2011年09月

2011年09月21日

語る (河野洋平元総裁 第1回)

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 今の政治、どうコメントしていいか?
 こんな時こそ、歴史を振り返ることが重要です。

 語る、今回は「河野洋平元総裁 第1回」をお送りします。

 若き日の河野洋平氏は、本当に輝いていました。(田中内閣の頃)


団結力や意思の統一が大事


 歴代総裁の「語る」シリーズは、今号から河野洋平元総裁。
 自民党が平成5年の総選挙で野党に転落した際、総裁に就任し、与党に復帰させた。当時の与党・細川連立内閣とどのように対峙(たいじ)し、わが党を立て直したのか。

 第1回では今のわが党の現状と過去に学ぶ大切さを語った。


「圧倒的な数の与党には一致団結しなければ勝てない」


 東日本大震災から半年以上たったにもかかわらず、被災した方々をはじめ国民が安心感や希望を持てないのは政治の責任です。
 
 本来ならこの時期、復興の道筋がほぼ見え、将来への希望が感じられないといけません。しかし、現状はそれがまったくなく、大変な不安、不満があります。こうした状態をつくった民主党への批判は大変強いのですが、最近は政治全体あるいは政党に対する不信感も相当にあります。

 そんな中、私が心配しているのは、自民党に団結力や意思の統一が欠けているように見えることです。圧倒的な数を持った与党に対抗しようと思ったら、一致団結しなければ戦えるわけがありません。

 愛党心というか、それは愛国心にもつながるのですが、各自が自分の主張だけを言うのではなく、政権交代を目指して党のためにどうすればいいかを考えて、発言、行動していく。それが今自民党に一番求められていると思います。


 「自民党の活力は自由に若手議員が考えを述べることができること」


 そういう私も若いころはずいぶん勝手なことを言ってきました。若手議員も含め、自由に自分の考えを述べることができることが自民党の活力でもありました。でも、最後は一つにまとまりました。幹事長や総務会長、政調会長に言いたいことを言って、話をよく聞いてもらって、「それは君の言うのもよくわかるけれども、今はこうではないか」と言われて、「ああ、そうだ」って最後は説得されるというか、矛を収めるということが何度もありました。

 しかし、度重なる政治資金のスキャンダルで自民党が支持を失い始めて、繰り返し議論した政治改革が、やがて「選挙制度改革」から小選挙区制へと矮小化されていったころから、自民党は先輩や年配者の知恵や経験をあまり大事にしなくなったように思います。

 中選挙区制では、同じ選挙区で同じ政党の候補者が争うことになり、小選挙区制にして政党本位の選挙にすればカネもかからなくなるという「小選挙区制、是か非か」のような議論に対し、「政治資金規正法を改正し、腐敗防止法を作りカネにまつわる問題が起きないようにすることの方が重要で、選挙制度を変える必要はない」と主張する人たちを「守旧派」と呼び、一方、小選挙区制導入を支持する人たちを「改革派」だとメディアはレッテルを貼ったのです。

 そして、年配の、経験を持った人たちのほとんどがいわゆる守旧派で、若手は改革を主張して「守旧派に頼っていては自民党はもたない」という意見が当時広がってきたのです。


「どんな時代も経験や知恵のある人たちの声は重要」


 自民党が下野し、私が総裁になり党の再建を進めようとしたとき、さまざまな改革案の中から、70歳定年制を導入すべしとの主張がありました。ちょうど戦後50年になるころでしたから、70歳定年制をとると、先の大戦を実際に戦った経験のある国会議員が全員定年になってしまう。

 私は、有権者の判断で引退するのはしょうがないが、人為的な線引きでそういった経験を持つ議員が一遍にいなくなるというのは良くないと思っていましたから、「年寄りはだめだ」という主張も相当強くありましたが、70歳定年制を採用しませんでした。

 当時も過去の経験や実績を重んじるより、何か新しいものに目が行くような風潮でした。しかし、年配者の経験や知恵、困難にどう対処したかなど、そういう人たちの声に耳を傾けることはどんな時代でもとても重要です。

 今回の東日本大震災でも、復興の話題になると依然として、大正12年に発生した関東大震災のときの後藤新平・帝都復興院総裁の名前が出てきます。やっぱり歴史に学ぶべきことが多いからです。
 また、阪神・淡路大震災のときの政府の対応ぶりを振り返ることも今回の大震災に対する法律の作り方、法律の内容など相当参考になるはずです。先人や歴史に学ぶことは大事だと思いますね。 
(近藤三津枝・党新聞出版局長が取材)



 あの時、この時

―――後れをとった連立工作―――

 平成5年7月18日の第40回総選挙で、わが党は223議席を獲得した。これに追加公認5議席を加え、改選議席より1議席増やしたものの、過半数の256議席には及ばず、敗北ムードに包まれていた。

 これを受け、宮沢喜一総理は22日の両院議員総会で辞意を表明。後継総裁の選出手続きに入った。

 立候補届け出は28日。辞任から1週間を要したのは、この間、後藤田正晴元副総理に総裁就任を打診するなどの党内の動きがあったからだ。

 最終的に、宮沢内閣の官房長官だった河野洋平氏と元副総理の渡辺美智雄氏の2人が立候補。29日の立会演説会に続き、30日には投開票が行われた。河野208票、渡辺159票、無効3票――この結果、河野氏が第16代総裁に選出された。

 過半数を割ったとはいえ、第2党の社会党は70議席に過ぎず、わが党が圧倒的な第1党であることに変わりはない。このため、連立によって事態を乗り切る構想もあったが、党再生論議や後継総裁選びに時間とエネルギーを費やすわが党にそのゆとりはなかった。

 この間隙(かんげき)をついて多数派工作を開始したのが新生党代表幹事の小沢一郎氏だった。河野総裁が選出される前日の29日、細川護煕日本新党代表を統一首班とする連立政権樹立で、八つの政党・会派が合意。この瞬間、河野新総裁が、わが党初の「野党党首」となることが確定した。

 (『自由民主』より)

shige_tamura at 10:27|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!自由民主党 

2011年09月20日

私の主張(船田 元)

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 憲法改正を考える場合、船田 元氏の「欧米各国は何らかの非常事態法制や、これを規定した憲法を持っている。」との主張はその通りだと思います。

 以下、『自由民主』から「私の主張」(党栃木県第1選挙区支部長 船田 元(57))をお届けします。


日本の価値を守れ
柔軟な発想・非常事態法を作れ
日本の価値を下げるな



 あの大震災から半年が過ぎた。1000年に一度の未曽有の大災害であり、いまだに多くの人々が避難生活を続け、行方不明者も数知れない。加えて原発事故による放射能汚染は収束も見通せず、風評被害は後を絶たない。わが栃木県もその被害に悩まされている。

 日本にとって大変不幸な出来事だが、一方、われわれは大震災により多くの教訓を学んだことも事実だ。残念ながら行政や政治は、まだ学んだことを生かしきれてないが、社会全体が教訓により考え方や生き方を変えていければ、日本はより強く再生することもできるはずだ。


 教訓の一つは「固定観念に陥らず、柔軟な発想で行動すること」の大切さだ。手前味噌(みそ)だが、私が校長を務める中学校で、生徒会を中心に原発事故の処理にあたる作業員たちを激励するため、思い思いのメッセージを書いた手拭いを送ろうと行動に移した。幸い東電の支店から現地に手拭いは届けられ、感謝の手紙も送られてきた。

 われわれ大人たちは「悪いのは東電」の大合唱だが、危険を冒して作業を続ける人々は別だと思い行動した子供たちの柔軟な発想に、多くを教えられた。しかし、残念ながらマスコミはほとんど報道してくれなかった。


 教訓の第二は、「平時と非常時の行動原理を明確に区別せよ」。菅政権は大震災という非常時に平時の対応しかできず、初動にもたつき、今なおその影響を引きずっている。非常時には多くの権限を集中させ、例外や特例を大幅に認め、迅速な問題解決を図るべきである。

 欧米各国は何らかの非常事態法制や、これを規定した憲法を持っている。ただ、長いこと権限が集中したままでは、行政や政治に歪(ゆが)みが生じる。ヒトラー政権はそうした中で生まれた。だから彼らは、事態が収束したら非常事態法は速やかに解除される仕組みも持っている。学ばなければならない。


 教訓の第三は、「日本の価値をこれ以上、下げるな」。震災後の電力供給の逼迫(ひっぱく)で、多くの企業は海外に生産拠点を移したいと考えている。昨今の急激な円高がそれに追い打ちをかける。われわれは必死に海外流出を阻止しなければならないのに、政府の対応は誠に生ぬるい。むしろ、われわれは「日本に何かあったら、世界中の生産は止まってしまう」という、サプライチェーンのアキレス腱(けん)を逆手に取るくらいのしたたかさを持つべきだ。

