2008年05月

2008年05月23日

カーブボール(ボブ・ドローギン著 田村源二訳  産経新聞出版)

カーブ
カーブボール‐スパイと、嘘と、戦争を起こしたペテン師」(ボブ・ドローギン著 田村源二訳  産経新聞出版)というすごい本が出版された。
 これは、CIAも間違った情報を上げて、これがイラク戦争の引き金になったというものだ。

 内容は、
『カーブボール』は亡命イラク人のコードネーム。
彼は亡命先のドイツの連邦情報局に「イラクでトレーラー型の移動式生物兵器の開発・製造にかかわった」とのにせ情報を提供する。情報はドイツ連邦情報局から米中央情報局の手に渡り、そこでは疑問符が付けられていたが、ホワイトハウスは確実な情報として捉え戦争に突入する。情報の虚偽が判明したのは開戦後である。


 以下、これはという個所を抜粋した。

 ブッシュはケイに、PDB(大統領日報)をどう思うかと訊いた。
 これはむずかしい問題だった。
 毎朝七時三十分に、CIAの特別報告官がホワイトハウスまたは大統領の他の場所におもむき、価値ある最新情報を伝え、注意・警戒すべき点について説明することになっていた。
 その内容はCIAが前の晩に大人数で作成する。
 PDBはアメリカの全情報機関が収集した情報を総合し、煮詰めたもので、国家最高司令官とその側近たちに知らせる、もっとも重要な秘密なのだ。

 クリントン大統領は、六ページかそこいらの報告書を自分で読んだ方が早いと考え、口頭による報告を避けることが多かった。
 ところがブッシュは人から直接報告を受けるほうが好きで、テネットは毎朝大統領に会いに行く初めてのCIA長官になった。
 
 彼はこれをジョージタウン大学でのスピーチで自慢さえした。
 「アメリカ合衆国大統領は、一週間に六日、つまり毎日、わたしに会います・・・大統領は、わたしというひとりの人間、全情報機関の統括者から情報を得ているのだと、みなさんにはっきりと申し上げることができます」ホワイトハウスのスタッフのなかには、このテネットの見苦しい自慢に苛立ちをおぼえた者もいた。
 
 ケイが大統領との昼食の席でPDBについて指摘した問題点は、長期的な戦略的目標や計画ではなく、短期的な日々の状況変化に焦点を合わせて作成されているという点だった。

 「そのため極秘のCNNのようになってしまいます」とケイは大統領に言った。
 「具体的に説明してくれ」ブッシュは詳しい説明をうながした。
 そこでケイは言った。
 PDBを作成しなければならないということが、CIAや他の情報機関の情報収集の方向を決めてしまうのです。
 その逆ではありません。
 だからシステムが狂ってしまったのです。
 それに、毎朝ジョージ・テネットがPDBに立ち会うということと、たえずホワイトハウスの要請に応えようとする彼の姿勢によって、どうということのない情報まで重要で緊急性があるかのように歪められ、大げさに伝えられてしまうのです。

 「大統領がPDBの何かに関心を示されたら、それに関する情報が毎週伝えられることになります」とケイはブッシュに言った。
 ブッシュはびっくりしたようだった。何かピンときたことがあったのだ。彼はチェイニーのほうを向いて、うなずいた。
 「それでモザンビークのSOB(クソ野郎)の報告がしつこく上がってきたのか」大統領はニヤッと笑った。


 イラク社会の腐敗ぶりについてライスから質問があった。
 イラク全体が闇市場になり、やくざ者が支配するギャング国家になったのは、国連の制裁のせいだということを、ケイは説明した。
 そして、イラクの兵器科学者たちは、開発計画が停滞しているのを認めるのが怖くて、あらゆるレベルで嘘をついていた、ともケイは言った。
 
 「ですから、彼らは宮殿が聞きたがっていることを報告していたわけです」とケイは言った。
 テネットもホワイトハウスで同じことをしていたことになる、とケイはふっと思った。
 CIA長官は疑いがあるということを大統領と議会に認める勇気がなかったのだ、とケイは思った。
 
 なぜ友好国の多くの情報機関までサダムの兵器開発計画について誤った判断を下してしまったのか、とカードが訊いた。
 「だれもが同じ捏造情報を循環させ、それが別の捏造情報の裏付けになると考えてしまったのです」とケイは答えた。

