2008年05月

2008年05月30日

「占領政策と保守合同=自民党結党」「日本論語研究会のテーマ」

小泉信三慶應義塾大学で、偉大な慶応塾長の小泉信三展がありました。

 最近、日本の戦後の歴史に関心が高まっています。
 そこで、今回の「日本論語研究会」では、豊島典雄・杏林大学総合政策学部教授から「占領政策と保守合同=自民党結党」とのタイトルでお話を伺います。
 多くの方のご参加をお待ちしています。


「日本論語研究会」の予定

*会場は、全て慶應大学・三田キャンパスです
 (港区三田2−15−45)(JR田町、地下鉄三田下車)

今回
第39回
1、日 時 6月14日(土)16時30分〜18時
2、場 所 慶應義塾大学 第1校舎1階 102番教室
3、講 師 豊島典雄・杏林大学総合政策学部教授
      (テーマ、占領政策と保守合同=自民党結党)

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第40回
1、日 時 7月5日(土)16時30分〜18時
2、場 所 慶應義塾大学 第1校舎1階 102番教室
3、講 師 番匠幸一郎・陸上自衛隊幹部候補生学校長、第1次イラク復興支援群長
(テーマ、陸上自衛隊幹部候補生のリーダー教育について)

第41回
1、日 時 9月13日(土)16時30分〜18時
2、場 所 慶應義塾大学 第1校舎1階 104番教室
3、講 師 潟沼(かたぬま)誠二・北海道教育大学名誉教授
(テーマ、論語とキリスト教―比較によって見えてくる課題を考える)

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〇参加費 300円(家族は2人以上で500円、学生は無料です)
〇問い合せ先  田村重信(代表幹事)
 Eメールstamura@hq.jimin.or.jp へ連絡下さい。電話―3581−6211(職場)    事務局〒105−0002 港区三田2−15−45 慶大・南館20510
日本論語研究会03−5427−1328(直通) FAX 03−5418−6584(共同)
(参考)日本論語研究会の日程(2週間前と1週間前に2回)と研究会の内容などは、ブログに掲載しています。 ブログ「たむたむの自民党VS民主党」http://tamtam.livedoor.biz/


2008年05月29日

横峯良郎「議員宿舎」を「おかまバー店員」に又貸し

さくらパパ今日発売の「週刊文春」(6月5日付)に、
横峯良郎「議員宿舎」を「おかまバー店員」に又貸し―これがトドメ 民主党はまだこの男を放置するのか

という記事が載ってました。

内容概要は、以下の通りです。

二人の愛人に不倫を暴露され、賭けゴルフの隠蔽工作や怪文書作成まで明るみに出た横峯良郎議員。「金のために」議員になったと言って憚らない彼は、実は議員宿舎に自らが経営する店の従業員を住まわせていた。こんな男に血税が浪費されるのはもうたくさんだ!

詳しくは、「週刊文春」をお読みください。

shige_tamura at 15:37|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!民主党 

教育再生のために ― 親子で『論語』を素読する気運を(その3)

論語「「論語」百章ー子供と声を出して読みたい」(岩越豊雄著、致知出版社)で有名な石塾 塾長 岩越豊雄さんが「日本論語研究会」(4月12日)で講演をされました。今回は(その3)です。

三、教育再生の方策を『論語』に学ぶ

 教育再生の方策について、「論語」を素読しながら考えていきたいと思います。
 
 「子曰く、弟子、入りては則ち孝、出でては則ち弟、謹みて信あり、汎く衆を愛して仁に親づき、行いて余力有らば、則ち以て文を学ばん」学而一―六にあります。
 先生がおっしゃった。若者よ、家では親孝行をしなさい、学校や社会など外に出たら目上の人に素直に従いなさい。何事も度を越さないように控え目にし、約束を守りなさい。多くの人を好きになり、人徳のある人、立派な人について学びなさい。そういうことができて、まだゆとりがあるなら、本を読んで学んでいけばいい。そう意訳しました。

 「汎く衆を愛して」は「多くの人々に愛の手を差し伸べなさい」ということですが、子供にはまだ難しいので、「多くの人を好きになり」としました。

 ところで、今日の教育の大きな問題は、「親を親と思わない、先生を先生と思わない」風潮です。戦後の民主主義教育が徹底され、縦の関係をみんな横にした成果が現れているというべきでしょうか。

 実際、アメリカの占領時代に教育使節団が来て、「日本は縦が強すぎるから、横にするように」と言ったことが文書に残っています。戦後民主主義の基本です。親子の関係、先生と生徒の関係はもともと縦の関係です、それをみんな横にしてしまった。親や先生を尊敬しなければ自分が成長しません。是非「孝」と「弟」というものを、もう一度見直してみたいと思います

1、 教育の建て直し
 々Г砲弔い

 まず「孝」についてですが、それは封建的な道徳で、個の主体性を損なうものということがいわれ、今の教育では全く触れられていません。教えれば反動的とも言われます。しかし、我々は、今一度「孝」を考え直す必要があると思います。

 私は、退職の時に、小学校六年生に最後の道徳の授業をしました。「いのち」ということを主題に、「孝」を子供たちに考えてもらおうと思いました。

 ちなみに、先ほど素読した「論語」の文章は、勉強よりも実践の方が大切と言っています。今は全く逆です。勉強することと、親孝行することとどちらが大切かと言えば、親も子も先生も、勉強が大切だと言います。

 私は小田原の出身です。小田原は二宮尊徳翁のふるさとです。小田原では今は尊徳学習というもの行われ、尊徳さんを見直そうという動きがあります。ちょっと前までは全く忘れ去られていました。子供達には、尊徳学習も兼ねて、お話したのです。まず、尊徳さんの次の歌を教えました。

  父母もその父母もわが身なりわれを愛せよわれを敬せよ
 
です。その意味をまず考えさせました。そして、「その父母」って誰のこと、と質問しました。それは、おじいさん、おばあさん、つまり祖父母です。その祖父母にもお父さんお母さんがいます。あなたから見れば誰でしょう。そう、ひいお爺さん、ひいお婆さん。つまり、曽祖父母です。曽祖父母にもお父さんお母さんがいます。

 ところで、親祖先の数を数えて見ます。父母は二人、祖父母は父方、母方で合わせて四人。曽祖父母は八人います。
 凡そ三代を百年とし、約千年、つまり三十代遡ると、いったいどれくらいの親祖先がいることになるのか、子供たちに聞いてみました。凡そ、二、三百人か、多くて二・三千人ぐらいという予想でした。

