2008年11月

2008年11月28日

「麻生VS小沢」党首討論がやっと実現

ozawa  やっと党首討論が開かれた。
・なぜ、開かれなかったのか?
「小沢代表は、討論が苦手で、今まで逃げていたからです。」

・どうして開かれたのか?
「小沢代表が麻生首相に会談を申し入れ、それを首相が受けた。そこで、党首討論を逃げられなくなったから」

・小沢代表は、2次補正予算を年内に出さないのかと迫った。
「麻生首相は、来年早々に出す。中小企業への貸し出しは増加している、貸し手のための金融機能強化法案の審議・採決を早急にして欲しい」と述べた。

・小沢代表は、首相になって選挙をやるといったではないか、と迫った。
「麻生首相は、そう思っていたが、100年に一度の世界的な金融災害で状況は変わった」と述べた。

・小沢代表は、2次補正予算を出さないなら選挙を行うべきと主張。
「麻生首相は、世界的な金融危機を考えると政治空白は望ましくない。」と述べた。

・小沢代表は、企業倒産、失業が増大する。それでいいのか。と迫った。
「麻生首相は、だから、金融機能強化法案を早期に成立させたい。第1次補正、第2次補正予算、本予算とやっていく。その際に、政党間協議に応じてもらい、政策のすり合わせをしたい。是非ともご協力を。」と述べた。


 麻生首相は、経済対策を年越しでやっていく、すると選挙は来年になる。
となると、都合が悪いのは民主党。
選挙のために今まで使った資金が大変!企業倒産、失業が増大する、とは、民主党のことかも?

「選挙が近い、選挙が近い」といっていた小沢代表の言動がウソになる。
だから、小沢代表は、今回の党首討論で、解散・総選挙を強く迫ったのだった。

「政局第一」の小沢代表のツルの一声で、補給支援特措法改正案の採決を延ばしたのも問題です。


shige_tamura at 16:32|PermalinkComments(2)TrackBack(0)clip!小沢一郎 

イラク人道復興支援特別措置法に基づく航空自衛隊の活動の終結 麻生内閣総理大臣の談話

麻生 太郎1麻生内閣総理大臣の談話
平成20年11月28日

 政府は、イラクでの航空自衛隊による輸送支援が、その活動目的を達成したと判断し、年内に任務を終了させることを決定しました。
 国際社会は、イラク人自身による復興と再建を支援するため、一致して取り組んでおります。日本も、自衛隊による活動と政府開発援助(ODA)による支援を「車の両輪」として、実施してきました。
 この間、イラクの民主的な政府の樹立は着実に進み、また、治安状況についても改善傾向にあり、イラク人自身の手による自立的な復興が進められています。

 航空自衛隊は、国連や多国籍軍の対する輸送支援を通じて、イラクの復興と再建に貢献してきました。これまでの実績は、輸送回数約810回、輸送人員約4万6千人、輸送物資重量約670トンに上り、イラクや国連、多国籍軍関係国から高い評価と多くの感謝を受けてきました。
 最近は、国連が独自のチャーター機の運航を開始したり、多国籍軍としての任務を終了する国も出るなどしています。イラク自身も、来年以降の多国籍軍の活動を見直したい意向です。
 今回の決定は、こうしたイラク政府の意向を踏まえたものであり、国連や関係各国からの理解も得ています。

 この機会に、自衛隊を温かく迎えていただいたイラケ政府一国民、自衛隊の活動に御協力頂いたクウェート及び米国を始めとする関係国や国連に心より感謝します。
 また、自衛隊員が、大変厳しい環境の中で、任務に従事していることは、私の誇りです。任務に従事した隊員諸官に、心から敬意を表するとともに、深く感謝します。任務が終了するまで、引き続き、全力を尽くしてもらいたいと思います。

 年内に航空自衛隊の任務が終了した後も、日本は引き続き、円借款事業や技術協力等を通じたイラク支援を行います。日本とイラクとの関係は、政治対話や経済一ビジネス関係の強化に移行する時期にあります。日本は、復興支援の成果を着実に根付かせ、イラクとの幅広い分野での長期的な友好関係を構築することを目指します。

2008年11月27日

小沢代表が「国替え」を断念?