 ケイはイギリス、イスラエルをはじめとする友好国のスパイ機関の問題点を列挙した。
 そして、自分の意見では、情報収集がいちばんうまいのは、たぶん中国ではないかと思います、と言った。
 疑われずに運営できる偽装会社を設立して情報収集にあたる、という彼らのやりかたは実に巧みです。
 「たしかに、あそこは我が国のテクノロジーを盗むのがおそろしくうまいな」ブッシュが声をあげた。

 「何がいけなかったんだね?」とブッシュは訊いた。
 「なぜ我々はこれほどの間違いをおかしてしまったのか?」
 簡単な情報収集技術、基本的分析、CIA上層部の指導力という点で、想像を絶する失敗があったのです、とケイは言った。
 わたしたちイラク調査団が、それを暴露したのです。
 その詳細は極秘ですので、この不祥事を公にすることはしませんでした。

 CIAは戦争前、もっとも憂慮すべきことのひとつとして、<カーブボール>と呼ばれるたったひとりのイラク人情報源に全面的に頼る情報を押し出しました、とケイは大統領に言った。
 ところがCIAは、戦前にその男に直接尋問したことがなかったのです。
 彼自身を入念に審査することも、彼の情報の裏をとることも、まったくしませんでした。
 それなのにコリン・パウエルは国連で<カーブボール>のトラックを強調してしまいました。
 大統領ご自身も、一般教書演説で彼の情報を引用されました。
 大統領が大量破壊兵器を見つけたと発表されたのも、彼の情報によってでした。
 しかし、<カーブボール>は嘘つき、ペテン師、とんでもない情報捏造者だったのです、とケイは言った。
 移動式生物兵器製造施設が存在したことなど、いちどもないのです。
 アメリカ合衆国は蜃気楼を追って戦争をはじめたのです。


 大統領は何の反応も示さなかった。関連質問をすることもなかった。ブッシュはすでに<カーブボール>のことを知っているのだ、とケイは悟った。



shige_tamura at 10:41|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!本の紹介 

2008年05月22日

『日本の防衛法制』(田村重信・高橋憲一・島田和久編著、内外出版)

本部会











 今日も朝から自民党国防三部会が開かれ、石破茂防衛大臣も参加した。
 テーマは、防衛省改革だ。
 防衛省改革及び明日から始まる与党の国際平和協力に関する一般法のPTなどで議論なされることを理解する上で必要なのは、防衛法制である。

 そうした中で、発売されたのが『日本の防衛法制』(内外出版)である。僕も編著者になっている。内容は以下の通り。

 防衛法制について客観的で信頼し得るアップ・トゥー・デートな初の解説書『防衛法制の解説』(平成18年9月刊)は、発売後約1年で初版が完売となりました。防衛法制の学習あるいは法制の実務に携わる方々に対する解説書として、高い評価をいただきました。
 今般、防衛庁の省移行や新たな法制の制定も踏まえ、大幅な加筆修正を行うとともに構成の見直しも行い、新たに『日本の防衛法制』(田村重信・高橋憲一・島田和久 編著)として発刊します。

 大学はじめ実務者・社会人向けの安全保障に関する基本書として、また正しい安全保障に関する知識の普及に最適の一冊です。

A5判上製 全656ページ ISBN978-4-931410-26-8
定価=2,730円(本体2,600円+税)

内容目次

はじめに

第1章 憲法第9条と防衛政策

 第1節 憲法と自衛権(自衛隊)の関係
 第2節 防衛政策の基本と核兵器保有問題
 第3節 憲法第9条の改正

第2章 防衛法制の全体図

 第1節 防衛法制とは何か
 第2節 防衛法制の概要

第3章 防衛省・自衛隊の組織

 第1節 「省」への移行
 第2節 防衛施設庁の廃止と本省への統合 ― 平成19年度改編
 第3節 防衛省の組織の位置付け
 第4節 内部部局等
 第5節 統合幕僚監部
 第6節 陸上・海上・航空幕僚監部
 第7節 その他の機関等

第4章 安全保障会議

第5章 自衛隊の任務と行動 ― 総論

 第1節 防衛省の任務と自衛隊の任務
 第2節 自衛隊の本来任務
 第3節 自衛隊の付随的任務
 第4節 インデックス規定
 第5節 国際平和協力活動等の本来任務化
 第6節 自衛隊の行動と国会承認