 そこで、子供二人を一組にして計算係と記録係をきめ、表を使い電卓で計算させました。そうしますと、なんとその数は十四億六千三百七十四万一千八百二十四人になりました。重なりがあったりして実際とは異なるのかもしれませんが、とくにかく膨大な数になります。

 そこで子供たちに聞きました。あなたのお父さんお母さんの出会い知っていますか。恋愛のですか、お見合いですか。私の父母の場合は、父が九州の大学に行き、下宿の娘を見初めたのが縁です。赤い糸に結ばれていたといいますが、云ってみれば偶然です。この出会いがなければ私はこの世にいません。
 また、四人のお爺さん、お婆さんのどちらかが出会っていなければ私はいません。ひいお爺さん、ひいお婆さんの出会いもなければ、私はこの世にいません。そして、私は子供達に言いました。いいですか、「千年、三十代遡って、約十四億という膨大な親の数の、たった一箇所でも、お父さんお母さんの出会いがなければ、縁がなければ、あなたはこの世にいないのです。奇跡と言うと、普通、めったに無い事、この世であり得ない事、と思っています。

 しかし、今、あなたがここに生きているということが奇跡ではないでしょうか。」と話しました。それはまた、宇宙の根源の命につながるとも話しました。これが、将に儒教の生命観です。

 次に、「あなたはお父さん似?お母さん似?」と聞きました。鼻がお父さんに似ていて、目はお母さんに似ていているという話にもなります。ここで、自分の身体の特徴や素質は遺伝子によって受け継がれてきたことを、筑波大学名誉教授で遺伝子工学の権威である村上和雄さんの「生命の暗号」という著書の話を引用しながら子供たちに話しました。

 まず、遺伝子の数と大きさということです。人体には六十兆の細胞があり、その六十兆の細胞の全てに遺伝子が組み込まれています。その遺伝子の大きさは米粒の六十億分の一ということです。子供達にはなかなか想像がつきません。実際に米粒を見せて想像させました。いま地球上の人口は六十億人です。その六十億人それぞれの遺伝子はみんな違います。その一人ひとりの遺伝子を全部集めてみても、たった米粒一つにしかならないということです。いかに微細な世界かということがなんとか想像がつきます。

 その微細な一つの遺伝子の中に三十億の情報が書き込まれているというのです。ヒトゲノムというのですが、それは、千ページの百科事典千冊分に相当するそうです。その遺伝子の中に、髪の毛の色はこうだとか、目の形がこうだとかいう情報が全部入っているのです。

 そして、村上教授は、遺伝子が体を形成する仕組みを、オンとオフの論理で説明しています。髪の毛を形成するたんぱく質の情報のところがオンになっている、目を作るときは、そのタンパク質を作る情報だけがオンになっていて、他はオフになっていると言っています。

 村上教授は、「このように遺伝子の研究をすればするほど、偶然にできたものとは到底思われません。サムシング・グレート、何か偉大な、言わば神の手の働きを思わざるをえません」と言っています。

 そして、その後、村上教授の産経新聞の『正論』を子供達と読みました。子供達には一人一文ずつ読ませました。こうすると、難しい新聞のコラムでも、子供にも読み通せます。こういうことが書かれていました。

 「遺伝と言えば、親から受け継がれた宿命のものと捉えられている。蛙の子は蛙で遺伝子的には当たり前。ところが、最近の遺伝子研究からわかったことは、遺伝子の働きは、それを取り巻く環境や外からの刺激によって変わるということ、正確にいえばそれまで眠っていた遺伝子が目を覚ますことがある、鳶が鷹を生むということをいうが、鷹の心を持った鳶になることはあり得る。」つまり、論語で言う「性相近し、習い相遠し」です。そして、こう結んでいます。

 「真の教育とは人間一人ひとりの魂を目覚めさせ、誰もが持っている個性を引き出せるよう教え導くことであり、単なる記憶力の養成や知識の蓄積に価値があるのではない、人間の遺伝子は一人ひとり違うのだからそれぞれの個性を発展させ、子供たちの持つ純粋な好奇心を生き生きと育て上げることが原点だ。そのためには親たちや教師が命の素晴らしさを知り、そのことを感動をもって伝えることが大切である。」と。

 今、文科省は命の教育をするように言っています。しかし戦後教育は、個人主義が基本ですから、「あなたの命は一つしかない、死んでしまったらおしまいだよ、だから命を大切にしなさい」それだけなのです。
 命のつながり、そういう縦の命のつながりを全く忘れてしまい、ただ、今生きている人間のことだけ言っているのです。

 また、村上教授は次のようなことも言っています。
 人間の遺伝子には良い因子あれば、悪い因子もある。例えば、歯槽膿漏や糖尿病も遺伝であるように、良い因子も悪い因子も含まれている。その悪い因子をオフにして目覚めさせないようにし、よい因子を目覚めさせる方法があるといっています。

 一つは、「環境を変えてみる」 村上教授自身、日本では余りうだつが上がらなかったが、アメリカに留学して環境がかわり、目覚めたとおっしゃつています。
 次に「心に張りや生きがいを持つ」 「明るく前向きに考える」「感動する心、感謝する心を忘れない」「夢や希望を持つ」です。
 最後に「自己中心でなく利他的に生きる」つまり「世のため人のために生きる」ことが大切だとおっしゃつています。それが、遺伝子が喜ぶ生き方だというのです。
授業の後、子供達が次のような感想を書いてくれました。
 
 A君 「今日の校長先生の話を聞いて、命あることがどんなに奇跡的であるか、すごく感じた。遺伝子をつないできた僕たちは、すごく幸せ者だと思う。命がどれだけ貴いものであるかを勉強して、本当によかったと思う。自分に命があることを当たり前だと思っていた。六十兆の細胞に遺伝子があるなんてほんとうに奇蹟である。今、この地球上に存在することも,何もかも奇蹟だと思えてしまう。今日の勉強で、自分が元気出たことをうれしく思った。今まで、こんな感じを持った勉強なんて初めてだった。もっと自分を大切にしようと思う。」

 こんな感じを持った勉強は初めてだった、元気が出たというのです。いつも自分のことをばかりを考えるようにとしか言われていないのが、こういうことを教えられると、子供に元気が出てくるのです。

 B子さん「命というものは不思議だと思いました。遺伝子は一人ひとり違うことに驚きました。この話を聞いて『殺人』や『自殺』など、もっともやっていけないことだなと、あらためて感じました。」

 私は話の中で殺人や自殺のことなど一切触れませんでした。『論語』に、「一隅を挙げて三隅をもって反(かえ)す」とありますが、そういう反応をしてくれて大変うれしく思いました。