小沢 今朝発売の『週刊文春』に「小沢代表が「国替え」を断念 そのウラに不動産と世襲問題」という記事がありました。
以下、関連個所を掲載します。

 様々憶測を呼んでいた民主党・小沢一郎代表の「国替え」が不発に終わりそうだ。
「全国ほとんど候補者が決まり、国替えする所も残っていない状況になってきた」。十一月十九日の記者会見で、自らそう認めたのだ。

「以前は質問されても決して否定せず『まだ決めていない。フフフ』と思わせぶりだ
ったのに、最近は『地元の岩手四区から出るかどうか』と言い出し、明らかに変わっ
た」(全国紙の番記者)。単なる党内引き締めだったのか。
 地元でほまことしやかな解説が囁かれている。「政権交代実現へ自ら地元を出て先頭に立つというのが大義名分だったけど、空いた地元には長男を擁立し後を継がせようとしていた」(後援会関係者)というのだ。

 小沢氏の長男は小学校まで地元で育ち、早稲田大学を出て、江田島の海上自衛隊幹部候補生学校に入った。卒業式に小沢氏夫妻がそろって出席する姿が写真週刊誌に載ったこともある。
 「その後、自衛隊を辞めて一般の会社に勤務していたようだ。学生の頃は頼りなげだったが、今ではとても立派になった」(同前)

 小沢氏が世襲を急ぐとしたら理由は何か。自民党選対幹部の推理はこうだ。
「民主党が政権を獲ったら、一部マスコミで報じられている、小沢氏の政治資金管理団体『陸山会』の資金で、都内や地元で購入したマンションなど十億円超の不動産資産問題が、再び浮上するのは確実。他にも非公表の不動産があるという話もあり、血縁者の間で上手に分散・継承していかなくてはならないからではないか」(略)

shige_tamura at 17:25|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!小沢一郎 

民主党・太田和美議員の「不倫怪文書」騒動

週刊今日(27日)発売の『週刊新潮』に「キャバ嬢」太田和美センセイ「不倫怪文書」乱舞中です
―という記事が載っていました。以下、関連個所を掲載します。

・・・国会に出たくない症候群の野党代表。(略)目下、元キャバクラ嬢として名を馳せる太田和美代議士(29)自体が猊存橋檗蹇△噺世錣鵑个りの怪文書が乱舞中。しかもそこには、彼女は不倫をしているとの内容まで――。

 その怪文書がバラまかれたのは、11月半ばのこと。
「民主党代表の小沢による狃刺客″作戦のため、彼女は次期総選挙で国替えするこの怪
文書は、元々の地盤である千葉はもちろん、新たな選挙区である福島でも飛び交っていま
す」(民主党関係者)
 ここで改めて太田センセイの来歴を振り返っておくと、05年に千葉県議となり、翌年、千葉7区の衆院補選に民主党から出馬。が、すぐさま、議員になる前にキャバクラ嬢として働いていた過去が発覚し、一躍、キャバ嬢議員の名をほしいままにしたのであった。
 問題の怪文書はA4サイズで、早くも第2弾まで登場。タイトルは(トリコモナス通信)、発行元は(太田和美研究プロジェクト)となっている。
 トリコモナスとは、性病を引き起こす寄生虫。要は、太田センセイにいかがわしい名を冠し、揶揄するための怪文書のようである。
 実際、中を覗いてみると、<こういう輩(注・太田センセイのこと)は、男だろうと女だろうと、口先が達者で、世渡り上手で、異性を手玉にとるのが上手だが、頭は空っぽ、権力を握ったら汚職に手を染める>
 また、キャバ嬢時代は、(「仲間の客にまで手を出すほどの枕営業(当時の同僚談)」)
 そして、最も激しいのが、<太田は千葉県議同期の小泉文人(35歳既婚者)と現在不倫交際ING。太田と小泉の仲は民主党関係者の間でも「公認」済み>