第6章 自衛隊の任務と行動 ― 本来任務

 第1節 防衛出動
 第2節 治安出動
 第3節 自衛隊の施設等の警護出動(隊法第81条の2)
 第4節 海上における警備行動(隊法第82条)
 第5節 弾道ミサイル等に対する破壊措置(隊法第82条の2)
 第6節 災害派遣等
 第7節 領空侵犯に対する措置(隊法第84条)
 第8節 機雷等の除去
 第9節 在外邦人等の輸送
 第10節 後方地域支援等
 第11節 武器等防護
 第12節 施設警護

第7章 自衛隊の任務と行動 ― 付随的任務

 第1節 国賓等の輸送
 第2節 その他

第8章 武器使用規定

 第1節 武器の使用と武力の行使
 第2節 武器使用規定の分類
 第3節 武器使用と命令

第9章 事態対処法制

 第1節 立法の経過
 第2節 事態対処法
 第3節 安保会議設置法の一部を改正する法律
 第4節 第1分類及び第2分類
 第5節 国民保護法
 第6節 米軍行動関連措置法
 第7節 特定公共施設利用法
 第8節 国際人道法違反処罰法
 第9節 海上輸送規制法
 第10節 捕虜取扱い法
 第11節 国際人道法の的確な実施
 第12節 緊急事態基本法(仮称)

第10章 日米防衛協力のための指針(ガイドライン)関連法

 第1節 日米安保共同宣言と「日米防衛協力のための指針」の見直し
 第2節 周辺事態安全確保法
 第3節 船舶検査活動法

第11章 日米物品役務相互提供協定

第12章 国際協力関連

 第1節 国際平和協力法の制定及び改正の経緯
 第2節 国際平和協力法による活動
 第3節 国際緊急援助隊法

第13章 テロ対策特措法及び補給支援特措法

 第1節 制定などの経緯
 第2節 テロ対策特措法
 第3節 補給支援特措法

第14章 イラク人道復興支援特措法

第15章 防衛省・自衛隊の職員

 第1節 防衛省の職員と自衛隊員
 第2節 隊員
 第3節 予備自衛官等
 第4節 罰則

第16章 防衛省給与法

第17章 秘密保全

 第1節 総論
 第2節 守秘義務
 第3節 防衛省における守秘義務
 第4節 防衛秘密
 第5節 特別防衛秘密
 第6節 刑事特別法
 第7節 日米軍事情報包括保護協定(GSOMIA)

第18章 米軍再編特措法

 第1節 在日米軍の再編に関する日米間の協議
 第2節 米軍再編特措法

(参考) 近年における主な防衛法制の成立

あとがき

【編著者】
 田 村 重 信 (自由民主党政務調査会首席専門員 慶應義塾大学大学院法学研究科講師)
 高 橋 憲 一 (内閣参事官・内閣官房副長官補付 慶應義塾大学大学院法学研究科講師)
 島 田 和 久 (防衛省 防衛政策局 防衛計画課長 慶應義塾大学大学院法学研究科講師)

【執筆協力者】(50 音順)
 市川 道夫 (防衛省防衛政策局防衛政策課戦略企画室総括班長)
 梅津 庸成 (防衛省運用企画局事態対処課先任部員)
 川嶋 貴樹 (内閣参事官・内閣官房副長官補付)
 熊野 有文 (外務省在カナダ日本国大使館一等書記官)
 小泉 秀充 (防衛省大臣官房秘書課人事計画官)
 小山 惠敏 (防衛省航空幕僚監部人事教育部補任課職員人事管理室長)
 佐野 泰昭 (防衛省経理装備局会計課予算総括班長)
 鈴木 朗尋 (防衛省大臣官房文書課(法令審査)部員)
 高塚 洋一 (防衛省統合幕僚監部首席法務官付法務官)
 林  浩一 (防衛大学校防衛学教育学群安全保障・危機管理教育センター教授)
 原田 忠義 (防衛省防衛政策局防衛政策課部員)
 村井  勝 (防衛省経理装備局会計課企画・制度班長)
 八嶋 忠大 (防衛省防衛政策局防衛計画課部員・米国スティムソンセンター客員研究員)
 吉田 孝弘 (防衛省防衛政策局日米防衛協力課先任部員)