 「日本の価値」といえば、国債の格付けがある。6月にはスタンダード・アンド・プアーズが、日本の長期国債の格付けを「弱含み(ネガティブ)」とした。そして最近は、ムーディーズが1ランク下げてしまった。政権が不安定で、財政赤字を改善する力がないというのが主な理由だ。

 財政破綻のギリシャは、国債のほとんどを海外投資家が持ち、日本は国内企業や個人がほとんどだから、リスクは全く違うというアナリストは多い。しかし、私はそうは思わない。市場における信用は、一夜にしてひっくり返ることも想定される。予定される巨額の復興債も、速やかな増税によって償還を担保すべきだ。

 われわれ日本と日本人が、この未曽有の大震災を乗り越え、より強い国家として再生することは十分可能である。しかし、そのためには強力な政治システムと国民の信頼が大前提なのは、指摘するまでもない。

2011年09月16日

菅前総理が朝鮮学校無償化手続き再開について(自民党・下村博文SC文部科学大臣)

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 反日教育に血税 3党合意にも反する

 菅直人前総理は総辞職前日の8月29日、朝鮮学校の高校授業料無償化適用の審査手続き再開を、唐突に高木義明前文部科学大臣に指示した。金正日体制を支える思想教育を行う朝鮮学校への授業料無償化適用は、国民の理解を得られるものではない。無償化手続き再開の即時撤回を求める下村博文シャドウ・キャビネット(SC)文部科学大臣に聞いた。


下村博文SC文部科学大臣に聞く

菅前総理の誤った判断
わが党は給付型奨学金を創出し頑張る子供を支援


――菅前総理が朝鮮学校無償化手続き再開を指示しました。

下村博文SC文部科学大臣) 北朝鮮の拉致問題について、わが国が軟化したとの誤ったメッセージとなるばかりか、外交問題に発展しかねません。

 菅前総理は昨年11月23日の北朝鮮による韓国・延坪(ヨンピョン)島への砲撃事件を受け、無償化手続きを停止させ、再開の条件として「国際的・国内的な状況が砲撃事件以前に戻ること」としていました。

 ところが、北朝鮮はその後、謝罪をするどころか、8月10日には、同島付近の海上で砲撃を行っています。8月29日時点で「国際的・国内的状況」が、砲撃事件前に戻ったとは、誰も思いません。日本政府が「韓国と北朝鮮の間で、砲撃事件は解決した」という勝手な外交判断をしたことになりかねません。

 また、この問題で、韓国や、同盟国である米国とも事前に調整していません。菅前総理が、総理の権限で、何の説明もないまま、一方的に再開を指示したのです。誤った判断だと言わざるを得ません。わが党は、菅前総理、高木前文部科学大臣を国会に参考人招致し、明確な説明を求めていく方針です。


――わが党が朝鮮学校の無償化に反対する理由は何ですか。

下村) 何もわれわれは、民族差別するわけではありません。金正日体制を支える思想教育を行う朝鮮学校に国民の血税を投入することが大きな問題なのです。

 例えば、朝鮮学校で使用している「現代朝鮮歴史」の教科書では、大韓航空機事件を「でっち上げ」とし、拉致問題については、日本政府が「極大化し、反朝鮮騒動を大々的に繰り広げている」と記載し、北朝鮮のミサイル発射は、「人工地球衛星」の発射だと主張しています。

 また、わが国政府は、朝鮮学校を、朝鮮総連の下部組織であると明確に位置づけています。朝鮮総連幹部と朝鮮学校の校長などの人事は一体化しています。朝鮮総連は、北朝鮮の下部組織にあたりますので、北朝鮮の意向に沿った人材育成が行われているのです。

 こうした教育内容を問わないまま、反日教育を行っている学校に、国民の血税を投入するということは到底、認められません。


――野田佳彦総理は「厳正に審査を」と述べるにとどまっています。

下村) 手続き的には文部科学大臣が定める規定で、教育内容を基準とせずに、外形的な条件を満たせば無償化の対象となります。確かに、教育内容について、無償化指定後に「留意事項」によって改善を促す規定があるものの、これはどの程度教育内容が改善されたかを調査するにすぎません。従って、審査手続きが再開されれば、事実上無償化の対象となってしまうのです。

 しかし、野田総理の判断で、無償化手続き再開を中止することは可能です。わが党は、臨時国会では、野田総理、中川正春文部科学大臣に対し、新内閣は「国際的・国内的な状況」が砲撃事件以前に戻ったと考えているのかなど、一つひとつ矛盾点を突きながら、無償化手続き再開の即時撤回を強く求めていきます。


――3党合意により高校無償化の見直しが決まりました。この問題に対するわが党の基本的な考え方は。

下村) 朝鮮学校の無償化手続きを再開するということは、高校無償化を前提にしているわけですから、3党合意に反します。3党合意を履行するため、政府は高校無償化の抜本的見直しをしなければなければなりません。

 そもそも、わが党は、民主党のバラマキ的な高校無償化自体に反対です。所得制限を設け、支援が真に必要な子供に対し、負担の軽減措置を図っていくことが基本的考えです。

 具体的には、給付型奨学金を創出して、経済的ハンディキャップにかかわらず、頑張る子供たちを支援していきます。

 それから、高校無償化は厳密に言えば、公立高校の授業料無償化で、私立高校は含まれません。現在、民主党政権は、私立高校に就学支援金を支出しているとはいえ、公私間の授業料の格差は従来に比べ広がっていますので、公私間格差の解消を図っていかなければならないと考えています。
(『自由民主』より)

shige_tamura at 10:44|PermalinkComments(2)TrackBack(0)clip!自由民主党 

2011年09月15日

原発警備に関する検討会報告(自民党政務調査会・原発警備に関する検討会)

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 今日の国防部会で、「原発警備に関する検討会報告」は発表されました。

 これは、政務調査会に「原発警備に関する検討会」が7月に設置され、浜田靖一座長の下で、石破茂政調会長など少人数のメンバーで、有識者ヒヤリングを行うなど検討されてきたものです。
 
 以下、「原発警備に関する検討会報告」です。


平成23年9月15日
自由民主党政務調査会
原発警備に関する検討会


 今般の福島第一原発の事故は、国際社会に大きな衝撃を与えた。目下全力で、原子炉の冷温停止に向けた作業を続けているが、政府の意識が事故の収拾に集中しているなか、警備状況の手薄さから、福島第一原発がテロリストに狙われる危険性が指摘されている。その際、原発そのものに対する攻撃のみでなく、発電所敷地内の建物配置や原子炉建屋の内部構造の情報収集活動に対しても対策を講じる必要があることは言うまでもない。
 折しも、国際テロ組織アルカイダの指導者ウサマ・ビン・ラーディンの殺害により、世界中で報復テロの危険性が高まっている。
 原発を含む重要施設に対する警備の強化は不断に行われなければならないが、本検討会としては、既に危機的状態にある福島第一原発の警備に対する応急対応と重要施設警備の強化の抜本対応との二点について検討を行った。

1)福島第一原発の警備(応急対応)について

 福島第一原発においては、すでに施設情報がかなりの部分報道されており、臨時雇用の不特定多数の作業員が出入りしている状態である。また半径20kmに点在する警察による警戒ポイントを突破されれば、容易に原発施設に接近でき、テロ組織等の恰好の標的となりうる。よって早急な警備体制の強化が求められる。

 その一方、福島第一原発周辺は未だ放射線レベルの高い状況にあり、対放射線防護能力のない部隊での警備は事実上不可能である。

 従って、警備は放射線防護を最大限考慮しつつも、テロ組織等を十分けん制できる火力を有する部隊、すなわち自衛隊が、緊急措置として対処すべきである。

 現在、福島第一原発から半径20km圏内は避難区域となっており、警察が通常の活動を行えず、事実上警察が不存在の状態となっている。この状況下は自衛隊の治安出動の要件を満たすと考えられる。従って、政府は応急対策として自衛隊に治安出動を命令することで対応すべきである。なお、早急に自衛隊の任務に原発施設等の警護を加える法的措置を行う。

 その上で、半径20kmに警察による警戒線を設定し、警察官を増員して出入管理を厳格化すべきである。その際、警察官の防護服や線量計等の装備を充実させることは言うまでもない。

 いずれにせよ、これら自衛隊等の警備部隊の存在を内外に示し、わが国として福島第一原発を最重要施設として護る姿勢を示すことが重要である。
 
 また、警備強化に当たっては、以下の点にも留意し、対応することが必要である。

・原発作業員の身元確認・登録の徹底、入退出時の本人確認の強化
・作業員の健康管理の強化
・無人偵察機の導入(借用でも可)・国産ロボットの運用
・警備状況を査察するチームの設置