「あくまで呑み友だち」

 ちなみに、太田センセイのお相手と名指しされた小泉氏は、来たる総選挙で千葉5区の民主党公認を元職と争う、現役県議である。
 それにしても、キャバ嬢→県議→代議士→不倫とは、まぁなんと牴變錣4段跳び″だこと! むろん、怪文書に書かれた段階に過ぎないのだが、
「太田と小泉が犇瓩靴ぁ蹐里蓮⊆知の事実。2人で爐いご兇検蹐覗蠱未靴討い觧僂覆匹髻皆、見かけています。男女関係にある証拠などないが、誰しも薄々そうなんだろうなと思っていますよ」(千葉県議)
「県議同期生の縁で2人が親しくなり、不倫しているのではないかとの噂は、役所や県政関係者の問で有名。酒をサシで呑みに行っている場面を多くの人が見ていますし、小泉のホームページには、太田との親密そうな2ショット写真が掲載されています」(千葉県政担当記者)
 両者を知る関係者は、異口同音に爐気發△蠅覆鵝蹐叛爾鯊靴┐襪里世辰拭
 では、当事者たちはどう答えるか。
 「怪文書については把握しています。うちの郡山(福島県)の事務所にも郵送されてきました。内容は、完全なデタラメ。太田本人も、”驚いた。何でこんなものが?”と言っています。小泉さんとはあくまで呑み友だちで、断じて男女関係などではありません」(太田事務所)
「仲がよいのは認めますが、不倫の事実は全くありません。断言します。残念かつ遺憾です」(小泉氏)
 いずれも、不倫関係を否定するのだが、怪文書はこう結ばれている。
<次号は太田の高校時代の男友達、キャバクラ時代の同僚などからの衝撃談をお伝えする。乞うご期待!>
 太田センセイ、逆になんとも厄介な”虫”に寄生されてしまったようである。

shige_tamura at 17:04|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!民主党 

『海外事情』11月号に僕の論文が掲載されました。

海外事情 権威ある『海外事情』(拓殖大学 海外事情研究所 所長・森本 敏)に僕の論文が掲載されました。

・購読申込先 電話 03−3947−7597(直通)「海外事情研究所」、500円です。11月15日の日経新聞一面下に広告が出ています。

『海外事情』11月号(第56巻11号)の内容です。

〇特集 国際秩序の変動と安全保障

・国際環境変化と日本の安全保障政策課題 森本 敏
・国際秩序の変動と日本の外交安保戦略  田中 均
・わが国における冷戦後の安全保障政策の変遷 田村重信
・「無極化時代」の安全保障 川上高司 
・米国の新アジア政戦略と日米同盟 金田秀昭
・国際秩序の変動と軍事力の今日的役割 藤重博美 
・いわゆる一般法の課題について 潮 匡人 
・米韓地位協定締結とその後の改正をめぐる政治過程 丹羽文生