2008年05月15日

横峯良郎―「新愛人」告発手記

文書横峯











今朝発売の「週刊文春」(5月22日号)に、横峯良郎―「新愛人」告発手記
「不倫同棲」210日、さくらちゃんの「パジャマ」を着させられて・・・

というトップ記事が掲載された。

内容は、
 「さくらパパこと、横峯良郎議員(48)。昨年8月に愛人問題と賭けゴルフ疑惑が発覚したばかり。この時には、「反省している」と語っていた氏だが、その騒動の渦中もこの女性と付き合っていたというのだから、お話にならない。
 今年の2月まで付き合っていたこの女性は、東京の自宅に招かれ、留守中のさくらちゃんのパジャマを着せられたり、私物を使わされたという。
 その上、初当選した参院選の選挙期間中には、民主党が手配したホテルで、連日、逢瀬を重ねていたのだ。」
ーというもので、グラビヤ写真(新愛人との「ラブラブ」ツーショット)まで掲載されている。

 記事には、

 「参議院の方が仕事が楽だし、2000万が6年間もらえる」

 6月には「民主党が部屋をとってくれたから、お前はそこに住めばいい」と言われ、赤坂の全日空ホテル18階の彼の部屋で暮らすようになりました。・・・

といったことが満載されている、後は週刊誌を読んで見てください。

shige_tamura at 11:59|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!民主党 

2008年05月13日

長寿医療制度(後期高齢者医療制度)

 日本は今後、超高齢化が進むため、年間約12兆円の現在の長寿者医療費は、20年後には30兆円を超えると言われています。

 今回導入した長寿医療制度は、長寿者の気持ちと健康状態に応じた長寿医療を財源面でしっかり支えるため、世代間と長寿世代内の負担の公平を図ることにより、長続きする制度の確立を目指すものです。

・世代間の公平の確保

 保険料負担を現役世代4割、長寿世代1割とし、残りの5割を税金で賄うこととし、世代間の負担を明確にしました。

・長寿世代内の公平の確保

 1割の負担をお願いする長寿世代は1,300万人ですが、このうち1,100万人の方々は、これまでも国民健康保険料によりその経費を負担しておられました。
 一方、息子さん等に扶養されている方は、同じ年金を受けておられても、息子さん達の健康保険でカバーされているため保険料の負担がありませんでした。これを是正し、長寿世代内の公平を確保しました。

・地域間の公平の確保

 これまでは、財政的に裕福な自治体は、税金で保険料の補てんをしていたため、住んでいる自治体によって保険料のバラツキがあり、全国で最大5倍もの差がありました。これを平準化し、都道府県内では同額の保険料としました。



長寿医療制度の<目的>

 長寿医療制度を創設した目的は、高齢者の気持と健康状態に応じた医療を提供し、その医療費を国民全体で支える仕組みを作るためです。

・75歳以上の高齢者は、複数の病気にかかったり、治療が長期にわたる傾向にあります。そこで75歳以上の高齢者が自ら選んだ担当医に継続的に心身全体を見てもらえるようにするなど、気持と健康状態に応じた、生活を支える医療を提供します。

・高齢者の医療費は、20年後には、全医療費の半分にも達すると見込まれています。今後大きく伸びる高齢者の医療費を支えていくため、これからは都道府県ごとに設けられた広域連合の組織で統一的に75歳以上の高齢者の方々から保険料をお預かりし、その使い途にもしっかりと責任を持ちます。

・長寿医療制度では、若い人が給付費の4割、後期高齢者が1割、残りの5割を税金で賄うこととし、若い人と後期高齢者の分担ルールを明確にしました。


<仕組みの概要>

1.対象者
・75歳以上の方(約1300万人)は、これまで加入していた国民健康保険又は会社の健康保険などの被用者保険を抜け、全員、「長寿医療制度」に加入していただきます。

・65歳から74歳で、寝たきりなどの一定の障害のあることを申し出られ、各都道府県の広域連合の認定を受けた方も「長寿医療制度」に加入していただきます。

・長寿医療制度加入者には、新たな被保険者証が交付されます。


2.保険料
・保険料は、各都道府県の広域連合が決定します。年金のほかに事業所得など別の所得のある方は、それも合算した総所得額をもとに、全体的な負担能力に応じて決定されます。
 保険料=均等割額+所得割額
均等割額:被保険者一人当たりで負担する額
所得割額:所得に応じて負担する額