2)原発を含む重要施設の今後の警備(抜本対応)について

 この際、福島第一原発に限らず、その他の原発を含む重要施設の警備についても警備と安全対策を強化し、内外に示す必要がある。その具体策を以下に示す。

・警察の装備の充実
・「成田国際空港警備隊」を参考に、警察に新たに「原発等警備隊」を創設する。
・自衛隊の任務に原発施設等の警護を加える措置(法改正)
・自衛隊特殊作戦群等の緊急輸送体制(空中機動も含む)を確立する等、防護の重層化
・無人偵察機の早期導入
・作業ロボットの装備
・消火用大型飛行艇の装備
・HAZ-MAT(化学機動中隊)の消防車(特殊災害対策車)の装備
・警察・陸海自衛隊・海上保安庁等の特殊部隊の連携強化
・原発施設周辺での防護訓練の実施
・海上保安庁と海上自衛隊による統合的かつシームレスな危機対応体制の強化
 (艦船の同名違船の解消等も積極的に進める)
・サイバー攻撃に対する対応強化

 以上、出来るものから実行に移すこと。

shige_tamura at 14:24|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!自由民主党 

中曽根弘文・自民党参院議員会長の代表質問(全文、その1)

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 今終わった中曽根弘文・自民党参院議員会長の代表質問(全文)代表質問です。
 とても良い内容です。


 私は自由民主党・無所属の会を代表して、野田内閣総理大臣の所信表明演説に対し、質問致します。
 まずは、野田総理に対し、我が国にとって非常に困難で、かつ重要な時期に総理となられたのですから、一国の総理としての強い自覚と決意を持って、しっかりとやって頂きたいと思います。
 東日本大震災の発生から半年が過ぎました。この未曽有の大災害は、未だに多くの方々を苦しめ続けています。
 さらに、7月末には、新潟・福島を豪雨が襲い、今月初めには、台風12号が紀伊半島を中心に歴史に残る大被害をもたらしました。
 これらの災害により被害を受けられた皆様に、また現に受けられている皆様に対し、心よりお見舞いを申し上げます。

 東日本大震災は、我が国が直面する最大の危機でありますが、現在、他にも、少子高齢化、財政の悪化、産業の空洞化、周辺諸国の台頭、そして地球規模の気候変動など、構造的な問題は数多くあり、我が国は、世界に類例のない課題を抱えた「課題先進国」と呼ばれてきました。
 このような時代を生きる我々には、これまでの国のあり方を根本から見直し、未来へ向かっての、我が国の新しい繁栄の形を目指して、世界の模範となるような国造りを追求することが求められています。
 我々は、野田内閣とともに、こうした作業を行っていく用意があります。与野党が、協力すべき所は協力し、批判すべき所は批判しながら、ともに国を立て直していく、このような関係を築きたいと考えています。

(1)国会会期

 しかしながら、まず総理に申し上げなければならないのは、今国会の会期についてであります。現在の状況を考えたら、たった4日で閉会せず、1分1秒でも惜しんで、我々は議論すべきでありますが、強引に会期を4日間と決定したことに対し、強く抗議致します。国会は、一日も休んでいる場合ではありません。
 予算委員会の審議を閉会中に行うと言いますが、それならばなぜ、一度国会を閉じる必要があるのでしょうか。

 このやり方の、どこが「正心誠意」なのでしょうか。言っていることとやっていることが全く違うではありませんか。
 今国会の会期を4日間とした理由と、なぜ国会を閉会して予算委員会を行なうのか、国民が理解できるように、総理、ご説明下さい。

(2)国家像

 一昨日の所信表明演説を伺い、私は大変失望致しました。この国難を突破して、どういう国づくりをしていくのかという総理の目指す国家像を演説からは全く感じ取ることができなかったからであります。
 総理は自らを「ドジョウ」と称していますが、その心構えも大切ですが、一国のリーダーには、泥の中から空を見上げるばかりではなく、大所高所から世界を見渡すような、大局観、世界観が必要です。
 これは、おそらく総理個人の問題と言うばかりでなく、民主党に党の基本理念を示す綱領がないということも大きな原因だと思います。
 我々自民党は、綱領において、自らを「常に進歩を目指す保守政党」と位置付けています。そして、「正しい自由主義と民主制のもとに、時代に適さぬものを改め、維持すべきものを護り、秩序のなかに進歩を求める」ことにより、「主権を自ら守り、国際社会の責務を果たす国家」、「家族、地域社会、国への帰属意識を持ち、自立し、共助する国民」、「地域と家族の温かい絆のある社会」を作っていくというビジョンを国民に示しています。

 そこで、総理が目指し、民主党が目指す国家像とはどういうものか、明確にお答えください。

(3)憲法改正

 国家の根幹を表わす憲法の問題は、国の在り方を考える上で極めて重要であると思います。総理は著書『民主の敵』の中で、ご自身は「新憲法制定論者」であると述べ、憲法九条、プライバシー、知る権利、地方自治など、議論すべき点を挙げておられます。
 我々自民党は、かねてより新憲法の制定を目指しており、平成17年には「新憲法草案」を作成、現在も「憲法改正推進本部」において、新たな憲法の姿を議論しています。もし、総理が憲法改正を本気で目指されるのであれば、我々は共に議論を尽くしたいと考えています。
 野田総理、総理であり民主党代表であるという立場になられた今でも、憲法改正を目指すお考えに変わりはないか、伺います。

 総理には、「自分の考えは変わらない」と言って頂きたいところですが、民主党の実際の行動を見ると、憲法改正を行う気はないようです。民主党は前国会で、この臨時国会中に憲法審査会の人選を行うと約束したにも関わらず、憲法審査会規定で決まっている委員の人選を拒否しているからです。これは、民主党の怠慢であり、国家の基本である憲法について議論さえ出来ないということでは、政党としての責任を果しているとは言えません。
 民主党代表の立場として、憲法審査会の人選を、今国会中に行うという合意を守るということを総理に明言していただきたいと思います。如何でしょうか。


(4)民主党政治の総括

 総理の演説では、これまでの2年間の民主党政治に対する総括が全く見られないことにも、失望致しました。偽りのマニフェスト、法治主義を踏みにじる行政手法、誤った政治主導、国益を損なう外交、不適切な閣僚人事など、これまでの民主党政治で改めるべき点は、いくつもあるはずです。
 選挙を経ずして3人目の総理となっている野田総理に、本来、政権を運営する正当性はありません。
 総理自身、著書の中で、小泉政権以降の自民党政権を批判して、「民意の裏付けのない政権が、国の舵取りをし続けるということでいいはずがありません」と述べています。現在は、まさにこれと同じ状況です。
 自らの過去の言説に責任を持つならば、解散総選挙で国民に信を問うべきであります。
「大震災の復興の最中だから総選挙は行えない」という声もありますが、民主党は、現実性のないマニフェストで国民を騙し、あまつさえ、そのマニフェストさえ大幅な見直しを行い、政権を獲得した存在理由を失っています。民主党政権は、復興対策に於いても、迅速で的確な政策決定が出来ず、民主党が政権の座にあることこそが復興の妨げであり、国益を損なっています。
 国民の信を得た力強い政権を作ることこそが国民と国家のためであり、衆議院の一日も早い解散総選挙を行うべきであると考えます。総理の考えをお伺いします。
 さらに、代表選前には、雑誌に「2年間の反省を踏まえて、民主党が立ち直る姿を見てほしい」と書かれています。ならば、まずは反省をすべきです。
 総理、これまでの民主党政治は、どこが間違っていたとお考えでしょうか。また、間違っていた点は、どのように改善していくのでしょうか。国民に納得がいくようにご説明下さい。
 それができないなら、政権を担う資格はありません。国民に直ちに信を問うべきであります。

(5)閣僚人事の基本方針

 さらにもう一点、総理に確認したいことがあります。それは、閣僚人事の基本方針です。野田内閣の閣僚には、その資質に疑問がある方が数多く含まれています。
 息子を少年に殺害された母親に対し、「彼らにも犯罪を犯す事情があった」と言い放った、平岡法務大臣。
 タバコを「1箱700円」にすると発言し、閣内の不一致を引き起こしている、小宮山厚生労働大臣。
「死の街」や「放射能をうつしてやる」という発言をして、被災者の心を踏みにじり、辞任した、鉢呂前経済産業大臣。
 震災対応・原発事故対応をはじめとする、菅内閣の政策の失敗に当時の幹事長・官房長官として大きな責任を持つ、枝野経済産業大臣。
 マルチ商法業者から献金を受けていた、山岡消費者担当大臣。
 牛肉偽装事件で会長らが逮捕された企業から献金を受けていた、古川国家戦略担当大臣。
 特に、一川防衛大臣は自ら「私は安全保障に関しては素人だが、これが本当のシビリアンコントロールだ」と述べていますが、周辺諸国との緊張状態もあり、有事の際には厳しい決断も迫られる職務である防衛大臣が素人では、本当に国民の生命を守る任を果たせるとは到底思えません。即刻、適任者に交代させるべきであり、総理の見解をただしたいと思います。
 このようにお世辞にも、野田内閣は適材適所とは言えない布陣です。まさに民主党の人材不足としか言いようがありません。
 こうした方々を大臣に任命した総理の責任は極めて重いと思います。任命責任についてどう考えるか、総理に伺います。