今回は、森本 敏氏及び田中 均氏の論文は必見です。勉強になります。

以下、僕の論文のはじめにを掲載します。

 わが国における冷戦後の安全保障政策の変遷
―自民党安全保障担当スタッフとしての回想―田村 重信

 はじめに

 筆者が自民党政務調査会で安全保障担当スタッフとなったのは、1991年5月、湾岸戦争後のペルシャ湾の機雷除去業務を行うことを目的として海上自衛隊の掃海艇が派遣された頃だった。
 それ以前は農林水産担当スタッフとして、当時、落ち込みが激しかった日本人の水産物の摂取量向上を目指し、国産魚の消費拡大、水産資源の再生に向けた取り組みを担当していた。「魚を食べると頭が良くなる」DHAを、当時、農林水産省水産流通課長で、後に事務次官となる石原葵氏と協力してヒットさせ、一躍話題となった名曲「おさかな天国」を仕掛けたのもこの時である。
 「農水省水産流通課長に着任したばかりの石原氏は、農林水産担当の自民党政調専門員だった田村氏を訪ねた。『漁業関連予算をもっと増やせないか』。『消費拡大は予算じゃない。頭を使おう』。この一言で脳の健康に良い魚のDHA(ドコサヘキサエン酸)に着目した『おさかなプロジェクト』が始まった。2人はイベント、本の出版、ポスター、そしてPRソング『おさかな天国』を仕掛け、歌は平成13年秋からヒットし始めた」のであった。
 今は、政務調査会首席専門員として、安全保障以外に、憲法、防衛、テロ対策、インテリジェンス、与党では安全保障に関するプロジェクトチームを担当し、同時に慶應義塾大学大学院法学研究科(1999年度から「憲法」、2001年度から「日本の安全保障講座」を担当)の講師として教壇に立っている。
 安全保障という分野に飛び込んでから筆者は、数多くの防衛法制の整備及びその運用に関する仕組みづくりに深く携わってきた。今や安全保障は筆者のライフワークでもある。

 本稿は、冷戦後における日本の安全保障政策の変遷について、実際の政治の現場でそれにかかわってきた筆者の経験を踏まえ論じたものである。

(この続きは、『海外事情』11月号(第56巻11号)をお読みください。)     

2008年11月26日

民主党のマニフェストはウィッシュリスト(おねだり集)

小沢 かつて竹中金融・経済財政担当大臣は、「(民主党のマニフェストについて)経済の専門家として、がくぜんとした。ウィッシュリスト(おねだり集)だ。高速道路をタダにすると書いてある。タダより高いものはない。誰が払うのか。えせマニフェストにごまかされないように」と述べている。 

 自民党が、「治安強化に関する緊急提言」をまとめ、警察官の増員を来年度から「今後3カ年計画で1万人の増員を図る」こととしたら、「民主党は3万人を増員する」といってきた。

 また、財源についても、塩川財務大臣が「子どものおもちゃねだり」と批判した。

 民主党のマニフェストは、ウィッシュリスト(おねだり集)で、公共投資を無料化するという形を変えたバラマキをやっている。
 何でも、自民党よりは上を行けば、また安くすれば、できればタダがいい、といったたぐいの「バナナの叩き売り」のような民主党のマニフェストである。

 それが最近はもっと酷くなっている。
 民主党は、「国民の生活が第一。」ということで、

・全ての年金制度を一元化し、年金の基礎(最低保障)部分は全額税で賄う。
・後期高齢者医療制度は廃止し、医療制度を一元化する。
・子ども1人当たり月額2万6000円の「子ども手当」を支給する。
・公立高校の授業料を無料化し、大学などの奨学金制度を拡充する。
・農業者への「戸別所得補償制度」を創設して、農業経営を安定させる。
・漁業についても、同様の所得補償制度の創設を検討する。
・全国の高速道路を無料化し、流通コストを引き下げる。
・ガソリン、軽油の暫定税率を廃止し、増税分を国民に還元する。               
ーといったことがマニフェストの重点として並ぶことだろう。

 マニフェストとは、これで良いのだろうか。

 PHP総合研究所 代表取締役社長 江口克彦氏は、自民党関連の「シンクタンク2005・日本」の金曜研究会 第9回会合(平成20年2月25日(金))で行った講演の中で、以下のことを述べている。

 私は、マニフェスト政治には反対です。北川(正恭)さんとは友達ですから、個人的には北川さんの批判はしたくありませんが、マニフェスト政治をやり始めた結果、ものすごく短期的な視点になってしまいました。
 マニフェストは、いくつ項目を挙げても、自分がやれること、住民からやったと認められる範囲でしかありません。
 マニフェスト政治には、「遠望の眼差し」がないのです。「遠望の眼差し」を持って日本の姿を見て、日本をこういう国に変えていかなければならないという国のあるべき姿を描いて、そのためには今こうしなければならないということを考えるのではなく、今できることだけを並べるというマニフェスト政治になってしまっています。

 企業でも、マニフェスト経営は失敗してしまっています。
 マニフェスト経営とは、成果主義のことです。成果主義を日本の企業が取り入れ、多くの日本企業は低迷しています。
 日本の電機メーカーも韓国のサムスンに負け、今では、世界的なブランドはサムスンです。それは、日本企業の中に「経営における成果主義」が入ってきたからです。社長が、自分の任期中に成果を上げることばかり考え、そのための事業計画を立てるようになってしまったということです。

 昔の松下幸之助、本田宗一郎、土光敏夫という経営者達は、20年後あるいは30年後の我が社の姿を描けました。昔は十指に余るぐらい優れた経営者の名前を挙げることができましたが、いま優れた経営者の名前を挙げることができますか?挙げられないのではないですか?