・保険料の支払いは、年金の年額が18万円以上の人は、4月の年金支給分から支払期(偶数月)ごとに天引きとなります。
ただし、
’金額が年額18万円未満の人
介護保険料と長寿医療保険料を合わせた額が年金額の2分の1を超える人は、納付書や口座振替などで保険料を支払うことになります。
 

3.窓口負担
 医療機関で診察を受ける時の窓口負担は、今までと同じで、原則1割負担(現役並みの所得がある人は3割負担)です。


<具体的ケース(軽減措置を含む)>
 
_饉劼侶鮃保険に加入している75歳以上の人は、4月1日から健康保険を抜けて長寿医療制度に移ることになります。その場合、妻は夫の扶養からはずれ、妻が75歳以上ならば長寿医療制度に、75歳未満なら国民健康保険に加入することになります。
 新たに加入する65〜74歳の人の国民健康保険の保険料は均等割が2年間半額となります。さらに、被保険者が一人の場合などには、世帯ごとに負担している額(世帯別平等割)も半額になります。

∋辧複沓敢舒焚次砲硫饉劼侶鮃保険の被扶養者となっている親のうち、75歳以上の人は会社の健康保険から長寿医療制度に移りますが、74歳以下の人は引き続き、会社の健康保険の被扶養者となります。
  新たに後期高齢者医療制度に移った人は保険料を新たに負担していただくことになりますが、制度加入から2年間は保険料を半額としました。
 さらに、平成20年4月から9月までは保険料の徴収を凍結し負担をゼロ、10月から翌年3月までは本来の保険料を9割軽減し1割負担としました。
 これらの軽減は与党の判断により追加措置したものです。

9駝鰻鮃保険に加入している世帯では、75歳以上の人は、長寿医療制度に移り、74歳以下の人は引き続き、国民健康保険に加入します。
 夫が75歳以上で長寿医療制度に移り、妻が74歳以下で国民健康保険に残った場合、20年3月まで、所得が低く国保の保険料(税)の軽減を受けていた世帯は、
世帯構成や収入が変わらなければ、5年間、今までと同じ軽減を受けることができます。
 また、国保の被保険者が1人となる場合は、5年間、世帯別平等割が半額になります。


shige_tamura at 15:25|PermalinkComments(1)TrackBack(0)clip!ニュース 

2008年05月12日

憲法改正は政局の安定しだい

 今年の憲法記念日ほど、憲法改正論議が盛り上がらなかったことはない。
 
 この原因は、参議院で民主党が多数をしめたことで、両院の憲法審査会の設置を反対しているからである。昨年五月、憲法改正国民投票法が成立し、衆参両院に憲法審査会が設置されることが決ってから、すでに一年近くが経過しようとしている。
 本来ならば、衆参両院で憲法改正論議が行われ、それなりに活発な議論が展開されている予定だった。
 
 民主党は、一刻も早く総選挙をやりたがっていて、すべてが政局モードとなっている。そのために、憲法論議を行って党内のバランバラの状況が外に出ることが心配で、いつものように「憲法論議は先送り」ということである。

 今回の憲法改正論議について、政治評論家・花岡信昭氏のメルマガがその辺の事情を詳しく伝えていますので、以下、転載します。


すっかり影が薄くなった憲法改正問題>>
【日経BP社サイト「SAFETY JAPAN」連載コラム「我々の国家はどこに向かっているのか」108回・8日更新】再掲


5月3日の憲法記念日はほとんど世間の関心を呼ばないまま過ぎてしまった。新聞各紙は3日付社説で憲法問題を取り上げ、当日は改憲派、護憲派それぞれが集会を開いたが、これほど「盛り上がらない」憲法記念日は近年では珍しいのではないか。

 「衆参ねじれ」による国政の機能不全がその背景にあるのは言うまでもない。安倍政権当時に成立した国民投票法(日本国憲法の改正手続きに関する法律)では、衆参両院に憲法審査会を設置することになっていたが、完全に棚上げ状態だ。

 3日付主要紙の社説は下記の通りである。

   ・朝日  日本国憲法 現実を変える手段として
   ・毎日  憲法記念日 「ことなかれ」に決別を 生存権の侵害が進んでいる
   ・読売  憲法記念日 論議を休止してはならない
   ・産経  憲法施行61年 不法な暴力座視するな 海賊抑止の国際連携参加を
   ・日経  憲法改正で二院制を抜本的に見直そう
   ・東京  憲法記念日に考える 「なぜ?」を大切に