 孔子は、「孝」ということについては理屈では言っていません。また、「孝」とは何かと弟子に問われた時も、人それぞれに答えが違っています。

 病気がちな子には、お父さんお母さんはいつも子供が病気にならないか心配している。だから、あなたは自分の体を大事にすることが親孝行だよと言っています。
 また、いつも厳格で、しかめっ面な顔をしている子には、もうちょっと和らいだ顔をしてお父さんお母さんに接しなさいというのです。

 「論語」というのは理屈というよりも実践が大切であるということす。
 その孔子の教えに基き、まとめた『孝経』には、「孝」とは、自分を生んでくれた両親をまず敬愛し、祖先に感謝し、心をこめて祭ることだと言っています。
以上が、「弟子、入りては則ち孝」ということです。

◆…陲砲弔い
 次は、「悌」ということです。
 
 先ほど、今の子供達は先生を先生と思わない、目上の言うことに素直に従わないという傾向があるという問題に触れました。これに関連して、私の本の中に、「京都の堀川高校の奇蹟」という話を入れさせて頂きました。

 京都は一時、相対評価をなくすなど、過度の平等教育が徹底され、京都全府の高校の京大合格者が灘高一校に及ばないという時期がありました。それが、堀川高校が京都大学の現役合格者数、三年連続日本一という成果を上げていると昨年の日本教育新聞で読みました。

 その取り組みで感心させられたのは、「三つ約束」という教育方針です。
 その一つに、「学校は学びの場だ。足りないものを満たすために学校はある。だから生徒は謙虚であれ、謙虚さは吸収力だ。私たち(教師)は学ぶための多様な機会を与えよう」というのがあります。生徒は学ぶ者、教師は教える者という、当たり前の関係をはっきりさせ、生徒と教師の立場と責任を明確にしたところに、なるほどと思わされました。

 これは教育の基本中の基本なのです。ところが、今はこれが当たり前でないのです。今、教育界では、児童生徒中心ということが言われています。そのため、教師は教えることに一歩引いてしまっているところがあります。児童生徒中心などと祭り上げられ、教えられるべきことも教えられず、一番迷惑しているのが当の子供達です。あなた達はそれでいいのですよ。なにせ中心なんだから。
 何よりも先ず子供の考えが大切だというのです。例えば『論語』を頭から教えることなどとんでもないと言われるでしょう。もちろん、教えの出発点として、一人ひとりの子供の考えや状況を把握し、大切にするということは言うまでもありません。

 堀川高校は、何もいい先生を集めた訳ではないそうです。みんながそういう考えで一つにまとまり、その方針に徹したのだと思います。もちろん、これだけではありません、基礎学力をつけるとか、いろいろな取り組みをされたそうです。しかし、基本的には、当たり前のことをやってくれということです。

 その結果、大きな変化、奇跡を起したという事です。
 実はこの堀川高校というのは、『論語』を『最上至極宇宙第一の書』といった、江戸時代の儒学者、伊藤仁斎の古義堂があった場所です。だから多分、私は、その儒学の影響があるのではないかなと、こういう風にそこで思ったのですけれども、まあ、行ってお話を聞いたたわけじゃありませんので何とも言えませんけれども。

 よく私は引用しますが、経営の神様といわれた松下幸之助氏は「素直な社員は良く伸び、仕事も出来る」と言っています。素直というのは、この「悌」という事です。 松下幸之助さんがどう言っておられるかと言いますと、素直とは、まず「私心にとらわれない心」つまり、自分の事ばかり考えないことを素直な心の第一条件としています。先の村上和雄さんも、良い遺伝子を目覚めさせるには、「世のため人のために、利他的に生きる」と言っておられますけれども、同じ事です。

 それから、「謙虚に耳を傾ける心」ともいっています。人の話を聴くというのは本当に難しいですね。私も教員を三十七年やって、一番の反省は、あんまり人の話を聞いていなかった、お説教ばかりして、ひとの話を聞いていなかったということです。孔子も「六十にして耳従う」(会場笑)、やっと人の話を聴けるようになったとおっしゃっていますので安心しております。これからは人の話を聴くようにしようと思っております。

 続いて、「全てに学ぶ心」。親や先生は勿論、友達や親友からも学ぶ。孔子はこう言っていますね。「三人行けば、必ずわが師あり。」もう、三人だけで行動しても必ずそこには先生が居ると。「その善なるものを選びてこれに従う」。その良いところはですね、自分も真似して従い、「その不善なるものは之を改む」、ちょっと良くないなあと思ったら、自分にもそういうところがないか反省して改める。
 その人を批判するのではないのです。たった三人で行動しても自分の先生が居る。善くない者も先生になる。そういう事です。「万象我が師」と言う言葉があります。全てから学ぶという事です。やはり、松下幸之助さんにも『論語』の影響があったのでしょか。

 それから、「寛容の心」広く人を受け容れる心です。そして、「人を愛する心」です。『論語』のこの章句でも「広く衆を愛し」と言っております。そういうのが素直な心だと仰っています。「素直」というと、何だか、幼い弱々しい心のようにイメージしますが、実は剛くて柔軟な吸収力を持っている心なのです。

 私は子供達によく言います。この世の中で一番素直な人は誰って?それは、実は赤ん坊です。赤ちゃんは周りのものをそのまま全部吸収してしまいます。だからその時に、良いものに触れさせなければならない、本物にふれさせなければならない。その最大なものは親の愛情です。

 これは、バイオリン教育で有名な鈴木慎一という方が、言っているのですが、子供だからチイチイパッパじゃなくて、子供だからこそ一流の名演奏家の、一流の曲を聴かせるようにということです。子供は何でもそのまま吸収してしまうのです。
 一番良い例は、乳幼児は、二年もすれば日本語を喋り出します。世界でも一番難しいという日本語をです。自慢ではありませんが、私は中学校から大学まで、英語を何十年も学んで来ましたが、ひとことも喋れません。(笑)。

 子供はたったの二年で日本語を理解し喋れるようになる。もの凄い吸収力です。知識はありませんが、吸収力は凄いのです。
 その素直を大切にするようにという、明治天皇のお歌があります。

 素直なる 幼心をいつの間に 忘る果つるは 惜しくもある哉

です。つまり、「悌」というのは、謙虚であり、素直であれということで、「孝」と対をなすものです。

 ただ、ここで、一つ申し上げたいのは、「孝」というのは親が威張れと言っているのではないのです。子供に親孝行をしろと要求するものではないということです。自分も親の子ですから、まず自分が親に孝行をすることです。もう一つは祖先の祭りを大切にすることです。いま核家族化が進み、仏壇など無い家庭も多いかと思います。私も経験から感じますが、家に仏壇があって、親や祖先を大事にする風潮がある家庭は大抵落ち着いた、いい子に育ちます。

