たしたものの自前の組織が無く、初めのうちは地域への足がかりは全くありませんでした。行事に招かれても、参加者のほとんどが初対面。よく「この人誰だろう」という顔で見られました。

 それでも招かれたらどの行事でも出席し、ときには招待されていなくても飛び入りで顔を出し毎週末必ず地元に帰りました。

 地元活動で大切にしていることは「共通体験」です。
 春には田植え機に乗り、夏には盆踊り、秋にはカマを手に稲刈りをし、収穫を共に喜びます。議員になるまで田んぼに入ったことがなかったのですが共通体験をすることで農業者の苦労が体感できました。
 他にも婦人会の人々とフラダンスを練習したり、子供たちと一緒に山登りをしています。

 地方議員との信頼関係を築くきっかけとなったのも「共通体験」です。
 保守分裂で当選した私でしたが、翌年行われた福井市長選では保守系議員一丸となって保守系候補を応援し戦い勝利しました。

 当時、福井市には過去の経緯から自民党地域支部が二つありました。
 平成21年に両支部がわだかまりを捨て合併できたのも、共に市長選を戦った共通体験があったからかもしれません。


 ゼロからの出発で勝つ
 「ふるさとを守りたい」


 ゼロからスタートした私でしたが、次の選挙までに50を超える後援会と強力な自民党地域支部をつくっていただきました。

 その背景には福井の県民性があると思います。福井人は道義を重んじ、家族を大切にし、愛国心を持っています。愛郷心があり、福井には地域のコミュニティーがまだ残っています。

 これはわが党の立党の精神であり、私が理想とする日本の姿でもあります。

 小学校区ごとの地区後援会の役員さんたちはその地区で活躍している方ばかりです。「地域を良くしたい」「ふるさとを守りたい」と思っている人たちで稲田朋美後援会はできています。

 福井の県民性と自民党の精神、そして私の政治信条が一致し、短い時間にもかかわらず組織をつくっていただけたと思っています。


 劣勢からの選挙戦


 先の総選挙では解散した直後の時点でマスコミの世論調査で「劣勢」でした。

 公示日を迎え、個人演説会で民主党のデタラメな政策を批判しますが、凍りついた反応しか返ってこない。
 そんなある日、選挙カーで遊説していると、杖をついた88歳の一人のおばあちゃんが目に涙を浮かべ、「これからはあなたに子や孫がこの福井で幸せに豊かに暮らせるよう頼みたい」と語りかけてくれたのです。

 この言葉で気が付きました。
 人の心を動かすことは政策ではなく信頼関係だと。
 そのためには真正面から自らの政治信条を訴え続ける以外にないと。

 この日を境に私は民主党批判を止めました。
 いかに福井と日本を愛し、守りたいか、そして、福井人の家族と地域社会を大切にする生き方や汗を流して働くことを尊いとする価値観が日本に広がっていくことが必要だと心の底から訴えました。


 地方議員が涙し「絶対勝たせる」


 これにより、次第に有権者が耳を傾けてくれるようになりました。

 また、選挙戦の中盤、地方議員を集めた会議では全員が涙を流し、「厳しい選挙だが絶対に稲田を勝たせる」と誓い合ってくれました。

 遊説の先々で手を振ってくださる方々や神社の前で私を待ってくれている方々と握手をすると今までの共通体験を思い出し涙が出てきました。
 農作業の手を止め、手を振ってくださる姿や田んぼに『私たちは稲田ともみ候補を応援しています』と言う看板を見たときは思わず泣きました。炎天下、地区ごとに選挙カーを先導してくださった後援会の人々の真剣なまなざしも忘れることができません。

 党組織・後援会が火の玉と化し応援をしてくれたので「劣勢」をはね返し再び議席を得ることができたと思います。

 そして、地元の人々と積み重ねてきた共通体験の思い出が選挙期間中の本当に辛(つら)いとき、私を励まし、絶対に負けるものかと最後まで頑張れる力になったと思います。

『自由民主』より

shige_tamura at 15:48|PermalinkComments(1)TrackBack(0)clip!自由民主党 
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