 護憲派の筆頭といっていい朝日は、世論調査の結果を同時に掲載しているが、それによると、9条改正については、反対が66%で賛成の23%を大きく上回った。憲法全体については、「改正が必要」とする回答が56%、「必要ない」が31%だったという。

 これに対して、独自に改正試案を発表してきた読売が3月に行った世論調査では、不思議な結果が出ている(4月8日付)。改正賛成派が42.5%、反対派が43.1%で、わずかながら反対派が上回ったのだ。

 読売によると、1981年から実施している「憲法世論調査」では、93年以降、一貫して改正派が非改正派を上回っていた。今回は改正派が昨年調査より3.7ポイント減り、一方で非改正派が4.0ポイント増えて、この逆転状況を招いた。読売は「憲法改正に強い意欲を示した安倍前首相の突然の退陣や、ねじれ国会での政治の停滞へのいらだちなどが影響したと見られる」としている。

 日経も5月3日付紙面で世論調査の結果を掲載しているが、それによれば、改正賛成派48%、反対派43%であった。

 こうした調査を比べると、国政の混乱が憲法問題に対する国民の意識にも複雑な影を落としていることが分かる。1年前にはあれほど盛り上がった憲法論議が急速にしぼみ、国民の関心事から離れてしまったため、調査結果の「ズレ」となって表れたのだろう。

☆さまざまな課題が憲法と絡んでいる

 各紙社説はそれぞれの立場を踏まえ、現実の諸問題と絡み合わせて、憲法を論じている。朝日の場合は、「一本調子の改憲論、とりわけ自衛隊を軍にすべきだといった主張が訴求力を失うのは当たり前」とし、「豊かさの中の新貧困」など「従来の憲法論議が想像もしなかった新しい現実が挑戦状を突きつけている」と指摘、国民の権利を定めた基本法である憲法の重みをいま一度かみしめたい、と主張している。

 東京もワーキングプアの問題などを取り上げ、「憲法は政府・公権力の勝手な振る舞いを抑え、私たちの自由と権利を守り幸福を実現する砦」としている。

 毎日も同様にワーキングプアや「消えた年金」、後期高齢者医療制度の実態などを取り上げ、「生存権の侵害に監視を強める地道な努力が必要」とする。

 一方、改憲派の読売は憲法審査会の論議を早期に開始すべきだとし、「これ以上、遅延させては、国会議員としての職務放棄に等しい」と断じている。

 産経は日本のタンカーが海賊に襲われた事例を引き合いに、「普通の国の海軍なら、自国船が海賊に襲撃されたら、自衛権によって不法な暴力を撃退するが、海自はそうした行動を取れない」として、現憲法の不備を指摘する。

 日経は、ねじれ国会の現状を踏まえて、衆院の優越をより明確にするため、衆院の再可決要件を3分の2から過半数に緩和すべきだ、という従来からの主張を重ねて強調した。二院制の見直しを憲法改正の重要な軸にすべきだというもので、参院を100程度の地方代表で構成する院としてはどうかと提案している。いわば、ねじれ国会の実態論から憲法改正の必要性に言及したものといえ、傾聴に値する。


☆民主党には成熟した姿を見せてほしい

 国民投票法では改正の発議を3年間、封印している。その間、国会の論議を深めようという趣旨だが、既に1年を無為に過ごしてしまった。憲法審査会が機能していない現状では、棚上げ状態がさらに続くのは必至だ。福田首相はこの問題にまったく関心を示していない。

 民主党は「論憲」の立場を取っていたはずなのだが、憲法記念日の談話では、「衆院での再可決により、悪法の強行成立を繰り返す現政権・与党の下で、拙速な改憲論議にくみするつもりはない」と憲法論議の先送りを宣言してしまった。

 政権交代可能な2大政党時代の到来を考えれば、憲法審査会での論議開始に応じない民主党の態度はいかがなものか。言うまでもないが、改正の発議は両院の3分の2の賛成が必要だ。その上で国民投票により過半数の賛成を得て、はじめて憲法改正が実現する。現在、与党は衆院で3分の2を維持しているが、衆参両院で3分の2の発議要件を可能にするには、自民、民主両党が憲法問題で同じ土俵に立つ以外にない。