 言わば、哲学、ビジョン無き経営者ばかりになってしまったことで、結局は日本企業が世界の中で、競争に勝てなくなってきているという状態になってしまったのです。
 それは、政治、日本の国も同じです。みんな、短期的、近視眼的な見方しかしなくなってきたのです。今の政治家何人かに、「10年後の日本のあるべき姿はどうですか」と聞きましたが、答えられませんでした。本当に10年後の日本をどうするかという考え方がないのです。それよりも、今は年金問題、ガソリン税問題の方が重要だということばかりしか言いません。こんな状態で、日本の国が良くなっていくはずはありません。

 近視眼的なものの見方しか出来ず、しかも中央集権という悪しき土壌の上で、政治が行われていると、これは大変な問題です。

shige_tamura at 15:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!民主党 

2008年11月25日

給油法案採決留保 経団連会長が民主対応批判

 補給支援特措法の延長問題で、財界までが民主党を批判しています。
 以下、読売新聞(11月20日)の記事を掲載します。

給油法案採決留保
経団連会長が民主対応批判

 日本経団連の御手洗冨士夫会長は19日、民主党など野党が補給支援特別措置法改正案の参院委員会採決を留保し、第2次補正予算案の今国会提出を迫ったことについて、
「政争の具にしているとの批判は免れない」と述べた。
 金沢市で開かれた経団連と北陸経済連合会の懇談会後の記者会見で、質問に答えた。
 御手洗氏は、インド洋での給油括動を継続する特措法改正案について「国際協調の観点から考えるべきで、国内問題とは別だ」と語った。

 経済同友会の桜井正光代表幹事も18日、民主党の対応を「景気対策と他の重要法案をからめ政局の話題にするのは大変問題だ」と批判した。

日米同盟の静かなる危機(ケント・E・カルダー著、渡辺将人訳、ウェッジ)

ケント『日米同盟の静かなる危機』(ケント・E・カルダー著、渡辺将人訳、ウェッジ)

 ケント・E・カルダー氏は、数年前に学生と一緒に僕を訪ねて自民党本部に来られ、政治、安全保障・憲法について議論をしたことがあった。
 日本のことをよく知っているアメリカ人だ。その、カルダー氏が、『日米同盟の静かなる危機』を出版した。
 早速購入し、一気に読んだ。感想は、「大変勉強になった。とても良い本。」ということだ。これは、安全保障・外交に関係する学者・役人・自衛官等にとって、必読書といっていいだろう。
 僕が困ったのは、この本は紹介したい箇所が多すぎるということだった。

 興味深かったのは、アーミテージレポートには、「日米関係は米英関係を参考に」が、カルダー氏は、「日米関係は米独関係を参考に」とある。なるほどと思った。

 今回は、「第9章(最終章) 将来への処方箋」から「強固で尊敬される同盟に向けて」を以下掲載します。

 これまで過去に存在したすべての持続性のある安全保障パートナーシップと同じように、日米同盟は三本の柱に依拠している。つまり、軍事力、経済相互依存、そして文化、政治コミュニケーションである。この三本の柱のうちどれか一つでもしっかりとしていないと、太平洋同盟は足の長さの違う三本足の腰掛けのように不安定になり、崩れやすくなってしまうだろう。軍事力は重要ではあるのだがそれだけでは現代の同盟を引っ張っていけない。