 孔子もそう言っています。「終わりを慎み遠きを追えば、民の徳厚きに帰す」と。「終わりを慎む」とは、お父さんお母さんの喪には真心を尽くしなさい。「遠きを追う」とは、祖先の祭りには礼を尽くすようにということです。そうすればひとの人情が厚くなる。そういう事を言っているのです。

 ということで「孝」「弟」の、見直しはとても意味のある事だと思います。そんな訳で、「弟子入りては則ち孝、出でては則ち弟、謹みて信あり・・・」。この章句を、皆の常識にして貰いたいなというのが、今日の私の話の一点です。

2008年05月28日

教育再生のために ― 親子で『論語』を素読する気運を(その2)

論語「「論語」百章ー子供と声を出して読みたい」(岩越豊雄著、致知出版社)で有名な石塾 塾長 岩越豊雄さんが「日本論語研究会」(4月12日)で講演をされました。今回は(その2)です。

 ニ、規範意識を確立するには

 ご承知のように昨年「教育基本法」が改正されました。
 本当にいい時に改正されたと思います。長年の課題でありました。安倍首相がいなければできませんでした。今だったら不可能です。日銀総裁一人すら決まらないのですから、今なら改正できなかったでしょう。

 先ほど申しましたように、教育基本法が改正され、教育界の大きな課題が「伝統意識の尊重」と「規範意識の確立」となっています。
 今、確かに、人としての規範が崩れて、人としてどう生きていったらよいかが分からなくなってきています。陰湿ないじめ、子が親を殺したり、親が子を殺したり、いろいろな面で規範が崩れていることが大きな社会問題になっています。

 学校の現場でも、モンスターペアレンツといって、常識外の父母が増えています。先生方を本当に悩ませています。
 一例を申し上げますと、学校が休みの土曜日に子供が運動場に遊びに来ました。子供同士で喧嘩になって砂を投げられて、砂が目に入った。たまたま養教の先生が休日出勤していました。その子の目を洗ってあげて、これは、大丈夫ということで帰宅させました。
 翌日、その親から電話がかかってきました。目に砂が入るようなことをさせられたのに、なんで親に連絡をしないのかというのです。
 「ありがとう」の一言もない。
 そして、校長室に乗り込んでくるのです。
 本当に考えられないようなことが起きています。

 ほとんどの方々はまだまだ常識があり、健全なのですが、健全な家庭が崩壊し、そうした者が増えていることは確かです。そういうこともあって、規範意識をどう取り戻したらよいかを考えなくてはいけないということです。

 そもそも規範意識とは何か?いわずもがなのことですが、規範意識とは人としてのあるべき行動様式であり、判断の基準です。
 人としてどう行動したらいいか、いろいろな場面でどう判断したらよいかということです。また、それを知っているかどうかは人の品格にも関わってきます。そしてそれは、社会の安寧秩序にもつながってきます。規範が壊れてしまったら社会は滅茶苦茶になります。
 
 幸い、日本は長い伝統と歴史がありますから、規範が崩れたと言っても、まだまだ常識がある方が多いわけで、そういう人たちで社会が持っているわけですが、確かに規範は崩れつつあるということです。
 いろいろな事件が続発しますし、いろいろな問題で社会の安定秩序が乱れています。
 ですから、規範意識というのは、社会に共有化されたものであり、皆が共通の常識として持つことが必要なのです

 よく考えてみますと、戦前には「教育勅語」がありました。

  「父母ニ孝ニ兄弟ニ友ニ夫婦相和シ朋友相信ジ恭倹己ヲ持シ博愛衆ニ及ボシ学ヲ修メ業ヲ習ヒ以テ智能ヲ啓発シ徳器ヲ成就シ進テ公益ヲ広メ世務ヲ開キ国憲ヲ重ジ国法ニ遵ヒ一旦緩急アレバ義勇公ニ奉ジ以テ天壌無窮ノ皇運ヲ扶翼スベシ・・」と。

 「お父さんお母さんを大切にしなさい、兄弟は仲良くしなさい」に続いて、「夫婦は愛和しなさい」とありますが、実はこれが子供の教育の基盤です。
 いま、不登校をはじめとする子供達のいろいろな問題があります。
 その根底に家庭の夫婦の問題があります。
 本当はお父さんお母さんの仲がいいのが一番なのに、そこが崩れてきているのです。
 夫婦の諍い、子育ての不安、安易な離婚、いま、子供の育つ環境が不安定なのです。
 子供のころの大切な時期に親の愛情を受けない、経験できないのが、今大きな問題だと思います。

 次に「友達は信じ合いなさい、謙虚につつましく、ひろく人々に愛の手を差し延べ、よく学業を修めて、技術を身につけて、知識能力を養いなさい。知識だけでなく心をしっかり磨き、進んで世のため人のために働きなさい」云々と続きます。

 一番問題にされるのは、「一旦緩急アレバ義勇公ニ奉ジ以テ天壌無窮ノ皇運ヲ扶翼スベシ」です。軍国主義の元凶だと言われます。
 しかし、一旦緩急とは、他国からの侵略だけでなく、大地震とか災害が起きた時には、自分のことだけでなく、正しく勇気を奮って、公のため、世のため人のために尽くしなさいという意味です。どの国でも教えていることです。
 また、「天壌無窮ノ皇運ヲ扶翼スベシ」というのは、天皇お一人のためにと言っているのではありません。今の憲法では、日本国の象徴、日本国民統合の象徴としての天皇となっているのですから、ここの意味は、万世一系の天皇を中心とした、日本の国ということです。
 これまでも学校教育の現場では、国歌国旗のことがよく問題になりました。いつも必ず問題に成ったのは「君が代は千代に八千代にさざれ石のいわおとなりてこけのむすまで」の歌詞のことです。
 日教組の先生方は、民主主義の世の中でなぜ天皇一人を称えなければいけないのかといいます。そのとき私は、これは何も天皇お一人を称えているわけではなく、天皇を国の統合の象徴とするわが国がいつまでも栄えるように、という意味だと説明しました。

 確かに、教育勅語を学んだ世代の人は、人としての品格や常識を身につけている人が多いように思います。
 時々、孫のことで、戦前の教育を受けた、お年寄りが学校に訪ねてくることがありました。何かそのときはいつもほっとしたものを感じました。