 各紙社説がいみじくも明らかにしたように、国政のさまざまな具体的課題は憲法論議と切り離せない意味合いをはらむ。そこには改憲派も護憲派もない。ねじれによる国政の停滞を克服するための策として、憲法審査会の論議をスタートさせるという発想があってもいい。政権を奪取するとしている民主党にしても、憲法問題で成熟した姿を示すほうが得策であるはずだ。


shige_tamura at 13:24|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!憲法改正 

2008年05月09日

安達俊雄・シャープ(株)代表取締役副社長が講演

ちち来週の土曜日の「日本論語研究会」に安達俊雄・シャープ(株)代表取締役副社長が登場します。
 彼は、経済産業省の役人で、防衛庁に出向し、内閣府の沖縄担当などをしました。
シャープでは、とんとん拍子で出世されて、現在、代表取締役副社長としてバリバリと働かれています。
 僕との関係は、沖縄問題で一緒に仕事をしたのがきっかけです。
 その時に、「アイデアと行動力のあるすごい人だな」と思っていました。
 
 今回は、「官」と「民」私の経験というテーマで自分史を語ってもらいます。
 多くの参加者をお待ちしています。



*会場は、全て慶應大学・三田キャンパスです
 (港区三田2−15−45)(JR田町、地下鉄三田下車)

今回、第38回 
1、日 時 5月17日(土)16時30分〜18時
2、場 所 慶應義塾大学 大学院校舎1階 311号室
3、講 師 安達俊雄・シャープ(株)代表取締役副社長
(テーマ、「官」と「民」私の経験)


第39回
1、日 時 6月14日(土)16時30分〜18時
2、場 所 慶應義塾大学 第1校舎1階 102番教室
3、講 師 豊島典雄・杏林大学総合政策学部教授
      (テーマ、占領政策と保守合同=自民党結党)

第40回
1、日 時 7月5日(土)16時30分〜18時
2、場 所 慶應義塾大学 第1校舎1階 102番教室
3、講 師 番匠幸一郎・陸上自衛隊幹部候補生学校長、第1次イラク復興支援群長
(テーマ、陸上自衛隊幹部候補生のリーダー教育について)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
〇参加費 300円(家族は2人以上で500円、学生は無料です)
〇問い合せ先  田村重信(代表幹事)
 Eメールstamura@hq.jimin.or.jp へ連絡下さい。電話―3581−6211(職場)    事務局〒105−0002 港区三田2−15−45 慶大・南館20510
日本論語研究会03−5427−1328(直通) FAX 03−5418−6584(共同)
(参考)日本論語研究会の日程(2週間前と1週間前に2回)と研究会の内容などは、ブログに掲載しています。 ブログ「たむたむの自民党VS民主党」http://tamtam.livedoor.biz/


世界地図でわかる日本国憲法(監修 西 修 駒沢大学教授  講談社)

憲法 「世界地図でわかる日本国憲法」(監修 西 修 駒沢大学教授、講談社)が、西先生から送られてきました。

 これは、面白い本である。さすが、西先生らしい、極めてわかりやすい。
 憲法が身近になります。是非ともご一読を!

 項目で、いくつかひろってみた。

「世界各国の自由度を考える」
「憲法改正は世界の常識!」
「日本だけが、平和主義なのか?」
「選挙権は何歳からがいいのか?」
「選挙に行かないとペナルティがある」
「憲法に環境条項が必要ではないか?」
「憲法に、文化・伝統の保護も必要ではないか?」
「日本国憲法のおかしな条文」などなど

その中で、「軍隊をもたない国もあるにはあるが・・・」を掲載しました。

・・・・・(略)
 
 憲法上、軍隊の非設置を規定している国がコスタリカとパナマです。両国とも中央アメリカに位置し、コスタリカは人口わずか410万人ほどで、パナマは310万人ほどです。
 
 わが国では、とくにコスタリカを「平和・非武装憲法を持つ国」として喧伝されています。しかしながら、その成立経緯などをみると、決して「平和の意思に燃えて」というわけではありません。
 
 同国では、1940年代まで内戦やクーデタに明け暮れていました。内戦に勝利を収めたフィゲーレス政権が、みずからに向けられたクーデタの可能性を排除するためと、財政立て直しの軍事費削減のために「軍をもたないことにする」という極めて現実的な選択をしたのです。
 
 またその背景には、同国はアメリカを中心に構成されていた反共軍事同盟・リオ条約に加盟しており、アメリカの強力な軍事力に依存できたということもありました。1949年の憲法制定議会では、平和条項というべき「国際政治の手段としての戦争を禁止する」という案が否決されたという事実も指摘しておかなければなりません。同国の上記条項にみるように、「米大陸内の協定」があれば、軍隊を設置することができ、またその際には集団的自衛権の行使も可能とされています。