 震災対応

 政策の中身の議論に移ります。まず、現在最も差し迫った課題である、東日本大震災への対応について伺います。

(1)復旧・復興
 大震災から半年が過ぎ、国民やマスコミの中からも、あの当時の菅総理はじめ民主党政権の震災対応、原発事故対応が適切ではなかったとの批判が高まっています。
復旧・復興の道のりは、長く、厳しいものになることは間違いありません。しかし、未だに基本的な復旧すら満足に行われていない場所が多く残されています。
被災者の生活再建や、被災地の経済再建に対する国の施策が迅速さに欠け、行き届いていないことは、総理ご自身も所信表明演説の中でお認めになりました。
 我々自民党は、震災発生直後から、対策本部を立ち上げ、577項目にわたる緊急提言を政府に申し入れるなど、積極的かつ主導的に行動してまいりました。
 また、復興基本法をはじめ、原発事故の賠償、がれき処理など、復旧・復興に関する重要法案には、我々が作った法律案が基本となって成立したものが数多くあります。
 こうした我々の努力に比べて、これまでの政府の対応はあまりにも不十分、かつ、遅きに失しており、被災地のニーズに全く応えていません。
 野田総理は、被災地を視察されたようですが、総理の所信表明演説からは、被災地で何を感じられたのか、全く伝わりませんでした。情緒的な話が演説に盛り込まれていましたが、全て前政権時代のもので、総理自身が経験したものが何一つなかったのは、あまりにも情けないことです。
 総理、被災地を視察して、何を見、何を感じたのか、総理ご自身の言葉でお聞かせ下さい。また、視察の結果に基づいて、最高責任者であるあなたは何をしたのですか。何か講じた措置があればお聞かせ下さい。

(2)原発事故調査

 福島原発事故については、野党3党が共同で、事故調査委員会を国会に設置する法案を提出しています。事故の調査を、政府から独立した立場で国会が行うことは、より公平性、客観性の高い検証を行うために必要であり、この法案を一日も早く成立させるべきであります。
 国際的にも大きな影響のあった大事故に対して、キチンとした検証を行うということは、国際的な信頼回復のためにも重要であり、何よりも国民の原発事故に対する不安を取り除くために大切なことであります。
 事故調査委員会の設置法案について、「臨時国会において成案を得るようにする」という、当時の安住国対委員長の確認書があります。
 この法案を、確認書通り、この臨時国会で成立させる野田総理の意思を確認したいと思います。
 また最近、菅前総理や枝野前官房長官が、新聞やテレビで、原発事故対応の経緯などについて、色々と発言されています。事故はまだ収束していないのに、自分達の職責がなくなったらあれこれしゃべる、というのは、無責任ではないでしょうか。
経済産業大臣に就任された枝野前官房長官はともかく、菅前総理が公の場で原発事故について発言することは不適切だと考えますが、総理いかがでしょうか。

(3)復興財源

 続いて復興財源について伺います。政府の試算では、復興に約13兆円が必要とされています。財源として、所得税・法人税の増税のほか、たばこ税や、日本郵政株をはじめとする国有資産の売却など、様々な案が取り沙汰されています。
 総理は、まずは歳出削減や国有資産の売却などで財源を捻出し、その上で、時限的な税制措置を検討すると表明されましたが、具体的に、時限的な税制措置とは何をどうするのか。どの程度を増税で、どの程度を税以外の財源でまかなうつもりでしょうか。お答えください。


 災害対策

 次に、台風12号による被害について伺います。死者・行方不明者100名以上を出しているこの大災害は、未だ被害の全容が把握されておらず、また、土砂ダム決壊の恐れがあるなど、事態は進行中です。
 総理は、激甚災害の指定に前向きな発言をされたと伺っていますが、指定はいつになるのか、また、予備費や第三次補正でどのような対応を取るつもりなのか、お答え下さい。
 この台風12号も含め、今年、大規模な災害が立て続けに起こったことを機に、防災意識の徹底、防災インフラの整備、災害時の対応策の強化など、災害対策全般について、総合的な見直しを行うべきだと考えます。
 民主党は「コンクリートから人へ」というスローガンのもと、公共事業や災害対策の予備費を事業仕分けの対象としましたが、まず、その考え方を改めるべきであります。
 人の命は何よりも大切です。そして、道路や砂防ダムで助かる命もあります。コンクリートと人が対立するかのような発想は誤りです。「コンクリートから人へ」という政策を撤回し、災害対策への備えをさらに充実すべきと考えますが、総理の見解を伺います。


 八ツ場ダム見直し

 防災の観点から、八ツ場ダム見直しについて伺います。民主党は政権交代の際に、地元や関係一都五県の同意を得ず、勝手に建設中止を発表しました。
 しかしながら、国土交通省では、ダム建設とダム以外の代替案の、どちらが優位かの総合評価を行った結果、13日に、ダム建設が優位であるとの結論を出しています。
 コスト面でもダム建設の方が安いということが示されたわけですから、民主党がダム建設を凍結する根拠はなくなりました。今後、有識者会議があるようですが、流域住民の生命と財産を守る為、一日も早く完成させることが不可欠です。建設中止を撤回すると考えて宜しいですね。総理の見解を伺います。(続く)

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中曽根弘文・自民党参院議員会長の代表質問(全文、その2)

 エネルギー政策

 次に、エネルギー政策について伺います。福島原発の事故を契機に、我が国のエネルギー政策は全面的な見直しを迫られています。これまで政府は、エネルギー基本計画を白紙に戻して検討することを表明しています。

(1)基本的展望

 そこで、伺いますが、総理は、今後のエネルギー政策の基本的な展望について、どのようにお考えでしょうか、ご説明下さい。
 特に、原子力発電について、総理は原発再稼働の推進を表明し、中長期的には、原発への依存度を「可能な限り引き下げていく」としていますが、これは原発の存続を前提としていると考えて良いか、お答え下さい。
 また、総理は、「来年の夏を目途に、新しい戦略と計画を打ち出す」と述べましたが、来年の夏では遅すぎます。企業が来年度の事業計画を決める前に、せめて年内には、結論を出すべきであります。
 エネルギー基本計画の見直しは、来年の夏ではなく、時期を早めるべきだと思いますが、いかがでしょうか。

(2)原子力技術の維持

 原発に関しては、国内の原発だけでなく、世界的な視野も必要です。我が国が原発に対してどのような政策を取ろうとも、中国をはじめとする新興国では、今後も原発が増え続ける、ということも、厳然たる現実であります。
 そのことを考えると、我が国が原子力関係の知見・技術を維持し、原子力の安全性向上に貢献していくことが、世界に貢献する道でもあると考えますが、総理の見解はいかがでしょうか。
 また、総理は、原発の輸出を推進すべきとお考えか否か、お答え下さい。

(3)再生可能エネルギー

 再生可能エネルギーについては、その比率を上げていくという方向性は、ほぼ国民的な合意が形成されています。また、前国会で成立した再生可能エネルギー買取法案についても、我々の案の丸のみで成立しています。
 今後、普及すべきエネルギーの種類や、コストの見積もり、普及のペースに関して検討していかなくてはなりません。
 菅前総理は、2020年代前半にその比率を20%にするという目標を掲げ、太陽光パネルを1000万戸に設置すると表明しました。野田総理も、その公約を維持するのでしょうか、お考えを伺います。


 経済政策

 次に、経済政策について伺います。歴史的な水準の円高、高い法人税、貿易自由化問題、労働規制、厳しいCO2の削減目標、電力不足と、我が国の産業界は「六重苦」に苛まれていると言われています。
 このままでは、総理も所信表明演説で示されたように、企業の海外流出が加速し、産業空洞化が進み、日本経済が弱体化してしまいます。
 このような状況の中で、我が国経済発展の芽をどこに求めるのか。どういう新成長戦略をどのようなスケジュールで実施するのか、お考えをお聞きします。

(1)円高対策

 そこで、まず、特に緊急の対応を要する円高対策について、総理の見解を伺います。
 この円高は欧米の経済情勢からくる構造的なものであり、介入のような対症療法では一時的な効果しかありません。安住財務大臣は、先週のG7に出席しましたが、円高対策について各国に「理解を得られた」と述べただけで、具体的な協力・合意は得られませんでした。
 このように、円高対策には手詰まり感が強くなっています。総理は所信表明で、立地補助金の拡充や円高メリットの活用といった対策を示されていますが、これは、円高自体を是正する方策ではありません。円高そのものの是正についての対策はどういう施策をとるのか、具体的にお答え下さい。

(2)経済連携の強化

 続いて、TPPへの参加をはじめとする経済連携の強化について伺います。菅政権ではTPPへの参加を「平成の開国」と称して突如打ち出した後、大震災の発生によってうやむやにしてしまいました。
 野田総理は、経済連携の強化について、特に農業との関係も含め、どのような基本方針をお持ちなのか、伺います。
 また、TPPへの交渉参加について、「しっかりと議論し、できるだけ早期に結論を出す」としていますが、具体的にいつまでに結論を出すおつもりか、お聞かせ下さい。