 しかし、今は「教育勅語」などというと抵抗があります。
 「教育勅語」は国会で失効決議されていますし、依然として教育界ではタブーです。ですからこれを復活することは不可能です。

 ではどうしたらよいか?
 それには「教育勅語」の精神に大きな影響を与え、長い歴史の中で日本人の規範の元になった、『論語』を見直したらどうかということです。
 山本七平さんも「論語の読み方」という本で、規範確立には、共通の古典を持つことが必要だといっています。西洋では『聖書』です。日本ではそれは『論語』だと言っています。

 『論語』は、『千字文』とともに、応神天皇の頃に入ってきた、日本で一番古い書物です。日本書紀にそう記されています。
 その後、聖徳太子をはじめ歴代の偉人賢人はみんな読んでいます。紫式部さえも読んでいました。徳川家康もそうです。江戸時代は儒学、主に朱子学を国の統治の理念として使いました。
 また、江戸時代は中江藤樹、伊藤仁斎、荻生徂徠など多彩な儒学者が出ています。この時代には、寺子屋で一般庶民も読みました。
 明治維新後は西洋の学問が主となり、東洋の学問は省みられなくなりましたが、夏目漱石に「則天去私」という言葉もある通り、明治の文豪には基本的な素養として「論語」などの漢学を学んでいます。

 現代では、ノーベル物理学賞を受賞した湯川秀樹博士です。
 子供の頃、親から『論語』の素読を受け、それがものを考える力になったとおっしゃっています。

 とにかく、『論語』というのは日本人が長い間、読み継ぎ、人としての在り方について学んできた古典です。今一度、皆が読み直してみることが、規範意識の確立に大きな力になるのではないかと思います。

2008年05月27日

外交・安保は首相直轄

福田外交・安保 首相直轄で 政策準備委 新設へ
(産経新聞、5.27より )
 重要な記事ですので掲載しました。

「新福田ドクトリン」第2弾 外交・安保は首相直轄

 政府は26日、外交・安全保障政策に関する首相官邸機能の強化を図るため、政策決定システムを抜本的に見直す方針を固めた。内閣官房に「総合外交・安全保障政策準備委員会」(仮称)を新設し、首相直轄で外交・安保政策を策定することなどが柱。福田康夫首相が外交政策で示した「新福田ドクトリン」に次ぐ安保政策面での第2弾ともいえるが、優先順位の低かった重要課題への取り組みにようやく重い腰を上げた形だ。防衛省改革会議が6月にまとめる報告書に盛り込み、来年以降の安全保障会議設置法改正を目指す。


 見直し案では、安倍前内閣が改組を目指した現行の安保会議を存続させる。陸海空の防衛力整備については、安保会議の下に官房長官を委員長とする「防衛力整備専門委員会」を新たに設け、官邸主導で中長期的な計画立案を進める。陸海空各自衛隊幕僚監部を背景に、縦割り予算を続けてきた防衛省主導の兵力整備を官邸主導に切り替えるのがねらいだ。

 また、内閣法に基づき5人まで置くことができる首相補佐官のうち、1人を外交・安保担当補佐官として常設する。補佐官は、新設の総合外交・安全保障政策準備委員会を主宰し、2官房副長官補(外政、安全保障・危機管理担当)、内閣情報官、外務省総合外交政策局長、防衛省防衛政策局長らをメンバーに外交、安保一体となった総合政策の準備づくりに当たる。

 構想の下敷きは大型連休中の今月4日、都内のホテルで首相が五百旗頭真防衛大学校長、石破茂防衛相と協議する中で練られた。

 福田首相は、政策的に肌合いの合わなかった安倍晋三前首相が提出した日本版「国家安全保障会議」(NSC)新設のための安保会議設置法改正案を廃案にしている。 だが、海上自衛隊のイージス艦衝突事故などで防衛省改革に焦点が集まる中、後回しとなってきた安保政策面でも独自カラーを打ち出す必要があるとの判断に傾いたようだ。

 安倍構想では、米国のNSCを模して改組する安保会議に専属事務局を置く方針だったが、福田構想では安・危担当副長官補の下に高位の制服自衛官を配するなど官房副長官補2室のスタッフ強化で対応する。

 一方、安保会議および官房長官、外相、防衛相が外交・安保の諸問題について随時協議を行う現行の「3大臣会合」の事務は、2官房副長官補を率いる形で首相補佐官が担当する。

 安倍内閣ではNSCの制度設計を担当するため、小池百合子元防衛相が平成18年9月に国家安全保障問題担当の首相補佐官に就任したが、常設ではなかった。昨年7月に当時の久間章生防衛相が辞任し、後任に小池氏が就いて以降、同問題担当の首相補佐官は置かれていない。


長寿医療制度(後期高齢者医療制度)Q&A

 やがて到来する超高齢社会に備え、新しい高齢者医療制度の導入は避けられません。
 野党は対案も示さず、批判を繰り返していますが、批判だけでは現実に対応することはできません。
 野党が批判している点について、Q&A形式で考えをまとめましたので、ご参考にして下さい。

Q1.なぜ年金から「天引き」するのですか?

 「天引き」という言葉は適当とは思いません。
 年金からの「引落し」が適切な言葉でしょう。
 年金からお支払いいただくのは、従来の国保の保険料のように、高齢者の方々がわざわざ金融機関等の窓口に行かれる手間を省くためです。
 また、保険料徴収にかかる「行政のムダ」を省くため、市町村長さんからも強い要望のあったものです。
   
Q2.保険料値上げは天井なしで上がるのですか?

 長寿者の方の医療費の5割を税金、4割を現役世代の保険料から支援し、1割を高齢者ご自身の保険料でご負担いただく、「高齢者の医療費を国民皆で支える仕組み」にしたのです。保険料は2年ごとに見直され、医療費や各世代の人口が変われば高齢者の保険料は見直されます。
 これは、今後の世代間の負担のルールを明確にすることで、現役世代の方々にも負担を納得してもらうためです。
 しかし、長寿者の負担が大変だということになれば、将来、税制を見直し、負担を軽くすることは考えられることです。また、生活習慣病の予防など、私たちの生活を改善し、医療費が増えない取組みも大切です。    

Q3.保険料を滞納したら保険証を取り上げられるのですか?

 保険料を滞納されても、病気や生活にお困りであるなど保険料を払えない事情があれば、保険証が取り上げられることはありません。
 また、滞納期間が1年を過ぎたからといって機械的に保険証が取り上げられることもありません。

Q4.ひと月の医療費が6,000円に制限されるのですか?