 9・11テロの前後からここ10年の間に、日米同盟の軍事的な構造や日本の海外派遣には大きな進展があった。インド洋派遣など、なかには2007年秋に逆向きに一時的にくつがえった部分もあるが、長期の安全保障の進化を考えればきわめて大きな進展があった。2007年11月に日本の海上自衛隊がマラッカ海峡以西から撤退したが、七年間に及んで現地で、船舶の給油、航空兵站業務、イージス艦、地上部隊など貴重な運用経験を積んだ。この実地の経験は必ずや日本の自衛隊の将来そのものには良い効果をもたらすだろう。

 基地の構造、指揮系統をめぐっても同盟に重大な変化が訪れた。テロ対策のみならずミサイル防衛の技術的な要請にともない、陸軍と海軍の指揮系統はそれぞれキャンプ座間と横田基地において日米で着実に統合されつつある。コミュニケーション技術の進展により、在日米軍基地の能力を世界の他の地域に統合する可能性も大きくなっている。

 今後ますます重要になっていく課題は、日米が軍事的領域で着実に行っている緊密な協力体制を経済、政治、文化の領域でも広げるべく緊密な協調をしていくことである。2007年秋のインド洋派遣をめぐる論争、そしてその6ケ月後の在日米軍駐留経費負担の議論が明確に示しているように、これはそうたやすい仕事ではない。問題の核心にあるのは、日本の政治において、なにが「安全保障」を意味するのか、そして日本国民の底流にある需要とは何なのかということをめぐる明確な答えが出ていないことだ。

 日米の両国民はこれまで過去60年にわたって、安全保障の運用的側面については耳をふさいだままで対話をしてきた。地に足の着いたはっきりとした共通の定義もなしに、過去について語り合ってきた。こうした途方もない太平洋間のコミュニケーションの空白は、アメリカの主要な安全保障パートナーシップ関係では珍しいことなのだが、日米両国の場合は、戦争で一緒に仲間として戦ったことがないことを考えれば驚くには値しない。一般の日本人にとって安全保障とは「食料と資源」であり、より一般のアメリカ人にとってはテロリストやアメリカの国際的な優位への地政学的な挑戦に対する軍事的対応の問題を意味する。

 その結果起きたのが、トーマス・シーファー駐日大使が民主党の小沢一郎代表と2007年8月初旬におこなったあいまいな議論である。シーファーは日米で共有している「対テロ戦争」への支援を求めた。小沢はアメリカのアフガニスタン介入は国連の公式な制裁なく行われたものであり、世界貿易センターへの攻撃があるにしても、日本は支持できないと伝えた。この手続き論的な論理に従い、シーファー大使の強い要請も受け入れないまま、野党は日本のインド洋での6年間に及ぶ役割を認めない姿勢をとり、2007年11月に自衛隊に一時帰国を余儀なくさせた。

 同盟関係と冠する日米関係の長期的利益のために、両国は国家防衛をめぐる共通の概念、少なくとも、共通の戦略的課題にある程度合意できるような、基盤となる概念を作り上げなければならない。本書では、エネルギーやその他資源安全保障や環境保護も共通の概念の中核にあることを示唆してきた。横浜とペルシャ湾を結ぶ、エネルギーのシーレーンが結局のところ日本の原油供給には死活的なのであり、近年ではより真実味を帯びているが、共同の努力によってこれは死守されなければならない。エネルギーのシーレーン防衛は、日米両国内で長期的に一般からの支援を得られる取り組みであるはずだ。海外で行う太平洋防衛の協力をめぐる軍事的側面は、両国で受け入れられる土台の上になされなければならない。

 「アメリカと日本は世界最大の大洋を隔ててお互い向き合っている」とエドウィン・0・ライシャワーは指摘した。日本とアメリカは、異なる文化、信条、そして歴史をもちながら、太平洋という巨大な水と誤解を隔ててどうにか共存している制度的つながりをたくさんもっている。しかし、まったく異なる両国が直面している協力という課題は、世界のすべてにとって重大な意味を持つ。
日本とアメリカはともに同盟の概念に新たな意義を込めている。その営みを損ねてはならない。

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