(3)法人税引き下げ

 続いて、税の問題について伺います。民主党政権は、一度法人税5%引き下げを決めておきながら、震災後に実施を見送り、復興財源として法人税の増税を含めて検討するなど、企業からすれば、法人税が上がるのか下がるのか、見通しが立たず、長期的経営戦略も策定できずに困っています。
 政府としての、法人税についての考えを伺います。

(4)消費税増税

 続いて、消費税について伺います。民主党政権は、税と社会保障の一体改革案で、「2010年代半ばまでに、段階的に消費税率を10%まで引き上げる」としています。また、本年度中に法案を成立させることも明記しており、残された時間はあまりありません。
 野田総理は、消費税増税を実施する強い決意をお持ちだと思いますが、民主党内の意思統一はできるのでしょうか、また法案の成立に向けて、今後、どのように進めていくおつもりか、お聞かせ下さい。


 財政問題

 ここで、財政の問題に関連して8月の三党合意について確認を致します。自民、公明、民主の三党による合意では、バラマキ4Kと言われる、子ども手当、高校授業料無償化、農業の戸別所得補償のそれぞれの見直しと、高速道路無料化の廃止などが合意されていますが、特に子ども手当については、我々は来年度から児童手当を復活させるとともに、その内容を拡充することで合意された、と認識しています。このことについて、改めて野田総理に確認致します。


 外交・安全保障

 次に、外交・安全保障について伺います。中国をはじめとする新興国の台頭、欧米諸国の財政問題の深刻化、中東諸国の不安定化など、我が国を取り巻く国際情勢は大きく変化しつつあります。
 特に来年は、米国・フランス・ロシア・韓国の大統領選挙、中国の政権交代、台湾の総統選挙が相次ぐ年であり、「2012年問題」と言われています。選挙の年は、各国が対外的に強硬姿勢を取る傾向があり、国際情勢の不安定化が危惧されています。
 今年はそのような意味で、非常に重要な年であり、私が今年1月の菅総理への代表質問でもこのことを指摘しましたが、野田総理はどうお考えでしょうか。
 最近では、菅政権の弱腰の外交姿勢の結果、中国の漁業監視船が尖閣周辺の領海に侵入する、ロシアの爆撃機が北海道から沖縄まで日本列島を一周するといった、露骨な挑発を受けています。日本はどうせ手出しができないと、足元を見られているのです。
 鳩山政権・菅政権は、諸外国に対し、言うべきことを言わず、守るべきことを守らず、行うべきことを行わず、外交上の失敗や方針転換を繰り返してきました。そのために、我が国は国際的な信頼を失い、孤立を深めています。
 世界の政治体制が大きく変革し、新しい世界秩序を構築しようとしている中で、我が国外交は、世界に対する影響力を大きく損ない、世界から取り残されようとしています。我が国の発展と繁栄のためには、世界の安定と平和の構築に寄与し、新しい秩序作りの一翼を担って行くべきであります。
 一刻も早く、外交・安全保障上の体制を立て直し、我が国の主権と国益を守り抜いていくことが、極めて重要であります。
 総理は来週国連総会に出席されますが、我が国の外交方針など国際社会にどのようなメッセージを発信するおつもりでしょうか、お答え下さい。

(2)沖縄・普天間問題

 現在の我が国の外交の基軸となっているのは、言うまでもなく、日米関係です。その重要性は、今後も変わることはありません。
 しかし、鳩山政権は、自民党政権時代には地域の理解を得ながら進んでいた普天間問題を不必要にこじらせ、沖縄県からの信頼を大きく損ない、日米同盟関係を最悪の状態に陥れてしまいました。このままでは、普天間基地が現状のまま固定化するという、最悪の事態になってしまう恐れがあります。

 野田総理は、普天間問題に関する鳩山政権の失敗をどう考えるか、そして今後、普天間基地の移設問題をどう解決していくおつもりか、「沖縄県民の理解を得るよう努力する」の繰り返しではなく、具体的にお答え下さい。
 ここで、普天間問題に関連し、防衛政策の全体像について伺いたいと思います。核を保有し、開発を進める隣国がある現状の中で、有事の際に我が国の国民の生命と財産をどのように守るつもりであるのか。緻密なシミュレーションを重ね、本来果たすべき役割を自衛隊が果たせるような対策をとっているのか。私は、「自衛隊は暴力装置」と発言するような幹部が党の中枢にいる民主党が政権を担って以来、我が国の防衛力が低下しているのではないかと危惧を抱いております。
 野田内閣はどのような防衛政策を進めるつもりなのか、見解を伺いたいと思います。また、集団的自衛権に関しての見解も併せて伺いたいと思います。

(3)前原発言

 民主党の前原政調会長は、米国での講演で、武器輸出三原則の見直しや、自衛隊の武器使用基準の緩和について、踏み込んだ発言をされました。これについて、一川防衛大臣は全く聞いていないと発言するなど、足並みが乱れています。
 前原政調会長は、総理が任命した民主党の政策責任者ですから、その発言は極めて重く、民主党の政策であると受けとめられます。
したがって、発言は内閣の方針と一致すると考えてよろしいですね。総理の考えを伺います。


 政策決定システム

 次に、総理の考える政策決定のシステムについて伺います。

(1)国家戦略会議

 野田総理は、自民党政権時代の「経済財政諮問会議」をモデルに、「国家戦略会議」を創設することをお考えのようです。実現すれば、これまでの民主党政権で、様々な本部や会議が乱立して、意思決定ができない状況に比べれば、政策決定が円滑になる可能性も高く、その発想自体は評価できます。
 しかし、この国家戦略会議は、どのような形になるのか、不明確な部分が多く、唐突に出てきた感が否めません。
政府の意思決定の根幹に関わる重要な組織ですから、これまでの民主党政権で乱立した組織のように、法的根拠なく、権限も不明確な形で設置することは許されません。法的根拠に基づいた明確な権限がなければ、国家戦略の司令塔たり得ないことは、民主党政権の失敗作である「国家戦略室」の例が如実に示しています。
 そこで伺います。総理は、国家戦略会議を、法律に基づいて設置するおつもりか否か、お答え下さい。
 また、設置のスケジュールと、その権限、すなわち、経済財政以外に、安全保障なども含めた、国の総合戦略を決定する会議にするおつもりなのか、見解を伺います。

(2)与野党の関係

 与野党の関係について伺います。
 これまで民主党は、参議院で自民党が反対するから、法律や予算が通らないのだと言って来ました。これは全く的外れな指摘であり、我々自民党が政権を担っていた時にも参議院は野党が過半数を占めていましたが、多くの法律を成立させてきました。民主党の未熟な国会運営の責任を我々自民党に転嫁されることは誠に不本意であります。
 菅前総理も「熟議の国会」と言っていましたが、相次ぐ閣僚の不祥事や総理自身の思いつき発言などで「熟議の国会」とは程遠い国会となってしまいました。
 野田総理も「議会制民主主義の要諦は対話と理解を丁寧に重ねた合意形成にある」と述べておられますが、今回の4日間の会期の決定については、一方的に押し切る暴挙に出て、この言葉とは全く相反し、与野党の信頼関係を大きく損ねました。これでは国民のために議論を尽くす国会運営は到底望めません。総理はどの様な形で与野党の議論を深めていこうと考えているのか、具体的なお考えを伺いたいと思います。


 最後に

 日本には課題を解決する技術力があります。長い年月の中で培われた文化力があります。そして、世界から尊敬される心の力があります。日本には大きな人材力があるのです。いま日本に欠けているのは、そうした力を糾合するリーダーの力であり、世界の人々を引きつける、未来に夢を描ける構想力です。
 我々は四方を海に囲まれた閉じ込められた国土に暮らしているのではなく、四方が海に開かれた、世界とつながった国土に暮らしています。我々は世界の大きな流れに目を向け、将来を担う子や孫の世代に、誇れる日本を引き継いで行かなくてはなりません。
 今は苦しいトンネルの中かも知れませんが、明るい出口を目指して、我々国会は力の限りを尽くして行かなくてはなりません。この厳しい時代を乗り越えた先には明るい未来があると信じて、我々参議院自民党は、政局ではなく政策で、小局ではなく大局で、国家と国民のために、今後も全力で取り組んでまいります。ここに国民の皆様に我々の決意を改めて表明し、総理への質問を終ります。
 (以上)


shige_tamura at 11:37|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!自由民主党 

2011年09月14日

谷垣禎一自民党総裁の代表質問全文(その1)

「天に向かって!」「日本を美しく!」(歌・田村重信)が、セントラルレコードのHPからユーチューブで聴けます。

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 今終わった谷垣禎一自民党総裁の代表質問です。
 とても良い内容です。