 そんなことはありません。
 一般的な検査はほとんどこの「定額制」の範囲内で行えます。
 しかし、必要があれば、高額な検査等も受けることができますし、必要な医療はこれまでどおり受けられます。

Q5.病院から追い出されるようになるのですか?

 「追い出す」という言葉は適切ではありません。
 患者さんと相談しながら退院支援計画をたて、退院後の在宅での生活を支える医師やケアマネジャーと相談のうえ、安心して退院後の生活を過ごすことができるということです。

Q6.“延命治療はムダ”と切りすてられるのですか?

 人間の尊厳を守る人生最後の医療をどうするかは、人それぞれの生き方にかかわるものです。
 主治医や訪問看護師さん等と相談し、希望する医療をご自分で決めることができるようになりました。
 もちろん医師の判断にまかせることもできます。

Q7.健康診断は、行政の義務でなくなるのですか?

 75歳以上の方の健康診断は、全県の広域連合の努力義務となっていますが、実際には、すべての都道府県で実施されます。
 詳しくは、それぞれの都道府県広域連合か市町村にお問い合わせ下さい。 

Q8.自民・公明がむりやり法律改正したのですか?

 これまでの老人保健制度では、これから増えていく高齢者の医療費をしっかり支えるには多くの問題点があり、このまま放っておくと、長寿者の方が安心した医療を受けられる財政的基盤が崩れてしまい、かえって大変なことになります。
 平成12年に、国会でこれまでの老人保健制度に代わる新しい高齢者医療制度の創設について与野党(共産党を除く)の賛成で決議され、自治体・サラリーマンの健康保険組合・国民健康保険組合・医療サービス提供者など、多くの関係者の議論を経て、この制度が創られたのです。

 市町村の窓口できめ細かい納付相談が受けられますので、
ぜひ、お気軽にご相談ください。
 なお、この制度を皆さんに安心してご利用いただくために、
 現在、問題点を点検し、必要な見直しを検討中です。

shige_tamura at 09:05|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!自由民主党 

2008年05月26日

教育再生のために ― 親子で『論語』を素読する気運を(その1)

論語「「論語」百章ー子供と声を出して読みたい」(岩越豊雄著、致知出版社)で有名な石塾 塾長 岩越豊雄さんが「日本論語研究会」(4月12日)で講演をされました。岩越先生は、小田原市立小学校長もされていました。

 今回から、その時の講演を掲載します。


教育再生のために ― 親子で『論語』を素読する気運を

一、 はじめに

 今ご紹介いただきました岩越です。
 この度「子供と声を出して読みたい『論語』百章」を致知出版社から上梓しました。この本を担当してくださった番園(致知出版)さんが、以前から懇意にされている田村重信先生に本を送り、そのご縁で本日この日本論語研究会でお話することとなりました。お話の機会を与えてくださったことに、まず感謝いたします。

 出版事情をよく知っている方から、全く無名な者の本が企画出版されることは宝くじに当たるぐらい稀なことだと言われました。
 『論語』を特に研究した訳でもない者が、『論語』の解説書を書くなど、おこがましい話ですが、出版に至るまでには、何か機縁というか、不思議な縁のつながりのようなものがありました。今日は、この本の出版の経緯や、その趣旨についてお話したいと思います。

 私は、三年前小学校の校長を退職し、江戸時代の「寺子屋」をモデルにした書道塾をはじめました。まず『論語』の素読から入り、書道の練習、短歌俳句の暗誦で終わる塾です。「石の上にも三年」ということで、石塾といいます。
 その子供用のテキストを作ろうと思い、子供達に話したことを基に、書き溜めていました。そもそも、私が『論語』に関心を持ち続けていたのは、子供の頃に父親から『論語』の素読を受けたからでした。

 そうこうしているうちに、世に『論語』を見直そうという機運が高まってきました。
 例えば、雑誌『サライ』に、「人生の真理すべてはここに極まれり、『論語』を今こそ」という特集号が出されたり、経営者関係の雑誌には、「経営に『論語』をどう生かしたか」というような特集が出されたりしました。この本の推薦文を書いてくださった、JR東海会長、葛西敬之様も、子供頃、父親から論語の素読を受け、それを経営に生かした方です。

 これはと思ったのは、平成十九年の元旦の日本教育新聞に掲載された、伊吹文明文部科学大臣(当時)とピーター・ミルワード上智大学名誉教授との新春対談の記事でした。
 「教育基本法の改正をはじめてする教育界の動きの中で『伝統文化の尊重』『、規範意識の確立』が焦点となっている。」、ではどうしたらよいか、というテーマでの対談です。
 最後に、ミルワードさんが「日本の人が『論語』を学ばなくなったのは残念です。」と結ばれていました。

 私も意を強くしました。
 是非、子供向けの『論語』の本を世に出したいと思い、原稿をまとめました。

 はじめ、ある出版社に原稿を持ち込みましたが、断られました。
 この一月にその出版社は倒産しました。
 その出版社で採用されていたら、この本はそのまま日の目を見なかったかと思います。
 その後、たまたま私が所属している国民文化研究会の宴席で致知出版社の番園さんと知り合う機会がありました。
 『論語』の原稿のことを話し、出版を検討してくれるようにお願いしました。
 昨年の五月頃だったと思います。
 その後、何の音沙汰もありませんでした。
 十一月になって、担当の方から、出版を検討するので社に出向くようにと連絡を受けました。

 「子供と声を出して読みたい』というサブタイトルに目を向けてくださったということでした。その後、致知出版社社長の藤尾秀昭様より、「玉稿一読その平明な文章と内容に、これなら、この国の親と子の『松明』たり得る思い、出版を決意させていただきました。
 
 この国の混迷を照らす一灯となることを念じてやみません」という、誠に身に余る、ありがたいお手紙をいただきました。確かに、全く無名の者の本を自費出版ではなく、出版社で出す訳ですから、相当の『決意』がいったかと思ひます。
 早々と十二月には本が出版されました。

 初めて自分の本が世に出るというのは本当にうれしいものです。うれしくて、うれしくて、とっかえ、ひっかえ眺めては読んでいました。
 すると、家内が横から見ていて、「お父さん、これおかしいんじゃない、『人の品格を磨くために』の真下に『岩越豊雄』とある」というのです。家内は、私に品格がないのをわかっている(笑)ので、そういったのです。
 私も、そのとき、多少恥ずかしく思い、困ったなと思いました。
 でも、ある方が、なにも「品格がある」とは言っていない。
 品格を「磨く」となっている。品格がないから「磨く」のだから、いいじゃないかと言われました。私もそれを聞いて安心しました。