 パナマでは、1989年12月、軍事独裁政権をうち立て、反米を唱えていたノリエガ将軍が米軍の侵攻を受けて降伏、軍隊が解体されました。その延長線上で1994年の憲法改正により、軍の非設置条項が入れられたのです。

 上記に記したパナマ憲法第10条に、一方では軍隊の不保持を定め、他方ですべての国民に国のために武器をとることを求めている点に留意すべきでしょう。


shige_tamura at 11:57|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!本の紹介 

2008年05月08日

人間 福澤諭吉(松永安左エ門著 実業之日本社)

福沢 慶應義塾創立150年ということで、福澤諭吉に関する本が最近、多く出版されている。
今こそ、一万円札の福澤諭吉の生き方に学ぶ必要があるのでは。

「人間 福澤諭吉」(松永安左エ門著 実業之日本社)には、近代日本の礎を築いた巨人の人間味あふれる逸話を通じて福澤イズムの真髄に迫る人物伝!という説明があった。                 
                          
 本の内容で、これはと思ったところを記述する。


 福澤諭吉はほんとうに偉い。私は今、先生を聖徳太子、弘法大師とならべて、日本開闢以来の三大偉人と呼ぶのであるが、むろん、私以外にも先生を同じにみる人はいくらもあろう。あって然るべしだ。


 慶応に入学して間もなくのこと、私はある日、校庭で教師を見掛けて、すれちがいざま、あわててお辞儀をした。むろん、今までの教師に対する礼と同じに、足を揃えて、ていねいに頭を下げた。

 ところが、それが終わるか終わらぬかに、うしろからポンポンと背中を叩くものがある。誰だろうかと振り返ってみると、六十近い老人がむつかしい顔をして立っている。誰だか判らない。まったく知らぬお爺さんだった。
「お前さんは今、そこで何をしているんだね」
「先生にお辞儀をしました」
「いや、それはいかんね。うちでは、教える人に、途中で逢ったぐらいで、いちいちお辞儀をせんでもいいんだ。そんなことを始めてもらっちゃこまる」
 呆気にとられて、こちらは改めてその老人を見直すと、それが例の着流しに角帯、股引履きに尻っぱしょりという姿の福澤先生であった。これは又、変な初お目見えに、変な叱られ方をしたものだった。
 これが、この際における先生の、お小言めいた初訓戒であった。


 武士は食わねど高楊子といった。封建時代のサムライ気質をあらわしたものである。また、江戸っ子は宵越しの金を持たぬと威張っていた。これも貧乏をしながら金を小馬鹿にした皮相な空景気である。先生にはこの両方ともが気に入らず、欲しいものは欲しい、惜しむべきものは惜しむ。大切にしなければならぬものは大切にするという態度で、ずっとその経済生活を押し通してこられたのである。

 明治時代に入っても、一般の風潮では金をいやしむべきものとした。殊に官途に就き、学問を修め、然るべき地位を占めた連中は、内心そうでなくとも、うわべをそのように気取った。金を大切とも認め、欲しいとも、惜しいとも考えながら、金をザックバランに談ずることを、いわゆる紳士の沽券にかかわる卑事と思っていた。その中にあって、先生は何のこだわりもなく、遠慮会釈もなく、俗中俗に処して、こうした生活態度をつらぬかれたことは、偉大な先生をいっそう偉大ならしめるゆえんになると私は考えたい。

 言行一致の人でもある。自立した人間なら、職業に貴賎を設けず、平等に、気楽に付き合った。散歩の途中、ぼろをまとった人にも機嫌よく、話しかけた。威風あたりを払うための口ひげなどはつけず、しかつめらしい物の言い方も一切しなかった。



 なお、著者の松永安左エ門は明治8年長崎壱岐に生まれ、「学問のすすめ」を読み感動し慶応義塾に入学。その後、電気事業に尽力し、9電力会社への事業再編を実現させ「電力の鬼」と呼ばれた。昭和46年、95歳で死去。

shige_tamura at 11:03|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!本の紹介 
ランキング一覧

人気blogランキング

人気blogランキングに参加しました。
応援よろしくお願いします。
月別アーカイブ
最新コメント