一、はじめに

 私は自由民主党・無所属の会を代表して、昨日の野田総理の所信表明演説について質問致します。先般の民主党代表選では当初の劣勢を覆すための多数派工作を優先し、かつ、代表・総理就任後は党内融和の人事に努めたためか、総理ご自身の持論はいまだはっきりとしません。本日は総理としての経綸を堂々と語っていただければと存じます。

 まず、今般の台風12号に伴う豪雨被害について、亡くなられた方に深く哀悼の意を表すとともに、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。私も現地に伺いましたが、記録的な集中豪雨によって甚大な被害が生じています。地域の孤立や土砂ダムの崩壊のおそれといった住民の方々の不安を払拭すべく、政治のメッセージとして迅速な激甚災害の指定と予算措置等による十分な対応を強く求めます。

 また、東日本大震災についても、仮設住宅におられる方を含め、いまだ8万人を超える方々が不便な避難生活を余儀なくされています。こうした災害について、被災地・被災者に寄り添いながら、一人一人にきめ細かな生活支援の手を差し伸べるとともに、被災地全体としての復旧・復興を早期になし遂げることは、党派を超えた責務です。
 3月11日以来、わが党は長らく政権を担ってきたことで培った知識と経験、草の根のネットワークなど持てる力を総動員し、その対応にあたってまいりました。初期段階における緊急物資の支援や政府への申し入れに始まり、政策提言においても3次にわたって577項目を挙げ、精力的にはたらきかけました。これらの提言に基づき、政府は十数本の法案を提出・成立させる運びとなり、それで足らざる部分についても、わが党主導の議員提出法案により、復興基本法や津波対策推進法などをはじめ多々成立に至っています。一日も早い復旧・復興を成し遂げるべく、腰の重い政権、行政府を日々督励することで、野党としての責務を果たしてまいったわけです。

 さらには、発災直後は政府が全力で人命救助や原発の鎮静化等にあたるべく、国会審議を一時取り止め、その後は各党・政府との協議会を設置するなど、国会運営においても十分に協力してまいりました。震災に関わる政府提出法案についても、合意を得るべく修正案を提示することをもって与野党協議に積極的に応じ、成立に至っております。

 わが党は、この復旧・復興について、政権に全面的に協力するとともに、自民党こそが、これらを成し遂げ、その任を担うにふさわしい政党だとの気概を持ち、今後とも総力を挙げてまいることを国民の皆様にお約束いたします。野田総理におかれても、こうしたわが党の決意を真摯に受け止め、政府・与党として十分な内容の復旧・復興対策を早急にとりまとめ、わが党にお示しください。その際は、胸襟を開いて協議に応じたいと存じます。

 なお、わが党は今後編成される第3次補正予算については、復旧・復興施策や経済対策を盛り込んだ17兆円に及ぶ原案を、7月上旬には作成済みです。これは既に先の政権にも提案してありますので、十分に今後の予算に反映していただくとともに、既に自民党が提出している3法案、すなわち二重ローン救済法案、私学復旧助成法案、原発事故調査委員会法案についても、臨時国会において早急に結論を得るとの合意が与野党間でなされております。政府・与党は復旧・復興を促進すべく、その合意を迅速に履行されることを強く求めます。


二、民主党政権の本質について

 さて、このたび野田政権は、総理の醸し出す雰囲気が、上滑りな発言・行動を繰り返した鳩山元総理大臣や菅前総理大臣とは好対照をなしているとの受け止めもあり、ひとまず高い支持率でスタートしましたが、替わったのは民主党政権の表紙に過ぎなかったことが早くも露呈しつつあります。

 すなわち、一川防衛大臣の「安全保障の素人」発言、小宮山厚生労働大臣の唐突なたばこ一箱700円への増税発言などが相次いだかと思うと、鉢呂経済産業大臣が失言と福島県民を冒涜する子供じみた振舞いを繰り返した末、辞任するという事態に陥りました。重厚そうな表紙を1枚めくった途端、浅薄な思いつきと不用意な失言・行動のオンパレードという民主党おなじみのドタバタストーリーが繰り広げられおり、所詮中身は変わっていないのだなという思いを強くせざるを得ません。

 私は、党の綱領すらいまだ定まっていないという事実が、民主党のこうした体質の根源と考えます。政党は、本来、共通の政治理念をもつ政治家の集まりであり、政党には、その政治理念を実現するための政治目標を示した綱領があるのは当然です。わが自由民主党は、自助・共助・公助の理念に基づく綱領を定めています。
 ところが、民主党は、単に政権交代だけを目的とした寄せ集め的な選挙互助会に過ぎないために、綱領がないという国際的にも稀な政党となっています。社会党の綱領の下にいた方々、国家より市民という市民運動家、わが党から出ていかれた方や既存政党の壁に阻まれ、やむを得ず新党に身を寄せた方、空いている選挙区から当選した方々もいます。
 このように野田総理という表紙の下は、綴じられてすらいない薄っぺらな紙がただバラバラ積み重なっているだけです。このような成立からして無原則、無責任、無秩序な民主党が、思いつきから来る不用意な発言・行動を繰り返す閣僚を輩出し、国家の大事にどのように臨むかについて無定見なまま、右顧左眄し、ときには児戯に類した振る舞いを繰り返すのは、ある意味当然の帰結とも言えます。

 野田総理は、民主党代表選の過程で、わが党や公明党との大連立を「101回プロポーズしてでもなし遂げたい」とおっしゃいました。しかし、綱領すらない政党は、政党としての基礎的な要件を欠いており、野田総理は「民主党が大好き」であっても、われわれから見れば婚姻年齢にすら達しておりません。
 先程来申し述べた通り、東日本大震災からの復旧・復興には党を挙げて協力してまいりますが、それ以上の課題を共に解決していこうという思いがおありになるのであれば、今の鵺のような状態から脱して、民主党とは何者なのかというアイデンティティをはっきりさせていただくため、綱領をしっかり作っていただきたいと存じます。民主党代表として綱領をお定めになる気があるかどうかお答えください。


三、基本政策・民主党マニフェストについて

 復旧・復興についてのわが党の協力姿勢は先ほど述べたとおりでありますが、政府・与党に構造的な問題があれば、野党がいくら協力したところで事を成すことはできません。そこで、国政の基本方針について、その方向を大きく左右する民主党マニフェストの取扱いについて伺います。過去の過ちに対する真摯な反省、謙虚な姿勢を欠いていては、そこに何ら進歩はありません。

 先般、わが党と民主党、公明党は民主党マニフェストの見直しについて合意いたしました。野田総理は、内閣発足に際してわれわれに対し、「約束したことだから信頼してください」と述べ、その遵守を確約しましたが、公党間の合意は守られるのが当然であって、そもそも民主党代表選でこれを白紙に戻すかのような主張をする候補がいたこと自体が異常であります。
 しかも、その候補が相当数の得票を稼ぎ、かつ党内融和の掛け声の下でその多くの支持者が政権入りしたのを目の当たりにすれば、幾ら野田総理ご自身は誠実そうに見えても、果たして本当に三党合意が守られるかについては、大きな危惧を抱かざるを得ません。

 さらに申し上げれば、その野田総理からして、代表選で示した自らの政権構想の中では「今こそ、マニフェストを含め政権交代の原点に立ち戻る時」と明言されており、一体どちらが本心なのか測りかねます。まず伺いますが、この代表選での政権構想は三党合意とは明確に矛盾しており、悪く言えば野田総理は二枚舌をお使いになっているのではないかと考えますが、どのように理解したらよいか、総理の見解を伺います。

 本当の誠意というものは態度に表れるものと考えますが、三党合意の直後に、民主党が組織を挙げて「『子ども手当』存続します」という題名で、三党合意で子ども手当の恒久制度化が決まったかのようなビラを35万枚も用意・配布し、党の機関誌にも同様の記事を掲載させたことには唖然とさせられました。

 三党合意では、24年度以降の制度について「児童手当法に所要の改正を行うことを基本とする」と明確に記載されており、報道各紙の受け止めも「子ども手当廃止、児童手当復活」というものであったのに対し、舌の根も乾かぬうちに何を根拠にこのような荒唐無稽な解釈を持ち出せるのか、理解しかねるものでした。最終的にわが党の抗議で撤回されたとは言え、一向に過ちを認めようとせず、自己弁護に終始し、公党間の信義どころか国民をも欺き続ける民主党の体質をまざまざと見せつけられたと感じました。

 改めて、新たに民主党代表になられた野田総理にこの事件に対するご見解を伺うとともに、三党合意を踏みにじった行為に対し、明確な謝罪を求めます。そのうえで、三党合意の解釈として、戻るべき原点は民主党マニフェストの子ども手当ではなく、自公政権時代の児童手当であることを改めて明言していただきたいと存じます。わが党では、今回の三党合意について、子ども手当については撤回され、児童手当を復活させるととともに、その内容を拡充することが合意されたと支持者に説明していますが、このとおりでよいか念のため確認いたします。