 今日はみなさんとこの『論語』を素読しながら、教育関係に長年携わっていた経験を元に、日本の教育再生をどうしたらよいかということについて、その視点と具体的な方策についてお話したいと思います。

 親子で「論語」を素読することが広がれば、日本は必ず良くなるのではないかと思っています。私の教育経験から、『論語』を通して、日本の教育再生をどう図っていったらよいのかについてお話してみたいと思います。


防衛省改革、防衛省の組織改革案

部会部会2











防衛省から防衛省改革の組織改革案が5月21日の第9回の防衛省改革会議で示されたした。
以下、掲載します。(写真は、21日開催の自民党国防三部会のもの)


1 一連の事案の問題
(1)一連の事案の発生
防衛省・自衛隊において、給油量取り違え事案、情報流出事案、山田洋行関連事案などの一連の不祥事案が起き、さらに今年に入り、いわゆる「あたご」事案が起きたことは、安全保障を担う防衛省・自衛隊に対する国民の信頼や期待を著しく損なうこととなった。

(2)一連の事案の問題
これら一連の事案については、以下のような問題があると整理される。

 ゝ詭量取り違え事案
国会や国民に対して誤った情報が発信されたことは、防衛庁長官(当時)に対する補佐の在り方や対外対応の点で、防衛庁(当時)内の事務処理が適切に行われなかったことを示すものである。

◆‐霾麥出事案
自衛隊の任務遂行にとって「情報保全」は最も基本的な事項の一つであるが、自衛隊の任務の拡大に伴う業務量の増大等を背景として、部隊におけるきめ細かい指導力の低下等も要因となっていると考えられる。

 山田洋行関連事案
a 山田洋行の不正行為を見過ごすなど、装備品の取得手続全体が不透明で、チェックシステムも十分でない。
b 前事務次官による装備品の選定や調達手続への関与が指摘されている。

ぁ 屬△燭粥廚函崟尭全檗廚両彳融案
a 「あたご」の対応は、衝突直前の回避措置や自衛隊員の規律維持の観点からみても、十分なものではなかった可能性が高い。
b 事故発生後の初動対応については、総理大臣や防衛大臣への報告が遅れたことなど、報告通報体制に問題があり(その後、通達を改正済み)、事故後の対外対応についても、統一的に行われなかった、二転三転したなどとの厳しい指摘を受けている。

(3)一連の事案の背景となる組織上の問題
 一連の事案については、その背景に、組織上の問題、自衛隊員の倫理上の問題、教育上の問題、部隊における上司の部下に対する統率上の問題など、幾つかの構造的な問題があるものと考えられる。
 そのうち、組織上の問題については、現在の中央組織は、主として「文官」で構成される内部部局と、主として「制服」で構成される統合幕僚監部・陸・海・空幕僚監部(以下各幕という)から成り、内部部局と各幕がそれぞれ防衛大臣を補佐するという構造になっていることから、以下のような構造的な問題を抱えていると考えられる。

 仝限(責任)が不明確
法令上、内部部局は、防衛省の所掌事務、例えば「防衛及び警備に関すること」や「自衛隊の行動に関すること」のうち「基本に関すること」を所掌しているが、実際の業務においては、内部部局と各幕の業務は重複するところが多く、権限(責任)が不明確となっており、その連携も十分に確保されない場合がある。


◆)姫丗膺辰鯤篋瓦垢覦媼韻簗簑螳媼韻緑離
内部部局(官房長及び局長)は、自衛隊等に対する各般の方針及び基本的な実施計画の作成について防衛大臣の行う幕僚長に対する指示などについて防衛大臣を補佐するという構造になっており、また、防衛庁設置以前から、内部部局(官房及び各局)が基本的に国会や他省庁との連絡調整を行っていることから、内部部局と各幕では、防衛大臣を補佐する意識や、対外的な業務に関する問題意識に乖離がみられる。

 効率的な業務の実施が困難
  内部部局と各幕では、業務に重複している面があり、また、相互の調整に多大な時間と労力を要する場合があり、効率的な業務を行うことが容易でない側面がある。特に、緊急事態等においては、その初動から業務に混乱が生じやすい体制となっていることは否めない。

ぁ〃鎧専門的な知識を必要とする場面の増大
  近年、防衛省は自衛隊の運用に関する様々な事案に対応しており、国会等において、部隊運用、部隊の編成、具体的な装備品の機能・性能など、軍事専門的な知識を必要とする場面がこれまで以上に増大している。
 
ァ\鞍部門と調達部門との間で権限(責任)が不明確
装備品選定等に関する意思決定から実際の調達に至るプロセスにおいて、防衛サイドを中心とする整備部門と装備サイドを中心とする調達部門との間で権限(責任)が不明確である


2 組織改革に関する基本的な方向性
一連の事案の再発を防止し、防衛省・自衛隊が国民の理解と支持に応えてその任務を全うしていくためには、1に述べたような問題を解決していくことが必要であるが、組織上の問題への対応については、以下のような抜本的な改革を行い、防衛省・自衛隊に関する種々の課題・懸案に対して的確に対処していくための体制を整えることが必要である。

(1) 官邸の司令塔機能の強化
 自衛隊の最高指揮官である内閣総理大臣を補佐する官邸の司令塔機能を強化する。

(2) 防衛大臣の補佐体制の強化
 形骸化している防衛参事官制度を廃止し、いわゆる政治任用の「防衛大臣補佐官」を新たに置くとともに、防衛省・自衛隊に関する重要な事項については、防衛会議で議論・検討する仕組みを設けるなど、防衛大臣の補佐体制を強化する。
  
(3)各種事態に迅速かつ実効的に対応し得る運用体制の構築
自衛隊を抑制的に管理し、防衛力整備を重視する時代から、大規模災害、不審船等各種事態への対処、国際平和協力活動の実施など、多様な機能を果たす自衛隊をより的確に運用する時代へと変化し、我が国を取り巻く安全保障環境の変化や危機管理意識の高まり等もある今日、防衛省の中央組織が一体となって防衛大臣を補佐し、各種事態に迅速かつ実効的に対応し得る運用体制を構築する。

(4)防衛省として全体的に最適化された防衛力を整備し得る体制の構築
 陸・海・空自衛隊の防衛力整備については、各自衛隊毎の予算の枠内で陸・海・空幕僚監部がそれぞれ装備品等に関する整備事業の具体的な計画と優先順位等を定め、陸・海・空自衛隊それぞれにとって適切な防衛力の整備を行う傾向が顕著(部分最適)であるが、今後は、予算全体と自衛隊の整備事業全体を一元的に取り扱い、従来実施することが困難であった特定の事業への集中的な予算の配分など、自衛隊全体で最適化(全体最適)された防衛力整備を行う体制を構築する。