 子ども手当ビラに表れた民主党の体質は、8月26日に公表された「マニフェストの中間検証」にも如実に表れています。そこでは、既に国民の大多数がデタラメであったと認識している民主党マニフェストが実行できていない要因について、想定外の税収減、ねじれ国会、更には東日本大震災といった外的要因のせいであるというこじつけを行うことに終始しています。
 マニフェスト策定時の財源面の検討・検証が不十分であった点については、あくまで二の次という取扱いにされていますが、こうした順序でマニフェスト未達成の要因が語られることについて総理は適切とお考えでしょうか。真摯な反省が足りないと考えますが、お考えをお聞かせください。

 具体的に申し上げれば、マニフェストで9.1兆円行うこととされていた歳出削減が2年間で2.6兆円にとどまったということについて、税収が減ったから、あるいはねじれ国会があったから、財務副大臣や財務大臣であった野田総理や行政刷新担当大臣であった蓮舫大臣が大鉈を振るえなかったとするのは苦し過ぎる言い訳です。
 さらには、この2年間の予算は震災前に編成されており、財源が捻出できなかったこととは全く無関係です。従って、マニフェストの目標削減額が所詮絵空事であったか、野田総理や蓮舫大臣が十分な仕事をなされなかったかのいずれかでしか説明できないはずですが、そのいずれとお考えか、総理の見解を求めます。

 なお、これらマニフェストの構造的な問題点については、民主党政権発足以来、鳩山元総理、菅前総理を通じて再三再四私から指摘してきた事柄ですが、耳を覆って一顧だにされませんでした。野田総理は、これらを理解していただけるかと期待しておりますが如何でしょうか。

 マニフェストの個別政策についてさらに申し上げます。高校授業料無償化については、菅前総理が退任間際のどさくさ紛れに朝鮮学校の無償化手続の再開を高木前文部科学大臣に指示しましたが、これは国民不在の許しがたい暴挙です。朝鮮総連の傘下にあり、その思想教育の是正も行わず、「国際的・国内的な状況も砲撃事件以前に戻ること」とされた手続き再開の条件も満たされてはおりません。
 三党合意との関係でも、高校授業料無償化について見直しを行うこととなっている以上、朝鮮学校を無償化の対象とする是非についても当然見直しの俎上に載せて然るべきです。にもかかわらず、民主党政権が勝手に無償化手続の再開を決定し、野田内閣になってもなおこれを撤回しないことは、重大な背信行為と考えます。直ちに撤回を求めますが、お考えを伺います。

 さらには、三党合意においては、「高校無償化及び農業戸別所得補償の平成24年度以降の制度のあり方については、政策効果の検証をもとに、必要な見直しを検討する」とされ、これらを含めて24年度予算の編成プロセスなどにあたり、誠実に対処する」こととされています。これに対し、野田総理が8月23日に財務大臣として策定された「平成24年度予算の概算要求作業について」には、「『高校の実質無償化』及び『農業の戸別所得補償』については、所要の額を要求する」とされており、東日本大震災からの復旧・復興対策に係る経費と同様の表現とされていることは問題と考えます。
 こうした表現は、あたかも制度の維持に必要な金額は幾らでも要求できるかのような表現と言わざるを得ず、これに沿って概算要求がなされるとすれば、予算編成プロセスにおける誠実な見直しを求めた三党合意に明確に違背することになると考えますが、いかがでしょうか。野田総理自らが策定された文書に関わる問題です。ご見解をお聞かせください。

 この朝鮮学校の高校授業料無償化審査手続の再開撤回と9月末の概算要求段階におけるマニフェスト施策の見直しは、野田政権の三党合意遵守に向けた試金石です。わが党としてその動向を注視し、その実現を徹底的に求めていきたいと考えております。

 民主党マニフェストは、結局、内実はバラバラで政党の体をなしていない民主党ゆえに編み出された欠陥商品です。すなわち、本来、限られた財源の使途については、侃々諤々の党内議論を調整する必要があるはずですが、そうした総合的な調整が図られることなく、子ども手当に関しては小宮山議員、高校無償化については鈴木議員、高速無料化は馬淵議員、年金改革については古川議員といった、分野ごとに最も大きな夢、空論を語った議員の意見が悉く採用され、いわば「最大公倍数」のような安易な積上げで作られたのであり、そんなものが実現可能性に乏しいのは当たり前です。

 今回の組閣では、閣内に小宮山厚生労働大臣、古川国家戦略担当大臣といったマニフェストを巡る混乱の、そもそもの原因を作った方々が顔を揃えており、これではマニフェスト見直しがきちんと進むかについて率直に懸念を感じます。各大臣の任命に当たってマニフェスト策定に対する責任をきちんと考慮に入れ、それに対する真摯な反省を確認した上で任命を行ったのか、総理に伺います。

 改めて振り返れば、マニフェストは、バラマキ4K政策や年金制度改革のみならず、後期高齢者医療制度の改革、自動車関連諸税の暫定税率の廃止、温室効果ガスの25%削減をはじめとした産業空洞化政策など、絵空事とも言うべき空論のオンパレードであり、政策効果や実現可能性の検証も十分になされておらず、実際に殆ど実現していません。
 また、「コンクリートから人へ」というスローガンも、この相次ぐ大規模災害を経験してみると、被災地の不安を煽るものとしかなっていません。はたしてその総括はなされたのでしょうか。さらに、野田政権は、東アジア共同体構想の否定、政調会への法案事前審査制の導入、事務次官会議及び自公政権下の経済財政諮問会議の事実上の復活など、マニフェストからの逆走を加速化させており、もはやマニフェストは、やるべき政策のポジティブリストではなく、やらない政策のリストか、やってはいけない政策のネガティブリストではなかったのかと思わせるほどです。

 これでは、この民主党マニフェストの上に成り立っている民主党の現在の多数の議席ひいては民主党政権の正統性は完全に崩壊したと言わざるを得ません。黒を白と言い続ける苦しい言い訳に終始するのではなく、潔くマニフェスト全体を撤回し、有権者にお詫びしたうえで信を問い直すべきだと考えますが、総理の見解を伺います。
(続く)

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谷垣禎一自民党総裁の代表質問(その2)

四、総理の資質等について

 次に、野田総理ご本人の宰相としての資質に関して伺います。
 総理は過去2代の民主党政権において財務大臣をはじめとした要職、最重要閣僚の座にありました。いわばその失政に関して連帯責任を負うてしかるべき立場です。その総理から過去の反省について何ら聞こえてこないことは無責任の誹りを免れません。この政権を担うことの責任感も所信表明演説からは感じられませんでしたが、まずはこの2年間の政権の総括・反省、自らの責任について、総理の基本的な考えをお聞かせ下さい。

 また、無反省なのは民主党政権のお家芸の感があり、新政権発足直後から、党役員や閣僚の無責任な放言がやまないところです。その中でも、被災者の心を踏みにじる鉢呂前経済産業大臣の振る舞いは、とりわけ看過できません。本件は、泥にまみれて仕事をするための適材適所ではなく、党内融和ばかりに心を砕いた不完全な組閣の結果であり、総理の任命責任についても厳しく問わざるをえません。復旧・復興の妨げとなる大臣を閣僚に任命したことに対して総理はどのような責任をとられるのか、誠意ある回答を求めます。

 資質に関して、野田総理の政治家としての理念について伺います。総理は「保守」の政治家を標榜されているようですが、その実態は極めて疑わしいものがあります。先ほど述べた綱領なき政党に所属していることはもちろん、総理は「国民の生活が第一、マニフェストの理念は堅持する、中間層を厚くする」との姿勢です。
 しかし、マニフェストに掲げられたバラマキ施策が中間層を厚くするのではありません。中間層とは自助努力による安定的な経済成長に支えられた、安定的な雇用とそれによって得られる所得によってつくられ、維持されていくものです。経済政策の基本はもとより、バラマキを排し、あくまで自助を重んじる保守の理念をまったくもって理解されていないのか、あるいは党内向けにあえて詭弁を弄しているのか、総理の見解を求めます。
 それに加え、日教組のドンたる輿石参議院議員を幹事長に据えて党運営や政策について重責を担わせたこと、子どもは家庭ではなく社会で育てるという理念に基づく子ども手当を創出した小宮山厚生労働大臣など、総理の保守哲学に相反する人事についても、保守政治家としての矜持を失い党内の声に抗しきれなかった結果とも思えますが、総理の認識をお聞かせ下さい。

 一向にやまない民主党の政治資金問題について伺います。鳩山元総理の「子ども手当」問題、小沢元代表の陸山会事件、前原政調会長の外国人や脱税関係企業からの献金問題、同じく蓮舫行政刷新担当大臣の脱税関係企業からの献金問題、そして野田総理ご自身も外国人及び脱税関係企業からの献金問題を抱えています。
 クリーンな政治を掲げる民主党内に蔓延するこの風土病について、誰からも十分な説明はなされてきませんでした。総理は国会においても説明責任を果たすべきでありますが、この場においてもその経緯と責任について、誠実な答弁を求めます。これに関して、小沢元代表の党員資格停止処分の取扱いについても、今後どのような方針で臨まれるのか、併せてお答えください。


五、政策各論について

 その他、内政・外交に関わる政策の各論について伺います。
 現在政府・与党において検討されている第3次補正予算について、その財源が大きく取り沙汰されております。先の民主党代表選において、野田総理とその他4人の候補者の間で、最も大きな見解の相違が見受けられました。
 しかし、財源なくして責任ある政治は行えません。第3次補正予算の復興財源は、財政規律に対する揺るぎない決意を内外に示し、国債市場への信認をも高めるべく、増税により償還を明確に担保された復興債によって全て賄うのか、建設国債を発行することもありうるのか、総理は明確にお答えください。また、日本郵政の株式の売却益を充てることも検討されているようですが、問題点も多々指摘されており、政府・与党の統一された方針としての答弁を願います。

 こうした中、政府の税制調査会の議論は混沌としているようですが、復興基本法、復興の基本方針、さらには野田総理が代表選を通じて主張した方針と齟齬を来すような意見が政府内部から平然と聞こえてくるところに、民主党政権特有のガバナンスの欠如を感じます。野田政権の一員である各府省の政務三役がこのような主張を繰り返すようでは、政権の体をなしません。意見集約への総理の決意をお聞かせください。そのうえで、党内融和を掲げる総理におかれては、是非挙党一致での覚悟を持った具体的な成案を我々にしていただき、また、国民に問いかけていただくことを期待しますが如何でしょうか。

 歳出削減については、捗々しい実績が見られないことは先程申し上げた通りですが、こうした状況を見るにつけ、一世を風靡した「事業仕分け」とは一体何だったのかという思いを強くせざるを得ません。昨年の仕分けに至っては、民主党政権の下で閣議決定に盛り込まれた施策や、政治主導の名の下に各府省政務三役が概算要求に盛り込んだ施策、さらには一昨年の仕分けで一旦廃止とされたはずの施策までが仕分けの対象とされており、マッチポンプショーもいいところでした。

 また、最も仕分けの対象としてふさわしい民主党のマニフェスト自体が対象となってこなかったことは不当と言わざるを得ません。公開の場の議論をあえて避け、身内の検証に委ねてきた結果が先程の客観性を欠いた「マニフェストの中間検証」だった訳です。野田総理はその担当者であった蓮舫大臣を改めて行政刷新担当大臣に任命しましたが、馬脚を表したと言える行政刷新会議にこれ以上何を期待しているのか、蓮舫大臣も目的は財源確保のためではないと予防線を張られているようですが、総理の考えを伺います。

 消費税を含む税制抜本改革については、平成21年度税制改正法附則第104条において、23年度中にその法制上の措置を講ずることとされており、次期通常国会にはいよいよ消費税率引き上げの幅と時期を含む具体的な税制改革の内容を盛り込んだ法案が提出されることになります。まずは法案をスケジュール通りに提出するのかどうか、総理の強い意志を再確認するとともに、これに向けてどのような準備を進めていくおつもりか、お答えいただきたいと存じます。

 6月の「社会保障・税一体改革成案」策定の過程では、民主党内では、経済状況の好転を実施の条件にすべきなどといった意見が強く、消費税率が10%に引き上がる時期も「2010年代半ば」などと曖昧になりましたが、消費税率の引上げ時期については、徒な先送りにつながらないよう、その考え方を整理する必要があると考えます。

 その際、民主党は消費税率引上げについて国民に信を問うこととしているものの、あくまで引き上げ時期は、政治的な解散時期との関係ではなく、経済情勢との関係で決せられるべきであり、民主党の自己都合の結果として経済との関係で不適切な時期に消費税率が上がることになっては本末転倒です。

 具体的には、任期満了まで引上げ時期を先送れば、施行までに法案提出後1年半以上という長い期間を空けることになり、タイミングを逸することとなりかねません。むしろ、施行を前倒しし、その前に信を問うという判断も必要になるかと思いますが、いかがでしょうか。お答えください。

 いずれにしても、消費税を含む税制の抜本的改革については、先程申し述べた東日本大震災からの復旧・復興対策経費に係る税制措置の動向などをも踏まえつつ、総合的に具体的な設計を図る必要があります。まずは民主党内でお家芸の百家争鳴の状態を乗り越え、政府・与党一体の揺るぎないご提案として具体案をお示しいただいたうえで、われわれも協議に応じるのが政党政治の王道ではないでしょうか。


 歴代の民主党政権の泣き所でもある外交・安全保障について伺います。鳩山元総理は、普天間基地移設問題で迷走を重ね、沖縄県からの信頼を大きく損ねたうえに、日米同盟にも大きな傷跡を残しました。野田総理は日米同盟重視を掲げていますが、この沖縄県との基本的な信頼関係が欠如したままで、今後普天間問題をどのように解決に導くのか、具体的な答弁を求めます。

 また、総理は、「東アジア共同体などといった大ビジョンを打ち出す必要はない」と考えておられるようですが、これは鳩山政権の外交政策・理念を否定するものなのでしょうか。外交・安全保障政策については、一川防衛大臣の「素人発言」に端無くもあらわれたように、当該分野についての経験不足の感は否めず、野党としても非常に心配するところでありますので、総理の基本的なお考えをお答えください。

 福島原発事故の収束に向けた対応とエネルギー政策について、総理の所信表明演説を伺う限り、今後の方向性はいまだ曖昧模糊として不透明との感が否めません。先の見通しが立たないままでは、被災者の生活不安と企業の電力不足への懸念を払拭することも覚束ないわけです。
 今後の経済成長にも重大な影響を与えるこれらの問題について、菅前総理は「脱原発」を華々しく掲げました。野田総理はその内閣において重要閣僚の座にあったことに加え、中心となって原発対応にあたった枝野前官房長官を経済産業大臣に任命されましたが、この路線を引き継ぐのか転換するのか明確にお答えください。

 本日は野田政権の基本姿勢等について伺いましたが、予算委員会も開催せず、僅か4日で臨時国会を打ち切るなど、これは国民に対して説明責任をまったく果たさない暴挙であると言わざるをえません。この「与党の審議拒否」に断固抗議します。大震災からの復旧・復興や円高対策等、国会で議論すべきことは山積しています。場外の与野党協議ばかりを求めながらも国会審議を行わないとは本末転倒、国会軽視も甚だしい限りであり、これでは容易に協議に応じるわけにはまいりません。なぜ早々に閉じるのか。本件は与野党の信頼関係を大きく損ねることでもあり、国民に対して納得のいく説明を総理に強く求めます。


六、おわりに
 
 野田総理は、国民から見放された鳩山元総理・菅前総理とは異なり、一見ポピュリズムや思いつきを排除した路線でスタートされましたが、民主党の体質そのものが変わらない限り、早晩行き詰まることは必定です。
 本来は民主党の党内改革こそが必要なのでしょうが、党内融和を強調する総理には、早くからその選択肢を放棄してしまったようです。このままでは国民のために泥臭く働く前に、民主党の泥沼、泥縄体質にからめ捕られ、鳩山政権、菅政権同様に奥底に沈んでいくだけに終わりかねません。

 また、信なくば立たず、政権の正統性が無ければ、結局は国民の支持は得られず、立ちゆかなることは必至です。マニフェストの見直しや、かつてあれほどわれわれを非難した信を受けないままの総理たらい回し、貴方の著書によれば、与党のトップが交代する際には、民意を問うべきであるとまで言われており、政権の正統性はもはや崩壊しているのは明らかです。

 野田政権や民主党政権の本質はどこにあるのかは今後とも明らかにしていく必要がありますが、今般こうした不都合な真実を覆い隠すべく、予算委員会も開かずに済ませようとしたことには、民主党の構造的な隠蔽体質が改善されていないことを示します。

 今や民主党は、自民党を否定することによってのみまとまりを維持し、政権の座に居続けることだけがその存在目的となったことは、先般の不信任案の際の菅前総理と鳩山元総理の合意によって明らかとなりました。その民主党から協力をと呼び掛けられたところで、単に国会運営を円滑にするための多数派工作に堕してしまいかねません。

 この正統性なき政権が居座る理由に、震災復興を挙げています。しかしながら、マニフェストを見直したことで、虚偽で政権を簒奪したまま、被災地も含めた全ての国民との契約違反の状態がこれ以上続くことに対して、どう弁明するのでしょうか。これには正心誠意の真心ならぬ下心を感じざるをえません。

 野田政権の政権運営は、本当に真心からのものなのか、党内をまとめ、国民を欺くための中庸の殻をかぶった妥協の産物、二枚舌に過ぎないものなのか、われわれは国民とともに、厳しく見極めなければなりません。
 野田総理の人物が「本物」であれば、現下の政治的・政策的矛盾を解消し、被災地のみならずわが国が復興するための方法は一つしかないことを、その真心から理解することを期待し、私の質問を終わります。
(以上)

shige_tamura at 13:46|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!自由民主党 
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