3 組織改革の具体的な方向性
 以上述べたような、基本的な方向性にしたがい、組織改革の具体的な方向性を示せば、以下のとおりである。

(1)安全保障政策機能及び防衛政策機能の強化・連携
 文民統制の充実の観点から内閣官房における安全保障政策の企画立案機能の強化を図りつつ、これに対応して防衛省の政策企画立案・発信機能を強化する。

(2)防衛大臣の補佐体制の強化
  )姫丗膺段篋幹韻寮瀉
文民統制の徹底の観点から、形骸化している防衛参事官制度は廃止し、防衛大臣が部外の有識者等を対象として自ら選任し、原則として防衛大臣の任期期間において防衛大臣を直接補佐する、いわゆる政治任用の「防衛大臣補佐官」を設置する。なお、「防衛大臣補佐官」は官房長や局長には充てないこととする。
 ◆/靴燭碧姫匆餤弔寮瀉
現在の防衛会議は省内の訓令に基づき設置され、防衛大臣、防衛副大臣、事務次官、統合幕僚長、陸・海・空幕僚長等をメンバーとし、自衛隊の運用に関して、防衛大臣を補佐するものであり、開催回数も少ない。
このため、文民統制の徹底を図るため、これを抜本的に見直し、政治任用の防衛大臣、防衛副大臣、防衛大臣政務官及び「防衛大臣補佐官」、事務次官や制服・文官のトップクラスを中心メンバーとした会議に改め、運用をはじめとする防衛省・自衛隊に関する幅広い事項について防衛大臣を補佐するための新たな防衛会議を設置する。

(3)防衛省・自衛隊の中央組織の主要業務を3つの機能に集約
  々駝韻悗寮睫誓嫻い鮹瓦Δ海箸覆匹鮗膣磴箸垢訖靴燭福崟策企画立案・発信部門」を設置する(文官中心の文官・制服混合組織)。
 ◆‥合幕僚監部と運用企画局を統合して、新たな「運用部門」を創設する(制服中心の制服・文官混合組織)。
「運用部門」は、現在の統幕が所掌している「運用」に加えて、「あたご」事案のような緊急事態等の処理も担当するとともに、「整備部門」に対して、防衛力整備に関する意見も述べることができるようにする。
  防衛政策局の防衛計画課、経理装備局、陸・海・空幕僚監部の防衛力整備部門を統合して、戦車、護衛艦、戦闘機など主要な整備事業等を一元的に取り扱う、新たな「整備部門」を創設する(文官・制服混合組織)。
  
 っ△掘◆岷人冑門」と「整備部門」の組織の在り方については、
a 内部部局への一元化を重視して官房・各局として置く案
b 業務・組織の完結性を重視して特別の機関として置く案
の両案があり得る。
 ゾ綉2案に関する長所等を挙げれば、以下のとおりである。 
a:内部部局が自衛隊の運用と防衛力整備を一元的に所掌することとなり、権限(責任)が明確となる一方、現在の統合幕僚長が内部部局の局長となる可能性があり、自衛官の最高位という位置づけとの関係で検討を要する。
b:現在の統合幕僚長は「運用部門」の長として、同様の位置づけで自衛隊の運用に関する防衛大臣の補佐を一元的に行うこととなる一方、「運用部門」・「整備部門」と内部部局との関係で検討を要する。

(4)各自衛隊の隊務運営機能の持ち方
  仝什漾⇔ΑΤぁΧ自衛隊の隊務については、陸・海・空幕僚監部がその運営を行っているが、上記(3)に述べる3つの機能の集約後においても、各自衛隊の隊務運営機能は引き続き必要である。
 
 ◆ヽ銅衛隊の隊務運営機能の組織については、以下の3つの案が考えられる。
a 内部部局への一元化を重視して、官房・各局に集約する案
(この場合、陸・海・空幕僚長は、それぞれの自衛隊の隊務に関する防衛大臣の最高の専門的助言者としての役割を果たす)
b 現在の陸・海・空幕僚監部が果たしているスタッフ機能とライン機能に着目し、これらのスタッフ機能とライン機能の分離を重視して、スタッフ機能は内部部局、ライン機能は陸・海・空自衛隊の「総監部」が所掌する案
(この場合、陸・海・空幕僚長は、それぞれの自衛隊の隊務に関する
防衛大臣の最高の専門的助言者としての役割を果たす)
c 現在と同様、陸・海・空幕僚監部が隊務運営機能を所掌する案
  
  上記3案に関する長所等を挙げれば、以下のとおりである。
a:内部部局が隊務運営機能を一元的に所掌することとなり、権限(責任)が明確になるとともに、業務が効率化される一方、陸・海・空幕僚長の位置づけや自衛隊毎の隊務運営をとりまとめる機能の在り方については検討を要する。
b:隊務運営機能に関するライン機能とスタッフ機能を分離することにより、防衛大臣が両機能を使い分け、適切な指揮監督を行い易い体制が整備される一方、内部部局と「総監部」の関係、幕僚長と「総監」の関係については検討を要する。
c:現在と同様、陸・海・空幕僚監部が隊務運営機能を所掌し、幕僚長の位置づけも変わらない一方、内部部局と陸・海・空幕僚監部の権限(責任)の明確化、全体最適の在り方等については検討を要する。

4 更に検討を要する主要な論点
以上述べたような、組織改革の具体的な方向性については、以下のような主要な論点について、更に深く検討を行うことが必要である。
  ^汰簡歉秬策の企画立案に係る官邸(内閣官房)と防衛省との関係
  (安全保障政策の企画立案における内閣官房と防衛省の機能・業務の分担をいかにするか。)
 ◆嵋姫丗膺段篋幹院廚虜澆衒
  (防衛大臣政務官等との関係をどうするのか。)
 「整備部門」の業務
  (「整備部門」に防衛力整備のすべてを担当させるのか。一部は隊務運営機能に包含させるのか。)

 ぁ〜備品選定における「整備部門」と調達部門の業務の仕切り
 (調達方式の透明性を拡大するとの観点から、装備品の選定に当たっては、「整備部門」は要求性能の策定までを行い、爾後の選定等は装備施設本部が実施するという考え方を装備品すべてについて当てはめることが妥当か。)
 ァ々餡饌弍の体制  
(「運用部門」や「整備部門」の業務に係る国会答弁などの対外説明機能はどこが担当すべきか。)など

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